全く覚えてないんだけど、俺多分原作主人公の兄貴殺してるわ… 作:生牡蠣
初めてのボンバーバトルに挑むゼロ。しかし、開始早々彼の前に恐るべき吸血鬼の姫が立ち塞がった!
何故こうなったのか?それは数分前まで遡る…
サブタイトル「退屈しない貴方」
数分前―――
『さぁ!いよいよこの惑星ヘンキョにも大人気競技、ボンバーバトルの波がやってまいりました!みなさーん!!盛り上がってますかー!?』
『『『………』』』
『……はい!盛り上がってるようで何よりです!!今大会……と言っても参加が2チームしかいないので大会と呼べるか微妙なんですけど…では1番メジャーな4VS4方式を採用しています!いや~白熱したボンバーバトルが期待できますね!!ちなみに大会の提供は―――』
「いよいよ、か…」
俺は自陣のベースにて腕を組みながら静かに言った。
見た目も相まって意味深な事言ってるミステリアスキャラっぽいだろ?内心めっちゃワクワクしてるよ!ワクワクしすぎて今ならゴロリと一緒にストローロケットも作れちゃうぞ~!!(意味不明)
お察しの通り、俺は今ボンバーバトルの試合会場に立っている。
辺境の地での流行りに乗っただけの開催であるからか、運営はぐだぐだで観客も少ない。実況でもあった通り俺達を含めて2チームしか参加していない本当に小規模な大会(?)だ。
しかし、それでも俺は実際のボンバーマンのステージを生で見て、そこに立っているという事実に興奮していた。
うわ~ゲームでは上から見下しタイプの画面だったけど、実際にはこういう風に見えるのかー!ボムで壊せる壁と壊せない壁って見ただけで結構違い分かるもんだな~!
ボンバーマンのテーマパークに来たみたいだぜ!テンション上がるな~!
大阪に来た野〇ひ〇しみたいな俺の感想はさておき、ここでボンバーバトルについて軽くルールを復習しておこうと思う。何故かって?……俺もさっきルールブック読んだばっかりだから確認の為にやっておきたいんだよ。言わせんなよ恥ずかしい…
ルールはボムを使って道を切り開きつつ、敵を倒せば勝利という従来のボンバーマンとほとんど同じだ。しかし、俺の知っているボンバーマンとは違う点も多い。
以前も少し触れたが、まずはベースの存在だ。
べースは自分の陣地を象徴するタワー状の建物で、相手陣営のタワーを陥落させることによって敵チームを全員戦闘不能にしなくても勝利をもぎ取る事ができるのだ。
ボンバーバトルではタフな選手も多いので純粋なKOを取るよりもこのベースを狙った方が勝利しやすいんだとか…これは流石に嘘やろと思ったんだが、過去の試合とか動画で確認する限り確かにボムの直撃を1~3回食らっても服が破れるだけで割と無事な選手が結構いたんだよなぁ…
ボムの威力が試合用に抑えてあるからか、この世界の人間が頑丈なのか…とにかく俺の居た世界とはそういった勝手も違いすぎるようだ。
次に4VS4の試合において、役割があるという点だろう。
本来のボンバーマンでは全員、基本スペックやボムを置いて敵を倒すという目的などは同じであった。しかし、ボンバーバトルはチーム戦であり、各自で役割が割り振られているのだ。例えば俺が知っているボンバーマンと同じでボムを置いて道を切り開いたり敵を倒したりするボマーの他に、ブロック生成などで味方陣営の守備を固めるブロッカーやボムをあまり生成できない代わりに敵に直接攻撃をする事を得意とするアタッカーなど、さまざまな役割を持った選手たちが協力して勝利を掴んでいくのだ。
まぁ言ってしまえばマルチプレイ型のボンバーマンって事だな。全員敵で孤軍奮闘するボンバーマンも俺は好きだが、協力型も新鮮で楽しそうだ。
ちなみに俺の役割はボマーだ。まぁゼロはアニメでもボムを生成できるアンドロイドだったし、これはもう必然と言ってもいいだろう。
他にも細かい違いはあるが、とりあえずこの2点を抑えておけば間違いはないだろう。後は試合の中で「そういえばこんなルールあったなぁ…」って思い出しながら手探りでやっていくか。
『ガガッ!…何をボーっとしているのですゼロ!もうすぐで試合開始なのですよ?しゃんとしなさいしゃんと!!』
丁度復習がひと段落したところで、試合前に装備させられた小型インカムからメカードの声が響いた。
メカード…その言葉ここに着いてからもう5回目やで?そんな事言われなくてもちゃんとやったるから安心してくれって……
やっぱ会社倒産しそうだから焦ってんだろうなぁ…俺も路頭に迷うのは嫌だから頑張ろ。
『―――さぁ会場も温まった所でさっそく試合開始です!!皆さん一緒に…』
“ゴ~~……ボンバー!!!”
