仮面の英雄W   作:天導 優

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第4話 2人で1人のW/後日談

勝己視点

俺たちの師匠であるおやっさんの鳴海荘吉が海外に飛び立って2ヶ月が経とうとしていた。

いや、リアルに2ヶ月くらい経っている気がする。

その代わり俺たちが自宅代わりに使っているおやっさんの事務所にも新しくメンバーが加わった。

1人目は心操人使と言って俺たちと同年代の中学3年生。

最初はデクの特訓に着いていけず、2~3日で辞めると思ってたが思いの外根性があり、今でもデクの用意した課題である海浜公園のゴミ掃除をやっている。

ただ、その特訓内容というのが地元の海浜公園のゴミ回収という内容だった。

理屈としては物の形状や重さによっては使う筋肉が違うからトレーニングには向いていると思う。ただ、デクがこれをやらせているのは。

「夢で見た僕がこれと同じ方法で筋肉を付けて雄英高校に入学してたんだよね。きっとマルチバースの僕が経験した出来事を集合無意識という形で夢で見たと思うんだよね。だからきっとできるはずだよ」というトンデモ理論から来ていたりする。

俺も最初聞いたときは「マルチバースのお前は問題児から「屋上からのワンチャンダイブ」とか言われた後に、「君はヒーローになれる」とか言われて特訓でもしたのか?」と思っちまった程だ。

まあ、特訓の成果はあるのか筋肉が付いてきている。

もう一人は壊理という少女だ。

最初はおやっさんの知り合いのヤクザの孫娘として可愛がられていたが、抗争が起こった。

そこで命に別状は無いものの、ヤクザにいたらまた他の組との抗争に巻き込まれたら危険かもしれないという若頭の治崎という人物に頼まれたらしい。

治崎の方も俺たちが有名な自警団(ヴィジランテ)と知って依頼してくれたらしい。

その証拠に今はもうデクや人使に懐いている。それは良いんだが、俺には未だに懐かない。

「かっちゃんは顔が怖いからね。仕方ないよ」とデクに言われた。

確かに中学校のボランティア活動で幼稚園のクリスマスに行った時はサンタクロースの格好をしてたのに園児にギャン泣きされて、トナカイの格好をしているデクの方に子供が集まったよ。

節分では鬼の格好をした筈のデクじゃなく、なんの格好もしてない俺の方に豆が集中砲火で投げつけられたよ。

「そんなに俺の顔が怖いのかよ」

「怖いと言うよりは恐いね。鏡とか写真とか見たことある」

思わずデクの顔を殴るという行動を取ってしまった。

ハードボイルドからは程遠いが今はコイツが悪いと思ってる。

壊理の奴はデクをつついて意識があるかどうか確かめている。

それと話は変わるが俺たちの元に雄英高校からの推薦状が届いていた。

俺たちの活動を知るヒーロー達が書いてくれたらしいが俺もデクも断った。

確か推薦の試験はアイテムの持ち込みが禁止されていた筈だ。

俺の変身はあくまでもアイテムによるものだし、デクの個性はあまり実戦向きでは無いからな。

申し訳ないが断った理由も推薦してくれたヒーローたちには謝罪しておいた。

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