依頼と事務所の名のもとに   作:葉っぱの酢漬け

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初投稿なので初投稿です。
鈎事務所みたいなチンピラどもでもフィクサーになれるなら喋れる幻想体どもならいけるという幻覚で描いてます。



XX-XX-1 幻想体フィクサー

あの奇妙な歯車の本の騒ぎから数日後。

バス内部では変わらぬ平和な日常が送られていた。

「上がりなり。」

「あっ!!イサン君!最後のカードを出すときは上がりではなく!ウノ!!というのであるぞ!!カードを1枚引き給え!!!」

「そうだ!そうだ!1枚引きやがれ!!!!」

「あ〜…イサンさん残念だったね〜あっ!リ〜チ♪」

「うるさいですね……カードゲームぐらい少しは静かに出来ないんですか?」

「何やってるんですか〜〜わぁ〜っ!ウノじゃないですか!僕の実家にもありましたよ~これは随分とカードが貧相ですけど。」

「フォードロー、赤です。」

「同じくフォードロー。青を宣言する。」

「ファウスト君!?ムルソー君!?合計で………8枚ドォロー!?!?ぐすん……当人あと少しでウノでありましたのに〜〜〜」

「あ〜…流石にうるさいな……管理人の旦那、大丈夫か?」

「管理人殿。一定以上の大声は聴覚に悪影響を及ぼす可能性があります。移動されたほうがよろしいかと……」

「…………う・の。」

「うるさい、次騒いだら脳みそをぶちまけてやるって言ってます…………」

 

……少しうるさいけど、一応平和だ。

週に1回大量の資源をくれるダンジョンももう潜ったし

あの奇妙な鉄道も今のところ静かだ。

こんな平和な日々が続けばいいなぁ。

カツカツカツ……

足音が響くと騒がしかったバス内部が一瞬にして静まった。

その足音が赤い視線のものであることは、全員がすでに思い知っていたからだ。そして……

「お前たち。仕事だ。」

彼が私たちに話しかけるということは、仕事の到来を意味していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

P社の巣

私達はP社の巣の指定された場所に向かった。

そこには指定どうり、赤いマフラーを付けコートを羽織ったフィクサーがいた。

「おっ…噂通りほんとに頭時計なんだな……」

そのフィクサーはまじまじと私を観察していたが…。

「貴様、管理人殿をジロジロ見てないで自己紹介でもしたらどうだ。」

「あぁごめんな、ちょっと珍しかったからさ…」

ウーティスに釘を差され、こちらに向き直った。

「俺は今回P社の案内をする飛電事務所代表フィクサーのアルトだ!よろしくな!」

『(私はLCBBのダンテだよ。よろしくね。)』

伝わらないけど一応挨拶をする。

「私達はLCBBです。よろしくお願いします。」

ファウストが自己紹介に答えてくれた。

「おう!よろしくな!………まじでカチカチしか言わないんだな…お前らはコイツの声聞こえるんだっけ?」

「はい。囚人のみダンテ…管理人と会話が可能です。」

「すげぇ技術だな…」

アルトと少しの会話を交わした後一部の囚人があることに気づいた。

「あれ……すいません。資料によるともう1人フィクサーが来るんですよね?その方はどこに……」

シンクレアが挙げた疑問にアルトが答えた。

「ああ…あいつは…ちょっと待ってな」

アルトは何やらインカムをいじり始めた。

耳を澄ますと少し会話が聞こえてくる。

「お前急げ!もうお客さん来たぞ!!!」

『ごめんなさいアルト……でも困ってる人は放っておけなくって……』

「まあいいや。ちゃんと名刺渡したか?」

『大丈夫よ!ネコちゃんと一緒にきっちり渡したわ!』

「猫探してたのかよ……急いでな。」

『オッケー♪すぐ行くわ!』

アルトはこちらを向いて言った。

「ごめんな。相棒は猫探ししてたらしい。あと……10秒だけ待ってくれ。」

「あと10秒?アルトさんの相棒がどんなのやつなのか知らないけどさすがに厳しいんじゃないか?」

グレゴールが訝しんだ。

それにアルトは自信満々で答えた。

「大丈夫さ、だってあいつは………」

直後光り輝きながらハートをあしらった魔法陣が空中に現れた。

「魔法少女だからな。」

魔法陣が一層強い光を放つとそこには………

「愛と正義の名のもとに〜!魔法少……じゃなくてえ〜っと…」

「飛電事務所フィクサー、ハートだろ?」

「ああそうそう!ありがとねアルト!」

「飛電事務所フィクサー、ハートがやってきたわ!」

魔法陣の中からフィクサー…ハートが現れた。

それに対する囚人の反応は様々だった。

「……9秒58。10秒以内だ。」

「マジかよ……ちょっと目の前で起こってることがわかんなくなってきたな……」

「うおおおおお!そなたも正義のフィクサーであるか!!!」

「へぇ~これは僕の実家でも見たことがないですね〜」

「こは…いとゆかし技術なり…」

「えっなんなんですかこれは!?こんな特異点聞いたこともない……」

「……キャシーが見てた絵本に似たようなのがいたな…」

騒ぐ囚人を横目にハートを観察する。

ハートの髪飾り、ピンク色のスーツ。奇妙な杖…間違いない。

彼女は今回の協力者であり………目標だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メフィストフェレス:少し前

ヴェルギリウスからねじれ討伐の依頼を渡された少し後。

出発のため身支度をしているとファウストに声をかけられた。

「ダンテ。協力相手のフィクサー事務所の資料です。目を通しておいてください。」

『ありがとう。』

渡された資料に目を通す。

資料を見る限り相手の事務所は2人体制であること以外には特に特徴が無さそうだった。

しかし…フィクサーの一人の特記事項がやけに気になった。

『ねえファウスト。』

「なんでしょうか、ダンテ。」

『このハートって人の特記事項の幻想体ってどういう事?』

「そのままの意味です、ダンテ。」

『え?この人は幻想体なの!?』

「はい。そして今回の作戦の目標でもあります。」

「ダンテ。これから話すことは他の囚人には話さないでください。」

『えっ?うん。』

「LCAの指示により今回の依頼と並行し彼女のデータを収集してください。」

 

 

 

 

 

 

これはめんどくさい事になっちゃったぞ……………

 

 




飛電事務所
元々フィクサー一人だけの小規模事務所。日常の雑務から戦闘まで結構幅広い依頼をこなしている
最近は2人体制になって知名度も結構上がった。
アルト
飛電事務所代表。黒いコートと赤いマフラーを身に着けている。
ハートが来るまでは一人で事務所を経営していたためそこそこ強い。
親指のソルジャーにタイマンでギリギリ勝てるぐらい。
名前と容姿に元ネタがある。
ハート
幻想体。魔法が使える。
色々あってアルトに拾われフィクサーとして生きている。
困った人は助けないと気がすまない性分。
独特の正義感を持っており、絶対にその正義を曲げない。
人助けを無償でしてしまうため、名刺だけ渡すように指示されている。
妙な杖を武器として扱っている。
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