司会のお姉さん一人の掛け声を皮切りに、ついに俺の初試合が幕を開けた。
スタートの合図を確認した俺のチームメイトたちは、それぞれ近くのブロックをボムで破壊したり、自軍タワーの守りを強化し始める等自分に課せられた仕事に取り掛かった。
もちろん俺以外のチームメイトもメカードが作ったアンドロイド…というかジェッターズ終盤に登場したプロトマックス達だ。…ねぇ、本当にここジェッターズの世界じゃないんだよね?よくわかんないんだけど、別世界の同一人物だとしても、発明品まで同じ事ってあるの?流石に少し不安になるよ…?
『何をしてるんですかゼロ!早く貴方も仕事しなさい!!』
はっ!こんな事考えてる場合じゃない!?俺も早く自分の役割を果たさなくてはッ!!
えっと、序盤のボマーの役割はブロックを破壊しまくって道を作るのが定石だったはず……よし、とりあえず目の前のブロック掘っていくか!!
そう考えた俺は、さっそくボムを生み出して…
「……?」
生み出して……
「……あ、あれ?」
………そういえばさぁ…
ボムって、どうやって生み出すの???
やっっっっっべえええぇぇぇぇぇぇ!!俺ボムの出し方知らねぇぇぇぇぇ!?!?
よ、よくよく考えたらボムってどうやって生み出すんだ!?ゲームとかだとAボタン一つで簡単にボム設置出出来るし、アニメだと無からボムを生み出してたけど、実際どういう仕組みで、どうすればボムが生み出せるかなんて考えた事もなかったぁぁぁぁ!!
くっ、ボンバーバトルが楽しみ過ぎて根本的な事を見落としていた…!マジでどうしよう!?
『どうしたのですかゼロ!?早くボムを出しなさい!!』
俺が棒立ちしている様子を見て痺れを切らしたメカードが怒声を上げた。
そ、そうだ!こういう時は制作者に聞くのが一番!!
教えて、メカード先生ぇ!
「ど、Dr!ボムはどの様に生み出すのでしょう!?」
『はぁ!?そんなの知りませんよ!!自分で何とかしなさい気合いとかで!!』
まさかの根性論!?
おまっ、一応自称天才科学者だろ!?一番根性論出しちゃいけないタイプのキャラだろあんた!?
てか製作者ですらボムの出し方知らないの!?じゃあ俺も無理じゃん!作った人が知らない機能出すとか不可能じゃん!えっ、初めてのボンバーバトルが棒立ちで終わるとか嫌なんだけど!?
……というか、ここでボム出せずに惨敗とか普通にやばくない?
その時、俺の頭の中に浮かぶ嫌な想像。
ボンバーバトル惨敗。会社の宣伝失敗
↓
会社倒産
↓
【悲報】俺氏、廃棄処分で死亡
い、嫌だああぁぁぁぁ!!せっかく転生したのにそんな無様すぎる死に方いやでござるううぅぅ!!
だからゼロは嫌だって言ったんだよぉ!マイティの方がいいって…ん、マイティ?
マイティの事を考えた瞬間、俺の脳裏に映る存在しない記憶。
『いいかいゼロ。ボムというのは心で放つんだ。ボムの力はボムにあらず、心にあり。だよ』
……そうだ。アニメでマイティも言っていたじゃないか…!
ボムは心で投げるもの!つまり俺が心の底から自分を信じれば、ボムだって生み出せるはずだ!!
……いや、自分でもかなり無茶な事言ってる自覚はあるんだけど今は藁にも縋りたいんだよ!?信じるぞ俺の心のイマジナリーマイティ!!
「うおぉぉぉ!ボム生成ッ!!」
俺は渾身の力を込めて、右手を天に掲げる。
すると俺の右手が光に包まれ、手の中に丸い物体が生み出されていく光景が見えた。
おおおぉ!?なんかやってみたら出来たぁ!!
よっしゃッ!このボムを使って目の前の壁を……あ、あれ?な、なんか光強すぎない…?
