ほうかいにっき   作:梅で鯛を釣る

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場違いな工芸品

2035年4月4日(水)

 

今日はアンパンの日らしい。

明治天皇にアンパンが献上されたのが4月4日だったらしい。

せっかくだし今日はアンパンを作るとしよう。

本当は塩漬けの桜の花びらをのせたのが一番好きだったがないのでしょうがない。

今年の桜が散ったら集めて塩漬けにしておくとしよう。

俺はこしあん派だからしっかりとこして滑らかにしておこう。

滅亡前のコンビニでは基本的につぶあんパンしか売っていなかったのが納得がいなかった。

自分でもっと自分で作っておけばよかった。やっぱりこしあんはうまい。

あとはゴマも振っておけばよかった。

 

2035年4月6日(金)

 

今年も忌まわしき季節がやってきた。

くしゃみと鼻水が止まらない。

薬もないからただただつらい。

毎年この季節のために大量にティッシュを集めている。

湿度があると花粉が水を吸って鼻に届かなくなるらしいので、拠点でお湯を沸かしまくることにしよう。

燃料が勿体無いが、この花粉のひどさは耐えられない。

そういえば九州以南にはスギやヒノキがないらしい。

父は若い頃、花粉がひどすぎて春は毎年沖縄に行っていたらしい

来年は九州まで頑張っていくのもいいかもしれない。

 

2035年4月13日(金)

 

桜が散り始めた。

風が吹くたび花びらが舞い、暖かな日差しと共に降り注ぐ。

桜がこんなに美しく感じられるのは散り際まで美しいからかもしれない。

ソメイヨシノは自分で繁殖することができないから、人の手が入らないとどんどん枯れて減っていくだけらしい。

そしていつかは人類のように滅びてしまうのだろう。

綺麗な花びらを一枚押し花にしてこの日記の栞にしようと思う。

あの桜が滅びても、この光景を思い出せるように。

 

2035年4月21日(日)

 

今日は潮干狩りに行った。

人がいなくなって暫く経ったからだろうか。

普通では考えられないほど大量にアサリとハマグリがとれた。

しっかりと砂抜きをしてからアサリは味噌汁にした。

カップのしじみの味噌汁も美味かったが、やっぱり新鮮な食材を使った料理はとても美味い。

そういえばしじみの味噌汁はアルコールの分解を助けはするものの二日酔いに効く効果はなく、酒を飲んだ後すぐに飲んだ方がいいらしい。

今まで二日酔いの時に効いていた気がするのはなんだったんだろう。

いわゆるプラシーボ効果ってやつだろうか。

そしてハマグリは網で焼くことにした。

パカリ、パカリと口が開いていくのが見ていておもしろい。

そろそろ焼けたことだし食べるとしよう。

とても美味い。アサリもうまいがハマグリは格別だ。

昔のだじゃれ染みたことわざにその手は桑名の焼きハマグリというものがある。

知ったときは結構ツボって笑ったものだ。

 

普段ゴミ捨て場としてつかっている穴に食べ終わった貝殻を捨てておいた。

縄文時代にならって貝塚とでも呼ぶことにしようと思う。

 

未来に人類文明が復興して、この貝塚を見つけたとしたら『2000年代にも貝塚があったのか!』と逆オーパーツみたいな扱いをされるかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

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