体は剣で出来ている。
血潮は鉄で 心は硝子。
幾たびの戦場を越えて不敗。
ただの一度も敗走はなく、
ただの一度も理解されない。
彼の者は常に独り 剣の丘で勝利に酔う。
故に、生涯に意味はなく。
その体は、きっと剣で出来ていた。
地上、北部にて
「…ん?コイツ……」
何者かが雪に埋もれた男を見つけて近づく
「あらら、雪崩に巻き込まれたかこりゃダメだな…って生きてんじゃねえか」
一見すると死んでいるかのように見えるが、微かに息をしている
「ていうか地上に人間はいないんじゃなかったのか?あー指揮官っていうやつか、何にせよ生身の人間にしてはタフだな…取り敢えず嬢ちゃんたちの所まで連れて行くか」
そうしてフードを被った男は雪に埋もれていた指揮官を担いで歩き出すのだった
「指揮官さまー!!!」
「師匠ー!!!」
「二人とも、あまり叫ばないで……」
「「指揮官さまー!!!」」
「………」
指揮官と逸れてしまったカウンターズの3人
雪崩の進行方向に沿って指揮官を探している最中であった
「うーん、中々見つからないわね…そうだ、銃声だったら聞こえて気付いてもらえるんじゃないかしら!」
「アニスにしては名案ですね!火力パワーで師匠を見つけましょう!」
「そんな大きな音を立てたらラプチャーに見つかるに決まってるでしょ……それに、エミヤから渡されたあれはどうしたの?」
「「あ」」
「忘れてたのね……」
「だって仕方ないでしょ、さっきのショックで焦ってたんだし…」
「そもそも使い方もあんまりよく分からなかったですし…」
「説明してもらっといてそれはどうなのよ」
エミヤから渡された装備品の一つ、それが小さなコンパスであった
何故にコンパス?と思ったアニスが聞いてみたのに対して
『そのコンパスは普通のコンパスではなく、少し特殊な仕様になってっいてな。君達3人に渡したコンパスとマスターに渡したコンパス、その二種類が示すのは互いの方向なんだ』
『要するに、私たちと指揮官さまが逸れちゃった時用?』
『話が早くて助かるな、それさえあれえば逸れてもすぐに見つけれるだろう?』
『うーん、GPSもあるし使うことはないんじゃない…?』
『いや、雪が降る地域では機械は不調を起こしやすい。こういう時こそアナログなものの方が役に立つというものだ』
『ふーん、それもそうかしらね……』
「はぁ…これを使えば少なくとも指揮官のいる方向は分かるでしょう。まぁ指揮官が自分のを落としてなければだけど…」
「うーんそれはないんじゃない?だってほら、私たちは動いてないのに針は動いてるんだし」
「ということは指揮官は自分で動いてるということですか?」
「でも雪崩に巻き込まれてそんなすぐに動けるものかしら…?」
「誰かに助けられたっていう可能性はないんですか?」
「どうだろう、こんな所まで来てる部隊なんているかな?」
「何にせよ、指揮官との合流を急ぎましょう」
ラピの提案に二人は頷き、コンパスの示す方向へと歩いて行くのだった
(………んん)
振動で意識が覚醒する
…どうやら地面に放り投げられたようだ
「幸運だったな兄ちゃん、俺が通り掛からなかったら今頃凍死してたぜ。助けを呼んでおいたからここでじっとしてな、それじゃな」
「き、君は……」
「あー、キャスターとでも覚えておけばいいと思うぜ。忘れてくれてもいいけどよ」
そう言い残して去って行くフードの男の後ろ姿を見届けつつ、私は再び意識を手放した
その後、私は〔アンリミテッド〕のルドミラとアリスという2人組に救出された…
それから移動の間に色々なことが聞けた
彼女たちはハートの女王を倒すため、幸せな世界を作るため、仲間を集めているらしい(アリス談
そして私は一緒にハートの女王を倒して幸せな世界へ連れて行くウサギさんらしい(アリス談
あるいは私は女王のしもべらしい(ルドミラ談
『ところで、どうやって私のことを見つけたんだ?』
「それが偶々近くを移動していたら、空で大きな爆発があったんですよ!それを調べに来てみたらウサギさんが寝ていて、他には誰もいなかったんですよ、不思議ですね!」
『なるほど…』
「周辺には爆発物らしき物も見当たらなかったわ。しもべは何か心当たりはないのかしら?」
『それが…』
「なるほど、しもべはそのフードの人物が怪しいと思っているのね」
『ああ』
「だけど仮にその人物が爆発を起こした犯人だとして、何もなしにどうやって起こしたのかしら」
『そこについても少し心当たりがあるんだが…』
「へー、やっぱりウサギさんは物知りなんですね!」