おまけにボムも他のチームメイトと比べると大きいし、なんか帯電してる気がするんだけど……あっ、これもしかしなくてもアカン奴―――
そう認識した瞬間、俺の陣営はまばゆい光に包まれた。
"敗北を知りたい"
それが私、レウィシア・アクアブルーがボンバーバトルに参戦した理由だ。
私は高貴なる吸血鬼一族の姫として産まれ、幼いころから英才教育を受けていた。その甲斐もあって、私は何をするにも完璧。まさに完全無欠と言っても過言ではない程に成長を遂げた。
そんな私の成長に両親を始め、一族や使用人たちも大いに喜んだ。これで吸血鬼一族は安泰だと。
しかしそれとは裏腹に、私は常に退屈していた。
勉学もスポーツも、私がやる事は常に完璧。故に誰も私に勝てる者はなく、ライバルと競い合う事も挫折を味わう事もしてこなかったのだ。
それはそれで羨ましいって?……考えても見なさい。あらゆる物事に対して挑戦する前から成功が約束されてるような物なのよ。そんな山も谷もない平坦な人生なんて、つまらないだけじゃないの。
そんな日々が続き、私の退屈は日に日に落胆へと変化していき、何をするにも億劫になっていった。
そんな中で目を付けたのがボンバーバトルだ。
当時ボンバーバトルは発展途上の頃で、私もニュースか何かで偶然見たのが知ったきっかけであった。
ルールも最近できたばかりで、運営も手探り状態のマイナー競技。そこには強者・弱者の概念すらまだないまっさらな競技であった。
今まで触れた事もない新しい概念。退屈な日々を送っていた私がそれに惹かれないわけがなかった。
この競技ならば、私も苦戦できるかもしれない。もしかしたら、初めて敗北というものを味わえるかもしれない…!
そう考えた私は早速城を抜け出し、ボンバーバトルの世界へと足を踏み出した。
後で知ったのだが、両親は「いつもの発作が出ただけだ。しばらく好きにさせておけ」と黙認してくれていたらしい。今となっては両親の配慮には感謝しかない。
そんな両親の思いもあり、私は何のしがらみもなくボンバーバトルを始める事が出来た。
しかし、私の期待とは裏腹に、ボンバーバトルの世界でも私は敗北どころか苦戦すら味わうことは出来なかった。
吸血鬼という、生まれながらに恵まれた身体能力と英才教育で得た知識や経験は、ボンバーバトルの場でも他の何者をも凌駕する程に強力で絶対的だったようだ。
ボンバーバトルでも自らの万能さで圧勝してしまう。実家にいた時と同じ流れに私はひどく落胆した。
――あぁ、結局、ボンバーバトルでも私は敗北を知ることは出来なかったのだ。
期待を込めていた分、それを裏切られたショックは大きく、私は絶望にも似た感情に包まれた。
『サンダーボムッ!ボンバーシュートォ!!』
そんな絶望から、彼は私を救い出してくれた。
絶対的で万能な強さを持つ私。そんな私の全てを乗り越え、私に初めての敗北を味合わせた人だった。
『僕の勝ち!なんで負けたか、明日まで考えてきてください!』
私はしばらくの間、なにが起こったのか理解できなかったが、胸の奥方湧き上がる今まで経験した事のない感覚で負けた事に気が付いた。
胸を掻き毟りたくなるような気持ち。あぁ、これが悔しいという感情か。でも、この人に対してどこか清々しいものも感じられる。
……あぁ、そうか。これが敗北した時の感情なんだ。
『うぉわっ!?きゅ、急に泣いてどうしたの!?どこか痛めたの!?』
彼が声を掛けるまで、私は自分が涙を流している事に気が付かなかった。
その涙が試合に負けて流れる悔し涙か、初めて自分を負かしてくれる相手を見つけた嬉しさから来るものなのかは分からなかったが、決して嫌なものではなかったのははっきりと言える事だ。
その日から私は、彼に夢中になった。
『あれ、この前の子じゃないか。今日の試合にも出るのかい?……そうか、相手チームみたいだね。手加減はしないよ!』
もっと敗北というものを知りたい。その一心で彼が出場する試合や大会を調べ上げ、私もそれに参加するようにした。
彼はいつでも私の期待に応えてくれて、何度も敗北を教えてくれた。
『あっちゃ~…今日は負けちゃったなぁ~……でも、楽しい試合だったよ。ありがとう』
時には私が勝つこともあったが、今までと違って彼との試合は学ぶものも多く刺激があったし、自分と彼が実力の拮抗した対等な相手であるという事実がとても嬉しかった。
