勇者が死んでしまった後の世界で   作:のりしー

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勇者の旅立ち

男の子の名前はレックス。

女の子の名前はタバサと名付けた。

 

 

嫁さん2人含め皆には素晴らしい名前だと絶賛された。

 

そらそうだろうよ。俺もそう思います。

 

アリアハンを出発した勇者はなんやかんやと色々ありながらも、つい先日ロマリアに無事到着したようだ。

シナリオ通りにロマリア王からきんのかんむり奪還を依頼された模様。宿に泊まった次の日にはロマリアを早くも出発したようだ。

 

伝聞でもそのくらいは聞こえてくる。

子供の面倒を見るのが大変でその程度しかわからないんだけど。

 

可愛いんだけど子供の世話するのは大変だ。

家事を頼むためにお手伝いさんを3人雇っているが、まあ中々に苦労する。

 

ルドマン氏は毎日のように仕事終わりに顔を出して一緒に晩飯を食べていく。 

ビアンカの父も週に2日くらい任せるスタッフを増員したようで、週に2日は俺がダーマに迎えに飛びこの家で過ごす。

 

2人ともよっぽど初孫が可愛いらしい。

初孫は自分の子供より可愛いというが、どうやら本当らしい。

 

 

 

、、、、、、、、、、、

 

 

「うーん可愛いねー」

「ありがとうございます」

 

そして抜け出してきたロマリア王である。

勇者がきんのかんむりを取り返してきたので、王位を押し付け抜け出してきたようだ。

 

この後バトルロードにでも行くんだろうなあ…

アッサラームには本当にあれ以来顔を出していない様子。

酒飲んでの夜遊びは本当にすっぱり卒業したようだ。

 

やっぱいい人なんだよなこの人。

ゲームでも遊びたいならアッサラームでも行けばいいのに、ちゃんとバトルロード辺りで遊んでる。

その立場やらなにやらを考えた上で、綺麗な遊びをしている。

 

 

「マトリフは勇者達に会ったのかい?」

「まさか。子供の面倒みてるので精一杯でそんな暇ありませんよ」

 

聞かれたので素直に答える。

ミーハー心で勇者パーティーを観たいかと聞かれたら嘘偽りなく観たいと答える。

でも会ってみたいかと聞かれればそんな事もない。

興味があるのは純粋に勇者としての機能だけだ。

最後に大魔王を倒してくれれば何でもいい。

 

「そうか。…うん、そうだね、それでいいと思うよ」

 

 

俺の答えを聞き、ゆっくりと頷く。

穏やかな声。その中には自然な思慮深さというか隠しても隠しきれない知性を感じる。

 

実は俺は、この人も転生者じゃないかと疑っている。

平民にも分け隔てなく接する態度や、ところどころに見える思慮深さ。

 

後は、夜の街での遊び方である。

現実日本的なカラーを感じるのだ遊び方のクセに。

楽しいのだけど、ルドマン氏からは感じる事ないものである。

 

最後のが決定的な感じもするが。

 

でも転生者として転生先がロマリア王家っていいと思うんだよな。

何だかんだでゲームでは国内安定。モンスターも強くないし。

 

 

王家に生まれれば間違いなく生活は安泰である。

 

「じゃーまたねー」

 

そう言うとひらひら手を振り去る陛下を見送る。

いつか2人がもっと年齢を重ねた時に、そんな話をするのもいいかもしれない。

 

そんな事を思った。

 

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