午前11:10 南区北部 クラナガンハイウェイ10号線(南北線) 南行き
ラジェット達は交通事故の処理はほとんど終了するところまで来ていた
道路上の鑑識作業は終了して現場の清掃作業もまもなく終了するところまでの段階に進んでいた
あと少しで全車線の通行を許可できる。
事故の結論はまだ出せないが最終的なことは交通捜査課に任せることになる
「それにしても酷い事故だな」
ラジェットは大型トラックにサンドイッチにされたセダン車両を見て呟いた
あまり見ていたくない光景の1つであるが。これでも仕事で慣れている
殺人事件の現場はもっと最悪の現場なのだ
交通事故の現場で動揺しているようでは捜査部捜査官は務まらない
「こんな案件を1日に何件も担当するんや?」
はやての質問にラジェットはそれは数えたくないほどだと答えた
実際に殺人事件も何件も抱えて捜査をするのだから、
交通事故も複数応援で捜査に担当することも日常的な案件でもある
だからこそ苦労するのだ。捜査部捜査官は
「この捜査は捜査部は関与したほうが良いか。こちらは関与しても構わないが」
交通捜査課の刑事はあとはこちらで任せてくれて問題ないとのことだった
つまり応援は必要ないとの話だ
「わかった。何か支援が必要ならいつでも連絡してくれ。こっちはいつでも手伝う」
ラジェットはそういうと中央パトロール管制センターに無線連絡。
業務移管手続きを行うと通達した。この現場の指揮権を交通捜査課に移管するためである
あとは彼らの仕事である。追加で捜査応援が必要な時はすぐに連絡が来るだろう
心配することはない。交通捜査課は交通事故捜査のスペシャリストだ
手が足りないと判断すればすぐに支援を求めてくる
今までも同じようなことがあったのだから
「それじゃ、あとは任せる」
ラジェットとはやてとリィンフォースツヴァイは非常避難帯に止めている車の場所に向かった
幸いなことにそこでもパトロール捜査官が警備のために張り付いていた
「いろいろと迷惑をかけて悪いな」
「いえ、これも仕事ですので」
3人は車に乗り込むとすぐにパトロールに戻った
『ミーミルグループ企業の今年度の税引前利益は3200京ミッドになるとされています』
ミーミルグループは航空母艦・駆逐艦などの軍艦。戦闘機や無人偵察機などの航空機。
今は共同開発や軍艦や戦闘機技術を独占している。
それらの公開をすることの見返りに一定数の受注を受ける見返りに技術提供をしている
今後は市場競争が始まることは間違いない。競争が始まれば新しい技術も生まれるだろう
技術提供を見返りに一定の軍艦や戦闘機などの軍事物資の受注を独占できたことで大きな利益を上げている
今後は他の企業との競争が激しくなることは間違いない
それでもすぐに追いつけるものではない。ある程度の時間が必要であることは明確だ
「金がある企業はうらやましいな。一方で問題なのは時空管理局内の組織態勢か」
時空管理局の予算は大幅に縮小された。縮小された最大の要因は人件費を削減したことだ
時空管理局内の給与基準を大幅に下げた。
さらに時空管理局に物資を納入する際は随意契約ではなく競争入札にした
これだけで時空管理局の予算の半分近く以上を削ることに成功した
管轄領域の大幅縮小も大きな要因である。今の時空管理局は無人世界と次元空間が主な管轄区域だ
その他の人が住んでいるところは惑星などは現地政府の管轄になる
多くの次元世界国の惑星の司法関係の管轄権に関しては現地政府に移管されている
甘い汁を失って、組織体制の規模も失った時空管理局は規模の縮小が進む一方である
『次元世界連合全加盟国は自衛に基づく一定の軍備の編成を行うとしながらも、過剰な軍拡競争はしないと』
過剰な軍拡競争が始まれば戦争になるかもしれいない
専守防衛が基本なので、過剰な軍拡は極めて好ましくない
自衛権が行使できる程度の軍備編成が最適である。
備えていなければ国を守ることができないのだから
『南区中央部サウスセントラル駅で乱闘騒動が発生。付近にいる者は至急応援に向かわれたし』
「いつもことだが駅で乱闘とはな」
