(仮題)託された想い、透き通る空の下   作:Laplaaaaaaaaaaaace

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はじめまして~。FF16クリアしたうえにブルアカにドハマリしてるので本作を書き上げました。

一応設定まとめ等は後々書こうかなと思っているので、今は特に気にせず、頭を空っぽにしてみてください。


ヴァリスゼア編
決戦


 次元の狭間、とも呼ぶべき場所だろうか。周囲の景色は瞬間瞬間で様相を変える。

火、風、雷、土、氷そして闇へと。その奇怪な場所で、二人は相対する。逞しい体付きの壮年の男性。対するは色彩を持たぬ、人とは掛け離れた存在。翼を持ち、まるで私は神である。と主張するような装飾を体に纏う者。

 

 

『――神への叛逆を、永久に続く辛苦のなかで悔いるがいい!』

 

 

翼を持つ者は言った、神への叛逆と。

正に今、たった一人の人間がこの世界の《理》、正しく神に対抗するため剣を取る。

 

 

「自惚れ、他者を害して、それでも愛を希う」

 

 

「俺たちはとても愚かで、弱い」

 

 

「だからこそ、想いで繋がっていくんだ!」

 

 

両者の激突が始まった。相手は神、一筋縄でいかない相手である。しかし、彼にも負けられない理由があった。仲間達に託された想い、そして、自分の願いのために必ず倒さねばならない。

 

 

――剣を振る。例え相手が何であろうと、倒すだけだ。

魔法を放つ。この世界でのみ存在するであろう神秘の力。代償はあるが出し惜しみなどしていられない。

 

 

ここで負ければ、奴は。《アルテマ》は世界の創世を為し、人類は神の眷属となり、滅んでしまう。

それだけは避けなければならない。

 

 

(一度戦っているとはいえ、矢張り厳しいな!)

 

 

アルテマは猛攻を仕掛ける。この世界に存在しうるすべての事象、事柄はアルテマに由来する。ゆえに神という高等存在には、『何でもアリ』なのだ。クライヴの身にはアルテマの力の一端である『召喚獣』の力が眠っている。

不死鳥、フェニックス。嵐神、ガルーダ。雷神、ラムウ。巨神、タイタン。黒騎士、オーディン。そして、炎神イフリート。その力すべてをアルテマも使ってくる。なればこちらもそれに対抗するまでだ。

 

 

『《ギガメス!》』

 

 

アルテマは風を纏い、二対の巨大な尖爪を出現させる。クライヴには見慣れた、大きな爪だ。散々苦しめられた、嵐神ガルーダの技。

 

 

「ガルーダ!」

 

 

それに対抗し、こちらも同じ二対の尖爪を出現させる。お互いに掴み合いの戦いだ。至近距離で睨み合いながら、そのままアルテマの尖爪を破壊し突き抜ける。ふわり、と宙に浮く感覚。これにも最早慣れたものだ。アルテマを下に見て構えなおす。次いで奴は雷を纏う。神核から取り出したるは、裁きの杖。雷神ラムウの獲物だ。

 

 

『《スパルク!》』

 

 

奴はその杖を、クライヴに向かって投げつける。ドレイクヘッドでの意趣返しか、そんなことを一瞬考えたが今はどうでもいい。友から受け継いだこの力を良い様に使わせて堪るか。

 

 

「ラムウ!」

 

 

負けじとこちらも杖を出現させ、投げつけた。二本の杖は空中で激突し、クライヴの投げた杖がアルテマの杖を打ち破る。杖はアルテマに激突、裁きの雷が降り注ぐ。バチバチ...と閃光が迸り、アルテマの体を焼く。

 

 

『ぐっ、おぉ・・・のれ・・・!』

 

 

息つく間もなく地面に着地。アルテマに向けて地面を蹴った。しかし奴も出し惜しみをするなど、当に捨てたのだろう。向かってくるクライヴに対し、新たな力を行使する。

 

 

『《ハイパ!》』

 

 

アルテマの両腕に出現した、大きな岩石できた巨腕。嫌でも見覚えがある、自分の仇ともいえる敵の力。

 

 

(四の五の言っていられるか!)

