ボクの『個性』? 『無個性』だよ? ……ふふふっ、本当の事だよ。 作:黒月悠生
ストックがあと二話しかないんですよねぇ......まぁ、投稿は供養でもあるので構わないんですが......これが義務感に置き替わらないように願いましょう。
──ドォンッ!
「おおォオオオ!!」
商店街にある建物の一つ。
その屋上から、ヘドロヴィランに抵抗しながら吠え猛る
やっぱあのヴィラン強いよね。
何あの特性......生半可な物理攻撃は無効で約四十五秒あれば人に寄生する事も可能だし、ボトルなんかに入り込む事も出来るんでしょ? えげつな......プロでも勝てる奴そうそう居なくない......?
「こぉんぉおおお──!!」
爆豪君の必死の抵抗、その証が何度も繰り返される爆破。
「すげー! 何アイツひょっとして大物
「頑張れヒーロ〜〜!!」
酷く近い距離で歓声を上げる野次馬達の声が、破壊音にも負けず劣らず響く。
うるっさいなぁコイツら......さっさと帰れよ見せ物じゃないんだぞ散れ散れ。
その危機意識の欠如と観客意識どうにかならない? もとより現代日本人って野次馬根性凄まじい
呪いたくなる。
まあいいや。
しっかし状況カオス──あぁいや
スラッガーさんの言ったようにまさしく地雷原。
踏み入らなくても起爆する時限性とかいうおまけまで付いたお得なハッピーセットだ。
嬉しいだろ? もっと喜んだらどう? 笑いなよヒーロー。
爆豪君が吠えては爆破が起こる。
あぁ爆豪君......! 苦しいよね......辛いよね......ボクは口が裂けても『頑張れ』なんて言えないよ......!! 君を無責任に褒め称える事なんて出来ない! だってそうでしょ!? 今君は懸命に抗っている最中なんだ!! でもボクは君を尊敬している! 君の事が好きなんだ! だってそうでしょ!? 君のお陰で今まで
あっ、
そんな顔しないでよ! 大丈夫! 覚悟決まれば何とかなるよ! 大好きでしょ『Puls Ultra』! それにいざって時はボクが介入するから! 正直言って今もうずうずしてるんだよ!? これでも我慢してるんだから褒めて欲しいくらいなんだ!! 貴方に褒められたら有頂天になって絶対身悶えするけどねっ!! 確定事項ですっ!!
シンリンカムイさんにぶつかったりバックドラフトさんに水掛けられないように気をつけながら、建物の屋上をぴょんぴょんと移動したり時偶下に降りたりして、ちゃんと爆豪君の顔が見える位置に移動する。
う〜ん......カメラ壊していいかな......? ダメ? ......ダメか......
お〜! 来たね出久君! 癖って凄いよねぇ......! あの状態からここまで無意識に来る事が出来るんだから!! 知ってる!? 人って精神の均衡が大きく傾くと天秤を戻す為の行動を記憶から再現するんだ!! 確信はあったんだけどね!? ちょっと不安になっちゃったよ全くこの小悪魔めっ!!
「つーかあの
「オールマイト!? うそぉ!? 来てんの!?」
「何かちょっと前見たよ!」
「じゃあ何してんだオールマイトは!?」
爆豪君爆豪君っ!! 大丈夫もう終わるよ!! 救けて貰えるよ!? 嬉しいでしょっ!? ああほらそんな焦燥に駆られた顔して! 恐怖に溺れた顔して!! 可愛らしく泣きそうになって......っ!! 終わりを認識してっ! その一歩手前に在る事を自覚してッ! 藁に縋ろうにも身体は動かせなくて!! 周りの人達は無責任に眺めてるだけでッ!! ほら何処を見てるんだい!? そっちじゃないよ!!
──アハッ!
目、合ったね出久君ッ! カッコいいよ! この場にいる誰よりもカッコいいヒーローだよ今の君は!! 考えるより先に動き出した......! 誰よりも純粋に......!! 救ける事だけを想って!! ほらほら爆豪君諦めてる場合じゃないよ抗わなきゃ!! 目の前にいるのが誰か分かってるでしょ!? 泣く程怖いのに笑って救けに来た凄い奴だよっ!!
