車好きの転移先は、憧れの頭文字D!?   作:憂@やる気がない

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なんか文太が暴れたので初投稿です。


こういうのを筆が乗るというのか・・・はたまたキャラが動いたと言うのか・・・。

まぁいいか。



再三ですが注意書きになります。

この作品はフィクションです。原作にない展開やキャラクターのバックボーン、過去はあくまで捏造あるいは妄想であり、原作を補完するものではありませんのであしからず。


ちなみに敢えて主人公に関する情報は小出しにしています。じゃないとそのうち展開を眺めるだけの人になってしまうので・・・。プロD編まで持たなくなってまう。


それではどうぞ。




第10話 クレイジーの由来

 

 

 

 

 

 side 拓海

 

 

 

 いつものバイトを終えて1度帰り、渋々クルマを取ってきた俺。

 ついさっきまで、走り慣れた秋名の下りを『横乗りしてみたい!』という先輩方の希望に応えて走ってた。

 

 

 池谷先輩は1個目のヘアピンカーブで気絶してたのに気付いたので、取り敢えず戻って今度は渡辺さんを。

 

 普段運転席に座るのが多いからなのか、助手席のシートベルトに手間取ってたけど*1無事装着できたみたいなので、取り敢えず2回目へ。

 

 

 

 池谷先輩の時はゆっくり行ったけど、今度は本当に(・・・)いつも通りに

 

 

 

 理由は・・・正直わからない。

 

 なんというか、"この人は大丈夫"と感じたのだ。

 

 

 

 いつもは秋名湖畔から頂上をそのまま抜けていくので、止まってる時からの急発進はあんまり慣れてないけど、今回も問題なく走り出せたと思う。*2 *3

 

 

 耳タコとも言えるほどに聞き慣れたトレノ────もといハチロクの音を聞き流しながらいつものようにクルマを滑らせてカーブに入る。

 

 なんかカエルが潰れたみたいな声*4がした気がするけど、そのまま直線へ。

 

 

 そのまま次のカーブへと進めば、ふと渡辺さんが喋りだした。・・・時折苦しそうにしながら。

 

 

 

ゔっ・・・凄いな、拓海くん」

 

 

 

 そこからはこの人が見て感じた感覚をそのまま教えてくれた。人に解説されるとなんだか新鮮に感じる。

 

 ・・・なるほど。確かに言われてみるとそんな操作をしてる気がしてきた。

 

 でも回転数の上手い合わせ方なんて慣れてるの一言だし・・・アクセルをどのくらい踏んでるかなんて、他の人を見ないと自分がどうなのかわからない。

 

 

 自分はただ、いつも通りの走りをしているだけなのに。

 

 

 

 チラリと横を見ると、真剣な表情で道路を見つめる渡辺さんの目が。

 心做しか、不思議と嬉しそうにも見えて来る事に、俺は妙な感覚を覚えた。

 

 

 なんというか・・・、楽しい? 

 

 

 

 あの黄色いFDを追いかけた時みたいに、走ることに少し夢中になった自分がいた気がした。

 

 

 そしてこの後、渡辺さんがとんでもないことになるとは知りもしなかった。

 

 

 

 

 

 

───主に親父のせいで。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ✣✣✣✣✣

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 side 主人公

 

 

 

 

 

 藤原文太。またの名を"クレイジー文太"

 

 

 原作主人公であり、我らが最速ダウンヒラーたる藤原拓海の実の父親である。

 

 そのプロフィールはほぼ謎に包まれている。

 

 

 

 ───なんでも昔ラリー屋だったとか。

 

 

 

 ───かのドリキンと親交があったりとか。*5

 

 

 

 ───実は豆腐が嫌いとか。

 

 

 

 ───かなりの負けず嫌いだとか。

 

 

 

───拓海の無免運転の全ての原因だとか。

 

 

 

 

 そんな彼は"元祖"秋名のハチロクとされていて、当時は散々各地の峠を荒らしたのではないか、と読者に噂されていた。そしてそれは店長によって肯定されたため、少なくとも関東エリアは制覇したのじゃなかろうか。

 

 また往年の走り屋なだけあり、当然そのテクニックも凄まじいの一言。

 

 原作にてシビック戦の後、板金ついでにセッティングを変えたと言って店長を峠に誘いドライブへ。

 

 そしてまさかの手放しドリフトを決め、読者の度肝を抜いた。思わず拓海が霞むほどの強烈なインパクトだったろう。俺もよく覚えてます。

 

 

 

 

 

 まぁ何が言いたいかと言うと─────

 

 

 

 

 

 