 

 

「タイタン!」

 

 

お互いに岩石の巨腕をぶつけ合う。どちらかが隙を見せればその瞬間、重い一撃が叩き込まれるだろう。腕から岩石が飛び散る。数秒のラッシュの内にクライヴは隙を見つけた。

ほんのコンマ数秒、タイタンの腕を盾代わりにアルテマの攻撃を弾いた。アルテマは体勢を崩し大きな隙が生まれる。その瞬間を見逃さない。ブーストを乗せた腕でアルテマを殴り飛ばした。数メートル後退し再びこちらを睨む。

 

 

『打ち消したというのか・・・!?』

 

 

『おのれ・・・おのれぇ・・・!』

 

 

アルテマに、神にとっては初めての感情だろう。悔しさなど。反抗する気を見せない人間が、神にこうして楯突き、剰え自身の能力を搔き消すなど。あってはならないことだ。

 

 

諦めることなく、クライヴは剣を振るう。己が生きるため、新しい世界を作るため。アルテマもそれに対し、全力をぶつける。氷の魔法に光の魔法。持ち得るすべての魔法を放つ。さらには偏った属性の存在しない魔法まで。

 

 

『光の力よ!』

 

 

アルテマの後ろに竜の翼が出現する。バハムートの翼だ。繰り出す魔法は、『エクサフレア』

バハムートの持つ力の中でも強大な力を持つ魔法だ。着弾した箇所で大爆発が起きる。何とか回避して見せたが、『ボレアルラプソディ』の魔法で頭上から氷塊が落下してくる。シヴァの能力だ。愛する人の力まで、あの神は使いこなす。

 

 

(...ジル。俺は、必ず帰る。皆とそう約束したんだ。)

 

 

『闇の力を・・・!』

 

 

猛攻は止まらない。空間に突如出現する一閃。オーディンの力をアルテマは出し惜しみすることなく振るった。

『セヴァランス』数多の斬撃が空間という空間を切り刻む。避ける術は見つからない。身体中に切り傷を負いながらも、クライヴは立ち上がる。

 

 

『人の分際で、この我に・・・っ!』

 

 

「人かどうかなんて、関係ない!俺は託された想いに応えるだけだ!」

 

 

『ここまで強固な自我を持つか・・・。ならば――』

 

 

先ほどと同様、アルテマの背後に出現するバハムートの翼。身体の前面で両腕を突き出し、光を収束させる。アルテマのみに許される、古代魔法。それに対しクライヴも、召喚獣の力を行使する。

代々ロズフィールド家に伝わる名剣の一つ、インヴィクタスを地面に突き刺し力を溜める。光の力をできる限り、全力で。

 

 

「…!」

 

 

バサァッ!と背後に出づるは竜の翼。アルテマと同じ構えを取れば、掌の先に光を収束させる。

 

 

『《バハムル!》』

 

 

「バハムート!」

 

 

光と光がぶつかり合う。お互いの力は拮抗・・・しかし、クライヴには友に託された多くの想いがある。力を最大限に発揮し、アルテマの光束を押し返す。クライヴの攻撃に飲み込まれ、アルテマは爆発。爆炎で様子は確認できないが、そう簡単に倒れる敵ではない。

警戒を解かずに剣を再び握り直すと、煙の中から声が聞こえてくる。

 

 

『《アイスン!》』

 

 

パチン。と指を鳴らす音と同時に、氷塊がクライヴ目掛けて接近してくる。反応がやや遅れたが、彼女の力があれば何とか回避は間に合うだろう。

 

 

「シヴァ!」

 

 

背後に氷の羽衣を展開し、地面を滑るように、華麗な動きで氷塊を回避していく。脳裏で彼女の声が木霊する。クライヴ!と、自身の名を呼んでいる。それに応えねば、と反撃の構えを取る。

