午後02:50 南区北部 クラナガンハイウェイ6号線(南線) 南行き
ラジェットとはやてとリィンの3人はSUVで南区中央部にあるコンビニ向かっていた
すでに南分署の現場鑑識チームが作業に入っている。ラジェットたちは応援のために向かっていた
できるだけ急いで向かうためにサイレンとワーニングライトのスイッチを入れて緊急走行で向かっていた
今は大急ぎで現場に向かう必要がある。
「でも本当にコンビニに証拠があるんでしょうか?」
「リィン。少ない確率でも可能性があるなら追及するのが仕事なんだからな。見逃しはないほうが良い」
やるなら徹底的にすることが求められる。ミスをしないためにもあらゆる方法で調べていく
「暇ならラジオでも聞いてみるか」
ラジェットはラジオを聴くためにスイッチを入れた
『さきほど聖王教会は自身が保有する不動産物件の売却に踏み切ることを正式に発表』
『多くの次元世界国にある不動産物件の売却を行うことで当面の資金確保に動くとのことです』
聖王教会は多くの次元世界国に優良な不動産物件を持っている
それも一等地と言われるような場所が多い。売却は高値で競り落としたオークション形式で行われるとのことだが
これで当面の資金確保に動くようだ。しかし買い叩かれる可能性も十分ありうる話だ
「聖王教会も足元を見られているかもしれないな」
土地の相場ほど時価というものである。周辺の土地価格から計算するのが通常である。
しかし土地の価格ほどあてになるようなものはない。
相場と言っても周囲の土地の価格と合わせるぐらいなのだから
「本当に財務状況が良くなるか怪しいところだな」
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中央パトロール南分署ラボ棟 3階質量化学ラボ
フィリーが依頼した毛髪分析をコレントリ・バーズス分析官は行っていた
「麻薬成分は出るかしら?」
できれば何も出ないことを願っているけどとフィリーは考えていた
「今のところは何もない。きれいなそのものだ。この毛髪の持ち主は麻薬とは縁がない生活をしてきたみたいだな」
「それはとても良いニュースね。残された子供に母親まで犯罪に関与していたとは説明することはないわね」
できれば良い記憶だけを持っていてほしい。
母親まで麻薬に侵された人生を追っていたと説明することになってしまったらとても子供は傷つくことになる
ただし母親を失った段階でもうショックな出来事であることは間違いない。
そろそろ子供を迎えに行く時がきたのかもしれない
まだあの子は何も知らない。今回の事件の内容を
「説明に行くしかないわね」
「フィリーさん。エレスコ・フォーゲル君はどうなるんですか?」
「親族が見つかればそちらに行くことになるわね。もしいなければティアイエル保護孤児院で預かることになるわ」
ティアイエル保護孤児院は犯罪被害者で未成年の子供が共に生活している施設である
クラナガン捜査局とミーミル財団が共同運営している施設である。
孤児院には小中学校が併設されている。高校は外部に通うことになる
「なのは。私の携帯情報端末を貸すからあの子の家系図を調べて。親戚がいれば預かってもらえるか交渉よ」
ただし無理強いはしないことと忠告した。
さらに本人が親戚の家に行くことが断る場合があることも同時に伝えるようにとなのはに言った
「どうして断ることがあるんですが?」
「親族の中で村八分にされることがあるからよ」
本人が断ったら孤児院で生活してもらうわとフィリーは話して後を任せた
フィリーは分析官と再び話を始めていた
なのははフィリーの携帯情報端末で子供の家族関係を調べていった
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南区北部 クラナガンハイウェイ6号線(南線) 南行き
もうすこしで中央本部に到着するところなのだが、トラブルが発生した
目の前で多重玉突き事故が発生したのだ
「こんなところで玉突き事故なんてついていないわね」
まだ現場にはパトカーが到着しておらず事故発生直後であった
「SA24から中央本部。現在地で玉突き事故発生を確認。至急応援とレッカー車などの手配を要請する」
『多数の通報を受電中。当面の間の対応を求める。可能か?』
「できるだけ努力するけど引継ぎを行う必要があり。交通捜査課から刑事の派遣を求める」