おっと、オールマイトさんが動き出そうとしてる。
うん。
ここまでだね。
流石に雨に打たれたくは無いからさぁ、先に住宅街まで移動するよ。
待ってるよ? 早く来てね。
「君が......っ! 救けを求める顔してた......!!」
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頑張って興奮を抑えながら、陽が大きく傾き始めた住宅街で感慨に浸る。
何度も何度も頭の中でリフレインする今日の出来事。
声も環境音も仔細に記憶しているからか、酷く夢見心地とも言える感覚で。
それでもまだ終わっていない事に心臓が高鳴っては熱と共に血を運ぶ。
「......んッ......」
全身を巡る想いに身を任せる事も出来ないまま時間を忘れていたから、ふと捉えた聞き覚えのある足音二つに驚いてしまった。
とぼとぼと歩く出久君と、その後を走って追い掛ける爆豪君だ。
確認の為にボクも移動した。
いや、さっきまで待機してた位置だと出久君も爆豪君もオールマイトさんも見れないからさ。
俯いたまま歩く出久君は、でも絶望の色が薄くなっている。
代わりに諦めが表出してるし、ネガティブな方向に吹っ切れちゃった顔だ。
出久君、さっきぶりでゴメンなんだけどその顔はちょっと......せめてもう少し可愛い顔して欲しいなっ。
もう殆ど立ち直った〜にしては後ろ向き過ぎるというか......それならいっそヴィズク君方面に舵切ってくれても良いのよ? それならカッコいい! ってなるからさ!
いやまあ出久君はこの後が本番だからね。
それにまだ後一人いるし。
あぁほら追い付いたよ! 思考も感情もぐっちゃぐちゃだから俯いたまま走って来たっ!
「デク!! 俺は......てめェに救けを求めてなんかねぇぞ......! 救けられてもねぇ!! あ!? なぁ!?」
特に驚いた反応すら見せない程に感情が凪いでいた出久君に、逆に自分でも理解し切れない程に荒れた感情を抱えた爆豪君が吠える。
ぁあ〜っ! 可愛いよ爆豪君! 自尊心ズタズタで傲慢が故に感謝を認められなくてっ! 助かった安堵も出久君がいなければという不安も『何か』を言わなければという焦燥も!! 全部全部抑える事が出来なくて呑み込む事も出来なくて受け入れる事も出来なくて!! 恐怖も悔しさも何もかもが逆巻いてっ! 今泣きそうになっている事に自覚あるかい!? 出久君も気付いてないみたいだけどさぁ!!
「一人でやれたんだ......! 無個性の出来損ないが見下すんじゃねぇぞ......っ! 恩売ろうってか!? 見下すなよ俺を!! クソナードが!!」
吐き捨てるだけ吐き捨てた爆豪君は、勢い良く振り返って来た道を戻る。
その後ろ姿からでも不機嫌さは滲んでいる。
も〜素直じゃないんだからさぁ! ほら今度付き合ってあげるからお礼を言う練習しよ!? ね!? いいでしょ!? 多分ものすっごく楽しいと思うんだよねっ! そしたらさ! 今君を呆れたように、でも寂しさを纏う良い顔で見送る出久君に『ありがとう』って言おっ!! きっとスッキリするよ!? あぁでも今の君の後を追い掛けて抱き締めてあげるのも良いなぁ......!! どっちがいい!? ボクと二人きりでお礼を言う練習するのとっ! ボクに付きっきりで慰め可愛がられ甘やかされるのとっ!! ボクのオススメは断然後者かな!! え!? どっちも変わらないだろって!? 主目的が違うんだよ言わなくてもわかるでしょ!! 分かんない!? なんで!? 分かれっ!!
爆豪君と違ってスッキリした様子の......? あれ? なんでちょっとぶり返してるの? しかも悲しみの方向に......ん〜? あ、でも諦めたように小さく笑みを浮かべて振り返った。
少し下を向いたまま踏み出した出久君の正面。
その曲がり角から突如ズワッと飛び出す筋肉ダルマ!
「私が来た!!」
「わ!?」
やせいのオールマイトさんがあらわれた! その体格で唐突に湧き出すのやめなよ。
その遊び心好きだよ! 親しみやすさもあるしイタズラ好きというか、生来のやんちゃな面が伺えるよね。
「オールマイト!? 何でここに......さっきまで取材陣に囲まれて......」
「HAHAHA! 抜けるくらいワケないさ!! 何故なら私はオールマイ──ゲボォッ!!」
「わーー!!」
うーんこの......もう少し警戒心は強く持ちなぁ? 今はボクが周囲の確認したけどさぁ......原作ってかなり運に恵まれてる点あるよねこの二人。
最悪ここで二人とも死んでてもおかしくないワケだし。
いやぁ......