剣を構え、アルテマに向けて振るう。敵目掛けて氷柱が生成され、アルテマを空高く押し上げる。ある程度押し上げたところで氷柱を破壊、ダメージを与える。

 

 

『ぬおぉっ…!』

 

 

アルテマは苦悶の声を上げ、地面に落下…膝をついた。と、同時に床に付けていた右手から新たな魔法を行使する。

 

 

『《カタスト!》』

 

 

アルテマが右手を地面から引き抜くように持ち上げると、そこには一本の剣が握られていた。あれは黒騎士オーディンの獲物『斬鉄剣』だ。斬れない物は存在しない、究極の剣。

人生で片時も剣を離さなかったクライヴからすれば、得意分野に持ち込んでくれたものだ。と感謝の一言も吐きたいところだった。しかし、言葉を交わす余裕は、無い。

 

 

「オーディン…!」

 

 

インヴィクタスに闇の力を纏わせ、こちらも負けじと斬鉄剣を顕現させる。それと同時にアルテマに向かい駆ける。お互いに斬鉄剣をぶつけ鍔迫り合いに持ち込む。刀身から火花が散っている。一度斬鉄剣を折り、斬鉄剣返しをしてはいるが、あれはイフリートの力あってこそ。今回はそうはいかない。

キィン!という音とともに、お互いが斬り抜ける。果たして勝ったのは……クライヴだ。アルテマの斬鉄剣は儚くも消え去り、魔法の塵と化した。

 

 

『我が…この我が…。我が…!』

 

 

まるで壊れたラジオのように同じ言葉を連続する。我が、我が…と。人という種の神に対する叛逆。考えてもいなかった事態だ。よもや、人が、神を超えようというのだ。信じられるわけがない。

 

 

『――我は絶対であらねばならぬのだ!』

 

 

怒号とともに青白い炎を身に纏う。クライヴは直感した、おそらく限界を超えたのだ…と。そうともなれば、この戦いも最終局面…。クライヴも覚悟を決めねばならない。

 

 

「まだ分からないのか…」

 

 

「貴様と俺たちは 何も違わないということが!」

 

 

何も違わない。そう、これもまた重要な事柄だ。アルテマは叛逆を恐れ人の自我を否定している。しかし、自我というものは想いを託されれば託されるほど強固になる。アルテマは古代より神として、人々に信仰されてきた。祈りも想いも数えきれないほどその身に受けてきたのだろう。そうする過程でアルテマの中には、強い自我が形成されていった。それはまたクライヴも同じ、出会った人々、仲間たち、愛する人たちからの想いを一身に受けているのだ。

 

 

『我が 人と同じだと!?』

 

 

『我は貴様らとは違う!唯一の存在だ!』

 

 

「まだそんな馬鹿げたことを…!」

 

 

永久に神であり、人という種を見下してきたアルテマにとって、愚弄に値する言葉をクライヴは吐き続ける。しかし、何も間違ったことは言っていない。アルテマの中には自我があり、とても強固になっている。もはや、神としてあるには人に近づきすぎたのだ。

最大限の力を振り絞り、クライヴも限界を超える。炎神イフリートの力の一端をその身に降ろし、炎を纏った剣でアルテマに猛攻を仕掛ける。斬り、殴り、斬り、殴り…。

攻撃を続ける中、アルテマが空中に移動する。

 

 

『貴様ごとき…!貴様ごときに負けられるか!!』

 

 

腕を天に掲げるアルテマの頭上に青白い火炎の球体が出現する。イフリートが使う地獄の火炎と似た攻撃だ。人の身で避け切れるか…。賭けてみるしかない。

 

 

「こいつを…避けろっていうのか…!?」

 

 

