ほうかいにっき   作:梅で鯛を釣る

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梅雨のつれずれ

2035年6月7日(木)

 

3日前から雨が降り続けている。

おそらく梅雨入りをしたんだろう。

アジサイも綺麗に咲いている。

実はアジサイの花っぽい部分はガクこ呼ばれる花を支える葉っぱらしい。

アジサイも押し花にできるのだろうか。

せっかくなら季節ごとに栞を作りたいと思う。

 

2035年6月12日(火)

 

米が尽きた。

最近、缶詰アレンジの料理の料理にはまっていたせいで米の消費が上がって貯米があっという間に尽きてしまった。

ちなみにお気に入りは鯖缶のアラビアータだ。

ピリ辛でご飯がめちゃくちゃ進む。

今日も米の気分なのだが無いものは如何ともしがたい。

普段だったら近くのスーパーに探しにいくのだが、あいにく雨だ。

この世界の傘はほとんど錆びていたり、穴があいていたりで使い物にならないから雨の日はほとんど外出できない。

小麦粉はあるし小麦粉を細かくちぎってチネリ米を作ろうと思う。

昔よゐ〇の黄金〇説で見てからずっと食べて見たかったんだ。

チネリ米自体に味はないからカレーライスのような料理にするといいらしい。

今日はチネリ米の鯖缶カレーにしようと思う。

...チネリ...チネリ...

予想以上に時間がかかる。

もう5時間以上はチネっている。指の皮がもっていかれそうだ。

俺は世界のチネラーにはなれなさそうだ。

米は茶碗一杯でだいたい3000粒ぐらいらしい。一粒一粒ちぎり、成形するのは中々大変だ。

チネリ終わったらふっくらとするようにしっかりと混ぜながら茹で上げる。

本当は蒸した方が米の食感に近くなるようだが、蒸した場合失敗すると一塊になってしまい、ただ小麦粉の塊をかじることになってしまうから茹でる方が安牌らしい。

茹で終わったものを一粒食べてみると、口に入れた瞬間は米なのだが、噛みしめれば噛み締めるほど小麦が顔を出す。

少しカレーの水を多めにしてスープカレーのようにした方が合うかもしれない。

カレーと合わせて食べてみるとなんだかナンと米の中間のような不思議な味わいだが確かに美味い。

この味なら今後も食べるのはアリだと思うが、流石に一食作るのに5時間以上は掛けていられない。

なにか楽に作る方法はないものだろうか。

 

2035年6月17日(火)

 

今日は久しぶりの晴れだ。

まあまだ梅雨明けした訳ではないと思うから晴れているうちに米を探しに行こうと思う。

そう思い、拠点のドアを開けると目の前にはカエルがいた。しかもバカでかウシガエルだ。

俺は基本苦手なものはないが、カエルだけはどうしても苦手なんだ。

刺激しないようにゆっくりとドアを閉じた。

どうしたものか。跨いで拠点から出ようにも飛びつかれでもしたら軽く死ねる。

どっか行ってくれないものか。

1時間ほど経ってからドアをもう一度開ける。目があった。ドアを閉める。

なんでずっと居座ってんの⁇

そういえばウシガエルは食用目的で日本に輸入されてきたものらしく味は鶏肉に似ていて美味いらしい。

…鶏肉。そういえば唐揚げをもう9年以上も食べていない。最後に食べたのは黒人のおっさんが投石で仕留めたカラスの唐揚げだろう。

あれは少々癖があったが中々美味かったのを覚えている。また食べたいものだ。…ちょうど鶏肉が目の前にあるじゃないか。

いや待て、アレはカエルだ。俺の不倶戴天の敵だ。

料理してしまえばわからないだろうと思う自分もいる。心が二つある。

もう一度ドアを開けてまだ居座っていたら食べることにしよう。

殺気を感じ取られでもしたのだろうか。

10分前にはいたはずのカエルはもう居なくなっていた。

がっかりしたのと同時にちょっとホッとした。

 




ちなみにチネリ米を蒸して一塊にしてしまったのは実話です。
味は焼く前のナンのような味でした。
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