後ここのご近所さん達も警戒対象ですよ当然ながら。
仲良くて素敵ですっ。
「少年」
口元の血を拭った八木さんが、強い眼差しで出久君を見据える。
「礼と訂正......そして提案をしに来たんだ」
「へ?」
八木さんの言葉の意味が分からなくて呆気に取られた出久君が、間の抜けた声を漏らした。
何か純粋さと幼さが前面に出てる表情だよ出久君......! カァイイねぇ......!
「君がいなければ......君の身の上を聞いてなければっ、口先だけのニセ者となるところだった!! ありがとう!!」
「ニセ者......」
八木さんカッコいい! そんなカッコつけるだけの余裕あんまり無いのにさぁ!! 出久君も出久君だよ! 何よりも鮮烈な憧れなんでしょ!? しっかりと顔上げて八木さん見なよ!! 大丈夫だって! そんなにダメージ受けなくていいからさっ! 『ニセ者』と言った事思い出して後悔してるのも可愛いけどね!!
「そんな......いやそもそも僕が悪いんです! 仕事の邪魔して......『無個性』のくせに生意気なこと言って......」
そんなに卑屈な事言わないで? 出久君......自分で自分を見下しちゃうともう負けだぜ? あぁいや分かるよその気持ち......でも今の社会で生きていく以上逃げられないんだよ? 残念な事にさ......おかしいよね? 一般人は基本的に個性使わないのにさぁ......何にしても個性から入るもんねぇ......
「そうさ!!」
どこまでも力強く光に満ちた八木さんの言葉は、肯定でありながら出久君の闇を否定する。
「あの場の誰でもないっ、小心者で『無個性』の君だったから!! 私は動かされた!!」
出久君が顔を上げた。
強く衝撃を受けて、大きく心を揺らされているのが分かる。
「トップヒーローは学生時から逸話を残している............彼らの多くが話をこう結ぶ!!」
出久君の抱く、仄かな想い。
「『考えるより先にっ、体が動いていた』と!!」
強く胸を打つ心音。
噴き出る汗は、湧き出る涙は、その身体の震えは──
「君もそうだったんだろう!?」
「......うんッ......!!」
間違いなく現実で。
どこまでも非現実的な。
──確かな奇跡の証明に他ならない。
「君はヒーローになれる」
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誰にも見つからないと確信出来る影に入り込んで、強く自分の身体を掻き抱いた。
震える身体と荒くなりそうな呼吸を抑え込み、鼓動すらも制御下に置く。
それでも少しずつ上がる『熱』が、心地良くて堪らない。
油断すると声が出そうで、溢れ出る想いを身を捩る事で少しでも発散しようとして、気配の制御が疎かになる。
ぁぁ......ッ! 原作第一話が全て終わった......ッ!! この震える程の激情をっ! 痺れる程の想いをっ!! 味わう事が出来るという至上の幸福!! これからっ! ここからが全ての始まりだ!! 世界が大きく進み始めたっ! 物語の一ページ目は確かに刻まれたっ!! あはっ! あははッ! これから素晴らしく素敵な軌跡が刻まれて行くんだ!! 数多の奇跡に照らされた至高の物語は無数の縁によって紡がれるっ!! 過去連綿と受け継がれて来た意思に終止符を打ち! 歪に積み重なった因果を壊し尽くして!! 新たな世界へ再興する
──無謬の奇跡は刻まれる!!
「......ァッ......ッ! ハァッ......ッ!」
出久君と八木さんの姿が見えなくなって、少ししてから帰路へ歩を進めた。
熱に浮かされたようなふわふわとした感覚があるせいで、酔っ払いのようにフラついている気がしてならない。
ぐちゃぐちゃの思考が自分でも理解し切れない想いをやたらめったら羅列しているせいもあって、ポーカーフェイスすら全く出来てない自覚がある。
頬が持ち上がっているのも、全身に熱が籠っているのも、笑い声を寸前で堪えた息が、火傷しそうなのも。
ごく僅かに残った思考が他人を避けて帰宅する選択を出来ているのは、或いはそれこそ意地だ。
深い藍の空が、世界に夜の帳が落ち始めた事を教えてくれる。
気付けば家の目の前に居て。
「スゥ......ハァ〜〜............」
このままだと声も出せないから、呼気長めの深呼吸を一つ。
歩いている内に冷めた分が、なんとか冷静な思考を増やしていたのが効いた
かな......? さっきみたいな支離滅裂な呪詛はもう漏れ出したりしないね......お恥ずかしい......
