勇者が死んでしまった後の世界で   作:のりしー

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転生前の人生をふと考え直してみる。
が、特に語る程のものではなかった。

普通に部活でスポーツ頑張り、勉強もそこそこ頑張り、そこそこの会社に勤めてそこそこの年収を稼いでいた。

結婚にメリットを感じなかったので結婚はしなかった。
か、別に彼女がいなかったわけでもなく、そこそこに恋愛も楽しんでいたと思う。


そして40を過ぎた辺りで交通事故に巻き込まれて死んだ。

事故死以外はありきたりな人生だったと思う。


そう、ドラゴンクエスト3の世界に転生さえしなければ、、、

これは、そんな転生者の話

原作知識を活かし、本編に関わらず上手いこと生きようとしていた転生者の話


転生

さて前書きで語ったとおりだ。

交通事故に巻き込まれて俺は死んだ。

それはわかっている。

 

でも今自分はどうなっているのだろう?

 

目の前にはお決まりの白一色の無限に広がる世界。

体の感覚は無く。視覚なのか何なのかよく分からない何かで世界をとらえている。

そして近くに光輝く何か途方もなく大きなものの存在。

実際の大きさとかではなく、感覚でそれが自分とは比較にならないほど大きな存在なのだと感じる。

 

力というかなんというか、エネルギーというか説明しがたい何か。

 

これがきっと神様かなにかなんだろう。

現代紳士の嗜みとして、当然なろう系のことは知っている。

これはつまりあれだ。

 

現代社会人の心のオアシス。

異世界転生ってやつが自分に来たってことか!

 

そしてやはり予想通りだった。

 

君は今からドラゴンクエスト3の世界に転生するのだと目の前の誰かが喋っている。

ドラクエ3とはタイムリーな。

リメイクでたばかりじゃん。

まさかこれがルビス様?と思ったが違うらしい。

この方は転生を司る神様だとのこと。

神様にも管轄が色々あるそうだ。

ルビスは神様じゃないんだっけ?まあいいか。

 

神様はびかぴか光り輝きながら語る。

 

よくある話で手違いで死んだお詫びに転生特典を3つくれるらしい。

 

「どう?特典使って勇者に転生してみない?」

「お断りします(にっこり)」

 

実際、勇者への転生なんて罰ゲームだろう。

嫌に決まってる。

 

特にドラクエ3だろ?

父親が生まれたばかりで家を出ていき死んだあと、その父親の意思を継いで魔王倒して大魔王も倒して、あと何が何やらわからん最後を迎えるんだぞ?

 

どんなゲームでも主人公の境遇は大変同情すべきものが多いが、ドラクエ3もなかなかにハードである。

5もハードといえばハードだけど、最後はハッピーエンドなのを考えると3はなんだか良いイメージがないのが正直だ。

 

どうせ頑張ってゲームクリアしたなら、最後はハッピーエンドで報われたいというのが正直な気持ちだろう。

 

まあどの道そんなハードな人生送るのは嫌だからお断りだけど。

 

せっかく自分の知ってるゲームの世界に転生出来るのだ。

どうせだったら原作知識をフルに活かして面白楽しく生きたいというのが嘘偽りのない正直な本音。

 

誰だってそうだろう?

何が悲しくて異世界に転生してまでハードな人生ノルマを課されなければならんのか 

 

モンスター倒して金稼ぎできる世界イズ戦闘能力こそパワーってことだろ?

 

いい特典もらってそこそこ強くなって楽にいい生活したほうがいいに決まってる。

世界観的に強さこそが正義の世界だ。

強くなれば金も稼げるだろうしモテるだろうし、ハーレム生活でも何でも行けそうだ。

 

そのうち勇者が大魔王も倒してくれるんだろうし。

 

 

そう考えながら神様の話をきいていく。

方針は決まった。

 

原作知識と転生特典を活かし強くなり、ドラクエ3の世界で楽しく生きていく!

 

 

両親は他界しており、嫁も子供もいないのだ。

現代日本には特に未練も何も無い。

 

俺はこの日。

ドラクエ3の世界で面白楽しく生きていくことを決めた。

 

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