(仮題)託された想い、透き通る空の下   作:Laplaaaaaaaaaaaace

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FF116のファイナルファンタジーチャレンジ、QTEのボタン表示無いのキツイ~。

エーテル溜まりからこんにちは、私です。
ちょっと前にジークアクス見てきたんですよね。「こんなことが許されてええんか…!?」的な内容でした。
まだの方はぜひ見に行ってみてください!マチュ可愛いねマチュ。


襲撃

 砂に埋もれた街を少し進むと、何やら塀に囲まれた砦のような建物が姿を現した。

しかし、街同様その建物の周りは砂に侵食され、広場と思わしき場所はその殆どが砂に埋もれている。

このアビドスという地区の広さや、この建物を見る限り、過去はとても栄えていたのだろう。アロナの説明にもあった通り、災害で街の住人は殆ど出て行ってしまったようだが。

 

「ようこそ、先生。ここが アビドス高等学校」

 

「案内、ありがとう。早速で悪いが、この地区を纏める人に会わせてくれないか?」

 

「ん、わかった。取り敢えず、私に着いてきて」

 

ただ短く言葉を交わし、彼女の後に着いていく。

やはり行く場所行く場所、全てが砂交じりだ。恐らく正面玄関であったであろう場所も砂が入り込み、酷い有様だ。

おなじく、廊下も砂交じりで 通りやすい様に砂たちは端に寄せられている。

 

とある部屋の前で彼女はふと足を止め、扉を開く。

 

「ただいま」

 

と一言告げると、つかつかと部屋の中へ入っていく。

着いてこいという言葉通り、彼女の後に部屋をの敷居を潜る。少し扉枠が小さいが、仕方ないか。

頭を少し下げて、彼女の隣に立つ。

 

「おかえり、シロコせんぱ……い?」

「うわっ!?何っ?!その隣の大きい人誰!?」

 

「わあ、シロコちゃんが大人を拉致してきました!」

 

「拉致!?シロコ先輩がついに犯罪に手を……!!」

 

聞いているだけで、酷い言われ様だ。

なぜかクライヴが拉致された方向で話が進んでいるが、何とか軌道修正をしなければ……と話し始めようとしたとき、彼女――シロコが口を開いた。

 

「うちの学校に用があるんだって。街で迷ってたから案内して連れてきた」

 

「拉致したんじゃなくて……お客さん?」

 

「そうみたい……」

 

「わぁ、びっくりしました。お客様がいらっしゃるなんて、とっても久しぶりですね」

 

「そ、それもそうですね……。でも、来客の予定ってありましたっけ……?」

 

……手紙の確認をしたのはつい先日のことだが、何故こうも食い違うのか……。

さては、連邦生徒会の方で受理せず此方に回してきたという事だろうか。恐らく手紙が届いていたのは相当前……、その間連邦生徒会は権限を失っていたため、問題解決に奔走。

そこでクライヴがやって来て、問題を解決。仕事が出来るようになってから、あの手紙をクライヴへ送ったという事だ。

ともなれば、手紙を出した時から時間が経ってしまったのだろう。申し訳ないことをしてしまった。助けの声には、出来る限り早く応えようと心がけていたのだが……。

 

「自己紹介が遅れた。連邦捜査部『シャーレ』顧問のクライヴ・ロズフィールドだ。手紙の対応が遅れたこと、謝罪をさせてくれ」

「……申し訳ない。俺がもっと早く君達の声に応えさえしていれば、苦労を掛ける事は無かった筈だ。どうか、許してほしい」

 

自己紹介と共に謝罪を述べる。

そんなこと同時にすることじゃないと頭では分かっていても、そうせざるを得ない。彼女たちの苦労を知らずに、今まで生きてきたのだ。その責任は、負うべきである。

 

「いえっ、そんな……!頭を上げてください!」

「謝罪は必要ありません!こうして、『シャーレの先生』が駆け付けてくれたんですから!」

「先生が来てくれたおかげで、弾薬や支給品の援助を受けられます!あ、早くホシノ先輩にも知らせてあげないと……!あれ、ホシノ先輩は?」

 

「委員長は隣の部屋で寝てるよ。私、起こしてくる」

 

と、黒髪の少女が隣の部屋の扉を開けようと移動を始める。

このまま彼女たちの自己紹介に入るものだと思い完全に気を抜いていた。

黒髪の少女がドアノブに手を掛けた瞬間、外から ダダダダダッ! と銃声が響いた。初めてこの世界に来たときは、不思議な音だと思ったが、今となっては聞き慣れた音だ。

 