「おえぇぇえええ・・・」*6 *7 *8

 

 

 

 

 

 

 常人がそんなスーパー(イカれた)ドライブに耐えられるわけがないんですよね。

 

 

 未だにせり上がってくる胃酸や内容物と格闘しながら俺はそう考える。

 

 

 

 

 

 どうか、こうなった理由を語らせてくれ。

 

 

 

 

 

 

 

 原作主人公の横乗りを堪能したと思いきや、頂上へと戻ると文太(ラスボス)が降臨していた。どうしてですか? *9

 

 

 動揺のあまり心のバルテウスが出撃しそうになったが *10 固い意思で奥底へと撃墜し、とりあえず話を聞くことにした。なんでここにいるんすか、と。

 

 要約すると、「興味が湧いて、手も空いてたから来た」とあっけらかんに言われた。

 

 思わずクラッときた。

 

 

───あの・・・フッ軽すぎませんか??? 

 

 

 というか原作だと拓海に商工会の寄り合いの迎え頼んでたじゃんアナタ。

 ほら、横で拓海くんがすんごい顔してるよ。気恥ずかしさと呆れと申し訳なさを足して割らずにぶちまけた感じの。

 

 

 こうなっては仕方ないので拓海のご機嫌取りをへっぽこ2人組*11に任せて、とりあえずご希望のレガシィを並べた。

 

 運転席がフルバケな事に少し渋い顔をしていたが*12、乗り込んでしまえば慣れた手つきで4点式をサッサと装着していく。流石は元ラリースト、手つきが(ちげ)ぇぜ。*13

 

 ステアリングを軽く左右に切りながらアクセルを吹かす姿はまるでレースカーのフィーリングを試しているように見える。

 出発前に、仕様が気になるのかいくつかの問答をしていく。

 

 

 

 

 え、どうしたんです? あ、はいコイツは4駆ですね───駆動配分?? いまはリア寄りですけど・・・。

 

 あ、どうせなら4駆らしい挙動で走らせてみません? でしたらスイッチ変えますねー。

 

 ・・・? いや、このレガシィが初の愛車です。人のは(・・・)数えるくらいしか運転したことがないですね。・・・はい、これで前後50ですよ。 ええ、全開でも大丈夫です。

 

 じゃあ、お願いしまーす。

 

 

 

 

 今日死ぬんじゃないか?? と思うくらいの貴重な経験が出来ると思い、ワクワクしながらもレガシィが動き出す。 初めて絶叫マシーン乗った時よりドキドキしてるぜ。

 

 そのままレガシィに全開のムチが入る。

 

 

 2速へ入れる際に少しガクついたが、3速へ上げる時にはすでに完璧に繋げてみせた。この辺は流石の年季と言ったところだろう。親子揃ってクラッチミートはお手の物らしい。

 

 

 というか、なんか俺のレガシィ速くね? 

 

 助手席に乗っているせいなのかいつもよりも速度感が速く感じてしまうというアレなのだろうか。*14

 

 

 そのまま1つ目のコーナーへと飛び込むところへきた。

 

 そんな時だった。

 

 

 

 

 

 

 突如としてレガシィがコーナーと逆方向へ(・・・・・・・・・)車体を振ったのは。

 

 

 

 

 

 

 もちろん、これは操作ミスではない。

 

 なぜならば、減速がある程度済んだタイミングでブレーキを戻しながら、ステアリングを瞬時に右へと切り込むのを見ていたからだ。

 

 

 そのまま物理法則に従って、荷重の抜けていたレガシィのリアは左へと流れてドリフト状態へ。

 

 当然、このままでは事故まっしぐらである。

 

 

 そう────このままなら(・・・・・・)

 

 

 

 

 そして、俺はこの後に行われる操作に見当がついていた。

 

 

 リリースしたブレーキをまた踏み込み、そのままステアリングをコーナーのある左へ切り直す。

 クルマがまるで振り子のように、逆方向へのヨーモーメントへ従ってコーナーへと鋭くノーズを向けた。そのままアクセルを開ける。

 

 

 

 

 

 ───スカンジナビアン・フリック。

 

 

 

 

 

 日本では主に慣性ドリフトと呼ばれるが、レガシィはラリーに縁があるのと、文太がラリー上がりなのを加味して敢えてこちらの名で呼ばせて貰った。

 ラリーにおいて、4駆と言えばこのテク! と思う人も多いだろう。

 フェイントモーションとの違いとしては、直前に逆方向を向く際にただのきっかけとするのか、1度完全なドリフト状態にするのか。原作にて京一が使っていたのもどちらかと言えばこちらである。

