全く覚えてないんだけど、俺多分原作主人公の兄貴殺してるわ… 作:生牡蠣
そしてさっそくメインタイトル詐欺みたいになってる…
ど~も~!!見た目はアンドロイド!中身はナイスガイ!その名もゼロ君(憑依)でぇ~す!!
……えっ?この間ゼロに憑依転生した事ですげー落ち込んでたのに、今日めっちゃ元気じゃん。ついにおかしくなったのかって?
フッフッフ…確かにこの間は落ち込んでいたが、それはもう過去の事。今の俺様は最高にハイって奴だぁ!!
…ふぅ、大分落ち着いたぜ。いや~ロボの身体になっても嬉しい事があるとテンションって上がるもんだなぁ~。
俺は自室として使っている部屋で大の字で寝転びながら上がり過ぎた気分を落ち着かせるように深呼吸した。……まぁ呼吸できないからフリだけなんだけど!
はぁ…この部屋、元々は倉庫で薄暗いし掃除してないからガラクタまみれだけど、今の俺にとっては城も同然だぜ!
さてと、何故俺がここまで喜んでいるか気になるだろぉ~?
ん~?教えてあげよっかなぁ~?聞きたいよね~?
…よし、特別に教えてあげようじゃあないか!!
速報:俺の転生した世界、ジェッターズじゃなかった!!
ゼロに転生したと気づいたあの日から、俺は今自分がどういう状況に置かれているかを必死になって調べた。
幸い、俺が憑依転生を自覚した場所は原作でメカードに廃棄された場所ではなくどこかの建造物の中で、なんとそこにはパソコンもあったのだ。
何故俺が廃棄されていないのか気になりながらも、俺はパソコンを使ってインターネットに接続し、この世界について調べものを始めたのだ。
その結果、この世界はボンバーマンジェッターズの世界ではないという事が分かったのだ!
まず、原作にて宇宙に1つしかない物を奪っていく悪の集団であるヒゲヒゲ団について検索してもヒットしなかったし、シロボンやマイティが所属するジェッターズについてもまったく情報が出てこなかったのだ。
あの世界では、全宇宙に悪名を轟かせるヒゲヒゲ団も、それらの対抗組織であるジェッターズも有名で、その2組織の活動はニュースとなって全宇宙に放送されるほどに知名度は高い設定のはず。つまりネット検索でヒットしないのはありえない話なのだ。
その2組織がヒットしなかった代わりに、興味深い記事が出て来た。それは、この世界で流行っている競技・ボンバーバトルについてである。
ボンバーバトルとは…まぁ、言ってしまえば俺が前世で遊んでいたボンバーマンのルールと棒倒しを混ぜたようなスポーツだ。
ボムを使って相手選手を攻撃しつつ、どちらが先に相手陣地のベースと呼ばれる拠点を破壊できるかを競い合うというシンプルなルール。基本4VS4で戦うというのもまんま前世ボンバーマンで親しみ易かった。
中でも目を惹いたのは、
ボンバーマンジェッターズでは、ボムを操れるのはシロボンやマイティといったボンバー人のみという常識があった。その為マイティが行方不明になった後やシロボンが一時的にジェッターズを辞めた際はボムを扱える人物がいなくなり、ジェッターズはパワー不足に陥ったという描写もある位だ。
だがどうやらこの世界では、人間、アンドロイド、吸血鬼や妖怪まで素質があればボムを使う事が出来る様なのだ(後半2種族に関してはツッコミ所満載だがまぁ置いておく)
この他にも、アニメやゲーム作品と違いボンバー人の見た目が地球人に近かったり等といった、この世界と俺の知るジェッターズ世界との差異が数多く見られた。
この事から、俺はこの世界はボンバーマンジェッターズの世界ではないと結論付けたのだ。
という事はつまり!俺はマイティを殺さずに作られたただのアンドロイドという事だ!!
これは勝ったな、風呂入って来る!あっ、今の俺風呂いらずだった…
…それにしても本っっっ当に良かった!俺マイティ殺してなくて良゛か゛った゛~!!
だってシロボン達と対峙した時めっちゃ気まずいもん!ゼロは初登場するのって、確かマイティのコピーアンドロイドの完成形、MAX戦の後でしょ?あの頃のシロボンはやっとマイティの死を受け入れて仇を取った後だよ?その後すぐに兄の仇に見た目クリソツで中身無関係の一般転生者俺ってどう声かければいいか分からんて!というか最悪対峙した瞬間『ボンバーシュートッ!』とかされてもおかしくないって!!
でも、そんな心配ももうない!だってここジェッターズ世界じゃないもん!!お互いにクソデカ感情抱えて曇ってるボンバー人兄弟なんていなかったんや!!