ラジェットは緊急走行に切り替えると現場に向かった
乱闘騒ぎとなると鑑識作業が必要になる
「そういえば、はやてにはあとである書類にサインしてもらうからな」
ラジェットは本当なら中央本部で書類にサインをしてもらうつもりだったのだがと話した
はやてはどんな書類ですかと質問してきた。
その質問にラジェットはクラナガン捜査局が運用している生命保険や損害保険に関する保険証書だと伝えた
危険な仕事であるクラナガン捜査局は通常の民間企業が運用している生命保険への加入は難しい
だからこそクラナガン捜査局が独自に運用している生命保険と損害保険への加入が義務付けられている
「普通の保険には入れないのですか?」
「こんな危険な仕事だぞ。仮に入れたとしても保険料はかなり高くなる」
確かにクラナガン捜査局の仕事は危険と隣り合わせである。
民間の保険会社では引き受けるところはそれなりにはあるが掛け金はかなり高めに設定されるだろう
それでは意味がない。だからこそクラナガン捜査局が運用している保険に加入しておくのだ
「SA11から中央本部。こちらはサウスセントラル駅に向かっている」
『こちら中央本部。了解した。警戒して対応せよ』
「言っておくがこの保険は必要最小限の金額しか支払われないからな」
もっと欲しいなら自分で民間企業の保険契約をすることだなと伝えた
クラナガン捜査局は給与に手当てを出してくれないからなとラジェットは忠告した
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中央パトロール本部庁舎 8階捜査部3係主任捜査官執務室
『連邦財務省はワンワールドグループ企業の破産の影響を最小限にするために関係各機関と連携すると』
ワンワールドグループ企業の破綻の影響はすさまじいことになっている
一部の国では大不況の嵐になっていたりする次元世界国も存在している
次元世界連合の加盟国政府でも大きな混乱が生じている
「本当に苦労しているね」
酷い話だ。景気が悪くなれば犯罪発生率が多くなる
だからこそ警察などの法執行機関の能力が求められる
『時空管理局の予算縮小に伴って次元世界連合全加盟国の財政状況が安定基調に進んでいることが分かりました』
今まで膨大な財務負担を求めていた時空管理局だが、今は次元世界連合総会で予算が決められる
大幅な予算の圧縮に伴って各次元世界国政府の予算負担はかなり少なくなった
時空管理局からの財政支出を求められて財政赤字になる政府は多かった。今はそれが解消されつつある。
時空管理局から求められた予算をねん出するために多くの政府は公債を発行して対応していた。
しかし今は発行はほとんどなくなりその公債の債券の償還の方が増加している
おかげで金融市場では新しい資金の投資先を探して活発に動いている
今の金融市場はまさにバブル経済になりかけている。
各次元世界国や中央銀行は金融引き締めのために政策金利の引き上げなどで対応しているが、それでも限界がある
どこまでそれで対応することができるか。全く予測することができないのが現状である
「政府も連邦準備銀行も大変だね。それはこっちも同じだけど」
景気が良くなれば犯罪発生率は下がる。しかしそれは一時的なことに過ぎない場合が多い
いつかは力をつけた犯罪組織が派手に動くかもしれない。そうなる前に止める必要がある
「最近は怖いね。いろいろと」
『ピーピーピー』
「ウル・ミズノ主任捜査官だけど何か問題でも発生したかな」
『大至急オペレーションルームに来てください。大問題が発生しました』
ウルはすぐに捜査部オペレーションルームに向かった
既にシエルとミカも来ていた
「何があったのかな?」
「大問題よ。識別不明の潜水艦だけど、ある勢力のものであることが確認されたわ」
シエルはその勢力の名前を言った。その言葉にミカとウルも表情が凍り付いた
かなり危険な状況にあることが間違いないからだ
その組織の名前はマジックエース。次元世界連合全加盟国の中でも最大の魔法至上主義組織
