車好きの転移先は、憧れの頭文字D!?   作:憂@やる気がない

13 / 15


自分の書き方が注釈芸と呼ばれる事をつい最近知りました。一応タグを追加しておきます。


感想、ここすき、ありがとうございます。

誤字報告ありがとうございます。切腹します。


今回は説明会&顔繋ぎ回になります。

今回主人公以外のオリキャラが出るので初投稿です。




第12話 抱え込んでいた時限爆弾(カミングアウト)

 

 

 

 side 主人公

 

 

 

 

 俺の尊厳破壊事件からしばらくして。*1

 

 

 思えば色々なことがありました。

 

 

 

 

 

 ────池谷先輩たち(中里含む)にドラテク指導をしたり。*2

 

 

 ────文太のドライビングを参考に走り込みをしたり。

 

 

 ───赤城レッドサンズ対妙義ナイトキッズのバトルが今週末に控えてたり。

 

 

 ───俺が棚ぼたで就職先をゲットしたり。*3

 

 

 

 

 そんな日々を過ごして、今日は久しぶりの完全オフの日。空は雲ひとつない快晴である。こんな天気のいい日には、夏らしい曲でも聴きながらドライブに行きたいと思うだろう。

 

 

 

 

「───ま、行けないんですけどね」*4

 

 

「なに急に独り言喋りだして。暑さで気でも狂ったの?」

 

 

「狂ってねーよ」

 

 

 

 今日は"同居人"と共にお買い物に出ております。生物上、こいつは女に分類されますね。女というかメスというか女性というかレディーというか。*5

 

 ・・・あ、別に彼氏彼女とかではないです。今回の俺はただの荷物持ちなので。 具体的には先日のハンバーグのお詫びですねはい。*6

 

 

 

 

 別に期待なんてしてないし・・・。*7

 というか、いうて大して買い物した訳じゃない。後部座席の片側さえ占領しない量である。

 

 ・・・これ俺必要だったんですかね? なんで呼んだ?? 

 

 

 

「そう。ならいいや・・・あ、そこ左ね」

 

 

「わまりかした」*8

 

 

「黙ってハンドル握ってろ」

「はい」*9 *10 *11

 

 

 

 こえーよ。あと怖い。

 思わず条件反射で返事をしてしまった。令呪でも使われたのだろうか。つまり俺は従者()・・・? 

 買い物でコキ使われてるのを考えるとあながち間違ってないかもしれん。

 

 

 

 

 ────おっと、紹介がまだだったな。隣に座る同居人の事を教えてしんぜよう。

 

 

 

 艶やかな濡れ羽色の髪、透き通るような白い肌、女性としては高めの身長。

 

 長めのまつ毛に、少し丸めな目つき。整った鼻筋。

 

 少しうs*12───機能的な胸部装甲にほっそりとした腰、すらりとした脚線美を描く足。

 

 最近マイブームらしいジーンズ生地のデニムショートパンツと肩出しの白いロゴTシャツ、ベージュのグルカサンダルにネックレスを身にまとっている姿はどちらかと言えば活発に見える。実に夏らしい格好である。というかギャルギャルしい。

 

 

 ・・・べらべらと特徴を述べたが、まぁ見た目は(・・・・)最高という訳だ。

 

 

 

 

 ───片山(かたやま) 優香(ゆうか)。それがナビシートに収まるコイツの名前である。

 

 そんで俺の"元"同期。俺が突然群馬に向かわされた原因たるあんちくしょうである。

 

 

 

 いや、今となっては感謝しかないけども。

 あんな世界(・・・・・)よりはよっぽど天国だ。

 

 

 ───ちなみにただいま長野県に来ております。しかも避暑地で有名な軽井沢(・・・)

 山あいなおかげか多少涼しいのも嬉しいね。

 

 

 正直現代の夏は40℃超えがデフォルト(当たり前)だったので、30℃程度ならフツーに耐えられるmy(マイ)ボディ。それでもなるべく暑いのはノーセンキューである。

 

 汗をかくとめんどいのよ・・・風呂が。 *13

 ベタつくし気持ち悪いしでいい事ないよ。代謝無くせばいいのか・・・? いや体温調整出来ずに死ぬわ。

 