……まぁ、それだと俺の中に薄っすらとある誰かを羽交い絞めにしてる記憶に関して説明がつかないんだけど…これはきっとあれだ。実は羽交い絞めにされてたのは前世の俺で、死ぬ直前の走馬灯を見てたとかだろきっと。ゼロに転生したから、流れでそれをマイティの死ぬ直前と思い込んでしまったのだろう。いや~勘違いしてオイは恥ずかしかッ!
さて、そんな感じで俺の危惧していた事は杞憂に終わったのだが、それだけでは話は終わらない。ここがジェッターズ世界じゃないとしても、俺がゼロに憑依転生した事は変わりないからだ。
ゼロはボンバーマンジェッターズの中でも最強キャラ候補に挙がるくらいには高スペックのキャラだ。せっかくこの身体に転生したからには能力を何かしらに生かさなければ宝の持ち腐れというもの。簡単に言えば何かしらは人生(?)の楽しみや生きる(?)意味が欲しいのだ。
何とも漠然とした願望…しかし、俺は早くもその願望を叶え、生きる目標のような物が出来ていた。それは―――
『…ガガッ!……聞こえますかゼロ?応答してください』
その時、部屋に設置されているスピーカーから男の声が響いた。
おっと!噂をすれば何とやらだ。
さて、キャラ作りキャラ作りっと…
「…はい、問題なく声を認識出来ています」
俺はスピーカーの声に対して、まるでAIが答えているかのような無機質な声を意識して返答する。
『おぉ、それは何よりです。いいですか?もうすぐ貴方の
「ご心配はいりません」
俺は有無を言わさぬ威圧感を出しながらスピーカーの声を遮る。
俺の声を聞き、スピーカーの声の主が小さく息を飲む音が確かに聞こえた。
「俺のやるべきことはただ一つ。邪魔者を消し去り、貴方様へ勝利を捧げる事だけです」
『……いいでしょう。期待していますよ』
“ブツンッ!”と不快な音が部屋中に木霊した。どうやら声の主は一方的に通信を切断したようだ。
ふいぃ…どうよ今のキャラ付け!強キャラ感ハンパないっしょ!?
いや~…俺としてはせっかくゼロに転生したからマイティっぽいイケメン優男ロールしたかったんだけど『なんですかその話し方は?もっと相手にプレッシャーを掛けるように喋りなさい』って言われちゃったから仕方なくマックスっぽいキャラ付けにしたんだよねぇ…まぁイケメンムーブよりかは話しやすいからこれはこれで気に入ってるから良いけどね。
……えっ、誰にそんなこと言われたのかって?そりゃ決まってるじゃん。
さっきの声の主に―――Drメカードにだよ。
Drメカードは、ボンバーマンジェッターズでマックスやゼロを作ったマッドサイエンティストである。
ジェッターズのアニメ本編では珍しい純粋な悪役キャラで、躊躇なくマイティ殺害命令をゼロに下したり、ボムクリスタルを手に入れる為にボンバー星とジェッターズ星の人々を犠牲にしようとする等、まさに外道と呼ぶにふさわしいキャラだろう。
しかし安心して欲しい。俺の転生した世界はジェッターズ世界ではない。その為先程通信していたメカードも当然俺の知るDrメカードとは違う人物だ。
というか、彼の存在もまた俺がこの世界がジェッターズ世界ではない事に確信を持った要因の一つなのだ。
憑依転生を自覚してからしばらくして、俺は自分に内蔵されている記録データを読み込むことに成功した。
データ内部は破損が多く、一部情報しか読み解く事しかできなかったが、その中にメカードの情報もあったのだ。
『えっ、メカードじゃん!?やっぱここジェッターズ世界じゃね!?』と当時の俺はかなり狼狽えたのだが、調べていくうちに俺の知るメカードとは別人だという事が分かったのだ。
この世界のメカードはヒゲヒゲ団に所属する科学者ではなく、とある小さな会社の社長であった。調べた所、研究者としては優秀だが他人とのコミュニケ―ションに難がありどこの研究所でも雇ってもらえず、自分でアンドロイドを作って販売する会社を立ち上げたらしい。だが思った程アンドロイドは売れず会社は倒産の危機らしい。金がなさ過ぎてオフィスも借りる事が出来ないため、中古の大型宇宙船を改造して会社オフィス兼社用車代わりにしている有様である。
そこでメカードが目を付けたのがボンバーバトルであった。全宇宙が注目するボンバーバトルの場に自分のアンドロイドを参戦させ、自分の会社の製品の高性能さを宣伝しようと計画したのだ。ゼロ…すなわち俺はその宣伝用に作られたアンドロイドというわけだ。
……いや、紛らわしいわっ!せっかく自社製品宣伝する為に作ったんならこんな悪役ロボっぽい見た目じゃなくもっと万人受けするデザインにしろよっ!俺危うく殺人ロボとしての罪悪感で自らスクラップの道を歩みそうになってたぞ!?