 

 

 名の由来としては、ラリーシーンにてヘアピンなどのRがきついコーナーをクリアする際によく使われたマシンコントロールに対して、その時の車の軌道がスカンジナビア州の形のように鋭角であることからそう呼ばれ始めたとされている。今では広く使われている呼び方の1つだ。

 

 他の俗称としては"ラリードリフト"あるいは"ペンデュラムターン"などと呼ばれるそうだ。人によってはこっちの方が聞き馴染みがあるかもしれない。

 

 

 

 

 このテクニックのメリットとしては、高い回頭性を生み出すので減速が最小限で済み、即加速体制に入れること。それと、タックインなどのFF限定なテクなどと違って駆動方式を選ばないというのがある。

 実際、拓海も啓介初遭遇の際にバッチリとコレを決めてみせて衝撃を与えていた。オラッ、ショック受けろっ。*15

 

 

 

 しかしなぜ"スカンジナビアン・フリック=4駆"というイメージがあるのか・・・それは当時の4駆が構造上ドアンダーな性格だったのが大きな理由だと思う。

 

 ───個人的な代表は第1世代のランエボ。*16昔の人がよく言っていた『4駆は曲がらない』という意見の発端ともされる。アイツら純正だとマジで曲がんないのである。

 

 

 減速してハンドルを切ったところでズリズリと外へ膨らむばかりなら、コーナー出口へとサッサとノーズを向けてアクセル全開にしてやればロスは最小限になる・・・という発想だ。

 4WDの弱点を打ち消しつつ、強大なトラクションという強みを生かすためにこのテクニックが多用されたのは当然なのである。

 

 結果として当時のラリーはド派手なアクションが多くなり、その見応えからあの熱狂を産んだのだろう。

 

 

 しかし技術が発達してタイヤやマシンセッティング、高度な電子制御などでアンダーを打ち消せるようになってくると、これらのアクションはロスへと変化してしまった。グリップ走行の方が速いシーンが殆どになってしまったのだ。

 後年のラリーにてフェイントモーションなどが見られなくなった理由がこれだ。

 

 

 だけど、今の俺が生きるここは2000年代初頭も初頭。

 加えて文太がラリーをしていたのは、たぶん4WDが台頭し始めた80年代ドンピシャだと思う。81年が確かクワトロの初投入だったはずだ。つまりド派手なアクションはいまだ現役だろう。

 

 いつまでラリーをやってたのかは知らないが、4WDを簡単に振り回してみせるこの様子からして、4駆のステアリングを握ったことは相当数ありそうだ。駆動配分にもよるが4WDはアクセルを入れるとアンダー傾向になるので、クルッと回ってドカンと加速するのが最も効率がいいとされる。それをよく理解しているドライビングに見える。

 

 

 

 

 ────ちなみに今呑気に解説しているが、もの凄い横Gに襲われている真っ最中である。

 具体的には左前から横Gを感じる。コーナー出口が右前方向に見えるぜ。

 右手はアシストグリップ*17、左手はドアハンドルとお友達の真っ最中だ。

 俺たちズッ友。離したらたぶん死ねると思う。

 

 当然アクセルは全開なので、横Gがそのまま加速Gへと変化していく。気分は回される洗濯物である。

 気を抜いたら池谷先輩の後を追う形になりそうだ。

 

 

 1コーナーで既に満身創痍だが、ここで文太さんから衝撃の発言が。

 

 

 

「ふーん・・・だいたい分かった。さーて、本気でいくか」

 

 

「───えっ? いやちょっ」

 

 

「(無言の3速全開加速)」

 

 

 

 容赦なくエンジンをカチ回しながら、続く長い右コーナーをスレッスレに立ち上がって見せる姿にどんどん身体の震えが止まらなくなってきた。文太のドライビングに感動しているけど、同時にどうしようもなく恐怖を覚えている。気分は青鬼のたけしである。*18

 

 

 

 迫るヘアピンが死刑宣告にさえ見えてくるのは──なんでだろう。

 

 身の危険を感じているのも──どうしてだろう。

 

 

 

 

 

 

 ───これ、ただの試し乗りのハズなんですけど。

 

 

 

 

 

 

 

 そしていよいよ(とうとう)右ヘアピンへ。怖い。

 

 ふたたび逆ドリフトからのターンインで胃の中身がシェイクされていく。さっき食べたハンバーグが体内でゴロゴロ暴れるのを感じている。どうにかして堪えていたいが、早くも限界が近いかもしれない。

 

 主に俺の尊厳の。

 

 

 

 

