午後01:15 中央パトロール本部庁舎 10階捜査長官執務室
「聖王教会への強制査察は無事に終了しました。後始末は次元世界連合が行うと」
ユウ・ミズノ捜査長官はイーサ・フィヨル安全保障問題補佐官から報告を受けていた
報告を受けて彼は1つの大きな節目を迎えることができたと発言した
確かに彼の言う通りである。あとは聖王教会の財務問題である
今年度の財務状況は収入が少ないので持っている不動産を売却して一時的な時間稼ぎはできる
問題なのは来年度の予算案である。聖王教会は学校や病院などを運営している
それらの教育機関や医療機関が財務状況の悪化で大きな影響を受けることは間違いない
「聖王教会は一応国際機関だけど、今の段階では時空管理局と同じだね」
「その意見に関しては同意見です」
室内には情報補佐官をしているグレーヴェ・シェトランもいた
彼の言う通り、聖王教会は今は次元世界連合の傘下の組織と同列の扱いである
今後、組織が大きく改善すれば独立した国際組織となるだろうがそれには時間がかかる
「今はとにかく時空管理局と聖王教会の問題を解決することを最優先に情報収集を」
「「了解」」
「ところでスカリエッティの裁判の件だけど、どんな感じかな?」
「すでに国際司法裁判所が裁判を行うようになっていますが、スカリエッティが時空管理局と聖王教会の闇の部分を証言することで司法取引である程度の原型が行われる見込みです」
イーサの報告にどこまで減刑されるかは証言次第ですとグレーヴェが続けて発言した
そう、時空管理局と聖王教会の闇をどこまで証言するか。裁判の内容はそれによって大きく異なってくる。
時空管理局の暗い過去の裁判は次々と行われている。
国際司法裁判所で裁判を受けるケースもあれば、次元世界連合加盟国の裁判所で裁判を受けるケースもある
どちらで裁判を受けるかは犯罪のレベルがどれくらいかによって異なる
「各国の裁判所は大変だね。多くの案件を抱えることになったのだから」
「おまけに汚職関係の裁判も増加しています」
特にミッドチルダ連邦国内だけでもかなりの数の裁判がある
すべての裁判が開始されるには数年がかかるとされている
すべての裁判が終了するにはさらにもっと時間がかかることになる
おそらく最低でも十年の時間が必要になってくるだろう
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南区中央部 中央パトロール南分署庁舎 6階刑事課オフィススペース
アルシオーネは爆弾製造犯であるグエンスト・バーリの財務記録を調べていた
爆弾を買った今回の犯人の証言通りかなりのギャンブル好きである
さらに借り入れはすでにクレジットカードでも限度額まで借り入れをして、
銀行にも融資を依頼していたが返済は行き詰っている状況になっていた
まさにお金関係では身動きが取れない状況にあることは間違いなかった
銀行などの金融機関からの借入金額は総額にすると1億ミッド近い金額になっている
それがすべてカジノに消えているとなると呆れてしまうものである
「落ちるところまで落ちて返済不能になっているわね」
すでに自己破産申請の準備をしていることもわかった
たしかに表社会の借金は自己破産で消えるかもしれないが犯罪組織などの裏社会で借りた金が消えることはない
犯罪組織はどんな手段を使っても回収するはずだ
そこで今度は生命保険などの関係の情報開示請求を行って記録を確認すると4社の保険会社と契約をしていた
もしこれがすべて降りたら借金の大部分は犯罪組織の元に戻ることになる
少し足りないがすべてが回収不能になるよりは良いほうだ
「酷い話ね。殺しの動機としては十分ね。保険金殺人。誰が背後にいるか探るのはかなり苦労する案件ね」
まずは実働部隊は組織の末端の人間だ。
彼女はできれば上まで捕まえてやりたいが簡単に進むことではない
犯罪組織もバカではない。証拠隠滅のためにすでに動いているかもしれない
証拠が完全に消される前に物を確保することが求められる
「まずは保険会社に連絡して生命保険金の引き渡しを一時的に停止してもらわないと」
