俺の作るジュースが美味しい   作:とうもろこしヘッド

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選択✖️審査✖️少し焦る

 

 前にはビスケかもしれない影が舞台幕に消えて、後ろには先程会場まで案内してくれたロドリオットがいた。

 

悩みに悩んだ末ジョセフが導き出した答えは、

 

一瞬しか見えなかったし多分俺の思い違いだろう。

 

前進する方だった。

 

 しかし万が一、億が一にもビスケだった場合何が起こるか分からない、俺は持っていた布を取り出して顔に覆い被した。視界が狭まるが一時的にコレで対処するしか方法はない。

 

 列が進み舞台幕の奥へと行くと扉があり中に入ると審査員と思われる男が腕を組み立っていた。

 

ーーー

sideツェズゲラ

 

 G.Iのプレイヤーを査定する為に何人か見て来たがコイツもまた癖の強そうな志願者が来た者だ。

 

 子供と言える程の背丈、それに加え顔を一切見せず布から見える目線と服装で男としか判断できない風貌。

 

 「顔の布は取れないのか?」

 

 マネーハンターとしてブラックリストの者も始末した事のあるツェズゲラにとって顔を隠している事は何かしらの理由がある事を察していた。

 

 私の問いに対し布を脱ぎ始め素直に従った事に若干驚いたが、布を脱いだ男の顔は誰が見ても10数歳の子供だった。

 

 「まぁいい、それでは練を見せて貰おうか。」

 

 私がそう言うと子供はバッグの中から水を取り出しオーラを込めると水から黒い玉のような物が浮き上がった。

 

 「飲んでください、俺の自信作のジュースです。」

 

 何を言っているんだコイツは?ジュースだとあんな得体の知れない物を口にする訳がない。何を考えている?

 

 「無理だな、理由はいつくかあるがそもそも他人からオーラを込めた飲料を渡されて、はいそうですかと飲むか?それにもし君が操作系ならそれを飲んだ瞬間私は終わりだ。」

 

 操作系だけでなくあの黒玉を口に含んだ瞬間、何らかの能力が発現しうる可能性がある。そんな浅はかな誘いで乗る訳が無いだろう。

 

 「では逆に君がそれを飲んでみてくれ、他人に出すものを自分は飲めない…と言う道理は無いだろう?」

 

 さあどうする?

 

 私の指示に従い差し出したそれを自ら口に運び飲み干した。

 

 躊躇なく飲み込んだだと…いや相手に飲ませる際に発動する念能力ならば自分が何かしら誤飲した際の対処は予め出来て当然。

 

 奴の発言は馬鹿正直に自分の作り出した飲み物を飲んで欲しいと言う願い…それが本心では無い事は確か、もし本当なら意味が分からない。

 

 自ら口にした事で間接的には安全性を示した。

 だが…それだけだ

 

 「それで終わりか?その程度で合格は出せない。」

 

 私の「練」を見せろと言う質問、それに対する答えがこれでは評価に値しない。

 

 子供に対しもう一度アピールする事を許すと小言を呟きながらバックから小さい何かを取り出した。

 

 「…これ珍しくてストック無いからあんまり使いたくないなー。」

 

 よく見ると人形のように見えたそれを子供は躊躇う事なく壊した。

 

 …その直後、異変が起きた。

 

 「…ッ!!?」

 

 身体が重い…筋肉の連動が遅れる…そしてオーラの流れが、僅かに引っかかる…オーラ操作を誰かに邪魔されているような初めての感覚。

 

 なんだ…これは、

 

 数秒経つと感覚が全て戻り身体の怠さやオーラ操作も普段通りの状態になった。ほんの僅かな差…いや…戦闘においては致命的になりうるズレ。

 

 子供に視線を向けると、ただこちらを見ているだけだった。先程壊した人形をトリガーとして対象の状態を作用させる能力。

 

 厄介だな、もしこれが戦闘中であればこの僅かな遅れが命取りになる。

 

 こう言った能力は初見殺しが濃厚、まったく相手にしたく無いものだ。

 

 「…なるほどな。

 

  合格だ。」

 

ーーー

 

 審査員から合格を貰い合格者達が集まる部屋へと向かった。

 

 扉を開けると右奥にそれはいた、金髪のツインテール見た目は女の子中身は老女、そう又の名をビスケ!

 

 大丈夫だ落ち着け、布で顔を隠してるからバレてない、このままやり過ごそう。

 

 入り口の手前、ビスケから1番離れた席に座った。数分待つとキルアが部屋の中に入ってきた。…キルアお前も審査を受けていたのか。しかし俺の完璧な変装でキルアには気付かれなかった。

 

 顔を隠している為、めちゃめちゃ見られはしたが大丈夫だろう。そして数分経つと次はゴンが部屋に入ってきた。

 

 「あれ?もしかしてジョ…「ストップ。」

 

 ゴンは俺を見るなり名前を言い始めたので口を無理やり閉じしゃべらせない事に成功した。

 

 「ゴン、俺がここにいる事は誰にも話さないでくれ、頼む。」

 

「え?いいよ…うん分かった。また大丈夫だったら教えてね。」

 

 こういう時、ゴンは優しい。俺好きよ、優しさあるから、俺好きよ。

 

 「ゴン、さっき喋ってた奴誰なんだよ?」

 

「うん…まぁ知り合い、かな?」、

 

 「んだよそれ?まーいいやそれでよ…

 

 よし上手く誤魔化してくれたようだ。

 無事ビスケにバレる事もなくその場をクリアした俺は合格者を締め切ったらしいツェズゲラからG.Iをプレイするにあたっての説明会が開始された。

 

 説明会が終わりまた17時に駅集合との事で会場から即座に出て行ったジョセフは近くのファミレスで契約書にサインを書いていた。

 

 もちろんこんな長い文字なんて読むわけがない。逆に聞くがゲームの最初の説明規約、あれを最初から最後まで読むか、いや読まない。前世からそんなの1行たりとも見た事がない。下までスクロールして同意にチェックを押すだけの簡単な事だ。

 

 時間通り駅に集合しツェズゲラの案内に付いて行き目的地の建物に着くと地下に案内された。

 

 ゲームの中に入るのには1人ずつしか入れないそうでジャンケンをして決めた。…5番、割りかし早い。

 

 順番が来て念を込めると一瞬で場所が変わり扉に開けると1人の女性がいた。その女性からゲームの説明をされ納得をして階段を降りると景色がまた変わり草原が広がっていた。

 

 「あっ、」

 

 声がした方に視線を向けると1番目にゲームに入ったゴンが座っていた。

 

 ゴンに対し先程の事を謝り、今回のゲーム参加者に顔を合わせたくない人がいると言うことだけ教えてまだ俺の事は誰にも話さないで欲しいと言う事を念押しした。

 

 「分かった、元気でね!」

 

 ゴンの言葉に俺は腕を組みながら指を2本立てて了承しこの場を去った。ゴンは俺の合図にピースをして別れを告げた。

 




ジョセフ「…ツェズゲラの説明、G.Iの説明、フッ、…いちいち説明するのもめんどうだ…てめぇで勝手に
想像しろ…そりゃ出るだろ俺の中のベジータも。」
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