妹の代わりに女装して学園に行ったらハーレムが出来た件   作:瓜生史郎

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5話

 入学式が終わり、クラスが割り当てられた紙を見ると、幸運な事に麻奈美と同じクラスのようで亮はほっとする。

 

「同じクラスだね。よろしく!」

「こちらこそよろしくね!麻奈美ちゃん!」

 

 2人で喜びを分かち合いながら、教室に入ると、30人くらいの生徒たちがすでに集まっていた。

 

 中に入って席を確認しようとすると、そこに見覚えのある姿があった。

 

「あら、貴方も同じクラスだったんですのね」

「えっと、鳴海桜ちゃんだっけ……?」

「えぇ、覚えてくれていて光栄ですわ」

 

 桜は、満面の笑みで握手を求めてきたので亮はそれに応じると、桜はすぐに亮の手を放す。

 

「入学式で言ってたこと、嘘ではありませんから……」

 

 そう言い残して、亮の前から桜は去って行く。

 

「やっぱり、私アイツの事嫌いかも……」

 

 後姿を見ながら、真奈美は厭味ったらしく言うが、亮は愛想笑いで返すことしかできなかった。

 

 

 

 

 

 入学初日という事で、午前の短いホームルームだけで終わり、教室を出ると、慣れない環境で緊張して体力を使ったせいで小腹が空いていた。

 

(腹減った……)

 

 どこかで買おうか迷っている時、不意に肩をぽんぽんと叩かれる。

 

「亮様……」

「わぁ!! びっくりした!!」

 

 振り向くと、メイド服を着た恵梨香がそこにいた。

 

「ちょっと肩を叩いただけで驚くなんて、ノミ以下のメンタルですね」

 

 クスクスと笑いなら、毒舌を言う恵梨香は小さな手提げカバンを亮に手渡す。

 

「何これ?」

「お弁当です。朝渡すのを忘れていました」

「ありがとう恵梨香! 助かったよー」

「まぁ、残飯ですけどね……」

 

 そう言い残して、恵梨香はそそくさと去って行ってしまう。

 

 毒舌ばっかり言ってる割には、結局のところ根はいい奴じゃないかと手渡されたカバンを見て感心する。

 

 まぁ中身は残飯らしいが……、どんなんだろう?そう思っていた時、遠くから自分の名前を呼ぶ声が聞こえてきたかと思うと、袋を持った麻奈美がこちらに向かって走っていた。

 

「一緒にご飯食べない?」

「うん。食べる、食べるー!!」

 

 学校散策も兼ねて、2人で一緒にお昼ご飯を食べる場所を探し始める。

 

 すると、校舎裏にいい感じのベンチがあったのでそこで食べることに決めた。

 

「お腹すいたー」

「私もペコペコだよー」

 

 涼しい顔で取り出したパンをよく見ると、コンビニで売っているものよりも価格が桁1つ違うものだ。

 

 恐らくこの学園の購買で買ったものであると思うが、こんなのが購買に売ってるなんて流石お嬢様学校である。

 

「食べる?」

 

 じっと食べているところを見ていると、麻奈美が袋から別のパンを取り出して差し出す。

 

「い、いや弁当があるからいいよ」

 

 ご厚意と言えど、桁が1つ違う高級パンをタダでもらうわけにはいかないと思った亮は断る。

 

「そっか……じゃあ私が食べちゃうね」

 

 パンを美味しそうに、食べる麻奈美を横目に亮は恵梨香からもらった弁当の包みをほどく。

 

 蓋を開けると、卵焼きやハンバーグ、たこさんの形に作ったウインナー等、恵梨香お手製のおかずがたくさん入っていた。

 

(これ本当に、残飯なのか……?)

 

「わぁ、すごいこれ手作り?」

 

 弁当の中身に見とれていると、真奈美が横から覗いてくる。

 

「ち、違うよ。うちのメイドの娘が作ってくれたの」

「メイドの娘……」

 

 メイドの娘と言った瞬間になぜ麻奈美の表情が変わった。

 

「ど、どうしたの?」

「う、ううんなんでもないよ」

 

 不思議に思いながらも弁当に箸をつけ始める。

 

 黙々と2人で何も喋らずに食べていると、唐突に麻奈美が「ねぇ」と言って話を切り出す。

 

「貴方、女の子じゃないよね?」

「えぇぇぇ!!??」

 

 まさかのセリフに亮は驚きを隠せなかった。

 

(バレた、バレた、バレた!!いや、でもまだ適当に言ってるだけかもしれない……)

 

「な、何言ってるの? 麻奈美ちゃん……。そ、そんな訳ないじゃん……。だって男子入学禁止だよ……?」

 

 焦って少し噛みながらも身の潔白を証明すべく力説する。

 

 ここでバレたら、学園生活が最速で終了してしまう……。

 

「ぷッ……あははは!!」

 

 必死に力説する亮を見て、麻奈美は突然大声で笑い始める。

 

「な、何がおかしいの?」

「亮君、バレバレだよ……」

「りょ、亮君……?」

 

 唐突に杏奈ではなく自分の名前で呼ばれて、唖然とする。

 

 この娘とは初対面のはずで、会った事もないはずなのだが……。

 

「やっぱり覚えてないんだね……。小さいころ杏奈と一緒に遊んだのに……」

 

 頭の中で、記憶の棚の引き出しを何個も開けて思い出そうとする。

 

 そういえば、10年くらい前……杏奈と一緒に遊んでた娘がいたような……。

 

「もしかして……、小学校へ上がる前に引っ越したあの麻奈美ちゃん?」

「当たりー! 久しぶりだね亮君」

「うん、久しぶり杏奈ちゃん」

 

 満面の笑みを浮かべる麻奈美に、精一杯の笑顔で亮は答えた。

 

 まさか、妹の女学園で昔遊んだ幼馴染と出会うとは……。

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