勇者が死んでしまった後の世界で   作:のりしー

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ロマリア

転生ものでよくあるが、乳幼児期の記憶がうっすらとしかないのは幸いだった。

 

今さら赤ちゃんプレイは無理だろう笑

正直記憶があったら耐えられる気がしなかった。

 

転生し、物心がつくと自分はロマリアで馬に撥ねられ診療所で治療を受けていた。

 

「運がよかったなー坊主。馬に撥ねられてそれで済んだらラッキーだよラッキー」

 

でも頭打ってたし念の為今日は安静にしておけよ。 

 

と、ここに連れて来てくれたらしい兵士に言われる。

 

「ありがとうございます。そうします」

 

頭を下げてお礼。お礼大事。ソースは現代日本社会。

 

「相変わらず礼儀正しいなマトリフは笑。爺さんの教育が良いんだろうなきっと」

お大事になー、と手をふって兵士が去っていく。

それをペコリと頭下げたまま見送る。

頭下げながら考える。

 

 

さて情報が多くないかこれ?ここまでで。

 

ちょっと整理しよう。大丈夫、自分も混乱している。

 

ここはロマリアだ。

自分の名前はマトリフ。年齢は10歳。

職業は魔法使いで性格はきれもの。

名前と上記の条件だけで成功が確約されている!

 

、、、そんな気がするが、脱線した。わかる人だけわかればいのだこんなもの笑

落ち着こう。

 

どうやら自分はこの世界に転生し、馬に跳ねられた衝撃でこれまでの記憶を思い出したようだ。

現代社会の記憶も、これまでのドラクエ3の世界の記憶も混ざりあい存在している。 

 

、、、恥ずかしい乳幼児期の記憶も多少思い出したが、スルーしよう。情緒がもたない。

 

その記憶によれば自分はロマリアで生まれ、ごく普通に10年の歳月を過ごしたようだ。

 

両親は他界し、高齢の祖父と同居している。

自分と同じく祖父も魔法使いであり、呪文の基礎を習いながら一緒に暮らしている。

「そろそろマトリフもメラを使えるかもしれんのー」

 

爺さんのそんな呑気な声が思い出せる。

それくらいには現代社会の自分とこの世界の自分が違和感なく一致しつつある。

 

異世界転生すげーわこれ。

 

実感。

 

神様すごいです、ありがとう。

 

こちらの記憶と転生前の意識のリンクがすごい。

いやこんなもんなのか?知らんけど。

 

、、、、、、、、

 

「お大事にねー」

「ありがとうございます」

 

記憶と転生の意識も少し落ち着いたのでお礼をいい診療所を出る。

歩きながら整理した考えを再考する。

 

一番重要なことはなにか?

 

決まっている。

 

【アリアハンのオルテガがこの街に来ている】

 

つまりそれは、本編開始まで多少誤差があるにしろ15年の月日があるということだ。

 

現代社会人の嫌な考えをここで披露する。

 

「後15年はロマリアは安泰!!!」

 

 

そうなのだ。

本編でロマリアは平和も平和。 

トラブルといえば王様のきんのかんむりが盗まれたくらいには平和!!

ほかの国でどんなモンスターの侵攻があったとしても、本編でロマリアが平和なのだからそれまでロマリアは平和なのである!

 

つまり後15年も色々準備する時間があるということ。

 

 

アリアハンから旅の扉で来たとすればオルテガの旅の初期も初期だろう。誤差があっても本編まで15年前後時間があるとみて間違いはない。

 

この時間を上手く使い、この世界での基盤をしっかり作っていくのだ!!!!

 

拳を握るなんて決意を固めるのは現代リーマンらしくない。

 

心の中でそっと決める。

 

目の前で形に出して示せば外から結果が求められる。

大事なことは心で自分だけで決めればいい。

 

ここで決めた。

この世界でいい暮らしをするため頑張ると。

 

 

 

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