『…なんか最近、君とマッチングする事多くない?えっ、特別にアクアと呼ぶことを許してあげる。その代わり貴方の事は下僕様と呼んで差し上げます。だって…下僕ぅ!?下僕って何っ!?』
彼と何度もマッチングする内に私も心を許し、特別に名前で呼ぶことも許可した。
…でも下僕呼びを渋られるとは思わなかった。おかしいわね、地元では私に下僕と呼ばれることは名誉な事なのに…
『今度はどうよ?…ぐっ、そこまで酷評する事ないだろ!?紅茶なんて今まで淹れた事なんてないんだから!……まぁ確かに教えて欲しいって言ったのは僕だけど…はい、その通りです。やり直します』
次第に私達はプライベートも一緒に過ごすほどに親しくなっていった。
思えば本当に色々な事をした。彼に紅茶の淹れ方を指導したり、買い物に付き合ってもらったり、ボンバーバトルで訪れた星の観光名所を見て周ったり…で、デートの様な事もしましたわね////
『アクアは何でも出来る。だからこそ何も出来ない事と同じ、かぁ……一個人が何でも出来るわけないじゃん。きっとそれは今までアクアが出来る事としか出会って来なかっただけで、出来ない事だって絶対あるよ。それを見つけたいのなら、僕で良ければ付き合うよ』
時には強者の持つ苦悩にも気が付き、「贅沢な悩み」と一蹴せずに一緒に向き合ってくれた。
今まで理解されなかった私の悩みを、まるで自分の事のように考え、一緒に歩んでくれた彼の姿を、その時の想いを、私は一生忘れる事はないだろう。
『またレウィシアと別チームかよぉ…偶には一緒のチームで戦わない?君のブロック硬すぎて突破するの面倒なんだよ~……えっ、この試合に勝てたら眷属にしてやってもいいって?……君の理論だと僕ってもうレウィシアの下僕なんでしょ?下僕と眷属ってどう違うん?』
そういった日々を過ごしていく内に、やがてファーストネームで呼び合う様な仲になり、彼を私の眷属に加える事も厭わない位に彼の存在は私の中で大きくなっていった。
眷属に加えるという事は、彼と私が家族になるという意味に等しい。それ程までに彼の事を好いていた。いや、もう愛していたと言っても過言ではないだろう。
残念な事に、その試合では私が勝ってしまったので眷属にする話は有耶無耶になった。しかし、もう私自身、自分の気持ちを抑えられなくなった。だから私は、次に会った時は自分の気持ちを彼に打ち明けようと決心していた。
『お、お嬢様!急ぎお耳に入れたい事があります!あ、あの方が―――』
しかし、それは叶わぬ願いとなってしまった。
彼が乗った宇宙船が事故を起こしたのだ。
同乗者によると、彼は他の乗客を最後まで逃がすために一人残り続け、最後に脱出しようとした時に宇宙船が大爆発。そのまま姿を見せなかったそうだ。
行方不明者扱いとなっているが、生存は絶望的と言われるほどに悲惨な事故であったそうだ。
彼の事故の件から、私を含めた様々な者達が変わった。
彼の生存が信じ切れずに塞ぎ込んでしまう者、彼が側にいるという妄想の世界に取り込まれてしまった者、何かに追い立てられるようにボンバーバトルに打ち込む者、逆に離れて行く者…他にも色々な方法で自分の心を保とうとする者達がいた。
その影響もあり、ボンバーバトル界隈ではスター選手が突然消えた事で暗い雰囲気が漂い、以前の様な盛り上がりはあまり見なくなった。
そんな中で私は、前以上にボンバーバトルに打ち込む道を選んだ。
知らせを聞いてしばらく城に引きこもっていたのだが、こんな無様な私の姿を帰って来た彼に見せられない。彼がここに居たらきっと『君らしくもない』と心配されてしまうだろう思い立っての行動であった。
………それに、ボンバーバトルをしていたら、いつか彼と何処かで会えるかもしれない。そんな藁にも縋るような思いもあった。
あの事故以降、本当に色々な大会・試合に参加した。大規模、小規模、野良試合、個人戦……ボンバーバトルの噂があればどこにでも行ってバトルを行った。
同じチームメンバーとして連れて来た使用人たちが何人も音を上げたが、私は止まる事はなかった。
何度も、何度も、退屈な試合が続いた。そんな試合なんてやりたくもなかった。
……しかし止まってしまえば、彼がいないという現実を直視しなければならなくなる。だから、絶対に止まりたくなかったのだ。
――――ピカッ!