「差し止め令状が必要になるぞ」
南分署の男性刑事の発言にそんなことはわかっているわと回答するとすぐに検事局に連絡
差し止め令状の発行を求めた
『犯罪組織が絡んでいるなら判事もわかってくれるだろう』
「できるだけ早くお願いするわ。黒幕はかなり利口なタイプな連中よ」
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南区北部イーストハーディー地区7番街2丁目4番地502号室
ジャネットが現場に到着するとすでに遺体の搬送待ちの段階だった
クルーズ・ショイルト検死官はストレッチャーを用意していつでも搬送できる準備をしていた
遺体について搬送する際にはしっかりとした規則が存在する。
事件性がある場合は検死官と捜査部捜査官の両者の同意が求められる
緊急性がある場合は検死官だけでも問題ないと規則では定められているが、死体こそが最も重要な証拠だ
捜査官は最初の状況を見ておく必要が求められるので基本的には捜査官の同意なしに搬送は行わない
「悪いわね。遅れて」
「気にするな。それよりジャネット。わざわざ来てくれて感謝する」
「ある程度の情報は聞いているわ。麻薬がかなりある部屋らしいわね」
「ああ。大手の物の可能性が高い。詳しいことは分析してみないとわからないがな」
「反応はかなり濃いの?」
「それだけははっきりしている。死因も過剰摂取の可能性が高い。血液検査ではっきりするだろう」
クルーズの報告を受けて、ジャネットは現場写真を一通り撮影していった
ある程度完了すると遺体搬送の許可を出した
「クルーズ。遺体は中央本部のラボに搬送してもらえるかしら」
「ここからなら中央本部が近いからな。わかっている。リエ検死官にはすでに連絡している」
クルーズ・ショイルト検死官の言葉に手回しが良いわねと伝えた
「あなたはそれで満足なの?」
「この事件はかなり奥が深い。犯罪組織が絡んでいるとなると中央本部との連携が重要だ」
分署だけでは対応できない可能性もあるからなというと遺体をストレッチャーに移すと搬送していった
「それにしても麻薬のパッケージがかなりあるわね。純度次第でどんな大手のものかわかればいいけど」
麻薬は最終的に末端の購入者に行くころには純度30%前後になる
もしくは純度40%で入手することができればラッキーなほどだ
粗悪品の場合は純度20%以下という場合もある。それでもジャンキーは麻薬を求めてしまうものである
純度に関わらず。麻薬中毒者の典型的なタイプである
時にはとんでもないことをして麻薬を得るケースがある
信じられないかもしれないが、ジャンキーの体をばらして臓器から麻薬成分を抽出する
かなり汚いやり方であるが、クラナガン市内にはジャンキーなどは数多く存在する
麻薬売人から金がないから買えなくなった者の中で、
医学的知識を持っている者の中にはそんなことをするケースはあった
現場はかなり最悪のものだったが
「とにかく現場にある麻薬の袋のすべてからサンプルを取って物が何かと純度を調べないと」
ジャネットはそう言うと証拠袋にそれらを1つずつ入れていくと分析の必要アリと記載していった
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中央パトロール本部庁舎 8階捜査部オペレーションルーム
シエルはそこで押収した銀行口座の記録を見ていた
正面スクリーンには次々と記録が表示されている
「ギブリ。危険人物に登録されている人物の口座はどれくらいになっているの?」
時空管理局関係者の中で危険人物に登録されているのは数万人は存在する
そういった人物の銀行口座は次元世界連合加盟国の法執行機関が口座を監視している
不審な金の動きを見せればすぐにでも凍結することができる状態になっている
「これだけの数だ。まだまだ大量になるからな」
「わかったわ。絞り込みが済んだら連絡して。私は上層部と会議をしてくるわ」
「査察部のカーターとやりあうわけか。もめることは確実だな」
ギブリがそういうときが重い会議に参加する身にもなってほしいわと言ってオペレーションルームを退室した