ミッドチルダ連邦国内だけでも何十万人もの構成員を抱えている。そんな組織の潜水艦となると極めて危険である
「港湾本部は?」
「すでに対潜ミサイルのアスロックミサイルが各基地から発射。敵潜水艦が先にミサイルを発射から自衛権の行使よ」
敵ミサイルの弾頭が通常だと良いけどとシエルは言った
もしミサイルの弾頭が魔力弾頭となると核兵器並みの爆発威力になる
魔力弾頭とは次元世界連合全加盟国で豊富にとれる魔石に含まれる魔力純度を高めたもの
これをどんどん高めることで爆発時に核兵器どころかそれ以上の爆発を起こすことができる
そんなことになるのは避けておきたい。あちらも攻撃してきた以上、自衛権の発動は条件を満たす
専守防衛を大前提に攻撃を開始することになる
「戦争の幕開けというわけかな」
「できることなら避けたいことだけど今の現状ではこのまま戦争の鐘がなるわ」
「マスコミの反応は?」
「一部のメディアが報道しているだけね。でも時間の問題よ」
『ニュース速報です。クラナガン市本土の沖合に不審な潜水艦がいるとの情報が入りました』
「まずい展開ね。騒ぎが大きくなる前に処理できると良いのだけど」
騒ぎが派手になれば市民が騒ぎ出す。そうなれば混乱が発生するかもしれない
そんなことは何が何でも止めなければならないのだ
『このニュース速報を受けて、クラナガン証券取引所の多くの株価が下落基調で展開しています』
もしクラナガン市内で魔力爆弾が爆発したら街はすべて吹き飛ぶことになる
そうなれば残されるのは爆心地だけである。多くの人が死ぬことになる
財産も失うことに
「ミサイル接触はどれくらいになるの?」
「敵ミサイルとの接触まであと10秒!9、8、7、6,5,4,3,2,1、弾着」
次の瞬間、オペレーションルームの正面スクリーンに大きな爆発閃光が輝いた
魔力爆弾を本気で撃ってきたのだ。もう何をしてでもクラナガン市を破壊するつもりであることは明らかだ
港湾パトロールの各基地から次々と対潜ミサイルが発射された
もう撃沈するしかない。各基地から発射されたアスロックミサイルも間もなく潜水艦に弾着した
その直後さらに大きな閃光が観測された。そして大きな爆発も確認された
潜水艦にはまだほかにも魔力弾頭が搭載されたミサイルが積み込まれていたのだろう
これで潜水艦は完全に撃沈された。あとは港湾パトロールが対応してくれる
『西区北部で大雨が降っています。一部で床下浸水になる可能性があることから地下雨水貯水施設の運用を開始する』
クラナガン市内には様々なところに地下貯水池が設置されている
その貯水池をフル利用することで浸水被害を起こさないようにしている
クラナガン市内には地下雨水貯水池が100ヵ所以上設置されている
さらに地下100mに南北250kmの直径40mの雨水貯水トンネルが3本設置されている
これらの地下貯水池に豪雨が発生した時、利用することで安定的な水害対策ができる
首都であるクラナガン市で災害が発生すれば国内経済に大きな影響がでてくる
それを最小限にするためにありとあらゆる方法で対応することになっている
「問題はマスコミ発表ね。各本部の事務部に報道内容の調整をつけさせるように指示させるわ」
クラナガン捜査局は市内の警察活動を行っている中央パトロール。
市内に存在している各空港施設と周辺敷地内の警察活動を行っている空港パトロール。
クラナガン捜査局が管轄している区域内の国防行動を行っている港湾パトロール。
この3つで構成されている。そのそれぞれの各本部に事務部が存在している
もちろん各分署にも事務部にがあるが、基本的には各本部に設置されている事務部が主導的立場にある
「捜査部が介入したら大きな問題になると思うけど」
ウルの言うとおりである。これは完全に越権行為である
捜査部にこんな無茶なことをすることは認められているわけではない
上の許可があれば話が別である。しかしまだ上の許可は取れていない
なのに捜査部が直接命令を出している。今は越権行為であることを考えると最悪のシナリオの想定になる。
「とにかく共通したマスコミ発表をさせておく必要があるわ」
