妹の代わりに女装して学園に行ったらハーレムが出来た件   作:瓜生史郎

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28話

 服を購入し終わった亮達だが、そろそろ杏奈のフルーツゼリーを買いに行かなくては、またブチギレられてしまう。

 

 智代に別れを切り出そうとする亮だったが、またがっしりと腕を掴まれる。

 

「ど、どうしたの? 智代ちゃん……」

「杏奈さん、このまま私と一緒に視察してもらえませんか?」

「え、私も?」

「はい。またこの前みたいに体調不良で倒れてしまうかもしませんから」

 

 そう言いながらキラキラと目を輝かせる智代に嫌だとも言えず、智代と視察をと銘打ってデートをすることになってしまった。

 

 それから、2人でコスメショップや、雑貨屋などいろいろなお店を見て歩き回っていく。

 

 すると、智代はあるお店の前に立ち止まる。

 

「ここ寄っていきませんか……」

「うん。いい……よ……!?」

 

 なんと入ろうとしている店はランジェリーショップだった。

 

 亮が唖然としている中、智代は何も気にせず入っていく。

 

 中に入ると、たくさんの女性もの下着やブラジャーが並んでいた。

 

 客層も全員女性で、その光景は男子が絶対に生きているうちに見られない光景だろう。

 

「な、なんでランジェリーショップ……?」

「最近きつくなってきたんですよねー」

 

 今にも来ている服のボタンがはじけそうな、大きな果実を揺らしながら智代は困った顔をする。

 

 その大きさはおそらく麻奈美よりも大きい。

 

「杏奈さん……。私にはどのようなものが似合うと思いますか?」

「どんなものって……」

「ちなみに今付けているものは黒ですよ?」

「く、黒!?」

 

 何の恥じらいもなくカミングアウトする智代に亮は激しく動揺する。

 

「ええ、そうですよ。普段は白や黒等が多いんです」

「ちょ、ちょっと待った!! そんな簡単に下着の事教えちゃっていいの!?」

「女性同士だったら普通ですよ?」

 

 智代はそういうが、そんなことは全く聞いたこともない。自分が引きこもってたからかもしれないが……。

 

 いや、もしかするとお嬢様ならそれが常識なのかもしれない?

 

「で、杏奈さんはどのようなものが私に似合うと思いますか?」

 

(そんな事男子の俺に聞かれてもなぁ……)

 

 だが今の亮は杏奈。

 

 もっと言うと男子じゃなくて女子だ。

 

 向こうが期待しているなら、それに応えてあげないといけない。

 

「ピンクとかどうかな……?」

 

 結局出た答えは無難なピンクだった。

 

 流石に無難過ぎたか、智代はきょとんとした顔をする。

 

(ピンク嫌いだったかな……)

 

 内心ドキドキしながら、智代を見ていたが、ニッコリと笑い始めた。

 

「杏奈さんがそういうなら、ピンクにしますね」

 

 そう言いながら、智代はピンク色の下着類を選び始める。

 

 どうやら亮の答えは気に入ってくれたようだ。

 

(……ていうか俺みたいな男が選んで良かったんだろうか?まぁいいか……)

 

「購入してきましたー」

「じゃあ、他の店いこっか」

 

 ようやくこの店から、出られると思った矢先、智代に腕を掴まれる。

 

「次は、杏奈さんの番ですよー」

 

 ニコっと笑って逃がさないと言うような顔を智代はしていた。

 

(それだけはまずい……!!)

 

 亮の中で警報音が鳴り響く。

 

「ご、ごめん!! それだけは恥ずかしいから無理なの!!」

 

 咄嗟にそう言うと、亮は智代を引っ張って店を出る。

 

「すいません、無理言って……」

 

 申し訳なさそうな顔をして、目はこの前のように、曇りそうになっていた。

 

「い、いやいいんだよ! 気にしてないから!」

「良かったですー。次から気を付けますねー」

 

 とりあえずこの前のようにならなくて済んだようだ。

 

(智代ちゃんは繊細だから気を付けないと……)

 

「杏奈さん。おすすめの喫茶店があるのでそこで休憩しませんか」

「そうだね。その喫茶店はどこにあるの?」

「向こうにあるんです。案内しますねー」

 

 指さした方向へ、ルンルン気分で歩き出そうとすると、2人のちゃらちゃらとした男2人が行く手を阻んだ。

 

「なんですか?」

 

 男2人を見た、智代の顔が一気に曇り始めた。

 

「2人とも可愛いねぇー。これから俺達とデートしない?」

 

 この男たちは亮達をナンパしにきたようだ。

 

(いるよなぁこういう奴。適当にあしらって逃げよう)

 

 ナンパの扱いに慣れている亮はこの場から去ろうと、智代の手を握ろうとすると、智代は亮を守るように立ちはだかった。

 

「貴方たちのような社会のゴミ以下、いや出来損ないのカスのような人には微塵も興味はありません。もう二度と私に話しかけないでください」

「な、何ぃ!?」

 

 目を充血させながら、男2人は智代を睨みつけた。

 

「負け犬ほどよく吠えるとも言いますけど、ここまでのゴミとは……。いいでしょう……。ここまで言っても効かないなら……」

 

 そう言って、思いっきり足を振りかぶり、男達の股間めがけて蹴り上げようとする。

 

「ちょ、ちょ!! ストップ! ストップ!! ごめんなさい! 私達、急いでいるので!!!」

 

 慌てて亮は智代を止めると、全力で男2人に謝り、智代の手を握って、その場から早急に退散するのだった。

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