転生特典で神器貰えたのは良いんですけどなんでスワンチカなんですかね? 作:塩焼きそば啜郎
時刻は……分からないが、夕方。俺とボルトアクス将軍は、小さな森の中にいた。俺達の周りには傷付いた数人の兵士が辺りを見回っている。
「どうだブリアン、いけそうか?」
「うーむ……傷は塞がってるし、生きてもいるが……意識が戻らんな」
地面に横たわっているのは、立派な髭を生やした巨漢。額には太陽のような紋章が刻まれていた。
そもそも何故こんな事になったのか?それは先程、内乱が起こりそうだというザーネバルに入った時、こんなスレが頭に流れて来たからだった。
【悲願】王族がカスばっかだから軍部率いて反乱したったwww【達成】
1:新
遂に始まりや
2:名無しの反乱兵
やっとザーネバルからあの一族が消えるのか……(感慨)
3:名無しの反乱兵
ワイ一般市民、ルドラ将軍の行軍を生で見て感動
4:名無しの反乱兵
王都から送られてきた役人が見事に晒し首にされてて笑う
5:名無しの反乱兵
これマジ?スレタイと雰囲気が違い過ぎるだろ……
6:名無しの反乱兵
確か三つの都市から同時に王都へ向かって進軍するんやろ?勝確やんけ
7:名無しの反乱兵
>>1これってスレ立ててええんか?他国の転生者とかに知られたらマズくね?
8:名無しの反乱兵
>>7イッチが閲覧制限でザーネバル在住の転生者にしか見せとらんからヘーキヘーキ
しかもほぼ全ての転生者はこっち側や
9:名無しの反乱兵
最初に計画知らされた転生者が口頭で転生者に伝えまくってここまで広がったってマジ?
10:名無しの反乱兵
>>9行動力の化身過ぎる
11:新国王
現在ほぼ同時に都市を出発したで
途中で合流して一気に攻め落とすんや
12:名無しの反乱兵
>>9これって転生者が世界人口の0.1%に満たないから出来る事よな
にしても凄いが
13:名無しの反乱兵
>>11しっかり攻城兵器あって草
14:名無しの反乱兵
カタパルト初めて見たかもしれん
15:名無しの反乱兵
これ敵国に見られたら終わりでは……?
16:名無しの反乱兵
>>15そうならないように短期決戦に持ち込むんだゾ
「ボルトアクス将軍、これって……」
「以前話に上がったザーネバルの内乱か」
「ん?でもなんで俺達がスレを見れるんだ?」
「確かスレを立てた人物が自ら制限を解除するか、その意思が無くなれば解除されるシステムだったな」
「ならもう全てが終わったのか……速いな」
「うむ。しかし今は緊張状態だ、下手に横断すれば敵か何かかと勘違いされかねん。森を通って行こう」
というボルトアクス将軍の助言を元に細く長く広がる森へと入った。そこでしばらく歩いていたら、先程の巨漢を護衛していた兵士達と出会ったのだ。巨漢は既に意識が朦朧としており、俺達と遭遇してすぐに意識を失った。そこで俺が杖で治療を施した事で、冒頭の場面に繋がる。
ちなみに杖は俺の肩を直す為に報酬を叩いて高級品を買った。ダンザ公爵が弾んでくれたお陰でまだ余りがあるぜ。
「一応ゼーベ公領で買える最高級品の杖なのだが……」
巨漢は一向に目を覚まさない。
「……なぁボルトアクス将軍、この顔に額の紋章に乗ってたであろう馬からしてこのお方……」
「大体俺も見当は付く。てかこんな特徴的な顔は忘れん」
やっぱ
どう見ても本人。なんなら兵士もトゥラーン風の格好。元からザーネバルは騎馬民族国家だったらしいし、マッチしすぎだろこの転生者。
「……む……」
「お、目を覚ますか?」
「将軍が!?」
「トクトミシュ将軍、お目覚めになられましたか!」
次々に歓喜する兵士に囲まれて目を覚ましたトクトミシュ。辺りを見回している。すると、こちらと目が合った。
「うおおっ、なんでスワンチカ(笑)とボルトアクス(笑)がここに!?」
「馬鹿野郎お前俺は勝つぞお前!!(ガチギレ)」
「うぬ、ここまで(意識が)登って来たか!ならばここから(昏睡状態に)叩き落としてくれる!(ガチギレ)」
思わずスワンチカを構えてしまうが、落ち着こう。そりゃこんなネタキャラが二人いたら驚くよね?
「でも初対面でスワンチカ(笑)呼びは流石に許さんぞ」
「ト、トクトミシュ将軍に何を!」
「いや、待て。今のは儂が失礼な物言いをしてしまった。せっかく治療して貰ったのに……非礼を詫びよう」
「うむ、分かれば良いのだ。な、ブリアン」
「まぁ分かればな。所で、あなたはこの国の将軍とお見受けした。何故こんな森に?」
「儂はこの国の王族へのクーデターを画策していたのだが……将軍の内の一人が裏切りおってな、このざまだ。どちらにせよ、儂はこの国にはおれん」
なる程そういう事だったのね。にしてもよくあの重傷から復活したもんだよ。
「お二人は何処へ?」
「俺達は西にあるという神殿へと向かっている。長旅になるがな」
「……良ければ、儂も連れて行ってはくれぬか?あなた方への恩返しも出来ぬまま別れるというのも……それに儂はもう流浪の身にならざるを得ないからな」
「どうする、ブリアン?」
「俺はいいぞ。その方が楽しそうだ」
「うむ、かたじけない……お前達、儂はここまでだ。お前達は好きな国に行って好きな事をするがよい」
護衛の兵士は顔を見合わせる。しばらく話し合い、ここでトクトミシュと別れるという選択を取ったらしい。
「トクトミシュ将軍、お元気で」
「うむ。お前達も上手くやれよ」
兵士達は森の中に去って行った。その姿が完全に見えなくなった後。
「……濃ゆいメンツだなぁ……」
ドズル公子にデイン王国将軍にトゥラーン国王だろ?胃もたれするわこんなネタと不遇の集まりはよ。
負けて萎えたら親戚に殺されちゃったおじさん
僕はこういうキャラが好きです