「ただいま〜」
「おかえりてん......き......」
ガチャっとドアを潜ればそこに居たのは、両目を見開いて呆然とした顔でボクを出迎えてくれた美少──美人こと我が母君様。
はて......如何なさいましたか? 何故にそんな『驚愕』と『絶望』と『憤激』を抱いていらっしゃるのでせう。
やめてなんかボクまで変な思考になっちゃった。
不意打ち過ぎて動揺が......! なになに一体何事? 一気に感情が吹き出したせいで思考停止の行動不能になるとか......え?
「てん──......」
直後に姿を見せた美少──青年こと我が父君様。
同じくフリーズ。
ごめん何どういう事? ボクなんかしました? やめて今思考容量に余裕なくて考えるのとても難しいから。
「......た、ただいま〜......」
もう一度声を掛けてみた。
ちょっとどころじゃなく動揺が滲んでいるのは許して。
──あ。
よかった二人が我を取り戻したらしい呼吸音が聞こえた。
よく分かんない感情も少し落ち着いたらしい。
「......
「え? うん......良いけどどうしたの?」
「それは良かった。ほら
「......分かってる」
「分かってる......?」
二人だけで通じ合うなよぉ! 寂しいでしょ!?
リビングに踵を返す
「......おかえり、典祈」
「ただいま夢姉。何かあった?」
返事はなく、グイグイと背中を押される。
なぁ〜んにも思い付かなくて、でも危機感とかないから首を傾げながらも空気に流されるまま、リビングの椅子に座った。
ていうか座らされた。
ボクの対面に座った二人が、妙に真剣な目と凪いだ表情でボクを見つめてくる。
「ホントにどうしたの......? なんか着いてる?」
何かを探るような気配はするんだけど、そこにはボクじゃない『何か』に向けられる『警戒』や『敵意』しか感じられない。
いくら帰り道では前後不覚だったとはいえ、『悪意』や『害意』に対する感度が落ちてた訳じゃないんだけどなぁ......むしろ今日一日感覚鋭くなってたから『何か』を『貰って来た』なんて事無いと思うけど......? ......やっぱり自分で視た限り何も無いけど......
思わず自分の身体を見下ろしたボクに大した反応を見せず、創兄が気を落ち着かせるかのように細い息を吐く。
「典祈。今日何をしていたか、詳しく教えてくれないかい?」
「個人的に、さっきまで何をしていたかが詳しく知りたい」
「夢佳、少し落ち着いて」
詰問......? 尋問......? いやどっちでもいいけど......ほんっとに心当たりありませんが? よーし分かった良いだろう。
聞きたいのは今日一日の事だな? 言ったな? さっきまで何をしていたか詳しくだよね? 語り聞かせてあげようじゃ無いか!
──いやごめん端的にね。
「さっきまで......さっきまでねぇ、始まりを見て来たよ」
「......始まり? 何の?」
「ほら、前に話した事あるでしょ?
「あぁ、今通っている学校の同級生だよね?」
「そうそうっ。その同級生君二人だよ」
ちょっと警戒強まったの何? 二人してピリピリし始めないでくれない? というか絶対視野狭まってるでしょ二人共。
ちょっとは落ち着きなよ......