少しでも誤差が出てしまうと大きな問題が発生することを意味するのだから当然である
影響が大きいと被害はかなり大きくなってくる。ダメージが溜まってしまうものだ
そうなればどこまで耐えることができるかわからない。いつ爆発するかもわからない
危険だらけである
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東区東部 港湾パトロール本部基地 中央部 港湾パトロール本部庁舎 地下統合司令センター
「現在、グローバルホークが2機が上空を警戒中」
管制官たちは敵潜水艦が撃沈されたのか入念に確認していた
もしほかにもいたら大きなことになるからだ
魔力爆弾による爆発によるため、無人機での偵察が最も損害を出すことがない選択肢である
グローバルホークは最長で40時間の連続飛行ができる。勿論偵察任務だけでなく小型爆弾も搭載している
武力行使も可能であるが通常時は装備されることはない。今は緊急事態のため装備している
対空ミサイルと対潜ミサイルをそれぞれ1基ずつ装備されている
「状況はどうなっているの?」
港湾本部長であるリヴィナが入ってきた。クラナガン統合軍司令官のアーク・レイリが報告をした
統合軍司令官は各基地の基地司令官を兼任もしている。
基地に配置されている部隊の運用指揮権をある程度を持っている
「人工衛星画像は?」
現場海域は晴天のため人工衛星から画像を撮影してこちらに回すようにリヴィナは求めた
アーク・レイリ統合軍司令官は今準備をしていると
「確認中です」
「レイリ。これ以上クラナガン市に問題を持ち込ませることは許されない」
その通りである。もしこれ以上市内にミサイル攻撃が行われたらさらに大問題になる
それにこれはあることを狙った攻撃なのかもしれない
ミサイル攻撃を行うことでクラナガン証券取引所の株価が下落。
その攻撃を株価が下落させることが目的なら空売りを先に仕掛けて誰かが大儲けをしているかもしれない
その誰かを調べれば大きな展開になるかもしれないのだ
「最悪のシナリオになる前に問題解決をするのよ」
『ピーピーピー』
リヴィアの携帯電話が着信を告げていた。発信者を見てため息をついた
「リヴィアよ。その件なら事務部に伝えて調整を」
シエルが要望しているマスコミ発表の準備についてだ
連携した発表でなければ意味がないからだ
「事務部の報道発表の調整は慎重にしないと。連邦政府の今後の外交にも影響するから」
『すでに国防省は詳細な情報提供を求めていますがどうしますか?』
「ありのままを伝えて。隠すことはないわ。それとミッドチルダ条約機構にも情報を」
了解ですというと電話は切れた。
ミッドチルダ条約機構とは各次元世界国の国防関係機関が集まっている国際組織だ
互いに情報を提供しあうことでテロ対策のために動いている
クラナガン捜査局は正式加盟組織になっている。一方で時空管理局はオブザーバー扱いとなっている
オブザーバー参加の場合はすべての情報提供がされるわけではない
時空管理局にはまだそこまでの信頼がないという証である
クラナガン捜査局が正式加盟しているのはさまざまな諜報組織を抱えているからである
それに準軍事組織扱いを受けているためでもある
「港湾本部が組織されて以来2度目の大ピンチね」
1度目はJS事件。2度目はこれである。今後の展開は予測がつかない
「レイリ。弾道ミサイル発射の兆候が無いかは人工衛星で常に監視。監視体制も強化して」
「了解」
「それと他に敵潜水艦がいないか対潜哨戒作業に入って。敵を探し出して撃沈を」
これ以上の問題を持ち込ませないでとリヴィアはアーク・レイリに伝えると自分の執務室に戻っていった
ちなみにすでに港湾本部基地からはすでにP-8対潜哨戒機が沖合の監視活動に動いている
これ以上面倒ごとを持ち込ませたらさらに大問題になることは間違いない
敵は本気でクラナガン市を破壊するつもりでいることは間違いないのだから
発見しだい識別後、すみやかに敵なら攻撃を仕掛ける