フェニックスシフトで後方に距離を取り、火炎球の凡その着弾地点を把握、そこからは運だ。身のこなしには自信があるが、果たしてどうなるか。

ゆっくりと火炎球が落下してくる。タイミングを見て、着弾と同時に回避。周辺に広がる爆発も何とか避け切れた。ならば、ここから最後の攻勢に出るとしよう。

――瞬間、アルテマが消えた。周囲を探っていると、突如背後に現れる気配。くるりと身体を回転させ、アルテマの方を向く。背中には見知った羽根が生えていた。

 

 

『《タイクン!》』

 

 

――フェニックスの羽根だ。羽根の羽ばたきを推進剤代わりにクライヴに突進してくる。どうやら向こうも最後の足掻き、ということらしい。炎を纏いながら突進してくるアルテマを剣で受け止める。

ぐぐ…、と後ろに押される。やはり、このままでは受けきれない。

 

 

「力を借りるぞ、ジョシュア…!フェニックス!!」

 

 

柔らかく、温かい炎が体を覆う。イフリートの炎とは違う、人を癒す炎だ。そして、最愛の弟の力でもある。

再度剣に力を籠め、押し返す。フェニックスの羽根が、ジョシュアの想いが背中を押してくれる。クライヴ!と弟の声がする。

 

 

(この声に応えてやれなくて…、兄が務まるか!)

 

 

フェニックスの助力もあり、何とかアルテマを押し返す。するとアルテマは羽根を叩き上げ炎を発生させる。それにクライヴはたじろぐが、反攻に出る。フェニックスの羽根を大きく広げ、炎の渦を形成する。これこそフェニックスの能力の真骨頂、『転生の炎』だ。

アルテマにダメージを与えつつも、自身の傷を癒す…。フェニックスのみに許された力。

転生の炎を喰らい、今度こそ片膝を地に着いたアルテマ。そこに、クライヴは語り掛ける。

 

 

「貴様は自分を 唯一の存在だと信じ疑ってこなかった。だから――選べなかったんだ」

 

 

「自分以外の誰かと 共に生きる道を。想いで 強く紡がれていく自分を…!」

 

 

『知ったような口の戯言を、やめろ…!』

 

 

「俺は 想いを託された。そして…みんなの想いに応えたい」

 

 

「"人が人として生きられる場所"を作るために。守るために…。俺たちがこの世界で 自分の意志で生きていく為に!」

 

 

剣を構え直す。終わりは近い…。お互いに死力を尽くしてぶつかり合う。

 

 

『人が…人ごときが…!』

 

 

『まだだ…まだ終わらせはせぬ…!』

 

 

『人ごときがっ!』

 

 

回転の力を乗せ、思い切り剣を振り下ろす。対してアルテマも攻撃に応じようと火球で対抗する。お互いの剣と魔法がぶつかり合い、大きく距離が開く。

 

 

『この世界を"最後の幻想"にしてくれる!』

 

 

アルテマは全ての力を込めた炎弾をクライヴに向けて放つ。この世を最後の幻想にするために。

 

 

「なら 俺は創世という"究極の幻想"を打ち破る!」

 

 

クライヴは刀身に赤い炎を纏わせ、アルテマに向け剣を投げつける。お互いの攻撃はぶつかり合い………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アルテマの炎弾を、クライブの剣が突き抜けた。直後、アルテマの身体には大きな虚のような穴が開いていた。

その光景に呆然としているアルテマに近づくクライヴ。足音が聞こえてきたときにはもう遅い。

 

 

 

 

 

 

 

「アルテマァ!!」

 

 

 

ハッと顔を上げるが、彼はもう目の前にいた。片腕に、炎を纏いながら。

 

 

 

 

 

「くたばれぇぇぇ!」

 

 

 

 

クライヴの右拳がアルテマの顔面を直撃する。アルテマの顔は歪み、クライヴはそのままアルテマを殴り抜いた。

 

 

 

 

 

――決着だ。




5274文字…?書きすぎじゃない????どっかで削れなかったの????????

ごめんなさい、むりです。地の文難しすぎる。たすけて~
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