「銃声!?」

 

「!!」

 

部屋の中から窓を見る。

そこから見える門前に、数十人規模の部隊だろうか。何やら兜の様なものを被った人影が多数確認できた。

各々が銃で武装し、学舎に向けて銃を撃っているではないか。

 

「ひゃーっはははは!」

「攻撃、攻撃だ!!奴らはすでに弾薬の補給を絶たれている!襲撃せよ!!学校を占領するのだ!!」

 

学校を占領……か。ここは、なにやら大きな問題を抱えているらしい。

手紙にあった『暴力組織』というのはあの武装集団のことで間違いないだろう。

 

「わっ……!武装集団が学校に接近しています!カタカタヘルメット団のようです!」

 

「あいつら……!性懲りもなく!」

 

(カタカタヘルメット団……?)

 

ふざけた名前に聞こえるが、戦闘能力が現状計り知れない故、過小評価する訳にはいかない。

何か隠し玉を持っていても不思議ではない人数だ。

 

「ホシノ先輩を連れてきたよ!先輩!寝惚けてないで、起きて!」

 

「むにゃ……まだ起きる時間じゃないよぉ~……」

 

黒髪の少女が、幼子の様な女学生を連れて戻ってきた。

派手な桃色の頭髪に、大きな……触覚*1だろうか。そうなれば、彼女が連れてきたのは人型の魔物……とも呼ぶべき存在だろうか。

……この少女からは、何か嫌な気配を感じる。嫌悪感などではないが、何だか不思議な感覚だ。まるで、ドミナントを前にしているような……。

 

「ホシノ先輩!ヘルメット団が再び襲撃を!それと……こちら、シャーレの先生です」

 

「ありゃ~そりゃ大変だね……。あ、先生?よろしくぅ~、むにゃ……」

 

ホシノと呼ばれた少女はゆっくりと目を開けてクライヴへその視線を向けた。

開かれた双眸は、美しく、カローンと同じく左右で目の色が違う。確か彼女は、ガラス玉を埋め込んでいたんだったか。

しかし、このホシノの目は……しっかりと機能している。純粋なオッドアイなのだろう。青と黄色の奇麗な目だ。

だというのに、この少女の視線からは他の何かを感じる。根底にある深い闇の様な、何か。察しが良いわけではないが……ある種の不信感の様なものを感じた。

初対面の人間を最初から信用しろというのは到底無理な話だが、彼女からは信頼以前のものを感じるのだ。

 

「シャーレ顧問、クライヴ・ロズフィールドだ。……よろしく頼む」

 

挨拶を返したと思ったら、クライヴを一瞥しまた瞼を閉じてしまった。

 

「ほら、先輩!しっかりして!出動だよ!装備持って!!学校を守らないと!」

 

「うへぇ~……。おちおち昼寝も出来ないじゃないか~、ヘルメット団め~」

 

「すぐに出るよ。先生のおかげで、弾薬と補給品は十分」

 

「はーい!みんなで出撃です☆」

 

各々が武器を取り、戦闘の準備を開始する。

中でも一際目を引くのはホシノの持つ盾だ。ある程度の年季が入ったそれは、壊れているわけではないが 所々に補修の跡が見られる。

それだけ大事にしているのか……、もしくは誰かの形見なのか。武器というのはすぐに変えるものだと思っていたが、この世界ではどうやら違うらしい。

 

「私がオペレーターを担当します。先生は、こちらでサポートを――」

 

「いや、俺も出よう。指揮は前線で執らせてもらう。戦闘には慣れているから、心配せずとも大丈夫だ」

 

「……えぇっ!?」

 

一人驚く少女を置いて、開いている部屋の窓を見つけそこから外へ飛び出した。

着地と共に、正面玄関から出てきたホシノ達と合流する。皆一様に驚いた顔をしているが、気にしない。

 

「え、なに!?先生も戦うの!?」

 

「……先生、そんなに強いの?」

 

「うへ~……。おじさん達だけでも大丈夫なんだけどなぁ……」

 

「でも、味方が増えてくれるのなら心強いじゃないですか☆」

 

個人個人反応は違うが、クライヴが前線へ出てきたことに驚いている。

それも当たり前だ、この学園都市の住人でもない者が戦おうというのだ。初日の戦闘同様驚かれるに決まっている。

 