残されたギブリは差し押さえた口座の金の動きを見ていた
かなりの大金が動いていることがわかっている。問題はこれだけの資金の出所である
時空管理局からの横領した資金かもしれないが今のところ明確な証拠はない
それに時空管理局に物資納入業者から袖の下をもらっていた可能性もある
その他にもいろいろとあるので苦労は絶えない
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中央パトロール本部東館 9階査察部首席査察官執務室
カーター・ブレイン首席査察官は訪問してきたシエルと会議をしていた
彼女がラジェットの連絡を受けて差し押さえた銀行口座の取り扱いについて協議をしていた
「大きな成果を出したようだな」
「褒めてくれてありがとう。カーター。これが私たちの仕事だから当然でしょ」
カーターは執務机上にある情報端末でシエルが持ってきたデータを見ていた
差し押さえた銀行口座はかなりの金額と共に対象者のリストを見て大きな成果であると言った
「それでこれを俺のもとに持ってきてどうするつもりだ?」
「あなたならそれの有効活用方法を知っているでしょ。これは私からあなたへのプレゼントよ」
諜報部門である査察部ならいろいろと利用価値があるでしょと言うとシエルは代わりにあることを認めてもらいたいのと交渉を始めた
「碌な話にならないような気がするんだが」
どんな内容だ?とカーターは不審な視線をシエルを送った
「査察部で管理している機密情報にアクセスすることを捜査部に認めてほしいの」
「相変わらず無茶な要求だな」
「少しくらいなら協力してくれてもいいでしょ。あれだけの情報があるなら、査察部にとっても大きな情報源でしょ」
「そこを突かれると痛いところだな。シエルを通してなら許可する。これが条件だ」
「それで良いわ。ありがとう」
捜査部捜査官全員に機密情報の閲覧ができるとはシエルも思っていない
だからこそ最初に無茶な要求をして譲歩案を出させる。交渉ではよく使う手である
シエルは取引をまとめると査察部オフィススペースから退室していった
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東区東部サウスクラナガン港 沖合95Km地点 空母ワルキューレ [ 形式:ジェラルド・R・フォード級航空母艦]
ワルキューレは港湾パトロール本部基地に向かっていた
本来の帰港コースに戻ったのだ。ラジェットは飛行甲板ではやてとツヴァイと一緒に訓練の様子を見ていた
甲板では戦闘機の離発着訓練が行われていた。常に臨戦状態で対応できるように展開するのは鉄則である
特に空母を中心とする空母打撃群では攻撃できる体制を常に鳥警戒することが求められる
いつ敵襲があるのかわからないのだから
「本当にすごいところですね」
「ツヴァイ。こんなのは日常的なことだ。気にすることじゃない」
空母打撃群は空母を中核にしてイージス艦が2隻から3隻が護衛に展開している
さらに魔力精製炉搭載型潜水艦が1隻海中に存在している
その他に補給艦が1隻から2隻が随行している
空母打撃群の戦闘能力は中規模都市を壊滅させることが可能なほどの能力がある
その時、空母の乗組員の1人がラジェットに近づいてきた
「確保されたフレイス・ハントーズとドベレス・ハウニンクスが目を覚ましました。」
「連絡感謝する。港湾犯罪捜査部の捜査官は?」
「フレイス・ハントーズの取り調べの先発を譲ると言っていました」
つまり最初に取り調べをしても良いということである
ずいぶんと気前が良いこともある者だ
本来であれば管轄権で言うと港湾パトロール側にあるのだから
それをこちらに譲ってくれるとは
「感謝する。それじゃ空母の取調室に移動する。はやて、ツヴァイ。ついてこい」
「「はい」」
ラジェットは飛行甲板から艦内に戻ると入り組んだ通路を通り取調室がある場所に向かった
目的の場所に到着すると警備の隊員が拳銃を持って警戒していた
「はやてとツヴァイは控室で待っていろ。最初に俺が単独で調べる」
そう言うとはやて達はマジックミラー越しに取調室を見ることにした