 そんな取り留めのないことを考えながらクルマを走らせる。

 

 

 

「そんで、これはどこに向かってるんです??」

 

 

「もうお昼でしょ? せっかく軽井沢まで来たんだから、美味しいって評判らしいとこに行くの。お弁当だけど凄く人気だとか」

 

 

「なるほどね・・・ T字路だけど次どっち? 左折? 直進?」

 

 

「まっすぐ」

 

 

「へーい」

 

 

 

 交差点に差し掛かった俺の質問に対して、ケータイをポチポチしながらぞんざいに答えてくる。

 運転してる俺に対する労いはないんですか?? そうですか。 いや別にいいけど。

 

 あ、ちゃんとガラケーになってます。俺も持ってるよ。つい先日に買いました。

 正直、仕事用とプライベート用の2機を使い分けられるようにしたいなぁ。携帯鳴ったら職場の呼び出しか何かと思って身構えてしまう。

 近々、夏のアタックも控えてるから余計である。

 

 ふむ、このままインター方面に行くのか。

 

 

 

 ・・・んー、なんかこの辺に見覚えがあるような? 

 いや気の所為かね。

 

 

 

 運転しながらも記憶を探っていると、どうやら目的地が見えてきたらしい。

 あそこのお店ね。そして何故かこれまた既視感が。

 

 

 ・・・俺がなんか忘れてるんですかね?? 

 

 

 

 

「そこの看板がある駐車場に入ってね」

 

 

「ん、了解。 停めちゃえばいいか?」

 

 

「そーよ」

 

 

 

 お達しの通りに、慣れた手つきで枠内に綺麗に駐車を決める。

 

 ちなみにレガシィにバックカメラはつけてないため、運転席ドアを開けて後ろを見る昭和スタイルが俺の停め方である。

 

 

 転移前では結構注目されてましたね。

 なんせ向こうは"自動駐車(・・・・)"を搭載した車がほとんどだったし。 旧式車でも後付けしている人が大多数らしい・・・ が、俺はなんとなく付けなかった。実は逆張りしたいお年頃なのかもしれない。

 

 

 でも、自力でミラーのみで駐車できた方がカッコよくない?? *14

 

 

 

 まぁそんなしょーもない理由である。───ちょうど車も駐車し終わったので、パッパと降りる。もちろん財布は忘れずに。

 

 

 

「ほーれ、着いたぞー降りろよー」

 

 

「はいはい、わかったわかった・・・ ところで、この風景でなにか気付く事ない?」

 

 

「んぁ、風景??」

 

 

 

 意味深な問いかけに対してクソ雑な返答をしながらも、頭をカラッポににして噂の弁当屋さんら辺を観察し直す。

 

 ・・・いや、既視感はあるんだけど釜めしの看板なんてこの時代だとありふれて──────

 

 

 

 

 ─────釜めし? ・・・釜めし屋の看板だと?? 

 

 

 

 

 

 

 

「え゛っ」

 

 

 

 

 

 

「うるさっ」

 

 

 

 俺は・・・俺は今、猛烈に感動している。

 

 

 

 

 間違いない。ここは池谷先輩の長年の片想い発端の地。

 

 将来・・・ハゲ散らかす程に*15焦がれ続けることになる、あの"碓氷峠のエンジェル"たる『佐藤 真子』と出会った場所こそ、この場所。釜飯屋の看板の駐車場だ・・・!!! 

 

 

 

 

 

「おぉ・・・我が聖地よ・・・」

 

 

 

 

 

「・・・シンプルに気持ち悪いんだけど」*16

「おい、略さないで言った方が人は傷つくんだぞ」

 

 

 

 ソースは俺。

 ヒソヒソ声でも『ヤバくね?』とか『イカれてる』よりも『化け物』って言われる方が心にくるものがある。

 

 悪口に関してはできるだけ単純じゃない方がいいみたいですよ? アインシュタインさん。*17

 

 

 というか、コイツいつの間にか釜飯弁当を買ってきてやがる。 仕事早くね? 

