勇者が死んでしまった後の世界で   作:のりしー

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全力全開

兵士に案内され城外に出る。

後ろからは3人娘。一緒に付き合ってくれるらしい。

 

城門の外に出ると、目を塞ぎたくなるような魔物の大群が迫って来ていた。

戦闘までの距離、およそ100メートルほどか?

 

空を覆うスノードラゴンとごくらくちょうの群れ。シルエト。フロストギズモもいるか?

地を覆うはじごくのきし。エビルマージ。ミニデーモン。

それらを率いる魔物の将。

おそらくあれがレヴナントであろう。

 

レヴナントを見た3人娘の息をのむ音が聞こえる。憎き勇者のかたきなのだ、当然だろう。

 

絶望的な状況である、本来なら。

だが、俺は違う。

 

「勝ったな」

頭おかしいのかこいつは?って顔で3人娘に見られました。

 

、、、、、、、、、、、、、、

 

イシスに来る前のこと。

俺と陛下、ロマリア軍のトップの3人で軽く打ち合わせを行った。

『イシスが魔王軍の襲来を受けたとき、どう対応するか?』

当然の事である。

 

軍のトップの方は理路整然と、襲来してくるモンスターを予測し、起こり得る危機的状況についてとその対処などを説明する。

 

そこで気になり聞いてみた。

「ガメゴンロードは襲撃部隊にいないのですか?」

「いません」

即座に断言する。

 

ガメゴンロードはそもそも拠点防衛に長けたモンスターだ。

すばやさは低い。

同道するとモンスター軍の全体の行軍速度を遅くする。

しかも今回はイシスがターゲット。

ネクロゴンドとイシスの間の山を越えてくる必要がある。

その手段はスノードラゴンとごくらくちょうによるモンスターの運搬となる。

「ガメゴンロードは強力ですが、巨体とその防御力の高さ故重いのです。」

普通に考えれば軽量のじごくのきし、エビルマージ、ミニデーモンを運んだ方が効率がいい。

 

彼はそう断言した。

「特別ガメゴンロードが必要な状況でもなければ、まあそうなるね」

陛下はこちらを向き、意味深に呟いた。

 

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、

 

…つまり、そういうことだ。

「…ピオリム」

 

魔王軍戦闘との距離、約30メートル。

そろそろお互いの長距離呪文射程に入る。

 

俺の天敵ガメゴンロードがいない。

 

ならばつまりそれは…

 

「はっ!度胸があるなあニンゲン!だが、その程度の数でこの軍勢にいったい何が出来るって…」

 

「魔力かくせい」

力を、解き放った。

 

ガメゴンロードがいないザコ殲滅戦。

それは、俺の最も得意な戦闘である。

 

こちらの射程に入ってしまうほどの距離で、勝ち確信してるからってグダグダとゴタク抜かしてんじゃねえよこのマヌケが!

 

「バシルーラ!」

 

「ウオオオ!き、キサマ!!!」

 

俺のすばやさでピオリムかけている。初動が取れないわけないだろ。

左手でバシルーラを放ち、調子にのっていたレヴナントを吹っ飛ばす。

 

…そして

「イオナズン!!!」

 

右手でイオナズンを放った。

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