『すでに手配をかけている。中央本部から向かわせている』
「できるだけ早くこちらに向かわせて。別件が山のように抱えているから」
するとそちらの件に関しては麻薬捜査課の刑事がシエル首席捜査官の要請で行動しているとのことだ
麻薬捜査課にとってもあの子供に麻薬を下ろしている人物は重要なターゲットだ
上手く証言を引き出して卸元を見つけ出したいはずだ
その辺はわかっているはずだ。シエル首席から連絡が言っているということは。
「了解。事故対応に入る」
サイレンを常時鳴らすタイプに切り替えて、近隣車線を走行している車に警戒を促す
事故車両は最も中央分離帯のそばで事故を起こしていた。セダン車両が4台も絡んだ事故だ
幸いなことに車はそれほど潰れていない。原形はとどめていることから低速での交通事故とみられる
詳しくは調べてみなければわからないが。原因が何かどうかはわからない
「まずは車線規制ね」
5車線のうち追い越し側の2車線を規制した。
事故発生に伴い事故車両の部品があちこちに散乱している。
それを別の走行車両が踏めばタイヤがパンクするかもしれない
二次被害を防ぐためにも早期に車線規制は必要であり掃除が重要である
「発炎筒で規制予告を出していきましょう」
SUV車から降車すると後部トランクから複数の発炎筒と交通誘導旗を取り出して、
交通規制をしていることを示す合図を出し始めた
「SA24から中央本部。ハイウェイ6号線の事故現場で対応中。応援の到着は何分後か?」
『まもなく到着予定です。道路交通情報では緊急事故情報を発令中』
迂回ルートを通行するように指示を出していますとのことだ。
「迂回ルートの呼びかけ強化を要請するわ。この事故はかなりひどいから」
『了解。さらに緊急交通情報を発令する』
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南区中央部イーストコリアー地区1番街7丁目3番地 15階パトリック不動産コリアー支店
サイノスとティアナは現場鑑識作業を行っていた
今のところ証拠になりそうなものは支店の監視カメラ映像だけだ。
すでに犯人と思われる男の顔はわかっているので顔認証システムで照合作業にかけていた
前歴があればすぐにヒットするはずだ。それでヒットしなければ他のデータベースに照合をかけるだけである
「聖王教会の不動産入札の件を知っていた人間はどれくらいいますか?」
コリアー支店が入札予定だった金額を知ることで、
それよりも少しでも高値で競り落とそうとする産業スパイの可能性は極めて高い
聖王教会の不動産物件はどれも魅力的な場所にあるものが多い
取引によっては大きな利益をつかむことができる物件は多い
「この支店でも数人です」
入札予定金額はどの会社にとっても機密事項だ
漏れたら勝負にならないのだから
「競り落としに競争心理が働いしていることは事実みたいだね」
「はい。聖王教会が保有する物件はどこも一等地ですので」
「なるほど。今回の事案は産業スパイの可能性が疑われます。すでに情報は周知されている可能性はあります」
つまり犯人を逮捕したとしても情報が漏れていることを示している
今からでもさらに金額を積むしかない。もしくは入札をあきらめるか
『ピッ』
顔認証で照合していた人物がヒットした。名前はハビンフ・トーマソン。35歳
前科は窃盗である。正確には会社の機密情報を盗む産業スパイである
スパイは連邦法で規制されている。スパイ防止法で最高懲役が25年と定められている
前回は初犯であり更生する意思を見せていたことから5年の実刑で済んでいた
今回逮捕されたら最高の25年になるだろう。連邦刑務所に収監されることになる。
市刑務所と異なり連邦刑務所はさらに市刑務所よりも警備は厳重。
収監されている囚人の行動可能範囲はかなり限られている
「今度は連邦刑務所生活だね。つらい生活が待っているのにまたやるとは」
「よくあることなんですか?」
「犯罪でしか生きることができない人生もあるということだよ。ティアナ」
サイノスはティアナにそう言うと引き続き室内の現場写真撮影を続けさせた
あらゆる角度から写真を記録することで裁判で十分な状況証拠になるようにする
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