 

 

 

「アンタがトリップしてたんでしょうが。事前に電話で注文してたし余裕でアンタが遅いわよ」

 

 

「・・・はい、すいません」

 

 

 

きのせいでした。

 

 

 

 ・・・と、まぁ。

 何はともあれ腹ごしらえである。

 

 当然テイクアウトなので、レガシィの車内で。

 エアコンしか勝たん。

 

 金は払おうとしたが、「アタシの貯金よりアンタの方が貯められてんの?」の一言で轟沈した。まさしく札束で殴られた状態である。そういう言葉じゃないハズなんすけど。

 急に機嫌が急降下するので、女はよくわからぬ。

 

 ・・・今思ったけど、釜飯なのに弁当とはこれ如何に。

 

 

 箸を受け取りながら、この後の予定を聞いてみる事に。

 

・・・うわこれウマッ。

 

 

 

 

モシャモシャ んで、この後どうするん? まだ買い物? 」*18

 

モグモグ んーん、ちょっと人と会う予定だから、少し離れたとこのカフェに行きたい。まぁ時間にはかなり余裕あるから、行きたいなら碓氷峠からそのまま行ってもいいかなって・・・ どうよ?」

 

 

モッシャモッシャ 日が高いうちに行ってもなぁ・・・あ、でも崖崩れで途中から廃線になる前はこっちだと(・・・・・)初めてになるか。ちょっと気になるわ」

 

 

パクパク ま、最悪アタシをカフェに置いてアンタだけでも碓氷に行けば?」

 

 

「勝手にぶーたれんなオイ。つーかお前すぐナンパ引っ掛けるから心配で放置出来んわ・・・ 相手が」

 

 

「アタシの方が危険だって言いたいんか? オイ??」

 

 

「だってお前護身術修めてるだろうが・・・」

 

 

 

 合気道ってな、上手いやつにやられると気が付いたら投げられてるんだぜ? 特に攻撃を仕掛けなくても、だ。現状を把握するのに3秒くらいかかる。

 色々あって昔コイツにぶん投げられたので、そこからの経験談。

 

 

 ちなみに俺は何も修得してない。なのでコイツと取っ組み合いになったらほぼ負けるのは俺なのだ。

 

 実に情けない話である。

 

 

 

「ま、取り敢えず食い終わったし、行くか? 碓氷峠」

 

 

「ん、ちょっとメールだけするからトイレでも行ってて」

 

 

「トイレって言われて行くもんなのか・・・?」

 

 

 

 自分なりのタイミングで済ますもんじゃないんですか?? 

 ・・・まぁつまり今なんですけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ✣✣✣✣✣

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それから少し時間が経ち・・・。

 

 

 

 

 

 平日の真昼間。 つっても14時くらいだけど。

 

 

 法定速度は30km/hとなっている碓氷の峠道を、どう考えても超えて走ってる2台の車がいた。

 

 センターラインははみ出していないものの、タイヤは鳴いてるしステアリングは小刻みに動かしているしで、どう捉えても攻め込んでいるのは明白である。

 

 ボディーカラーは銀と青。その速さは閃光とでも形容しようか。

 

 

 

 ───えぇはい、片方は俺ですよ。*19

 

 

 

 

 なんでこんな事してるかって?? 

 

 

 隣にいるこの畜生(愉快犯)のせいですね。

 

 具体的な説明は一旦置いとくが、コイツが後ろを走る2人を(そそのか)して俺との鬼ごっことなっている訳である。

 

 

 そう、"後ろを走る存在"。しかも碓氷でブルー。

 

 ・・・はい、勘のいい読者(ひと)ならピンきていると思う。

 

 

 

『んもー! 確かに日中で無茶出来ないとは言っても、真子が食いつけないとかとんだサプライズじゃないの!』

 

『うん・・・ ! 初めてとは思えないスピードで走るからびっくりしてる!』

 

 

「んふふー、だから言ったじゃん。 舐めてかからない方がいいよーって。 アタシのお墨付きなんだから」

 

 

「なにナチュラルに通話してんの???」

 

 

 

 2速にギアを叩き込みながら、スピーカー状態の携帯を持ってケラケラと笑うコイツにツッコミを入れる。

 

 このとても綺麗な言葉(クソアマ)どうしてくれようか。

 

 

 コイツの悪い癖というか、思い付いたことを『面白そう』と考えて巻き込んでくる愉快犯的な性格をしていることは見ればわかるだろう。

 

 その結果、多くの人を振り回すことになるのは想像がつくだろう。

 

 なお大体の場合、被害者はオレである。ふぁっ○ゅー。

 

 

 

 まぁ、それが今回は"インパクトブルー"との邂逅だったという訳である。 なんで知り合いなんですか?? 