「各々の戦闘能力の把握と、敵部隊の情報収集。それに、敵に動きがあった場合、前線に立っていればいち早くそれを察知できる」

「それらを君達に報告し、対処法を立てることで戦闘の勝率は格段に上がる。もちろん君達への指示は忘れないつもりだ」

「戦闘では君たちの得意な距離、分野で動いてもらって構わない。敵の位置や足止めをする場合は逐一指示を出す」

 

戦闘開始前に、自身が前線に出ることの意義を説くと、四人は黙って聞いてくれていた。

すると、銀髪の少女――シロコが言葉を紡ぐ。

 

「……先生が強いのか、まだ分からない。もしかしたら、いざという時 守れないかも」

 

「君達ほど頑丈ではないが、自身の身を守る術は持ち得ている」

「もしもの時は、何とかしてみせるさ」

 

『――先生の意見は分かりました。もう侵入まで猶予がりません!皆さん、戦闘準備を!』

 

「門のすぐ目の前まで来ているらしい。防衛戦となるが、気を引き締めていけ。行くぞ!」

 

 

 


 

 

 

前線に出て敵数を数える。

目視で確認出来る内で、10数人程。視認した後に後衛から通信が入った。

 

『先生が確認していただいた更に後方に、数名程度の規模の部隊を確認!恐らくリーダーはあそこに!』

 

矢張り……。敵将が無闇矢鱈と前線に出てくることはしない……か。

バルナバス・ザルム……。ウォールード王が自ら前線に出て戦をしていたのは、強さの誇示だったわけだ。

だが、後方指示のおかげで叩くべき要所は理解した。

ならば、この戦いを優位に進めるために、彼女達に少し仕事をしてもらおう。

 

「ホシノ、君の得意な戦い方だが……恐らく、制圧戦だろう」

「そこで1つ、頼みがあるんだ」

 

「そんな簡単に見抜けるんだねぇ、先生。さすが~。それで、頼みって?」

 

「敵将は最後方に位置している。可能であれば 君達で敵将への道を開いてくれないか?」

 

「へぇ……。リーダーは先生が倒そうってこと?」

 

「ここは君達の学舎だ。ここの防衛は出来る限り君達に任せる」

「この連携の取れた動き方。少なくとも向こうの敵将を抑えれば、連携に乱れが生じるはずだ。その隙に残党を始末してくれ」

 

「りょうか~い。シロコちゃんとセリカちゃんは おじさんに着いてきて~」

 

「「了解!」」

 

ホシノの号令と共に、制圧が始まる。

シロコ、セリカと呼ばれた少女は制圧支援として、ホシノが体力を削った敵を確実に仕留めている。此方の連携力なら、相手に反撃の隙を与えることなどないだろう。

後方には、自身の身体と同等とも言える質量の銃を持った少女が待っている。例え撃ち漏らしたとしても、彼女の方で対処は可能な筈だ。

なら、残された道はただ一つ。ホシノが開いてくれた進路を無駄にせず、突き進むこと。

 

「俺は敵将を叩く!ここは任せたぞ!」

 

後方で鳴り響く銃声。それを聞き流しながら一人駆け出す。

突然出てきた大人に驚いたのか、ヘルメット団と呼ばれるメンバーたちは、一瞬攻撃の手を緩めてしまった。

しかし、それが命取りだ。戦場で攻撃を止めるという事それ即ち、戦意喪失若しくは敗北を意味する。たった一瞬のミスが、軍の瓦解に繋がるのだ。

余所見をすれば、飛んでくる弾丸。ヘルメット団のメンバーはアビドスの面々に次々と倒されていく。

 

「なっ、なんだアイツ!?」

 

「と、とにかく撃て!この先にはリーダーが――ぐえっ!」

 

ちら、と後ろを見やる。

シロコが行って、とサインを送る。……そういう事なら、そうさせてもらおう。どうやら自信満々の様だったからな。

クライヴは再び進行方向に視線を戻し、敵のリーダーが待つ後方へと駆け出して行った。

 

 

 


 

 

 

一方、カタカタヘルメット団陣営後方……

 

 

 

「今日の給料が出たらラーメンでもどう?」

 

「え~……。でも給料が発生するのって占領が成功したら、でしょ?」

 

「これだけ人数が居れば、何とでもなるでしょ!ぎゃはは!何食べよっかな~」

 

後方陣営では、リーダーとその取り巻き数人がこの後の予定について話していた。

恐らく、前線でけしかけた人数で作戦が成功するものだと思い込んでいるのだろう。

しかし、事はそう上手く運ばない。

 

