祖父の葬儀が終わり、落ち着いた頃。
かねてよりの計画を実行する事を決める。
それはダーマ神殿に行くことだ。
ドラクエ3といえばダーマ神殿といっても過言ではないと思う。
それくらいキャラの強化には必須の場所となる。
なので必ず行かねばならないのだが、生憎ロマリアからは中々道のりがキツイのだこれが。
アッサラーム横の洞窟を通る必要があるのだが、そのためには一度ポルトガにも行かねばならない。
基本一人旅で考えてる自分からするとハードな道中となる。
そこで前から色々と準備をしていたのだ。
今日はそれの集大成となる。
まずはロマリア一番の大きな商会に向かう。
武器防具に道具、さらには地下にバトルロードもあるあそこだ。
商会の大きな建物につき扉をあける。
ちょうど目の前では青髪の見知った美少女が忙しなく商品の陳列を行っていた。
彼女もこちらに気づき、声をかけてくる。
「あらマトリフ。こんな時間に珍しいですわね」
「やあフローラ。相変わらず美人さんだね」
この青髪の美しい少女の名前はフローラ。
年齢は俺の一個下。
そして俺の元カノである。
この商会の名前はルドマン商会という。
ロマリア最大の商会である。
一応言っときますが、アレとは別の世界ですよ。
偶然だぞ、偶然。
彼女は青髪のいいとこのお嬢様で美少女だ。
それだけだ、いいね?
けして変な勘違いをしないように。
「今日はいつものモンスター狩りではありませんの? 本日は当商会にどのようなご要件で?」
「いや、実はトーマスさんと約束してて。この時間店にいるって聞いたんだけど」
元カレにもにっこり笑いこちらの用件を聞いて来る。
流石はお嬢様、大商会の娘さん。礼儀もしっかりしている。
…のはここまで。
こちらの出したトーマスの名前を聞いた瞬間
「マトリフ! まさか貴方また2人でいかがわしいお店に行こうだなんて考えてるんじゃありませんわよね!!」
「違う違う! そら誤解だよ誤解!」
急にぷんすか怒り出すお嬢様。可愛い。 美少女は得だね。怒った顔も可愛くみえるんだからさ。
トーマスさんてのはあれだ、ここに良く顔出す商人の一人。
今回のプランに協力してもらうのだが、その実験も兼ねて2人でアッサラームにこの前行ったのだ。
が、その後が良くない。
接待もかねて夜のアッサラームを2人で堪能したのだが、その時の話をフローラにしたのだトーマスさんが!
「いやーマトリフくんもあれですなーぱふぱふがお好きなようではっはっはー」
とか笑いながら言ってしまうのがいけない。
当然彼女であるフローラは激怒。
その場で彼氏であるワタクシにビンタをぶちかましましたとさ。
これが約3週間ほど前。
「ルドマン商会に金の音以外が響く」事件であった。
これがキッカケで別れることになり、晴れて我々は元カレ元カノとなったのであった。
潔癖なフローラは「私というものがありながら! 私に言えば良いではありませんか!」
と激怒。最近まで顔も合わせてくれなかったのである。
大変嘆かわしい事件であった。
トーマスさんはお詫びも込めて誠心誠意協力する所存!と誓ってもらえたのが数少ない救いである。