ネクロゴンドの洞窟を攻略し、俺達は外に出た。
地上最難関と言われる洞窟攻略はそれなりの高揚感を皆にもたらすが、湖の対岸を見て絶望した。
クソガメゴンロードめっちゃおるやんけ…
モンスター達も結局馬鹿ばかりではないということだろう。
一通り対岸からバラモス城の様子を観察し、俺達はネクロゴンドのほこらに向かった。
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よー来ましたなーにーちゃんねーちゃんたち。ところでオーブいるけ?
いりまへん
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すまん、正直状況がこうなるといらんのですよ。
ほこらにいた神官との会話。
しゅん…ってしちゃったけどごめんね。
船大工の作業スペースだけくださいな。
ほこらの外に天幕を用意。ルーラとキメラの翼でピストン輸送し船大工と資材を運ぶ。
ルーラで運べる質量の限界はよくわからない。
ざっくり、トルネコ4人分くらいは大丈夫と予想しているけど。
加工した舟の材料を持ち込むことは出来るだろう。
ある程度加工済みの材料なので、この職人の数なら一晩で組み立て出来るそうな。
…眠らなければね。
つまり、これはそういう戦いだ。
天幕張ったのは上空からは見えない様にするため。
かつ偵察に来た陸戦モンスターは逃さず殺す。
予想はある程度されてると思うけど。
舟はできれば多くほしい。
4〜6人ぐらい乗りの舟を多めに。
最悪バラモス城の、ルーラかキメラの翼登録さえ出来ればいいのだ。
誰か一人でも対岸に辿り着きバラモス城に入れればいい。
無いといいが舟の上でモンスターと戦闘の可能性もあるし、装備の重さもある以上ぎゅうぎゅう詰めの最低限の舟の数ともいかないのだ。
攻略組+1人漕ぎ手の舟数が理想。
各国王は要望全てに応えてくれた。
後は現場の俺たちがやらねばなるまい。
フローラ達の顔を思い浮かべる。
守るべき世界を。
「マトリフ殿、そろそろお休みになられては?」
「そうですね、ありがとうございます」
ネクロゴンドのほこら警備に各国の精鋭が集まっている。
本番は舟が完成した明日。休めるうちに休むべきだ。
「………」
「どうされたので?」
俺に声かけた兵士が、不安そうにこちら見ていた。
そして問いかけてくる。
「マトリフ殿…人類は勝てるでしょうか?」
不安なのだろう。そう聞いてくる。
勝つつもりではやるよ、でもそんな上手くいくわけもないでしょ?
と、言うのは簡単だけど。
表舞台に俺は上がると決めたのだ。
そんな回答でいいわけはない。
「勝ちますので心配は無用です」
「ですが!!」
根拠のない不安。それには根拠のない自信を与えればいい。
「何故ならここには大魔道士がいる。勇者ですらできなかった、各国の全面的な支援を受けて私がいる」
そして人類最精鋭であるあなた達がいます。
「勝ちますよ」
そうだ
「勝つ。人は人の総力をもって魔に勝つのです。過去も今までも、そしてこれからも。私達はそうして戦い勝ち生きてきたのです」
そうでなければいけない。
そう言い残しその場を去る。
…舟が完成するのは明朝とのこと。
休ませて貰う。
明日が正念場だろう。
ネクロゴンドの湖の攻防。
長い1日が始まる。