妹の代わりに女装して学園に行ったらハーレムが出来た件   作:瓜生史郎

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47話

「麻奈美ちゃん、分からないとこある?」

 

 教科書とノートを交互に、にらめっこをしている麻奈美にそう聞くと、涙目になりながら顔をこちらに向ける。

 

「全然わかんなーい!! 亮君教えてー」

「わ、わかった……。どこがわからないの?」

 

 分からないところを聞いて、亮は麻奈美に優しく丁寧に教えていくと、麻奈美は驚いた顔をしていた。

 

「すごい……。亮君結構頭良いんだね」

「まぁ、一応……。俺も偏差値の高い中学を出てるからな……」

 

 杏奈ほどではないが、亮もかなり偏差値の高い中学校を卒業しているので、それなりに亮も頭脳が優れている。

 

 だが、亮はあまり勉強が好きではなかったので、成績は下から数えた方が早い順位だったのだが。

 

「なんで、良い高校とか行かなかったの?」

「え……えっと……、お金がなかったからだね……。あはは」

 

 そう聞かれた亮は焦りながら、答える。

 

 本当のところはめんどくさくて、自由に生きたかったからだとはかっこ悪くて麻奈美には言えず、嘘をついていた。

 

「本当はニートになりたかっただけですよね? 社会のゴミさん?」

「ちょ、恵梨香!?」

 

 罵声を浴びせながら、ちゃちゃを入れてきて、亮は焦る。

 

 毎回、本当に良いところで、この女はちゃちゃを入れるのがうまい。

 

 絶対、麻奈美にドン引きされてしまうだろう。

 

「そういう生き方も良いと思うよ、亮君」

「へ?」

 

 まるで天使のような微笑みで、ドン引きもせず肯定し、恵梨香を驚かせた。

 

「ま、まさか……亮様……。麻奈美様と付き合い始めたのですか!?」

 

 肩をがっしりと掴まれながら、半ば脅されるように、小声で亮を追及する。

 

「そ、そんなことないよ! うん! 断じてない!」

「そうですか? なら良かったです」

 

 首を何度も横に振り、否定すると、恵梨香は安心した様子で、戻っていく。

 

(危なかったぁ……)

 

 ほっと一息つくと、麻奈美が亮の服の袖を引っ張る。

 

「次は、保健体育教えてほしいな……」

「別にいいけど……えっ」

 

 少し顔を赤くしながら、麻奈美が開いたのは、赤ちゃんのできる仕組みが書いてあるページだった。

 

「どうやったらできるんだっけ……?」

 

(どう麻奈美ちゃんに伝えれば良いんだろう……)

 

 まさかの質問に亮は、頭を悩ませる。

 

 変な答えを言えば、いくら先ほどの事を肯定してくれる麻奈美でもドン引きされてしまう。

 

「えっと、コウノトリが運んでくるんじゃなかったっけ……?」

「そうだっけ?」

 

(あっれー?)

 

 悩んだ末に出した答えを、否定されて亮は唖然とする。

 

「えっと確か、おしべとめしべがくっついて……」

「違うんじゃない?」

 

 そう答えても、否定されて、亮はなすすべがなくなってしまった。

 

(これわざと聞いてないか?いや絶対わざとだろ……)

 

 内心、呆れていると、そこに杏奈がやって来る。

 

「赤ちゃんって、男と女が裸で……んー!んー!」

 

 危うく本当の答えをいいかけたところで、恵梨香が慌てて杏奈の口を押えて、阻止をした。

 

「あー、確かにそうだったね……」

 

 だいたいわかったのか、納得して、ノートに記入していく。

 

(絶対分かってたよな……)

 

 暫く気まずくなって、無言となっていた。

 

 すると、麻奈美が顔を真っ赤にして、「ねぇ」と言って亮に呼びかける。

 

「もしさ……。私と亮君の間に子供ができたらどうなると思う……?」

 

 小声で後ろにいる2人へ聞こえないように聞いてきた。

 

「えっ……」

 

 思いもよらなかった質問に亮は動揺する。

 

 普段清楚な雰囲気を出している麻奈美が、こんな恥ずかしい質問をしてくるなど、思いもしなかったからだ。

 

「ご、ごめんね!? もしもだから!」

「そ、そ、そうだよね! あははは……」

 

 苦笑いしながら納得するが、とても気まずい雰囲気となってしまう。

 

(やっぱこの娘、頭の中がピンクなんじゃないのか……?)

 

 切り替えて、麻奈美にテスト勉強を教えている亮であったが、後ろから体を突き抜けるような視線で誰かが見ているのを感じる。

 

 恐る恐る振り返ると、聞こえていたのかわからないが、恵梨香が体を突き抜けるような視線で睨んでいた。

 

「ひえ……」

「亮様、杏奈様と交代してください」

「わ、わかった……」

 

 ゴミを見るような目で見つめる恵梨香には逆らえず、亮は杏奈と交代する。

 

(今度は恵梨香に勉強を教えるのか……。ちょっとやだなぁ……)

 

「恵梨香、そこ間違えているぞ……」

 

 そう間違いを指摘すると、恵梨香は亮の事を睨む。

 

「うるさいですねヒキニート……。どこがどう間違ってるんですか?」

「えっと……そこはだな……」

 

 罵倒するような言葉を言いながらも、まんざらでもなさそうな表情で恵梨香は亮から教授される。

 

「杏奈、すごく教えるの上手だねー」

「えっへん、そうでしょう?」

 

 一方の杏奈と麻奈美は、とても仲睦まじく、女子同士勉強会をやっていた。

 

「あれ? 麻奈美ちゃん、ここ間違ってるよ?」

「嘘!? ここ亮君に教わったとこなのに……」

 

 そう言われた杏奈は、ギロリと亮の方を睨みつける。

 

「ご、ごめんって! ケアレスミスくらいは許してよ!」

「亮様。もし麻奈美様の成績が下がったらどうするおつもりなのですか?」

「そ、そんな大袈裟な……」

「たまたま1つとは言いますが、その小さなミスが大きなミスにつながるのですよ?智代様や唯様に聞かれたとき、間違ったことを教えたらどうするのですか?」

 

 恵梨香から怒られてしまった亮は小さくなってしまっていた。

 

「ごめん次からは気を付けるよ……」

 

 反省した亮は、恵梨香に勉強を教えようとすると、後ろからニッコリと笑った杏奈に亮の肩をがっしりと掴まれる。

 

「ということで、お兄ちゃんも一緒に勉強会ね?」

「へ?」

「ケアレスミスなんて言わせないくらい、みっちりと教えてあげるから」

「わ、分かりました!」

 

 

 こうして亮も勉強会の仲間に入れられてしまい、みっちりと杏奈に覚えるまで叩き込まれるのだった。

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