 

 そんな話は聞いた覚えが1ミリもないので絶賛混乱を引きづっているわけである。

 

 

 

 おまけにこのレガシィで碓氷を走るのは初めてのせいか、かなりやりにくい。

 

 細かくコーナーが連続するせいでアクセルの全開率が僅かになり、ターボパワーをフルに解き放つ瞬間がほぼないのだ。

 Rの緩いコーナーであれば左足ブレーキで対応出来るものの、保ったブーストを充分に生かせる瞬間なんて無いようなものである。

 

 もとよりブーストを絞ってあるおかげかレスポンスは悪くないんだが、NAのようにアクセルのツキがダイレクトに反応する訳ではないためにイマイチなフィーリングである。有り体に言えばかったるい。

 

 

 碓氷は狭いため、パッシングポイントがないのが唯一の救いだろうか。 助かる。*20 *21

 

 

 

「優香さぁァァアあん!? コレいつまでやるんすかァ!?」

 

 

「このあとカフェ行くって言ったでしょ? それが麓だからー、そ・こ・ま・で♡」

 

 

「つまり1本まるまる走りきるんですねふざけんなこんちくしょuあっぶねぇぇえええ!!!」

 

 

 横向いたせいで擦りそうになったわ!? 

 

 

 いつか絶対吠え面かかせてやるかんなぁ!! 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ✣✣✣✣✣

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前マジ覚えとけよこんにゃろー」

 

「ほれコーヒー」

 

「わーい」

 

「うわチョッロ」

 

 

 

 麓のカフェ・・・というかコーヒーショップでやっと一息入れる事ができたのがたった今。アイスコーヒーが火照ったからだに()みますことよ。

 

 

 

 4人がけのテーブル席へ案内され、そのまま対面のソファに腰掛けた2人を見る。 優香? オレの右隣でアイスティー飲んでますね。 くたばれ(天を衝く中指)

 

 

 

 俺の正面側、左にいるのがシルエイティのステアリングを握る女性ドライバー。佐藤 真子さん。将来はレーシングドライバーの道に進む人だ。上品さの滲む綺麗な人ですね。これが池谷先輩に好意を寄せるなんて、当時は衝撃を受けましたねはい。

 

 右に座るのがインパクトブルーのナビゲーター兼メカニック? も担当する沙雪さんである。

 そういえば貴方も原作で苗字語られてないっすね。健二先輩と同じ設定ふわふわ組である。

 あとナニとは言わないですけどご立派。

 真子さんも均整の取れたプロポーションのようで。

 

 

 思わず優香と比べてしまう。うーんこれは機能美。

 

 

「─────フッ!!!」

 

 

ドッッッ

 

 

 

「っ、ご・・・ぉ・・・・・・」

 

 

「────次、やったら覚悟しなよ」

 

 

「ごべん・・・な、ざ・・・」

 

 

 

 さっ、話をしましょ。

 

 そう明るく言って向き直った優香に対し、2人は引き気味である。つーかドン引きしてる。 そしてその向かいで崩れ落ちてるオレ。

 収拾がつかねぇよ。*22

 

 思わず店員のお姉さんが介抱してくれるレベルである。

 がっつりリバーブローを喰らったために動けん。気合いで気絶を我慢している有様である。

 あっ氷枕ありがとうございます・・・。

 

 

 

「ちょっとアクシデントで話せなくなってるけど、アイツが前話してた隼。 多分真子の悩みの解決になると思う。 沙雪は・・・多分クルマ見れればいいのかな?」

 

 

「いやいやガッツリシバいてたじゃないアンタ。 目の前でお腹に拳が吸い込まれるのを見たんだけど?? 既に横にされて安静状態じゃないのよ」

 

 

「相変わらずですね・・・優香さん。 と言っても、本当に涼介さんに(・・・・・)会わせてもらえるんですか? なんというか、その・・・ とてもそんな余裕のある風には・・・」

