勇者が死んでしまった後の世界で   作:のりしー

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18歳、遊び人

「正座」

 

 

開幕正座の巻でござる。

 

目の前には腕組みして冷ややかな目でこちらを見下ろすフローラ様。

激おこぷんぷん丸です。

 

ここまでフローラを怒らせたのはいつ以来だろう?

内緒でビアンカとポルトガに泊まりで旅行行ったのがバレた時以来だろうか?

 

いやああん時もキレキレでしたなあ笑 

 

なおバラした犯人は久々登場のトーマスさん。

あの人自分のお気に入りのアッサラームの踊り子と俺がご飯行ってたの知って根に持って報復してきたのだ。

逆恨みよくない。

 

なお金髪の踊り子の名前はミレーユさん。

綺麗なお姉さんです。

他意はない。

 

「マトリフ!聞いてますの!」

「聞いてる聞いてる大丈夫大丈夫」

「全然ダメです!聞いてないでしょう!悪い事がバレた時のお父様と全く反応が一緒ですわ!」

そう言われ、ビクっと反応したルドマン氏を見る。

 

バツが悪そうな顔をしたルドマン氏と目があう。

とばっちりですね、すみません。

 

今度アッサラーム一緒に行ったとき一杯奢ります。

 

目で軽く謝罪の意を伝える。

流石やり手の商会の長、その意図は伝わったようで。

 

「まあ落ち着きなさいフローラ。マトリフくんはこれでしっかりした青年だ。何も考え無しにこんなことはしないだろう」

彼には彼のしっかりした考えがあってのものだと思うよ。

 

 

そう言ってフローラをなだめてくれる。

「ですが…ですがですがですが!」

ふるふると震えながら

「なんでよりによって盗賊の次に遊び人に転職なんてするんですのー!!!」

 

のー

のー

のー

 

…ああ、今日もルドマン商会に金の音以外の音が響く…

 

そう、知ってると思うが毎度毎度今回も彼女を怒らせたのは自分の行動だった。

18になり、レベルが23になったので盗賊→遊び人に転職したのだ。

 

そりゃ攻略情報なければ眉をひそめるような転職だろう。

知らなければ自分でもそう思います。

 

でもこれは必要な転職なのである。

遊び人からの賢者への転職。

 

原作知識があれば絶対何処かでやらなければならないルートだ。

 

「前回の盗賊はまだわかりますわ。嫌ですけど有益な職業ですし…」

でもなんでよりによって遊び人なんかに…

 

そう言って、ハッとした顔で

「も、もしかしてマトリフ!貴方アッサラームが好きになり過ぎてアッサラームに就職とか考えてませんわよね!」

 

と合点がいった!というような顔でこちらを見る。

 

 

いやいやいや…

 

…正直、その答えがあったか!と喝采をあげたいところだ。

 

なんてクールな結論だろう!流石はフローラである。

 

この答えの前では

「なぜ遊び人になったんだって?それは君と夜のハッスルダンスでムーンサルトするためさ!」

と、自分なりに考えた渾身のギャグが無価値どころかマイナスになってしまう。

マジでドン引きものの駄々すべりのギャグである。

ほんと言わなくてよかった。

 

…さてそろそろ誤解も解かなければ話が進まないか。

 

過去1真剣な顔で「お父様少し早いですけどマトリフにうちの仕事を紹介して…」「まあまあ落ち着きなさいフローラ」とか相談しだした父娘を止めに入る。

正直ほんとの事を言ってしまっていいのか疑問が残る。

これをこの世界で伝えると間違いなくゲームバランスが崩壊するだろう。

 

なので本当のことは言えない。

だが、必ず将来無駄にならないことだから信じてほしい。

 

そう伝え、何とかなりました✨

 

さてまた明日からレベリングの日々が始まる。

 

 

 

 

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