「――暢気なものだ。前線の様相も知らずに、こんなところで雑談か」

「少なくとも、気を張っておいた方が良いんじゃないか?」

 

「んなっ……!?誰だ!?」

 

赤いヘルメットを被った少女が、驚いて周囲を見渡す。

すると、こちらに一人で向かってくる人影が、視界に移った。

 

「お、おい!お前、誰だ!!なんでこんな所に……!」

 

「何でと言われても……。そうだな、強いて言うなら アビドスにいる彼女たちの方が優秀。ということだ」

 

「まさか……!おい、お前ら!相手は一人だ、やっちまえ!」

 

対話の暇も得られないとは……。ヴァリスゼアの野盗と同じ類か。

なら、容赦はしない。ある程度頑丈という話も聞いている。しかし、大人であるクライヴが直接手を出すのはご法度だ。

そんな時が来ることを、望んでいる訳ではないが。話し合いが出来ないのであれば、攻撃手段を奪う他ない。

 

「お前達には悪いが、少し手荒に行くぞ……!」

 

「うるせぇ!ならアンタには 痛い目見てもらうぞ!」

 

やけに粗暴な口調*2だな。

兎にも角にも、敵のかけ声が戦闘開始の合図だったらしい。敵は5人、対するクライヴは1人。対処が少し面倒だが、やるしかない。

5人が一斉に銃を撃ってきた。クライヴに迫る弾丸の雨。普通の人間であれば、避けられる筈もないこれをクライヴは……

 

「フェニックス……!」

 

炎を迸らせ、フェニックスの力を発現させる。

この世界に来て、本格的にこの力を使うが……鈍ってはいないだろうか。いや、鈍っていようが何だろうが、最愛の弟より受け継いだこの力で、守れるものは全て守る。

彼女達が見ていない今なら、ある程度力を使うこともできるだろう。

 

クライヴの背に、赤い翼が出現する。片翼のみ出現したその翼は、炎を纏いながら奇麗に揺らめいている。

と、次の瞬間クライヴは右手と共に翼を振り下ろし地面に叩き付けた。先ほどまで鮮やかな色を発していた翼は地面との衝突で業火と化し、炎の障壁を出現させる。

本来、ここで剣を持ち合わせていれば、炎の壁を斬り付け、斬撃を飛ばせたのだが……。今は仕方ない。

灼熱の炎に包まれた銃弾は、障壁で止められ、さらに炎の熱で溶解していく。

 

「な……なんだ、あれ……」

 

「大きい火……?キャンプファイヤー……?」

 

今のが、フェニックスの能力の一つ《ヒートウェイブ》

ヴァリスゼアでは斬撃も飛ばせた優れものだが、ここでは障壁を作り出す用途以外で使えそうにない。

ヘルメット団メンバーが各々自由な反応で炎の壁を見ていると、突然炎を分けて何かが飛び出してきた。

炎を纏いながら接近してきたそれは、ヘルメット団のメンバーたちの前で止まり、人型を作る。瞬間、彼女達は銃を何者かに掴まれる感覚を覚えた。

 

「こ、今度は何だよ!?」

 

「ここの世界の生徒は、余所見が多いな」

 

……クライヴだ。メンバー二人の銃を掴み、両手に炎を巡らせる。

フェニックスの炎と言えど、何もその全てが暖かく、優しいものだけではない。時にその炎は、害するものを遠ざける力になる。

クライヴの手から銃弾の給弾部へと、熱が広がっていく。銃弾という物には火薬が使われていることは、ここにきてすぐ調べさせてもらった。ならば……と。

火薬は炎に反応し、爆発を起こす。少量と言えど、火薬は火薬だ。

 

「少し、大人しくしていろ!」

 

ごうっ!と炎を大きくすると、銃の一部が爆発。

火薬に引火し、小規模だが爆発を起こしたのだ。マガジンと呼ばれるパーツがはじけ飛び、破片がヘルメット団のメンバーを襲う。

次の二人へ目標を定め、銃へ飛びつく。同じく銃を掴むが、今度はマガジンではなく銃身を掴んだ。ゴオォ…と炎を迸らせ、銃身へ熱を伝える。

金属というものは、少なくとも耐熱性があるが、許容する温度を超えれば耐えられない。この世界に存在する熱量なら不可能かもしれないが、クライヴの力は『外』の、ましてや『他の世界』の力だ。この世界の《理》すらも覆すことが容易な、危うい力。