止まらずに進み続けた結果、私は信じられないものを見た。
気まぐれで寄ったド田舎の惑星でのボンバーバトル。小規模とも言えないくらいの小さすぎる大会で、対戦チームも無名のアンドロイドたち。
今回もどうせ退屈な試合になるのだろうと思いつついつものように自軍の守りを固めていた時に、それは起こった。
フィールド全体が思わず目を細めたくなるような光に包まれ、まるで雷が落ちて来たかのような轟音が響き渡った。
その衝撃に使用人たちは思わず身体を強張らせるが、私はその光景に目を見開いていた。
当たり前だ。この光、衝撃、空気感…忘れるわけがない。忘れられるわけがない。
だって、これは私に初めて敗北を叩きつけたボム―――
――――
『あーっと!?ゼロ選手、何を思ったか自分の陣地で特大ボムを爆破させたー!?なんとボムの衝撃が他チームメイトを巻き込んだ様で全員もう見るからに満身創痍だー!!』
『な、何をやってるのですかゼロ!?そんな大技こんな場所で使うなんて馬鹿げていますよ!!』
「す、すいませんDr!少々視界にバグが生じた様でして…」
俺はインカム越しにメカードに謝る。
いやほんとマジですまん!まさか試し打ちしたボムがこんな高火力だとは思わんかったんや!!
うっわ、俺の陣地全体的にめっちゃボロボロになっとるぅ!?一番守らないといけないタワーもなんか曲がってるしチームメイトのプロトゼロ達もいたる所にひび割れや欠損が見える…てか両手ドリルの奴手足取れてこけしみたいになっちゃってるじゃん!?
あわわわ…これもうボンバーバトルどころじゃないよ、大惨事じゃんこんなん……
ボンバーバトル素人の俺でもわかるレベルの惨劇っぷり。試合続行不可になるのは目に見えていた。
えっ、このレベルのやらかしとか取り返しつかなくない?ワンチャン廃棄される可能性ないこれ?
……い、嫌だああぁぁぁぁ!?!?せっかくジェッターズ世界じゃないと安堵してたのにこんな事で死ぬなんてあんまりだあぁぁぁぁぁ!!
ま、まだだ…まだ何かで挽回は可能……なはずだ!
とにかく他のメンバーで動ける奴を見つけて体勢を立て直して……ッ!?
一瞬、俺は背筋に経験した事のない嫌な感覚が襲った。
な、なんだ、この「逃げろ!」と本能が全力で訴えかけてくるような焦燥感にも似た感覚は…!?
例えるならそう…殺気? 殺気とか向けられた経験ないから分からんけど……
そんな嫌なプレッシャーをヒシヒシと感じながら、俺はゆっくりと顔を上げる。
「私は貴方が何者なのかは存じ上げません。ですが、貴方が先ほど使ったボム、その使い手は私の知る限り1人しかいませんわ。そう、私の大切な、あの方しか…。ですから、何故貴方がそのボムを使えるのか、私に教えて下さらないかしら?」
そこには、獲物を目の前にした鷹のように目をぎらつかせている青髪ツインテドリル幼女が翼を広げ、俺を見下ろすように睨みつけていた。
なんでぇ…?
〇ゼロ
開始早々サンダーボムで味方ごと自分のタワーを爆破した戦犯。
多分このまま見せ場がなかったら廃棄処分となるのでなんとか挽回しないといけない状況だが謎の幼女に睨まれて困惑するポンコツっぷり。こいつに社運を賭けたメカードはリハク並みに節穴だと思う。
ちなみにゲームではフレンドリーファイアでダメージは入らないらしいから安心して欲しい。
〇アクア様
崇高なる吸血鬼のお姫様。可愛い。
自分の初めてを奪った男(意味浅)を眷属にしようと決心した矢先に事故が発生し、しばらく塞ぎ込んでいたが少しでもマイティを感じていたいが為ボンバーバトルを続けているという重い想いを抱えながら戦っている。そんな中で想い人と同じボムを投げる謎の存在が現れたら……ねぇ?
一部衣装にて撃破・敗北した際にはお腹の下に淫紋が浮き出るというおセンシティブなキャラでもある。ちなみにマイティと一緒にいる時は常時淫紋が浮き出ているらしい……なんでだろうね?
いつの間にか赤バー評価になってて草。
これ、私が更新頑張ったらボンバーガールの小説増えたりボンバーマンジェッターズの普及に繋がるかな?もしそうなら老骨に鞭打って気が向き次第書くわ…
ここまでご拝読ありがとうございました