「その二人のねっ、転機を見て来たんだぁ。オールマイトさんも居てね? ホントに良いモノ見られたなぁってテンション上がってたんだよねぇ。多分ニュースでやってるんじゃないかなぁ? カメラあったし。割と大きな事件だしっ」
ハイ落ち着くべきはボクですねごめんなさい。
夢姉も創兄も驚かせちゃったよ。
「......事件......? 同級生二人、見てただけ......?」
「そうだよ? 見てただけ〜」
「オールマイト? あぁそうか、そういえば
「うん。オールマイトさんね〜、かっこよかったなぁ......」
ボクがポヤ〜っとしたまま答えると、二人から一気に力が抜けた。
いや何。
「......え〜と、二人共どうしたの?」
溜息まで吐いて......妙な『安堵』。
「......いいや、なんでもないよ。典祈が今までにないくらい機嫌が良さそうだったからね、つい驚いてしまったんだ」
「......良かった......虫が着いたかと思った......」
あぁ、動揺し過ぎると自分でもよく分からない行動取っちゃうよね。
分かるよ。
夢姉、ボソッと呟いてるけど聞こえてるからね? 今日のボク絶好調だったし、邪魔されてたら多分速攻で潰してたから安心してよ。
「ちょっとテンション上がり過ぎてた自覚あるからね、気にしなくて良いよ創兄。夢姉も心配ありがとね」
「あぁうん、そうだね、ありがとう典祈」
「......うん......」
あれ? 間違えた? 想定と違う反応された......ヤバい、家に着いて本格的に気が抜けたかなぁ? 感度も思考の回転も落ちた......? さっきから全然分かんない。
「......? あ、話ちょっと戻すけど、本格的に始まるまで後一年だよ? 準備大丈夫?」
「大丈夫。
「俺も大丈夫だよ。明日の事もあるしね。そういう典祈は大丈夫かい?」
「大丈夫っ。不確定要素が大きくなるのは雄英入学以降──全部始まってからだから」
「典祈が楽しめるなら、どうなっても大丈夫」
「本当かい? 夢佳。君が我慢出来ずに暴れる未来が見えるけど?」
「失礼。創司の見てるそれは虚像」
「夢姉......暴れないでね?」
「て、典祈......っ? 大丈夫......! 暴れたりしない......」
「不安だなぁ......まあ、夢佳より先に暴れそうなのもいるけどね......」
「ふふふっ、確かに!」
ボクが笑えば、こっそり夢姉が息を吐いた。
気付いた創兄が呆れたように笑みを浮かべて緩く肩を竦めた。
今ボクが確認出来ている三つの特異点。
その二つであるボクの両親。
濃い金の短髪に青緑色の目、今は柔らかく笑みを浮かべるイケメンさん。
髪は降りてるからアレだけど、どっかの戦闘民族的なカラーリングだよね。
コレでも医者で、ヒーロー
濃い青紫色でミディアムの髪に赤橙色の目、あまり表情の変わらない美人さん。
なんかボクと似たような髪飾り着けたいからって少し髪伸ばしてるんだよね......昔はもう少し短かった。
コレでも情報屋
二人共年齢不詳な外見してる辺りも含めて間違い無くヤバい人。
正直言って二人共雰囲気や印象でどうにかなってるだけで、容姿だけなら二十代にすら見えない。
で、特異点三つ目。
ボク。
白い長髪で黄──金色の目、綺麗系とか美人系とか頭に付く
基本髪は紐で高く結った後に
中学生で、コレでも現時点で最大の特異点。
ヅカか? いや間違い無く男だけど。
特異点に触れた影響で変わった奴もちゃんと居るよ? 一番大きいのは夢姉と創兄以外の家族かな。
それでも因果は巡るらしく、全員別個で動いてるんだよね......一応夢姉と連絡取ってるみたいだから別にいいけどさ......
「楽しみだなぁ......ふふふっ」
「......創司、どうしよう......」
「いや、うん......どうしようか......」
思考が一瞬これからの事に飛んだせいで漏れた笑みによく分からない反応をされた。
何? その心配......え? 何に対して? ボク? ボクだよね? 計画について......? いやでもサブプランは幾つも用意してるしどうなっても大丈夫だもんね......? 浮かれ過ぎ? それは仕方ないでしょ許してほしいな......
「取り敢えずボクお風呂入ってくるね。その方が気分も落ち着くと思うし」
「分かった。ゆっくりしてきて」
「ご飯の準備はしておくよ」
「はーい。ありがとね〜」
ヒョイっと席を立った。
出久君が特訓を始めるのは明後日から。
ただ、明日は明日で原作から外れたイベントがあるからね! 改変する事に躊躇はないぜ......ふふふ......あぁ、明日を想うとお風呂に入るだけで落ち着けるか心配になってくるなぁ......!
鈍感か無知か。
側から見た結果はニアリーイコール。
ん〜......次話までは投稿しますね!