ラジェットは取調室に入ると早速、フレイス・ハントーズの取り調べを始めた
「お前には黙秘権がある。これからの発言はすべて証拠になるから黙秘権を使いたければすきにすればいい」
「ならだんまりを決め込ませてもらう。何も話すことはない」
「そうか。だがお前にはまずい状況だぞ。ここは協力したほうがまだ安全だと思うが」
「どういう意味だよ?」
「状況がわかっていないようだな。密行、おまけに第1級殺人の容疑だ。仮釈放なしの終身刑か」
運が悪ければ死刑判決になるかもしれないって時に他人のことを気にしているような状況じゃないぞと、
脅迫するかのように言うが、それでも相手はだんまりを決め込んでいる
「・・・・・・・・・・・・・・・」
「黙秘権を行使しても良いが、隣でお仲間が取り調べを受けている。売られたらおしまいだぞ」
「取引できるのか?」
「お前が証言する内容次第だ。内容次第で死刑は免除できる。だが最低でも25年は塀の中でいることになる」
「俺が知っているのは殺したのはドベレスだということだ」
「動機は何だ?」
「HRの情報を外部に漏らしているのが奴だと知って切れたんだ。あいつはすぐに切れる」
諜報活動していることがばれて殺したということなら納得だ
スパイは生と死のラインのぎりぎりを歩いているようなものだ。いつ死ぬかわからない。
それでも任務遂行できるのは人々の安全な暮らしに関われるという信念があるからだ
「お前は見ていただけか?」
「奴は止められない。俺だって殺されそうになったんだからな」
どういう意味だとラジェットが聞くと一緒に行動していたことからスパイだと疑われたのだ
だから必死に違うことをアピールしたということらしい
「金でも渡したのか?」
「・・・・・・・・・そうだ。俺が持っている銀行口座の金をすべて渡したら納得した」
「よくそんな切れる奴と逃亡生活をしようと考えたな」
「仮釈放なしの終身刑を食らって刑務所には入りたくない。それなら逃げる生活も悪くないと思っただけだ」
「ほかに知っていることはあるのか?」
「奴はかなり危険な人物だ。HRの幹部と交流があって管理局と物資納入業者とのパイプ役をしていた」
おいしい目にあってきたから金遣いはかなり荒いと簡単に奴を売ってくれた
人間は追い詰められたら取引に応じるものだ。誰だって自分の立場が少しでも良くなるならその道を選ぶはず
「その話を検事局にもするんだな。そうすれば司法取引は成立するだろうからな」
そう言うとラジェットは部屋を出ると、それとほぼ同時に隣の取調室から港湾犯罪捜査部の捜査官が出てきた
「そっちはどうだ?」
「圧力をかけても無駄だった」
「こっちは収穫あったぞ。簡単に奴のことを売った。自分の身が大事なようだ」
「報告書を後で回してもらえるか?」
「ああ、部屋でまとめたら渡す。身柄もセットでな。あとはそっちで解決してくれ」
「良いのか?手柄までもらって」
「管轄権でもめるつもりはない。こちらも報告書を回してもらえればそれで満足だ」
訴追した時に関連証拠の分析情報などの報告書を共有しておけば、
後に追加捜査を行うときに連携を取る事ができる
今はそれでいい
「わかった。それじゃ戻るのか?」
「ああ、俺は後は部屋で報告書を作ったら中央本部に帰還する。戦闘機で港湾本部基地経由でな」
そう言うとマジックミラー越しの暗室に入るとはやてとツヴァイを読んで部屋に戻っていった
部屋に戻るとラジェットは素早く携帯情報端末を使って報告書作りに入った
はやて達はその様子を見守っていた。
「どうして手柄を欲しがらないのですか」
「俺たちの管轄は陸だ。海の上の事案は港湾パトロールの管轄だ。管轄権でもめるつもりはない」
「はっきりとしているんやな」
「お互い縄張り争いでもめていたら、その間に事件の犯人が逃げる。なら管轄権を譲ればいい」
こっちは最終報告書さえ回してもらえればそれで満足なのだからと、
ラジェットは言いながら報告書作りを進めていた
これまでの経緯と事件の概要に関する報告書を作成。最終的なものは港湾犯罪捜査部が作成する
