妹の代わりに女装して学園に行ったらハーレムが出来た件   作:瓜生史郎

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3話

 入学式の朝。まだ少し早いが、電車に乗らないといけないので身支度を始める。

 

 起き上がった亮はまず、寝間着を脱いで、ハンガーにかけてあった制服や指定のソックスを着用する。そして忘れずに女性用の下着類も着用する。

 

 これで準備万端だ。

 

「やっぱ、スカートはすーすーして慣れないな……」

 

 そうぼそぼそと呟きながらリビングへ向かうと、キッチンではもう恵梨香が朝食の用意をしていた。

 

「おはよう……恵梨香……ふわぁ……」

「おはよ……えっ……」

 

 挨拶を返そうと、こちらを振り向いた恵梨香は急に嫌悪感丸出しの顔になり、亮の腕を掴んで脱衣場の鏡の前へと連行する。

 

「お、おいどうしたんだよ……恵梨香……」

 

 鏡の前に立たされた亮は訳が分からなかった。起きて、制服に着替えて、女性用の下着も付けた。なのにまだどこかダメなところがあるんだろうか?

 

「まさか、髪の毛ぼさぼさのまま行こうとしてました?」

「まぁ……、そうだね」

 

 髪をかきながら答えると、恵梨香は亮太の頭をどこから取り出したかわからないハリセンで亮の頭を叩いた。

 

「いった!! 何すんだよ」

「それだから、貴方はモテないんです」

「そんな、ひどく言わなくていいだろう……?」

 

 酷く落ち込んでいる亮を無視して、近くに置いてあった小さなカバンからメイクセットを取り出す。

 

「今日だけです……。これ好きに使って良いですから明日からは自分でやってください」

「ありがとう……」

 

 まず恵梨香はヘアブラシを取りだして、亮の長い髪の毛を櫛で優しくとかし始めた。

 

 (そういえば、昔は杏奈にこうやって髪とかしてもらってたなぁ)

 

 小さい頃は、こうやって髪をとかしてもらっていたが、部屋に籠ってからはとかしてもらうことはなくなっていた。

 

 またたまにはやってもらおうかな?そう頭の中で思い出に浸っていると、肌を強く叩かれ現実に引き戻される。

 

「いった!」

「すみませんつい……。化粧水塗りますね」

 

 ボトルから手のひらに化粧水を出しながらニヤついた顔をする。

 

 (こいつわざとやったな……?)

 

 煮えたぎる恵梨香に対する怒りを堪えながら、静かに化粧水が塗り終わるの待つ。

 

 その後化粧水を塗り終わると、最後に優しくファンデーションを肌へ塗る。

 

「できましたよ」

「すごい……これ本当に俺なのか……?」

 

 鏡の前に写っている自分を見て驚きを隠せなかった。

 

 メイクするだけでここまで変わるとは……。

 

「気持ち悪い……」

「ただ見てただけじゃん!!」

 

 ドン引きする恵梨香から誤解を解こうとするも全く信じていないようだ。

 

「ところで、こんなにのんびりしていいんですか?」

「うわっ……!! もうこんな時間に!?」

 

 スマホの時計を見ると、家から出る予定だった時間の30分前だった。

 

「早く朝食を食べてください」

「お、おう!」

 

 恵梨香にせかされて、朝食を10分ほどで済ませる。

 

「いってきますー」

「いってらっしゃいませー」

 

 家を出て、駅に向かって急いで向かったのだった。

 

 

 

 

 

 

 「間に合った……」

 

 全速力で走って、何とか乗る予定だった電車に間に合う。

 

(入学式から早々、遅刻はさすがにまずいからなぁ……)

 

 ほっと一息ついて席に座ろうとするが、大勢のサラリーマンや他の学校の学生が座っていて、どこも席が開いていなかった。

 

 しょうがないので亮は吊り革に摑まって立っていることにする。

 

(それにしても見られてるなぁ……)

 

 流石は有名な女子学園の制服、この車両に乗っている乗客の視線を集めていた。

 

 暫くして、大きな駅に着くと、さらに多くの乗客がぞろぞろと乗車して来る。

 

(やばい……、押しつぶされる……)

 

 大勢の乗客に圧倒されて、気づけば反対側のドアに押し付けられてしまっていた。

 

 

 こうなってしまえば、元いた位置に戻るのは困難だ。

 

(どうしよう、学園の最寄駅は反対側なのに……)

 

 そうこうしているうちに、学園の最寄駅のアナウンスが車内に流れる。

 

 だが、何とか動いて移動しようとするが、圧に飲まれて中々移動できない。

 

(わっ……今誰か……)

 

 何とか無理やりにでも、移動しようとしていると、お尻に誰かの手が当たった。

 

 恐らく手が当たっただけだと思うが、なるほど、こうやって痴漢が生まれるんだな……なんて思ってる場合じゃない。

 

 気付けばもう駅は目の前に見えている。早く移動しなくては。そう1人葛藤している時だった。

 

「こっちだよ!!」

 

 そんな声と共に、突如として人混みからにゅっと手が伸びて来て亮の腕を掴んで電車の外へと引っ張りされた。

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