 

 

「大丈夫よ、こんな冴えない微妙なヤツでも顔繋ぎが完了してるもの。ちょうど今週末にある交流戦にまで足を伸ばししてくれば、そこで口利きしてくれるだろうし」

 

 

 

 捻りの効いた素晴らしい一撃(渾身の右ストレート)でKOを貰ったせいで何も聞き取れん。分かるのは介抱してくれてる店員のお姉さんがまだ居てくれてることだけである。

 

 多分回復体位を取らせてくれてるんだと思うんだけど、なんか近いというか・・・。 まぁ助かってますありがとうございます。 手当て*23をしてくれているお陰か、ちょっと苦しさは弱まってきた。 黒髪ロングでメカクレなので表情は見えないが、こちらを心配する気配が伝わってくる。

 

 異性と触れ合うというドキドキできるシチュエーションなのに、ドキドキの原因が違うんですけど。まぁ仮に無事だったとしても、女性に対する免疫がないせいでキョドって変な感じになった可能性が高いな。

 

 悲しいがこれが非モテの現実である。*24

 

 

 

「はーい優香、落ち着いてねー? ああなってる原因アンタでしょうが。 なーに機嫌悪くしてんのよ」

 

 

「・・・別に? 2年近く待たされた(・・・・・・・・・)のがやっと合流出来たってのに、向こうは呑気だったりする事に対してなんて怒ってないし・・・」

 

 

「いやもう喋りきってんじゃんアンタ。 語るに落ちてるわよ」

 

 

「と言うより・・・ もしかしてですけど、まだ話してないんですか? 年齢のこと?? ・・・家に連れ込んでおいて???」

 

 

「うぐっ」

 

 

 

 

 ・・・どうにか話せそうなとこまで持ち直してきた。

 

 わざわざ湿布まで貼ってくれたお姉さんにお礼を言い、テーブルに復帰。何があれば呼んで欲しいって? 優しさが沁みるぜ。 ───── オレ、ここの常連になる。 今決めた。

 バイオレンス女から優しいお姉さんに救われた瞬間である。

 

 

 

 

 

 席に戻ってみると、そこには何故か凹んでいる優香。この短時間で何があった?? 

 テーブルに突っ伏したままで「うー」とか「あー」とか言ってるのを無感情に見やるオレ。

 

 

 いやどうしろと?? 

 

 

 

 

 すんません、何があったんです? 

 

 

 

「・・・じつは今、優香さんが23歳になってるって話を」

「わー! わー!! わー!!!」

 

 

「・・・は? 23?? お前、俺と同い年だったろ? 今年の誕生日もまだ先だったはずだし」

 

 

 

 急な情報に脳が混乱してきた。

 優香の誕生日は8/23。あと1ヶ月はあるしそれでも22歳。年代が全く合わない。

 

 ・・・というか、そもそもこの2人と出会ったのはどこでだ? 

 

 偶然知り合った? いやいやそれはミラクル過ぎる。

 

 うーん・・・ ダメだわからん。

 

 

 

 ────で、優香氏。 そこんとこどうなん? ほんとに23なの?? BBAなの??? 

 

 

 

 

「う、うるさいわね!」

 

 

 うがっ、と威嚇してくるが何も怖くない。

 少し頬を赤くして恥ずかしがる姿は成程、美人だ。

 世界線が違えばキュンと来たかもしれない。

 

 

 中身は────まぁ。 ・・・うん。

 

 

 

 

 

 

 それはともかく。

 

 いつものしょーもないイタズラにしては反応がガチなので、とりあえず詳しい事情を聞いてみることにした。

 

 

 すると、出るわ出るわ面白エピソードが。

 

 

 

 

 ふむ、そもそも大学生として編入して? この2人と出会ったと。

 

 ・・・え、マジ? 大学のミスコンで優勝してたの?? 

 そっから男が寄り付いてきて?

