妹の代わりに女装して学園に行ったらハーレムが出来た件   作:瓜生史郎

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58話

 昼休憩、亮は智代を呼び出して、もろもろの事を相談する。

 

「私、2人に何かしちゃったのかな……?」

 

 そう言うと、智代は笑いだす。

 

「え? な、何??」

「別に、杏奈さんは何もしてないですよー? ただ2人は杏奈さんを巡って取り合っているのではないでしょうか?」

「へ? そうなの?」

 

 そう言われてみれば、確かに2人は何か競い合ってる節はあったような気がする。

 

 でもそれが亮を巡ってとは思ってもいなかったのだ。

 

「2人は間違いなく杏奈さんの事が好きなのだと思いますよー?」

「そ、そうなのかな?」

「ええ、そうですよ」

 

 智代にそう助言されるが、亮は半信半疑であった。

 

 こんな学校にもいかず、妹になりきって、ネット配信だけで稼いでいるニートを好きになるとは到底思えないからだ。

 

「モテモテですねー。杏奈さんが羨ましいですー」

 

 ニヤニヤと笑いながら、智代は去って行った。

 

「本当にモテモテなのかなー? 俺……」

 

 いや、こんな一大事な時期なのに2人はそんな事を考えているはずがない。

 

 絶対違うだろうと結論づけて、亮はあまり気にしないことに決めた。

 

 

 

 

 

 放課後、レッスンが終わって、亮はいつものように麻奈美の家に向かおうとする。

 

「亮様、今日は私もついていきますね」

「って言ってるけど麻奈美ちゃん良いかな?」

「別にいいよー」

 

 少し不服そうに、麻奈美は返事をするが、承諾してくれたので3人で麻奈美の家に向かう。

 

「よしじゃあ、今日も練習するかー」

「そうだね」

 

 いつものように佳苗が恵梨香と踊っている動画を見ながら練習を始める。

 

(恵梨香……。ただ見に来ただけなのかな……?)

 

 恵梨香は踊っている2人の様子をじっと見つめているだけだった。

 

 そして、何事もなく練習は終了する。

 

(ふぅ……。本当にただ練習している様子を見に来ただけだったのか……)

 

 練習中に、何かやらかして麻奈美と口論になるんじゃないかと思っていたが、何事もなくてほっと一息つく。

 

「亮様、お風呂を沸かしておきましたよ」

「代わりに沸かしてくれたんだね。あ、ありがとう」

 

 顔を引きつかせながら、麻奈美は礼を言う。

 

「それと、お疲れでしょうから、今日は麻奈美様の代わりに料理を作らせていただきますね」

「な、何勝手に決めて!! 料理は私が作るの!! それだけは譲れない!!」

「何時間も練習してさぞかしお疲れでしょう? ここは私にお任せください」

「いーやーだ。いくら恵梨香ちゃんでもこれだけは譲れない!」

 

 2人は、亮の晩御飯を作る権利を巡って喧嘩を始めてしまう。

 

 これは止めないと、まずいことになってしまうかも。

 

「ふ、2人共? 落ち着こうな? ほら! 2人で仲良く作ればいいだろう?」

「「亮君(様)はひっこんでて!!」」

 

 止めようとした亮を、2人は追い払ってしまう。

 

(ダメだ……。俺の入れる余地がない……もう放っておくしかないか……)

 

 昔、喧嘩していた時も、放っておくといつの間にか仲直りしていることが多かったので、今回も放っておいて、お風呂に入ることとする。

 

 半ば呆れた顔をしながら、口論を続ける、2人の様子を横目にお風呂場へと向かう。

 

「ふぅ……」

 

 入浴剤が入っているのか、フローラルな香りが浴室を漂っていた。

 

(ちゃんと仲直してるかなぁ……)

 

 そんな心配をしながら、顔まで浸かっていると、突然脱衣所のドアが開き、バスタオル姿の2人が入って来る。

 

「えぇぇ!!??」

「お湯加減はいかかがですか?亮様」

「亮君、また一緒にお風呂へ入ろうー?」

「え、ちょ……ご、ごめん! 俺もう出る!」

 

 慌てて出ようとする亮だったが、手をがっしりと2人に摑まれてしまう。

 

「逃がさないよー?」

「逃がしません」

「ひえー!!」

 

 観念した亮は、2人とお風呂へ入ることにした。

 

「お背中、洗ってあげますね」

「ありがとう……」

 

 バスチェアに座ると、亮の背中を恵梨香はゴシゴシとこすり始める。

 

「私もやる!」

 

 泡立ったボディスポンジを恵梨香から奪って、今度は麻奈美がゴシゴシとこすり始めた。

 

「麻奈美様、交代です!」

「まだ早いよ!」

 

 亮の後ろで2人はボディスポンジを奪い合う。

 

「2人共、仲良くね……」

 

 その後、交互に背中を洗ってもらい、さらに2人に挟まれてお風呂に浸かることとなる。

 

(……なんで俺挟まれてるの……?)

 

 女の子に挟まれてお風呂に入るなんて、男子が人生で一度も経験しないであろうシチュエーションに亮の心臓はドキドキだった。

 

「ねぇ、亮君……。一緒に入るのは、お泊り会以来だね……」

 

 そう言いながら麻奈美は、たわわに実ったものを腕におしつけてくる。

 

「ひゃ!! そ、そうだね!」

「亮様、かゆいところはございませんか?」

 

 こちらも負けじと、小ぶりものを腕に押し付けてきた。

 

「だ、大丈夫だよ……」

 

 両方から、胸を押し付けられた亮はパンク寸前で、今にも爆発しそうである。

 

 それを見た2人はにやりと笑う。

 

「ねぇ、亮君……。タオル越しじゃなくて、直接腕に当ててあげようか?」

「直接!!??」

「名案ですね……」

 

 2人は立ち上がって、身体に巻いてあるタオルを取ろうとする。

 

「ちょ、ちょっと待って!! それだけはマジでまずくない? 第一俺に裸を見られて恥ずかしくないの!?」

「何がですか?」

「昔はよく杏奈と4人で入ってたのに、今更じゃない?」

 

 昔と言うと、まだ小学生に入る前の話だ。

 

 いくら昔見たことあるとは言っても、今と昔とでは全然違う。

 

「ということで、亮君もバスタオル外そうか?」

「ダメだって!」

「亮様、観念してください!!」

 

 亮の体に巻いてあるバスタオルを2人は取ろうする。

 

「も、もう無理ぃぃぃぃ!!」

「「あ」」

 

 耐えかねた亮は、お風呂場から出ていってしまうのであった。

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