突然だが、神を信じるだろうか?
胡散臭い宗教勧誘のセリフでは無い。
神様と言ったらありがたいご利益ある存在だと思っていたけど、それは大間違いだった。
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「フフンフン、フフンフンフンフンフンフンフンフン、フフン、フフフフフン」
鼻歌をしながら自転車を運転する死亡前50秒前の
松池逸見は油断した。
閑散とした6%の角度の道路で速度を出したら轢かれて死ぬ、なんて考える人は居ないだろう。
カン!
結果、石を踏んで松の木に当たり、しかも上半身から池に突き刺さり首の骨が折れて死、脊髄に傷も入り死が確定
あっはっはっは!
ここまで面白い死に様は初めてだ!
笑えたし、転生させてあげるよ!
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ドワーフの国、首都グラムロックにて1人の男の子が
誕生し、やがて皆を救うだろう
神託が全生命に響き、知恵を持つものはグラムロックに集合した。 知恵を持たぬ魔物は、声を恐れた。
松池逸見は異世界にて、赤子となる。
異世界生活がどうなるのか。異世界生活1日目!
栄光あるスタートだ!
そんな事も昔にあったなあ。
魔王はひとり回想する。
転生してから200年、勇者として誕生した松池逸見改め
ストーンロック・ボルトは魔王となっていた。
「魔王様!」
「どうした?」
「勇者と名乗る者が500人現れました!」
「まず情報の正誤確認を3回程しろ!」
「はい!魔王様!」
魔物の定義は人を襲う知性なき生物であり、それは普遍の常識であった。
ストーンロック・ボルトは100年前、当時の魔王を石柱で
撲殺し成り上がった。
当時魔物の定義と同じく、知恵なき強い統率をする動物と
されていた魔王。知恵が無ければ統率などできるわけがないのだ。そしてまだボルトが勇者出会った頃、
ある検証を行った。
エチルヂ帝国とイウィスキラ王国の合同実験だ。
双国の学者を招き、崖の上から魔物の巣に定期的に爆弾を
投げ込み、時間経過による学習を見る実験だった
結果は洞窟内の魔物に大きな音を出しながら近くに行くと
逃げるという事になった。
これは普段どれだけの音が鳴っても、光があっても
逃げないほどの人類への敵対心を一時的に喪わせる事ができたという事に他ならず、知恵を持たないという記述は
撤回された。
そして魔物は人類が制御し、家畜化された。
勇者は「パブロフの犬」という実験だと述べて、様々な分野で輝かしい功績を残した。
数学者は言った。「ロックストーンボルトの公式は数学史上最も美しい」
建築家が言った。「モルタルとセメント、タービンはロックストーンボルトの最も優れた功績だ」
魔法使いの老人は言った。「魔道椅子は素晴らしい」
処刑人はこう言った。「彼の最も偉大な功績は重い四角の剣を振るわずに済むギロチンだ。」
借金取りはこう言った。「複利というのは素晴らしい物だ」
未来永劫誰からも称えられ、各地に銅像が立てられ
幸せな時間を過ごした。
しかし何かが物足りない
何も不足して居ない。 美しい妻 巨万の富 万雷の功績
ああ、これか。
勇者 ロックストーン・ボルトの最後は、
あっけない気づきであった