ほむらを部屋へ案内し終えたキュウべえはうてなを追って監視カメラルームへ向かった。
「失礼するよ支配人。」
うてなは監視カメラのモニターを見てニヤニヤと唇をゆがめよだれを垂らしていた。ホテルの外のカメラがたまたまとらえた、魔法少女姿のほむらの変身解除を繰り返し再生している。
「……少しいいかい?柊うてな。」
「…?」
キュウべえは身体を折り、うてなの耳許で囁く。
「彼女への刺客はすでに放ってある。君の指令で、あの魔法少女は…暁美ほむらはいつでも殺せるよ。」
「……は?」
「大丈夫、感づかれることは万に一つも…ぴぎゅっ!」
女子中学生のものとは思えないほどの万力握撃がキュウべえの首を掴んだ。
「……すぐに手を引きなさい。」
「でも…」
「主人の命令です。ここでは支配人ですが。」
「………わかったよ。」
「よろしい。」
彼女は画面に顔を向けなおし、二ヘラと気持ち悪い笑みを浮かべる。キュウべえはその様子をしばらく見て、こうぼやく。
「柊うてな、僕にはわけが分からないよ。君は魔法少女に害意を抱いている。敵対しているんだろう?ならここで手を出さない理由がないじゃないか。」
「……黙りなさい獣風情が。」
「……。」
「あなたには……絶対に理解できないですよ。誰かを守るために戦う女の子の尊さなんて。」
「……。尊いというなら、なぜわざわざ嫌われるようなことを…」
「だからこそ。尊いからこそ。可愛いからこそですよ。可愛いから。私の手で。泣かせ苦しめ悶えさせ痛めつけ辱め喚かせ傷つけ壊して…」
開かれた彼女の瞳に、どす黒い星が宿る。
「その顔をぐちゃぐちゃにしたいんです。」
「……その感情は愉悦。サディズムか。だが君のそれは…常軌を逸している。異常だ。観測史上類を見ない。」
「分かっていただけましたか?魔法少女と悪の組織は争ってこそ。ですが、魔法少女が油断している隙にその寝首を掻いて倒すなんて、あまりにも粋ではありません。」
「……なら、監視カメラを増やすかい?暁美ほむらが泊っている部屋に隠しカメラを仕込んでおけば、いつでも彼女を…」
「……魔法少女としての彼女以外には興味がありません。彼女にもプライベートがあるでしょう。部屋での行動まで監視する趣味はありませんよ。」
「……。よくわからないや。とにかく僕は引き続きホテルの運営をするよ。それでいいんだね?」
「ええ。お客様の為に最善を尽くしてください。あ、おなかが空きました。私のご飯の準備をしなさい。」
「了解、支配人。なんでも言ってよ。なんでも作るから。」
「それでは…サバの味噌煮を。」
「え?さ…鯖?」
うてなは監視モニターの電源を切って、部屋を出た。キュウべえは慌ててその後を追った。彼女の事を理解するにはまだまだ時間がかかりそうだと、そう頭を悩ませながら。
うてなちゃんの好物はゼリーと納豆とサバの味噌煮だとして(断言)
マミさんやほむらちゃんの好物はなんでしょうか。
一応ほむらがコーヒー派で、マミさんは多分紅茶派だと思ってます。
偏見で想像するなら…
ほむらが次郎系ラーメン、マミさんがフルーツピザとかハワイアンステーキとかパイナップル酢豚とか邪道好きだったら面白いですね。
杏子は……なんでも喜んで食べるでしょう。可愛いですね。