魔法少女巴マミは家で一人、もんもんと思い悩んでいた。
悩んでそのまま、朝起きて、学校に行って、家に帰って。
魔女退治の時に現れたあの少女は何者なのか…そうしてぼーっとキッチンを整理しているうちに、マミはうっかりタンスの角に足の小指をぶつけてしまう。
「~~っっ!???」
"久しぶりの"耐え難い痛みに悶絶、混乱する。
(いたっ!?は!?何これ痛い!…痛みは制限されているはずなのに!)
彼女は慌てて懐のソウルジェムを取り出すが…ない。ソウルジェム特有の尊いオーラのような神秘性が無くなっている。
「大丈夫さ、心配することはないよ、巴マミ。」
いつの間にか背後にちょこんと座っていたキュゥべえが澄まし顔で彼女を見物していた。
マミはキュゥべえに食ってかかる。痛みが彼女の怒りに拍車をかけていた。
「キュゥべえ!どういう事なのかしら?!ソウルジェムが…何かおかしくて…」
「変身するのに支障はない。使える魔力は有限だけど、ソウルジェムはもう濁らない。魔法の力に関していえば、休めば勝手に回復するようにリニューアルしたのさ。魔法少女同士で争わなくてもいいようにね。」
「えっ?え?」
何を言っているのか分からない。が、取り敢えず今言えることを吠える。痛みと怒りが彼女にそうさせた。
「…っ!そんな急に!勝手に!」
「悪いニュースではないと思うけど。」
「……じゃあ使命は!使命はどうなるのよ…私はもう…グリーフシードを集めなくていいの?魔女と戦わなくていいってことなの?普通の女の子みたいに生きてもいいってことなの?」
「確かにノルマはなくなったと言えるね。ただ…魔女は健在だ。今もどこかで発生しては人々に干渉して嫌がらせを働いている。」
「……そう、戦いは終わらないのね。」
マミはどこかホッとしたような表情でそれを聞き流…さなかった。
「え?いやがらせ?そんな程度の話だったかしら?」
「……実際に自分の目で見てみるといいよ。今ちょうどそこのコンビニに…」
キュゥべえの話が終わる前に彼女は家を飛び出し、コンビニまでその足で向かった。
そこでみたものは…
「なにアレ…」
人には見えない、小さな使い魔達がコンビニの床に列を作り、弁当のシールをアリの行列のように運んでいた。
呆然とするマミの隣に、キュゥべえが降り立つ。
「あぁ、あれはコンビニの原材料表示シールを概念的に捕食する魔女だね。まぁ、コンビニの惣菜に何が入ってるかなんて、知らない方が幸せなんだけど。」
「……まぁいいわ。あれが使い魔であるのなら倒すだけよ!」
マミは使い魔の列を辿り、結界の入り口を見つけると変身しながらそこに飛び込んで行くのだった。
★
結界の中、最初は使い魔を倒しながら進んでいた。しかし、ここの使い魔は何故か攻撃してこない。ただシールを運んでいるだけだ。その時、この場に似つかわしくない声がマミの鼓膜を揺らした。
「こら!お前らなんてことするんだ!コンビニでお弁当を買う人の中にだって、ちゃんと健康に気を遣って原材料を確認する人だっているんだぞ!もっていくな!」
「さやかちゃんもう帰ろうよぅ…って出口が分からないんだった…どうしよう!」
「なんだよまどか、ビビってんのか。ん?誰だっ!?」
マミは二人に声をかける。
「貴方達、迷いこんだのね?もう大丈夫よ、出口まで案内するわ。」
その時、結界の様子がガラリと変わる。周囲の壁が倒れ、開けた空間、ダンスホールのような一角をスポットライトが照らす。
そこにはマジアベーゼが仁王立ちしていた。
「ごきげんよう魔法少女。ノコノコと相手の拠点に乗り込んでくる度胸は評価しましょう♪」
「貴方達。そこの物陰に隠れて!」
マミはベーゼを睨み付ける。
「昨晩はどうも♡」
「貴方は何者?魔女とどういう関係なのかしら?」
「そういえば自己紹介がまだでした。私はベーゼ。マジアベーゼ。貴方達魔法少女の悪となる者…」
ベーゼの背後から巨大な魔女が立ち上がる。棒のような骨に、スライム状の肉…というよりヘドロを纏うそれは、首をもたげてマミを威嚇する。
「魔女の味方…いいえ。察するに今は司令塔と言ったところかしら。あなた、自分が何をやっているのか分かっているの?魔女によって引き起こされる悲劇は冗談ではすまないのよ?」
「でしたら止めてみてください?そのために貴方達がいるのでしょう?その物騒な獲物は飾りですか?」
マミは生成したマケット銃を構え、ベーゼを睨む。
「恨まないでよね?」
「私の事は恨んで頂いて結構ですよぉ?」
マジアベーゼがステッキを掲げると魔女が動き出す!ドロドロの粘液の塊のような触手をマミは華麗に交わし、優雅に足場から足場へ舞いながら的確に魔女のヘドロの層が薄い間接部を撃ち抜いていく。独特なbgmを背負いながらリボンを振るい、キメ顔で銃を扱うその姿はまるで武というよりは舞、舞踊に近かった。
さやか「すげぇ…!」
まどか「うわぁ…」
「ふつくしい…その銃口、私にも向けて下さいよぉ!ぜひ!」
「なっ!?」
ベーゼの鞭と化したフルスタドミネイトがマミの足首を空中で絡めとる。
「捕まえた♡」
「こっちの台詞よ!」
マミのリボンが逆にその鞭を伝ってベーゼの腕を捕らえる。そして、それを思い切り引っ張りベーゼを空中に浮かべて逃げられないようにした上で、足に狙いを定めると発砲……したが、そのタイミングでベーゼがさらに鞭を引っ張り、マミの体勢が大きく崩れ、狙いが逸れてしまう!