 戻したらアイツに文句言われるのは目に見えているので、"ステアリングを握っているのは藤原文太なんだ"と頭の中で念仏のように繰り返し唱えつづけた。じゃないと持たんわ。

 

 結果、どうにか下り1本は堪えたのだ。

 

 

 

 ───だがサイドターンからの間髪入れずのヒルクライムアタックで、無事トドメを刺されたのだ。

 

 

 

 

 

 そうして現在、頂上にて────晩飯にリクエストしたハンバーグを胃から排出している俺の姿が出来上がった訳である。

 

 

 字面が酷すぎる。

 

 

 背中をさすってくれている拓海が唯一の癒しである。ありがとう。それはそれとしてあの親父さん何とかならない? ・・・無理? そっかぁ。

 

 

 さて、思う存分原作最強のイカレ具合を堪能したのだが、どうしようか。オエッ

 

 池谷先輩も未だに目覚めないようだし、俺はこのザマである。そしてイツキたちは恐怖で横乗りを固辞している。つまるところ、もう集まっている理由が消えたのである。

 

 

 ───結果、当然と言わんばかりの流れ解散となったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺の尊厳を破壊して。

 

 

 泣きたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ✣✣✣✣✣

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 side 文太

 

 

 

「・・・しっかし驚いたぜ。どういう風の吹き回しだ? お前がよそのクルマが気になって(やま)に来るなんて、いつぶりだろうな」

 

 

「なんだよ・・・俺が来ちゃダメみたいじゃねーか」

 

 

 

 秋名からの帰り道、行きと同じく祐一のヨコに乗り込んでいるとおもむろに口を開いた。

 

 

 

「あー、そういうつもりで言ったわけじゃないんだが・・・それこそ昔は、茨城にツインターボ組んだ30スカイラインがいるとか、箱根に同じハチロク乗ったラリー屋がいるとか・・・1度気になったら真夜中だろうがオレら叩き起こして遠征に向かってたお前が、すっかり鳴りを潜めてたってのになぁ・・・交流戦への池谷の熱心さに血が騒いだりしたのか?」

 

 

「けっ・・・ま、ソイツは否定しねぇよ」

 

 

 

 けどな、と言葉を続ける。

 火をつけたままのタバコを一吸いし、灰皿に灰を落としながら理由を話す。

 

 

 揺れる煙を少し見つめながら脳裏に思い出すのは、あのレガシィのオーナーだという若い男。

 アイツから感じられたちぐはぐ(・・・・)さは、まさにこの煙のように掴みどころがなかった。

 

 

 

「あの渡辺っていう若いの・・・アレはもう完成してるタイプだ」

 

 

「ほぉ・・・完成してるっていうと、ドライバーとしてか? お前がそこまで言うのか」

 

 

「走ってるヤツってのは、大なり小なり自分なりの哲学を持ってるもんだろ。考え方とか、走りのスタイルと言ってもいいな。それが各々のドライビングの方向性とか、軸を成してる────だからこそ引っかかるんだよ、あのおかしさ(・・・・)に」

 

 

「おかしいだと・・・? どこがだ?」

 

 

「ああ・・・頂上であのレガシィのタイヤを軽く見たが、ある程度使われた痕跡が見て取れた。だが、峠クラスのスピードで使われた様子が新しい磨耗以外にほぼなかった(・・・・・・)───磨耗の殆どが街乗りレベルのもんだったんだよ」

 

 

「そりゃあ・・・タイヤを変えてから峠を走ったのが、こないだの交流戦が最初ってだけじゃないのか?」

 

 

「ふぅー・・・・・・いや、それはねぇな」

 

 

 

 考えをまとめるためにも、またタバコを一口。

 ───あのタイヤの減り方は、べらぼうな距離をごく普通の速度域で走り続けた・・・という磨耗具合だ。にも関わらず直近の減り方は峠レベルじゃ滅多にお目にかかれないレベルのタイヤの使い方。

 

 なのにあれが初の愛車で、他の車でウデを磨いたりした訳でもないという。

 

 

 昔の感覚を引っ張り出しながら下りを攻め込んだが、難なく応えて十分なパフォーマンスを発揮してみせるマシン。

 エンジンはトルク重視で扱いやすく、谷もない。車体やブレーキもバランスよく強化されていたし、足回りのセッティングもきっちり出てた。

 

 とても素人レベルのクルマだとは思えねぇ。アレは間違いなくプロが弄った仕上がりだ。

 正直面白くなって、攻める予定のなかった上りも踏み込んだくらいだ。

 

 