それは後で受け取って捜査部資料室と中央パトロール証拠保管庁舎で保管するだけだ
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東区東部ノースクラナガン貨物ターミナル パトロール事務所
ウルは相変わらずノースクラナガン貨物ターミナル内の監視カメラ映像をチェックしていた
今のところは不審な映像は確認されていない
少しでも確かな証拠になりそうな映像があればいいのだが簡単に見つかる物ではない
マナサリ・グースルの逃亡先についてより詳細な確かな情報が得ることができれば良いのだが
簡単に事を進むことでないことはわかっている。それでも何とかしなければならないのが捜査官である
すでにフローレンス州域の貨物列車に便乗していることは予測できている
問題は爆発した車の持ち主であるエレス・カルガルートの足取りは全くわかっていない
どこにいるのか何かヒントがあれば良いのだが。今のところは何も回答は得られていない
「本当に分からないっていうのは苦労するね」
今のところ証拠になりそうなものはすべて車の爆弾の影響で損害を受けた
一部は確保されているが分析を行うにはラボに持ち込んでみないとわからない
問題なのはそこである。すでに確保できている証拠品に関してはヘリで東分署に移送している
あとは車に設置されていたと思われる爆弾の破片の回収である
東分署の現場鑑識チームがすでに作業に入ってくれている
何か良いニュースがあれば最良なのだが、今のところは何もない
「車に関する証拠は何も得られないだろうけど、何かヒントくらいあれば」
『ピーピーピー』
ウルの携帯電話に着信が入ってきた
発信者はシエルからだった
「シエル。こっちは忙しいから別件は対応できないよ」
『そっちに関係にある話よ。ウエストクラナガン空港でエレス・カルガルートが捕まったわ』
その話題にウルは笑みを浮かべた。飛行機を使うとはバカな奴である
航空機を利用するには身分証明であるIDカードが必要になるのだ。
「よく捕まったね。偽造IDカードでも使ったのかな?」
『その通りよ。かなり精巧にできていたらしいけど、チェックに引っかかったらしいわ』
予測通り偽造IDカードを使用したらしい。逃亡生活では偽造IDは必要になる
IDがなければいろいろと生活に困ってくることになる
「身柄はどうなるのかな?」
『中央本部に移送してくれるそうよ。取り調べは私が行うわ』
「シエルが取り調べを行うなんてあちらは厳しく攻め立てられることになるわけだ」
『あら、私は優しいが売りだから。取り調べは任せて』
「何か情報が出たられ連絡をお願いするよ」
任せてというと通話は終了した
「とんでもない相手になるなんて幸運には恵まれていないね。捕まったのは貧乏くじを引くことになったね」
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中央パトロール本部庁舎 8階捜査部1号レイアウトルーム
エルガはアズレエル・バーシンの血中から睡眠薬の成分が検出されたことをFBIや時空管理局犯罪捜査局に連絡した
ヴィータは現場写真を虫眼鏡を使って詳しく見ていた。高解像度の写真なので何か手掛かりが記録されていないかの確認である
「何か良いものでもあったか?」
「今のところは何もない。それにしてもこんな地味な作業もあるんだな」
「現場写真を見ることは重要だぞ。時には驚きな発見があることもあるからな」
「例えばどんな発見だ」
「そうだな。殺しに見えたのが自殺だったと決める決定的な証拠が写っていた時もある」
現場写真というものは何よりも貴重なものだ。
だからこそ現場鑑識をする時は多くの現場写真を撮影する
そうすることで再検証を行いやすくすることができるのだから
「今は時空管理局犯罪捜査局とFBIに情報を流して捜査の行方を見守ることを優先することにするか」
エルガはそう言うと自分のデスクに戻ると報告書作りを開始した
ヴィータは引き続き現場写真の検証を続けていた
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