マミ「しまっ…」
そこをすかさず魔女が追撃し、マミの身体はドロドロの粘液に捕らわれてしまう。
「くっ!この!放しなさい!」
「おやぁ?銃が握れなければこんなものですか?」
マジアベーゼが粘液で動けないマミに近寄り、その腹をハイヒールで踏みつける。
「ぁああああ!」
「えへへへへへこの前に比べ随分反応がいいですねぇ…」
「ッ!そ…それは!」
「でしたら…」
バチンッ!マジアベーゼはマミの溢れんばかりの胸を踏みつけ、胸元のボタンを弾けさせる。
「んぎうぅ!?」
「今日は観客もいらっしゃるようで……」
「嘘…まさかまた…!…嫌っ!」
さやか「おい…これまずいんじゃないのか!?あんな一方的に…」
まどか「……と…とめなきゃ…でも……」
二人とも足がすくんで動けない。
「がっ!かはっ!ぅ゛っ!」
ベーゼはハイヒールの踵でマミの胸もとのボタンを一段ずつ踏みつけながら器用に外していく。そしてそのまま布を大きくずらした。
大きく実った二つの神秘がブルンと音を立てるように世界に暴露される。
「ぁあ…綺麗ですねぇ」
「…ッ!また胸をっ!貴方!一体なんなのよ!なんだというの!」
まどか(多分変態じゃないかな…)
さやか「あわわわわ…///」
「何って…正義の味方にみえますか?そんな目に遇いながら?随分おめでたい頭ですね。」
反論は許さぬと言わんばかりにベーゼはマミの横乳を蠅叩きのようにステッキを使って何度も打った。
「嫌だっ!ひぅっ!痛いっ!やめっ!やめ゛でぇ゛!」
彼女の乳房が薄桃に色づいていく。
マジアベーゼは恍惚の表情を浮かべながらマミの髪をマミの乳房に巻き付けるとぎゅっと絞めあげる。
「あぐッ!はぁ…ぁあ…これ…苦しい……はちきれちゃうぅ゛…」
「お似合いですよぉ?」
ベーゼは充血し、真っ赤に腫れたマミの先端に触れる。
「ひゃあぁあああ♡」
「おや…可愛い声も出せるじゃないですか…。」
「ぐっ…///ふざけないで!誰がこんなっあぁ♡」
ベーゼはしつこく充血した先端を愛撫する。
「あ…くぁあっ♡…あぁあああ゛♡」
「見られているというのになんてあられもない♡……っ!?」
転機は突然訪れた。
銃声が鳴り響き、その弾丸はたまたま魔女の急所に当たった。魔女のマミを拘束していた魔女の体勢が大きく崩れる。
さやかがマミのマケット銃を拾い、一か八かで発砲したのだ。
「そ、その人を放せ!悪の手羽先め!」
「……。あなた、なかなか気骨がありますねぇ。ですが素人が銃を扱うなんて…一歩間違えれば魔法少女に当たってました……よ?おや?」
ベーゼがマミに視線を戻した時点で彼女はすでにそこにいなかった。魔女のヘドロによる拘束が緩んだと同時に脱出していたのだ。
「よく勇気を出してくれたわ。おかげで…活路が開けた!」
マミがベーゼの死角から彼女の腹に渾身の蹴りを刺し込む!
「ぐはっ!?」
彼女は弾丸のように壁に突っ込み、結界の壁にめり込んでしまう。
「ハハッ!いい!もっと……」
ベーゼが目を開けると視界いっぱいを埋め尽くすほど巨大な銃口が眼前三センチ前で突きつけられていた。
「……あ、ちょっ
「ティロ・フィナーレ!」
ドーーーンッ!
「ぎゃああああああ!つ、次はこうはいきません!首を洗って待っていることですねぇえええええええ!」
マジアベーゼと手下達は高熱をはらんだ弾丸に撥ね飛ばされ、結界を外れ、コンビニの天井を突き破り、美しい放物線を描きながら彼方の空の星になった。
結界が晴れる直前、マミは慌てて服装を整える。
「ふぅ…危ないところだったわ。二人は平気?どこか痛むとか、気分が優れないとか。」
さやか「痛いところはない…けど…」
あくまで『二人を助けたすごく強いクールな女』という姿勢を崩さないマミにまどかとさやかは空気を読んで黙る。
「そう、良かった♪貴方達、魔女の結界に捕らわれていたのよ?もう少しで食べられ…ることは無さそうだけど、帰ってこれなくなってたかも知れない。」
いつの間にか現れたきゅうべぇもマミの肩に乗る。
「君たちは自分達の力で結界の入り口を見つけた、それに先程の勇気ある行動!君たち二人は魔法少女の才能があるよ。鹿目まどか、美樹さやか、僕と契約して、魔法少女になってよ!」
二人は顔を見合わせて、遠慮がちにこう言ったのだった。
さやか「嫌。」
まどか「正直巻き込まれたくないです…」
ほむらちゃ「キターーーーーーーッ!まどか生存ルート入りましたコレェッ!(°▽°)」