何も遊んでばっかりというわけでもない。
月2回のアッサラームをあれだけハーゴンと共にしたのだ。
竜の女王との話し合いから、すでに3ヶ月が経過していた。
ハーゴンとはあの後すぐにバラモス城にルーラで向かった。
「ほう…これがそうですか」
ハーゴンは興味深そうに謎の施設を観察している。
「とりあえず一度、これにのって移動してみませんか?」
そうか、ハーゴンはこれにまだ乗った事ないもんな。
試してみたいのだろう。
一度試しに2人で往復してみる。
「おお…これは凄い…確かに一瞬で決まった場所と場所を繋ぎ移動している!」
感動するハーゴン。まあ凄い設備ではある。
「マトリフどの、私はここでこの施設を観察しています。試しにお一人でこの施設を何度か使っていただけませんか」
その際に、どのような魔力がどう働いているのか観察します。
…流石ハーゴン様である。
頼りになりそうだ。
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時間をかけて調べていくうちに色々とわかってきた。
やはりルーラの応用で施設は動いているようだ。
ハーゴンは俺以上に魔力の構成の知識が豊富だった。
「いえいえマトリフ殿も大したものですよ。私は竜の女王より知識を授かっています。それを授かっていない貴方がここまでの知識をお持ちとは…感服いたしました」
自分以上の知識を持つハーゴンにそう褒めてもらえるのは正直嬉しい。
2人で時間をかけ調べていくうちに色々なことがわかって来た。
まず、この装置を起動している大元のエネルギー源を特定する。
これはすぐにわかった。起動時のエネルギーがどこから産まれているか見つければいい。
それは施設の下だった。
2人で地面を掘るのも大変なので、事情を話しアリアハン王に協力を依頼した。
兵士を派遣してもらい地面を掘ってもらう。
施設の下には、いのりのゆびわの魔力石を巨大にしたものが埋まっていた。
これが転移のエネルギーを供給しているのだろう。
入り口がわかれば、後はその経路を調べる。
壊してしまうと元も子もないので慎重に。
「…ここのこの部分削ると、施設動かなくなると思うか?」
「…おそらく大丈夫でしょう。ここは魔力の経路になっていない。マトリフ殿もそう思っているから提案されたんでしょう?」
「まあね」
2人で確認しながら慎重に調べる。必要と判断した部分を削るなどしながら。
やはりベースはルーラだろう。
ルーラの構成と比較し、違うものを見つける。
その構成を実際に自分で編み、試しに魔力を流してみたりもした。
大半はまともに動かない。
俺にはさっぱりわからないものが多かったが、
「ふむ…城の書物でこれとこれは見たことがある構成ですな」
おそらくこういう役割です。
と、ハーゴン様々である。
ほんとにこの人の力を借りれて良かった。
ほんとに助かっている、そうお礼を伝えると
「はっはっは!いえいえ私にとってもこれは楽しい作業なのですよ。それにここまで魔力の話を出来るものはあの城にもおりません。マトリフ殿、私こそ貴方との出会いに感謝を」
竜の女王の城では、皆を支える立場である大神官のハーゴン。
その役割を忘れ、自分の好きな魔力の研究が思う存分出来る今の状況は、ハーゴンにとっても重責を忘れ楽しめるいい息抜きのようだ。
彼にとってもこの出会いが良いものであったなら良いことだ。