 気安いチャラ男を投げ飛ばした??? もう被害者が出てたのか。 合掌。

 

 ・・・最終的に呼ばれたのが"鉄の女"? お前はナイチンゲールか?? どんだけ身持ち固かったんだよ。

 あー、でも確かにミスコン優勝する人ってだいたい彼氏持ちなイメージが強いな。

 

 あ、実際他はそうだったんですね。 ・・・んで、お前が唯一の例外か。

 よかったやん、逸話残って笑。

 

 

 痛い、止めて、叩かないで。 俺が悪かったって! *25

 

 

 

 おー、(いて)て・・・。

 

 

 あ、コイツにドラテクの手解きを受けたりもしたのね。 ・・・セッティングの考え方もレクチャーして貰ったと、へー。

 

 確かにオーバーステアを好んでたなコイツ。ドリフトする人にとっては相性的にも良かったと。

 

 

 ────へ? ドラポジ*26の取り方とか視点の置き方とか基本的な事だけ? あとはブリッピングとかヒール&トゥくらいしか教えてないと? 

 

 ・・・あれがほぼ独学?? 何それ・・・知らん・・・怖・・・。

 逸材すぎない?? ダイヤの原石じゃん。

 

 

 んで、卒業して就職までしてたと。ふむ。

 お前がとっくに職に就いてた謎がやっと解けたわ。

 

 

 でも良かったやん。向こうでは出来なかった大学生活送れて。お前家の関係で行かせて貰えなかったって言ってたけど。 ずっと憧れてたもんな。

 

 ・・・なんかジジ臭いって? うっせ。

 

 

 

 

 ────いや、ちょっと待て。

 

 

 

 話の流れからして、もうお2人がこっちの事情を知っているのは分かった。

 だが1つだけ、大事なことがある。死活問題です。 ・・・主に俺の。

 

 

 

 優香、向こうのことはどのくらい話した? なんの仕事してたとかは? 

 

 

 いや、話してないなら良いわ。 ほら、ちょっと黒歴史じみてたからさ。

 

 

 

 

 ・・・えっ、初対面の時の話はしたの??? 

 ちょっ! それ俺の1番の黒歴史────

 

 

 

 

 ───あー、はい。 はいっ大丈夫でーす。 そこまで知ってるなら結構でーす。 やめてくださーい。

 

 ん? 沙雪さん?? ・・・はい、たしかにその時言いましたね。

 

 

 ──── 『クズすぎない?』 ・・・はい、返す言葉もございません。

 

 あの時の俺はおかしかったんです・・・。 まさか泣くなんて思ってなかったんです・・・。

 

 

1番びっくりしたのはその直後に投げ飛ばされたことだけどな!!! 

 

 視界が掻き混ぜられたかと思ったら、横にいたウチの人間が唖然とした顔で俺を見下ろしてるんだもん!! 

 

 俺も唖然だよチクショウ!! 

 

 

 いや! 反省してるんですよ!! だからこうしてコイツとも仲良く・・・そうじゃない?? 何で!? 

 怒られる理由がわからんのですが!!! 

 

 いやいや、ちょっ、待って!?!? 

 

 

────優香さぁぁあん!! 見てないで助けてぇぇえええ!!!! 

 

 

 

*1
板金王熱血指導編の翌日です

*2
スピードスターズ編は後々

*3
前回のGDBの出処

*4
某サークライ

*5
ひ○ゆき構文

*6
第10話参照

*7
彼女いない歴21年

*8
ワザと

*9
平身低頭

*10
超即反応

*11
恐怖心

*12
「あ゛??」

*13
風呂キャンセル界隈

*14
要らんこだわり

*15
余計な情報

*16
ゴミを見る目

*17
"物事はできるだけ単純にするべき"より

*18
良い子は食べながら喋るのは真似しないでね

*19
ヤケクソ

*20
「・・・アライグマ?」

*21
「────ラ○カル」

*22
自業自得である

*23
応急処置の方ではなく、痛みのある患部を手で抑える意味の方

*24
おっと心は硝子だぞ? 