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南区北部区域 ノースサウスアヴェニュー 北行き
フィリーとなのはは中央本部に戻ろうとしていた
なのははSUVの助手席で車載情報端末を使ってデクス・マークレについて調べていた
まずは外堀から埋めていこうと考えているのだ。なのはには良い勉強になるだろう
「なのは。何か情報はあったの?」
「デクス・マークレ。不名誉除隊した退役時空管理局員です。フェイトちゃんが捜査を担当」
フェイトの捜査で不名誉除隊になった。そのため退職金も年金も受け取ることができなかった
不名誉除隊になった理由は2000万ミッドを着服したからであるが
「身内の逆恨みってわけね。これは後が怖いことになるかもしれないわ」
その他の経歴を調べたところ、
ワンワールドカンパニーから1億ミッドの不正な金を受け取っていたことが分かった
かなり危険である。時空管理局犯罪捜査局が賞金を懸けて追いかけていた
懸賞金は1000万ミッドとなっていた。懸賞金を目当てに探している賞金稼ぎはかなり多い
「市内にいればいいけど」
簡単に見つかるようなら問題は発生しない。追われていることは知っている。
懸賞金がかかっているのだからハンターからは狙われている
身柄を拘束して警察などの法執行機関に差し出すだけで懸賞金がもらえるのだ
1発目当てに狙って追い掛け回しているハンターはかなり多い
ちなみにハンターになるには資格が必要になる。
次元世界連合全加盟国ではしっかりとした資格試験に合格しないとハンターはできないとルールがある
「市内にいれば今ごろ追いかけられていることは知っているはず」
諜報機関にも様々な方法で追いかけられているのだからかなり苦労することは間違いない
逃亡生活をするには。
「今になって表れるなんて馬鹿な連中ね。追いかけまわされることがわかっているのに」
「それじゃどうして私たちを殺そうとするんですか?」
「復讐という炎は簡単に収まらないものよ。今回は当時の捜査担当者が最重要ターゲットね」
「フェイトちゃんがですか!?」
「そうよ。こういう奴はまずは大きな獲物から食らいつくか。それとも外堀から埋めてくるかどちらかよ」
なのははどうやって探しますと聞いてきた。答えは簡単だ。
市内のあちこちに設置されている街灯観測システムの監視カメラの映像から顔認証で照合する
これが最短の方法である。早く見つかればいいが、簡単に物事を進めることは難しい
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クラナガン自然保護区 中央部 クラナガン自然保護分署ラボ棟 2階マルチメディアラボ
エルガは保護区を出入りした車両や人物を調べていた
いつ不審な人物が通過したかわかれば捜査のヒントになるかもしれないからだ
「人工衛星を利用して自然保護区内の熱探知画像を入手するか」
もし車があればエンジンさえ始動している状況では熱探知ができるはず。そうすればすべてがわかるはず。
中央パトロール支援衛星に自然保護区内に入ったら衛星画像を撮影するように設定している
中央パトロール支援衛星は36種類の100分周期軌道面( 高度:600km )で360基の人工衛星が周回している
各軌道に10基ずつ配置されている。これらの衛星によってミッドチルダの惑星内は様々に調べることができる
エルガが調べていることは運しだいに近い。
だが今後のことを考えると衛星から何か証拠が出る衛星画像があればい
「何かヒットすればいいがな」
ある人物が自然保護区に来ていることが分かった
名前はグレイ・ドースン。54歳。ワンワールドバンクから100億ミッドの融資を受けていた
彼の父親は時空管理局地上本部の中将をしていた
グレイ・ドースンは時空管理局に物資を納入する企業を経営していた
年間で3000億ミッドの純利益が出ていた。しかし今は企業は倒産して時空管理局犯罪捜査局が捜査をしていた
だが敵は素早い。ワンワールドバンクから逃亡前に50億ミッドを引き出しそれを持って逃走している
