ブルアカ×ニュータイプ概念   作:無者

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 だいぶ間が空きました。
 短いですが続きです。
 ジークアクス見てたら、ドゥー・ムラサメが呆気なく死んでしまったので、傷つきました。
 でも、なんでこう、強化人間って魅力的に見えるんでしょう……
 まあ、僕の癖に刺さる外見だったって言うのもあるんでしょうが。

 長々、すみません。
 では、楽しんで頂けるなら幸いです。


過去の記憶/ヒユの我儘

 何度も夢を見る。

「おおおおおおお!!!!?」

「嫌だ、死にたくない、たすけ——!」

「あの姿、まるで一年戦争の白い悪――」

 何度も何度も。

「やめてくれ……!俺には娘が——」

「なんだってこんな化け物が此処にいるんだよ!?」

「死ね、死ね、死ねええええええええ!!」

 僕が墜としたMSのパイロット。

 僕が殺したジオンの軍人。

 ジオンは悪だ。ジオンは敵だ。奴らはどんな手段も厭わない悪の軍勢なのだ。

 そんな言葉で、連邦軍の人たちは自身の行いを正当化して、自らの行いを正義と断じる。

 彼らは自分の正義の為なら、僕と同じくらいの子たちを利用する事さえ正義としたのだ。憎悪を煽り、憎しみだけで動く都合のいい捨て駒にした。

しかし、僕は人とは考え方が違ったから……だから、作られた憎悪を植え付けられた。

 殺したくなかったのに、体は勝手に動いて、最後には奴らのための殺戮マシーンとなった。

 ああ、願わくば、どうか————

 

——僕の罪を裁いてほしい(誰か僕を殺して)——――

 

 その日、セリカは学校にやってこなかった。

 ヒユは不安そうに椅子に座り、アヤネとノノミはそんなヒユを励まそうと、お菓子を上げる。

 シロコも何処か落ち着かない様子で、教室内を歩き回っていた。

「大丈夫ですよ~。ホシノ先輩と、先生が一緒にセリカちゃんを探してるから、きっとすぐに見つかりますよ~」

 ノノミはヒユの頭を撫でなる。ヒユは「大丈夫だよ。心配かけてごめんなさい。」と逆に気を使ってそう返した。

 しかし、そんな時間も遂に終わる。

 教室のドアがガラリと開く。そこから現れたのは、タブレットを片手に持った先生と、ホシノだった。

「皆、セリカの居場所に見当がついたよ。どうやら、此処にいるみたいだ。」

 先生は画面に映る地図の赤い点を指し示す。

「分かりました。では、皆さん!」

「はい、セリカちゃんを助けますよ☆」

「ん、早く行こう。」

 アビドス対策委員会は、先生と共に外に出ようとした。

しかし……

「待って!!」

 突如、ヒユが彼女たちの前に立つ。

「僕も連れて行って!」

 その言葉に、皆が動揺してヒユを見つめる。

 しかし、ホシノが前に出て、ヒユに語り掛ける。

「ヒユくん。今日行く所は何があるか分からない。ヒユくんがケガをしちゃうかもしれない。だから——

「分かってる。分かってるよ。でも、セリカちゃんが危ない目に遭ってるのに、じっと何てしてられない。」

ホシノは驚愕に目を僅かに大きくする。

初めてだった。ヒユがこんなに感情的になることも、自分の意志をしっかりと伝える事も。

「‟ホシノ……連れて行こう。大丈夫。何かあれば、私が責任を持って守るから。”」

「先生……」

 ヒユは真直ぐ、ホシノの瞳を見つめる。

(思えば、初めての我儘かもしれない……ヒユくんはいつも、何処か一歩引いた距離で、私たちの中に自分から飛び込んでくることは無かった。でも、そんなヒユくんが、こんなにもはっきりと自分の意志を私に示している。だったら——)

「はぁ……確かに、ヒユくん一人の時にヘルメット団が来ても危ないからね。車から出ない事、先生のそばを離れない事。約束だからね。」

 その言葉にヒユはパぁ、と笑顔になる。

「ありがとう。ホシノお姉ちゃん!」

 こうして、ヒユを連れて、皆でセリカを助ける事に決めた。

 

「あれ?此処は……痛っ!」

 セリカは目を覚ますが、腕に力を入れようとすると、鈍い痛みが走った。

 どうやら、体中あちこちに打撲を負っているようだ。

「そうだ……私、ヘルメット団の奴らに攫われて………。」

 辺りを見渡しても、コンテナの中である事しか分からない。武器も鞄も無いため、脱出することも携帯で連絡を取る事もかなわない。

「私、このまま誰にも見つけてもらえずにずっとここで——!」

 途端に恐怖に見舞われたセリカは、必死でコンテナのドアを叩いたり、蹴ったり、タックルしたりする。しかし、少女の力では鈍い音を響かせるだけで、びくともしなかった。

 セリカはへたり込んでしまう。

 じわじわと、セリカの胸に絶望が染みわたる。仲間を信じたい気持ちと、アビドスという広大な砂漠で、何処にいるのかも分からない人間に待っている結末が、言葉にせずとも分かっているからだ。

「……いや、いやだよぉ…………だれか、助けて——」

 するとセリカは気づいた。外が騒がしくなっている事に。

 それから程なくして、入口がゆっくりと開けられていく。外から入る光は、暗闇になれたセリカの目には酷くまぶしく、思わず目を瞑ってしまう。

「――ん、泣き虫セリカ。見つけた。」

「え、本当ですか!?誰ですか、うちのセリカちゃんを泣かせたのは!」

 聞き覚えのある声が聞こえた。

「セリカ、お姉ちゃん……」

 ヒユがゆっくりとコンテナの中に入って、セリカに近づき、抱き着く。

「ヒユくん……」

「無事でよかった……!」

 鼻をすすりながら、嗚咽を上げて泣いている。その姿に、セリカは皆がいるのにも構わず泣いてしまった。

 

 セリカを助け、無事に帰る事が出来た対策委員会。

 しかし、彼女らは気づいていなかった。これから起こる動乱の中心にいるのが、たった一人の少年であるなんて。

 

 

「依頼を頼みたい。便利屋。」

 某所、某オフィス。

 その中で、電話を掛ける影が一つ。

「アビドス高校の連中の排除と、ある少年を連れてきてもらいたい。手段は問わん。いかなる手段を用いてでもいい。報酬は———」

 その男の視線の先にあるモノは白銀のロボット――ヒユが乗っていた物だ。

「ふふふ。このデータ通りならば、彼の少年さえ手に入れば、あんな実在すら分からんものを探すよりもはるかに現実的だ。これでデータさえ手に入れれば、私の出世も……ふふふふふふふ。」

 男の視線の先には、タコの様なロゴにKaiserPMCのマークが描かれた壁があった。

 




 サイコガンダム……かっこよかったのに何故呆気なく退場。
 あのイケオジ強すぎ。それに勝つアムロがいる正史世界の宇宙世紀がいかに魔境なのか分かりますね。
 ジオンが勝っても連邦が非人道的すぎてやばい。勝っても負けてもろくな事しないな、っていう。アムロがいないせいでMSの戦闘データが少ないからか、明らかに連邦のMSが弱体化してるのが分かりますが、それにしたって、呆気なさ過ぎてもうちょっと深堀してほしかったです。
 ていうか、強化人間なのに主人公と関わって曇らせる事もしなかったという。

 すみません。長々と話しましたが、此処まで読んでくれてありがとうございました。
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