銃身は段々と赤熱化し、クライヴが少し力を籠めるだけでひしゃげた。銃という物は直線上でしか弾丸を発射できないと聞いた。ならば、その直線を曲げてしまえば、もう使い物にならないだろう。

銃身の曲がった銃を取り上げ、放り投げる。最後の一人に視線を向けたところで、発砲体勢に入っていることに気が付いた。

ヒートウェイブなどの召喚獣の能力は、少しの休息を挟まなければ発動できない。ベアラーが連続して魔法を行使すると疲労することと同様に、ドミナントにも同じく制約が課せられている。

 

「くっそぉ……!よくも、よくも!!」

 

ダダダダッ!!と勢いよく銃弾が発射された。

だが、クライブにも特技はある。それは、数々の戦闘、幼少期からの剣術訓練で備わった卓越した身の熟し。

まっすぐ飛んでくる弾丸を横に回避、魔法と違って追尾してくることが無いのだから、楽なものだ。

空を切った銃弾は、明後日の方向へ。焦っているヘルメット団メンバーが回避したクライブを探すが、元の位置には見当たらない。

 

「どこに消えた!?」

 

「――こっちだ!」

 

声のした方向に視線を向けるが、時すでに遅し。

炎を纏ったクライヴの右拳が、敵の持つ銃を殴り飛ばした。その衝撃はすさまじく、しっかり握っていたはずの銃が、吹き飛ばされるほどだった。

 

「……う、嘘……だろ?なんだ、アレ……」

 

「こうなったら、なけなしの金で買ったグレネードを……!」

 

メンバーの一人が腰から何かを引き抜き、こちらに投げてきた。

グレネード、と言ったか。確か、爆弾の類だ。戦う力は削いだと思ったがまだ残っていた様だ。

だが……今更そんな抵抗は無駄に過ぎない。

クライヴは狙いを定め、グレネードに対し左手から炎弾を発射する。炎弾は空中でグレネードに命中。派手に爆発し、その役目を終えた。

撒き散らされた破片で頬に傷を負ったが、致し方ない。無傷で帰れるほど、戦場は甘くない。

 

「なんで……!?こんな、ことが……」

 

「理由が知りたいのなら、これから真っ当に生きるべきだ。野盗紛いの事は止めて、真面目な生徒として生きて行け」

「そしていつかまた出会う時があれば、その時に教えよう」

 

「くっそ……!お、覚えてろよ……!」

 

見事なまでに奇麗な捨て台詞を吐いて、ヘルメット団たちは逃げ出していった。

ここに残ったのは無残にも破壊された銃と、クライヴただ一人。

 

「……ホシノ達は、無事だろうか」

 

と、心配し戻ろうとしたところで、声が聞こえてきた。

 

「せんせぇ~」

 

「ん、無事みたい。良かった」

 

『カタカタヘルメット団残党、校外エリアに撤退中。作戦は成功です!』

 

「わあ☆私たち、勝ちました!」

 

「あははっ!どうよ!思い知ったか、ヘルメット団め!」

 

『皆さん、お疲れさまでした!学校に帰還しましょう』

 

アビドスの面々は怪我無く無事、全員揃っているようだ。

 

「杞憂……だったか」

 

「ん~?何か言った、先生?」

 

「いいや、ただの独り言だ。改めて、君達もご苦労様。学校に戻るとしよう」

 

そう言って彼女達の先導に任せて、アビドス高等学校へ帰還していく。

一人、ホシノだけが砂漠に転がる奇形の銃を見つめていたことに、クライヴは気づいていなかった。

 

「ホシノせんぱ~い!帰りますよ~!!」

 

「は~い。今行くよ~……」

 

 

 

その声を聞いて、今度こそ5人は学校へと急ぎ戻るのだった。

*1
クライヴはアホ毛を見たことがない。よくてモーグリ族のポンポンくらい。むしるぞ

*2
クライヴも「くたばれ!」とか言うので人のことは言えない




ホシノ、好きだ。

エーテル溜まりからこんばんは、私です。
最近ブラボにハマりかけてるんですよね。アメンドーズに握り潰されてからやる気なくしてて、最近復帰したんですよね。ヤハグルからまだ出れてません。助けてください。

ご意見ご感想、誤字報告などエーテル溜まりの中でお待ちしてます!
強い言葉が掛かるとアカシアになってしまうので、やんわりと教えてください……。
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