 それだけの完成度を誇るマシンを扱いながら、あれだけのタイヤの使い方が出来てんだ。どちらかと言えばこっち側(・・・・)だろ。

 

 コイツは勘だが・・・あれは今のデキの良いクルマしか知らないタイプのドライバーじゃねぇ。昔のクルマに合わせてヘボな足を上手く使い、攻め込んでいける懐の深さも間違いなく持ってる。

 

 

 

 ───それだけのドラテクを培っておきながら、あのレベルの横Gに耐えられる内臓が出来上がってないってのはどういうこった。

 

 

 

 いくら駆動配分をFRに寄せられるっつっても、どこまで行ってもありゃ4駆だ。峠で振り回すには相応の腕っ節が要求される。ましてやアレだけの完成度のマシンだ、ハードルは相当高い。

 そのレベルの芸当が出来るはずの領域に至っておきながら、身体がそこにまるでついていけてない。

 

 

 

 佇まいやドラテクは歴戦のそれなのに、身体自体はどこにでもいそうな平凡そのもの。

 明らかになんかおかしいだろ。

 

 

 前世があって、実は生まれ変わった元トップドライバー・・・なんて言われた方がまだ信じられる。

 

 他にも妙な点はいくつかあったが・・・まぁそれはどうでもいい。

 

 

 

 

 だが、これから面白くなる事は分かる。

 

 

 拓海の成長も頭打ちになってきた頃だし、そろそろ新しい刺激を知るのも必要だろ。

 その変化の中心にいるのは間違いなくあの若い男───そんな確信めいた勘がある。

 

 

 今後の事を考えながら、オレは次のタバコを咥えるのだった。

 

 

 

 

 

 

 拓海にGT-Rについて尋ねられたのは、その数日後の事だった。

 

 

 

*1
違う理由です

*2
疑問形なのは拓海がドライビングをまだ感覚でしかしていない為

*3
初めてだったのに啓介戦であのロケットスタート・・・!? 

*4
ゔっ

*5
アニメ準拠

*6
例のキラキラ

*7
うーわ汚な

*8
えんがちょっ

*9
死んだ目

*10
??? 「私こそが企業だァッ!!」

*11
イツキ&健二

*12
原作では峠レベルでフルバケなんていらねぇと言っていた

*13
たぶん関係ない

*14
あるある

*15
啓介「慣性ドリフト・・・!?」

*16
エボI〜エボIIIを指す

*17
車内の頭上にあるアレ

*18
ガタガタガタガタ






主人公 : 今回のキラキラ放出で人としての尊厳を損なった。しかし文太のドライビングをその身で感じられたのでリターンは莫大。どうやらドラテクは文太が認めるクラスらしく、俗に言う旧車を振り回せるレベルのテクニックの幅を持ってるようである。だが身体がまるでついていけてないようであり、まさにアンバランス。

ちなみに家に帰ってから吐いたことを怒られたが、平謝りして許して貰えた。ほんとごめん。


拓海 : 主人公のお願いで横乗りさせたことをきっかけに、自分の走りで誰かを喜ばせられることを知る。結果、峠を攻める面白さを自覚した。これにより走りに対するモチベーションが生まれ始めている。GT-R戦の経緯(いきさつ)が変わるターニングポイントに。
胃酸に苦しむ主人公を心配してた。やさしい。でも君の親父が原因なんすよね。


IKTN先輩 : 無事気絶したままイベント終了。めでたく文太のドライビングを見逃した。見かねた主人公が家まで送ったらしい。実は1番尊厳と威厳を失った人である。


へっぽこ2人組 : 今回空気。まさかのセリフなしである。藤原親子に触発されて帰りに少し攻め込み、ドアンダーを出した。なんとか事故は回避したようだ。


店長 : 昔の文太の情報をボロボロと放出してくれた。スカイライン乗り・・・一体どこの誰なんでしょう。
車内でタバコを吸い始めた文太に新車なんだぞと釘を刺したのだが暖簾に腕押し。最終的に諦めた。


文太 : 好みのセッティングが施された4駆を思う存分振り回せて満足。主人公から感じられた違和感を指摘した。親子揃って主人公のウデを感覚で理解したカタチである。なんかタイヤの食い付きがおかしいレベルだった事に気付いているが、そっと心の内にしまった。
祐一に堅いこと言うなと、容赦なく新車の中でタバコを吸った。車内備え付けの灰皿初使用がオーナーでは無いという悲劇。





??? : 帰ってきた主人公をこってりと絞り、買い物の荷物持ちで手を打った。

その後、ちゃんと胃に優しいメニューを作ってあげた。しょうがないから許してあげる。


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