*25
学習しろ

*26
ドライビングポジション : 運転する時の姿勢などを含めた体勢を指す。ステア操作の即応性や運転の疲れ方、クルマの動きを感じ取る点などに影響を及ぼす。ここを改善するだけでもタイムが上がることも






主人公 : 色々喰らった。 最近では現代であまりこういうやり取りをする時間がなかったため、ちょっと懐かしさがある。 それはそれとして痛いのでノーセンキュー。 これを利用して内臓を鍛えられないか? と少しだけ考えたりした。 さすがに無理だと思う。
就職の関係で少し強度のあるトレーニングを始めたが、現代ほどジムが点在しているわけではないので場所探しにちょっぴり苦労してる。
ちなみにだが、生活能力は低め。

優香の家に転がりこみ(強制)、引っ越しなどの手続きも全て済ませてある。 群馬ナンバーになったが、愛車の前のナンバーは気に入っていたため、変わってしまった事に少し悲しんだ。希望ナンバーは別に取らない派。




優香 : 今作のヒロイン枠。 名前の元ネタはブルアカのユウカ。 サバサバギャルになった理由? ええまぁなんというか性癖ですねはい。
主人公と同じ職場、というか仕事をしていたが、とある理由で現代にて圧倒的な知名度を誇る。 もちろんドラテクもかなり高いが、どちらかと言うとハイテクマシンを緻密にコントロールするタイプであり、引き出しの多い主人公とは対極に近い。本音を言うと箱車は不得手。

沙雪経由のタレコミを受けて、秋名での交流戦の日に主人公を発見。 捕獲し、そのまま家に連れ込んだ。 こないだのハンバーグは彼女謹製である。 イタズラ好きなのは曾祖父の影響で、向こうの世界における名家の出身。

頭文字Dはちょっと齧った程度であり、高橋兄弟やナイトキッズくらいまでしか知らない。


主人公を群馬に呼びつけた直後に眠ってしまい、こちらの世界に迷い込んだ。 現代での貯金などがそのままなことに気付き、とりあえずの繋ぎとして憧れていた大学へ編入という形で通い、卒業。真子と沙雪とはそこで知り合った先輩後輩の関係。

そして実は後1人、同居人がいる。 主人公も普通に会話してるが、正体は知らない。 知ったらたぶん頭を抱える。




佐藤 真子 : インパクトブルーのドライバー担当。 クルマのことはからっきしなセンスで走る啓介タイプ。 見た目は白ギャル系だが、これは沙雪の指導によるもの。 お淑やかで押しが弱く、割と草食系。 原作ではそれが悪い方向に噛み合い、池谷先輩と残念な結果に終わってしまった。
大まかにだが主人公サイドの事情を聞いており、幼なじみである沙雪と共に優香の力になってあげていた。 実家から碓氷峠は割と近いが、クルマの名義は沙雪なので夜中に突然走りに行ったりとかはしたことが無い。

優香に対してはドラテクの師匠のようなものなので、先輩として立てる振る舞いをする。でもたまに裏切る。


ちなみに親はやり手の不動産業社長であり、今優香達が住んでいる家も彼女の紹介である。本作オリジナル。




沙雪 : インパクトブルーのお色気担当コ・ドライバー兼メカを一手に引き受ける。 苗字は本作オリジナルで付ける予定。 何がとは言わないがデカいため、かつて頭文字Dを読んだ数々の少年たちの性癖を歪ませてきた。

優香に対しては先輩というより友達という感覚が強い。


実家がチューニングショップであり、幼馴染である真子を走り屋の世界に引きずり込んだ張本人。 これらも本作オリジナル。
小さい頃からクルマが身近にある環境にいたため、興味を持つのも早かった。 メカニックとしては一流に近いが、真子のドライビングセンスを少し羨んでいる。シルエイティは真子とバイト代を出し合って買ったために思い入れも一入(ひとしお)。 ショップで稀に手伝いをしているが、高校生の頃はスカートのまま車を触ろうとするので親によく叱られた。

年下趣味のはずだったが、主人公をちょっぴり気に入っている。





店員さん : イメージはブルアカの正実モブ。 もちろんただの作者の(へき)。 実は秋名の交流戦の時にギャラリーに来ており、そこで主人公の走りに一目惚れをした。 だが告白や付き合いたいなどは考えておらず、立ち位置としては街道バトルのラヴァーズに近い。 愛車はグリーンのヴィッツ。

主人公から介抱のお礼がしたいと言われてメアドをゲット。 定期的にメールのやり取りをする事に。良かったね。



主人公達の過去話はチラ見せのみ。まだまだ全容を語るのは先になります。

後編へ続く。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。