かなり素早い動きをして逃亡している。現在の居場所はミッドチルダにいるのかさえ分からない
次元空間を航行することができる船を使って逃走していることは確認されていない
以前と異なり今は警戒はかなり厳しくなっている
『ピッ』
中央パトロール支援衛星から撮影された衛星画像が送られてきた
それを詳細に分析した。するとある場所に熱探知が確認された
「小屋があるな」
「知っているのか?」
ヴィータの質問に有名な小屋だからなと返答した
小さな山小屋で警備関係者が休憩をとるために利用している
通常なら休憩しているはずなのだが、今の勤務シフトを確認するとそこは使われる予定はない
小屋にはしっかりと鍵がされているので民間人が勝手に入ることはできない
だからこそ、本来なら誰も利用していないことは間違いない。誰かがこっそりと利用しているのだろう
今すぐに向かう必要がある。大至急であるが
自然保護区分署から車で15分以内ほどの時間があれば到着できる
「ヴィータ。お散歩に行くぞ」
エルガはヴィータと一緒に山小屋に向かうことにした
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東区中央部イーストセントラルサウスウエスト地区7番街3丁目4番地201号室
アルシオーネはキャリス・ゴールドの自宅にあった携帯情報端末に保存されているデータを確認していた。
何か手掛かりになるものがあればいいのだが、簡単に事を進めることはできないことは間違いない
「データはすべて暗号化されているわね。これはラボで分析してもらうしかないわね」
アルシオーネは携帯情報端末を証拠として押収することにした
携帯情報端末に大量に保存されている暗号化されたファイルを調べる
簡単な作業でないがこのチャンスに賭けるしかないのもまた事実である
「何かあればいいけど」
室内を調べていると1束の書類を見つけた。そこには文字が黒塗りされている資料があった。
一部は読み取ることができるが大部分は見ることはできない。
「機密資料みたいね」
このような書類はどこかの組織の機密情報である。
問題はどこの組織の機密情報なのかであるかだ。
ファイル番号を確認したがクラナガン捜査局のものではない
勿論ミッドチルダ連邦政府などのものでもない。
照合した結果、時空管理局の機密情報のファイル番号だ
「中身をぜひとも見てみたいわね」
簡単に情報開示することは難しい。
時空管理局の中でももっとも最高レベルの機密扱いになっていた
アルシオーネは港湾パトロール安全保障局に問い合わせても良いのだがかなり難しい
開示するには特別な物が必要になることはわかっている
「念のためシエル首席に頼んでみるしかないわね」
シエル首席捜査官はありとあらゆる機密情報にアクセスすることができるだけのコネがある
国家最高機密にアクセスすることもできるだけのことも可能である
「とにかく頑張ってみるしかないわね」
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中央パトロール本部庁舎 8階捜査部2係オフィススペース
ダイナは500万ミッドを振り込んだホレイスト・ギーランについての情報を集めていた
何か面白い情報がないかどうか見つけるかどうか探すことは重要な事である
「何を隠すために振り込んだ?」
ダイナは必死になって情報を集めることをしていた
時空管理局犯罪捜査局も忙しくて簡単に捜査という物事が前進していない
嫌な展開になっていることが予測される。
2年前の交通事故の件についても機密情報開示について請求しているが簡単にはいかない
何を隠しているかは気になるが想像するだけでは大問題である
確実な証拠が必要である。機密情報を開示するには見返りが必要になってくる
「何とかして2年前の交通事故について捜査資料を開示させるしかないな」
ダイナは上の幹部をたたくことにした。相当なリスクがあるが
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