『偶々だし、ほぼ根拠ゼロの話ではあるんだがな』
「向こうにバンカーが見えるわね、あそこで少し休みながら話しましょう」
「はーい!」
少しの後…
『中は思ったよりきれいだな』
「何処かで聞いたことがあるようなセリフだけれど、取り敢えずこのレベルなら休めそうね。アリス、私はしもべと大事な話があるの。少し席を外してくれる?」
「はい!ハートの女王の手下が来ないか、監視してます!」
「お願いね」
『1人で危険じゃないだろうか?』
「いや、アリスは強い子よ。私が保証するわ」
「改めて自己紹介するわね。アンリミテッド部隊のルドミラよ。あの子はアリス」
「地上で迷子になったニケを救出してアークまで送る仕事をしているわ…人間を助けるのは初めてだったけれど」
『君たちがいなかったら危なかった。ありがとう』
「いいのよ、それに直接助け出したのはそのフードの人物なんでしょう?」
『あぁ…』
「それで、爆発に心当たりがあると言っていたけれどそこの所はどうなのかしら」
『信じられないような話にはなるんだが…』
そこからここ最近自分の身の周りで起こった出来事の話をした
魔術、サーヴァント、キャスターと名乗った男
そしてサーヴァントから感じられた違和感
ある日、部隊の皆んながエミヤと談笑しているところに通りかかったらエミヤの周りだけ妙なモヤのようなものを感じた
その事をエミヤに話したら、サーヴァントの魔力の波動のようなものを無意識の内に感じ取っているのだろうということだった
キャスターはエミヤと同じような人やニケからは感じ取られない独特の雰囲気があった
今の所サーヴァントであるエミヤからしか感じ取ったことがない為、恐らくキャスターもサーヴァントだということになる
点と点を無理矢理繋げたような推理にはなるがどうにもこれが正しいという勘がある
「…本当に信じられないような話ね」
一連の話をしている最中、静かに聞いていたルドミラが口を開く
「一応聞いておくけれど、事実なのね?」
『あぁ、紛れもなく現実で起こったことだ…信じれないとは思うんだが」
「………」
ルドミラは何かを考えている様子で再び静かになってしまった
『………』
少し気まずさを感じてきた頃
「分かった、信じましょう」
『!助かる』
「まぁしもべはそういう嘘を吐くタイプには見えないしね…ひとまずキャスターのことは置いておきましょう。研究施設へ行きたいのだったわね?」
「目的は知らないけれど、今は不可能よ。外部はもちろん、内部まで全てがラプチャーの手に落ちたわ」
『占領されたのか?』
「いや、占領とはまた違うわ。言葉の通り、ラプチャーの物になってしまったの」
「あれはもう研究施設とは違う“何か”になってしまったわ」
『?』
「研究施設に行かなければいけない理由は?」
『トーカティブを見つけるためにピルグリムに合わなければいけない』
「!…その単語、普通の指揮官の口から出てくる物とは思えないのけれど」
「巡礼者たちを探す理由は?」
『…大切な仲間の死に関する真実が知りたい』
「……ニケなの?」
『そうだ』
「あなたはニケを仲間と呼ぶけれど明確な主従関係があるはずよ。ニケと指揮官には」
「仲間という方を被せて、分隊をうまく運用するためなのかしら」
「それとも高い身分の者が施す、傲慢な寛容ってとこか」
『そんなことには興味ない。仲間は仲間だ』
「………」
「フフッ、これはどうやら本物を拾ってしまったようね」
『?』
「ピルグリムに関する資料は、全て研究施設にあるわよ。あなたの仲間と合流した後に研究施設を奪還すれば、全て解決するわ」
「ところで、あなたの仲間は強いかしら?」
『フッ、最強だ』
「いい答えね、気に入ったわ」
「それともう一つ。アリスは…」
『ハートの女王を一緒に倒す仲間だ』
「………」
「あはは。もしこれが演技なら、しもべはすごい悪者ね」
「アリス!出発するわよ!」
「はっ!はい!?わ、分かりました!」
『…寝ていたようだな』
「…そのようね」
あれ、前にもこんなことなかったっけ…?
まぁ何はともあれ取り敢えず
1ヶ月も更新をサボってしまって誠に申し訳ありませんでした!!!(n回目
いやー、気付いたら1ヶ月経ってましたね
時の流れは早いのぉ…
という訳で正式に月一投稿と書いておきました
とか言ってたら急に書き出すんじゃねえだろうなこの作者
それではまた次話でお会いしましょう!
では、謝辞をば
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