…まぁ俺の愚痴は置いておいて、俺はボンバーバトルをする為に生み出されたアンドロイドらしいので、せっかくだからボンバーバトルを極めてメカードの会社を助けるというのを当分の目標にしているのだ。
正直、アニメ本編でゲス野郎だったメカードに力を貸すのには少し抵抗はあるが、あのメカードとこの世界のメカードは違うのだ。見た目はそっくりだが、別人の悪行を彼に投影するのは好ましい行為ではないだろう。エボ〇トとおじさんという前例もある事だしな。
それに…俺自身もボンバーバトルについては好意的だ。前世で遊んでいたゲームと同じルールの競技を実際に体験できるなんて中々出来ない機会だ。経験しておいて損はない、というかめっちゃ楽しみだ。
だって、あのボンバーマンだよ!?当時テレビに張り付きながら夢中でやったあのゲームだよ!?そりゃ実際にやりたくなっちゃうじゃない!!
幸い、この世界での医療技術は俺の世界とは比べ物にならないくらい発展しており、仮に怪我をしたとしてもすぐに治療が可能!ボムという危険な代物を使っているにも拘らず死亡事故も起こしていないという比較的高い安全性も保障されている!!やるしかないでしょうよこれはぁ!!
『マモナク、“惑星ヘンキョ” ニ トウチャク イタシマス。トウジョウ アンドロイド ハチャクリク ヨウイヲ―――』
そんな事を考えていると、先程のスピーカーから今度は機会音声で生成されたような声が響いた。
おっ!どうやら着いたみたいだな。
そう、メカードが先ほど初試合と言っていた通り、これから俺…というか俺達メカードに制作されたアンドロイドチームの初めてのボンバーバトルの試合が惑星ヘンキョで行われるのだ。
ネットで検索したのだが、惑星ヘンキョはその名の通り辺境の星で、星の復興の為にボンバーバトルの大会開催に踏み込んだ背景があるようである。ホームページに風景写真も載っていたが、確かに辺境というにふさわしい星、ぶっちゃけクソ田舎だ。
俺達の目標は会社を宣伝する事で、ボンバーバトルをする為に作られたアンドロイド。こんな星では宣伝にならないだろう。だが、結局俺達はまだ実績のない集団。だからこそテストの意味も込めて小規模な大会に参加してデータを取り、いずれは大規模大会で名を轟かせるというのがメカードの計画らしい。
何と言うか、この辺はジェッターズ本編と同じで用意周到だなぁ…人望はないけど策略とか得意系かな?生みの親とかじゃなければあんまり味方したくないタイプだわ…
……それはさておき、ついに俺様ことゼロのボンバーバトル伝説が今、始まるのだ!
ゼロという約束された強キャラに転生したからには、ボンバーバトルで無双してメカードの会社をガッポガッポ稼がせてやるぜ!
それで俺も有名になって…おこぼれで金いっぱい貰って豪遊して…謎イケメンムーブでモテモテになって……いや~夢が膨らむねぇ!アンドロイドに金が必要なのかとかモテるって概念があるのかは知らんけど!!
『――チャクリク ヲ カクニン。シアイ カイシジコク 1ジカンマエ』
おっ、着陸した。…そうか、後1時間で試合開始か……俺ワクワクすっぞぉ!
よっしゃ!行ったるでぇ!!
俺達のボンバーバトルはこれからだぁ!!
「私は貴方が何者なのかは存じ上げません。ですが、貴方が先ほど使ったボム、その使い手は私の知る限り1人しかいませんわ。そう、私の大切な、あの方しか…。ですから、何故貴方がそのボムを使えるのか、私に教えて下さらないかしら?」
試合開始早々、敵チームの青髪ツインテドリル幼女に物凄いガン飛ばされた件。
……ボンバーバトル
〇ゼロ
転生した世界がジェッターズ世界じゃなかったのでシロボンと敵対する恐れがなくなりはっちゃけたアンドロイド。
とりあえず前世で遊んでたボンバーマン実体験できると分かり内心ウキウキ。あわよくば有名人になって大金握って美女を侍らせてウハウハ状態を狙っている煩悩の塊。……なお、マイティが金にものを言わせて女遊びをしようとした時は目にハイライトのない女の子達にしばらく軟禁された模様。まぁ、マイティの話だから関係ないんだけどね!()
〇メカード
ボンバーマンジェッターズ1の勘違いゲス野郎。
見た目はアニメと同じだが全くの別人。
きっとアニメと違って非人道的な事はしとらんやろなぁ~(ゼロをチラ見しながら)
〇青髪ツインテドリル
一体、何アクア様なんや…?
この後多分ツインテドリル様と一騎打ちなんだろうけど、ブロッカー相手に一騎打ちってどう書けばいいんや……それは未来の私に任せた。
とりあえず次回に続く感じで書いたけど、続くかは未定。需要あれば頑張ってみる…
ここまでご拝読ありがとうございました