CSI:クラナガン   作:アイバユウ

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新暦76年4月1日午後04:25

 

午後04:25 東区東部ノースハリーファックス地区9番街7丁目14番地 コンビニ店

 

カレンとフェイトはコンビニ強盗事件の現場に来ていた

パトロールでクラナガンハイウェイを走行している時に事件発生の無線連絡を聞いて駆けつけてきていた

 

「盗まれたのは全部で30万ミッドだけですか?」

 

コンビニ強盗事件にしてはまぁまぁの金額である。

 

「はい。それとお酒です。瓶ビールを盗まれました」

 

お酒を盗んだのはおまけのようなものだろう

コンビニ経営者の話によると犯人はかなり若い人間であるとのことだ

犯人の人数は4人。拳銃で武装していたとのことだ

 

「監視カメラはありますか?」

 

「もちろんです。あらゆる角度から撮影していますので」

 

カレンはその監視カメラの映像を確認させてもらうことにした

顔が映っていたら顔認証システムで照合することができる

それに声の音声があれば声紋を照合して身元特定につなげることもできる

武装強盗時の映像を確認したが全員サングラスをしていた

しかし声の調子や身長などから若い人間であることは間違いない

もしかしたら未成年者の可能性が高い。犯行時の映像を確認するとかなり犯行に慣れている感じだった

犯歴があるかもしれないと踏んだことから犯人の声紋をカレンの携帯情報端末を使って照合にかけた

結果は意外にもすぐに一致した。4人とも全員である

4人は東区を中心に活動しているストリートギャングであるパーツックのメンバーだった

4人とも年齢は16歳。記録によると窃盗などで10歳の時から何度も補導されたり逮捕されていた

刑務所にも1年間収監された経歴を持っていた。常に4人1組で行動していることもわかった

 

「東分署の刑事課に頼んで身柄を拘束してもらうしかないわね」

 

住所不定となっているためどこに住んでいるかわからない

組織犯罪課とも連携してもらって普段から集まっているところを情報共有して身柄を拘束してもらうしかない

 

「住所不定じゃどうやって探すんですか?」

 

フェイトの言う通りだ。住所不定では捜索することは極めて難しい

だがクラナガン捜査局のデータベースを利用したらヒントになるくらいの情報はある

 

「連中の探し方はいくつかあるけど、過去の逮捕歴や補導歴からどこを中心に活動しているか絞り込めばいいわ」

 

犯罪者には縄張りというものが存在している。一定の範囲内で活動するのが普通だ

ここを襲ったのも縄張りの範囲内か、それとも縄張りを拡大したからかもしれない

とにかく今は過去の身柄拘束場所を調べることを優先することだ

 

「とにかく照会をかけてみましょう」

 

携帯情報端末を使って照合したところ、頻繁にたむろしている場所が分かった

東区東部ウエストハリーファックス地区2番街を中心に補導や逮捕されていた

まずはそこから人海戦術で追いかけるだけである

 

「フェイト。捜査は足で稼がないといけないから大変よ」

 

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東区中央部 中央パトロール東分署庁舎 6階刑事課オフィス

 

ラジェットは情報端末を借りて最終報告書を作成していた

司法取引に関係する書類づくりもしなければならない

 

「今回の報告書作成はかなり面倒になるな」

 

はやてとリィンは科学捜査の教本を呼んでいた

今はまだ報告書を作成する段階ではない。まだまだ実地訓練をしてからである

報告書は入念に作成しなければならない。裁判の公判に影響するためだからだ

 

「それにしても誘拐しておいて罪が軽くなるなら何でも喋る奴は珍しいな」

 

普通なら組織に忠誠を誓っているものなのだが新組織である聖王教会過激派にはまだ組織力がないのだ

今の段階ではの話だが。今のうちに組織つぶしをしなければ強固な組織が誕生してしまう

まだ組織ができたばかりなら摘発も比較的容易である。それに関係する情報も得ることが今回できた

港湾パトロール安全保障局にとっても貴重な情報である

 

「議員には悪いが司法取引で納得してもらうしかないな」

 

誘拐事件の被害者である連邦議員はこの事案の処理の方法は納得しないだろう

だが今回ばかりは納得してもらうしかない

 

「議員は怒るだろうな」

 

港湾パトロール安全保障局のフレリーズ・ハロックの言葉に説得するこちらの立場を堪能してみるかと返した

彼は遠慮しておくというと港湾パトロール安全保障局に戻ることにしたようだ

ラジェットも報告書の作成が完了したのでプリントアウト。デジタルデータでも検事局にも送信しておいた

 

「あとは任せる」

 

「わかりました。とりあえず拘置所に移送します」

 

ラジェットは男性刑事と後のことを調整するとはやてとリィンにパトロールに行くぞといった

 

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西区中央部 クラナガンハイウェイ14号線( 大外環状線 )反時計回り路線

 

フィリーとなのはは家宅捜索のために西区南部ハーニー地区1番街2丁目6番地603号室に向かっていた

すでにエレオノール・シュバルスの捜査指令は出ている。

どこかで監視カメラで記録されていたらヒットするはずだ

フィリーはラジオを聞いていた。雨がかなりの勢いで降っていた

 

『西区を中心に大雨が降っています。今後はさらに東に雨雲が流れていくことでしょう』

 

「雨は嫌ね。交通事故は増えるし、事件の証拠は洗い流されていくから」

 

そんな天気予報を聞いていると無線連絡が入ってきた

 

『西分署からSA13。エレオノール・シュバルスの自宅で家宅捜査を先行でしているチームからの報告によると自宅内にはかなりの数の銃火器と麻薬があったとのこと』

 

「了解。押収しておいて麻薬はどれくらいあるの?」

 

『計測したところ100kg近いコカインです。銃火器は拳銃からアサルトライフルまで多種多様です』

 

「ほかに情報は?」

 

『現在、現場鑑識チームが鑑識作業を進めています。何か追加の報告があれば即時連絡入れます』

 

「よろしく」

 

無線交信を終えたフィリーは大きなため息をついた。

100kg近い子会があるということは卸元の可能性が高い

密売人が持つにしては量が多すぎる。

コカインが100kgとなると末端価格で数千万ミッドを超える

そんな金になるものを持たないで外出となると市外に逃げるために無用なものは置いていったのかもしれない

麻薬を持って逃走するとなると職質にあった時にすぐに露見することが高い

だからこそ銃火器も置いていった可能性が高い。市外に逃げているとなると面倒なことになる

すでに捜査指令は出ているるし、指名手配も食らっている

 

「早く見つかれば良いけど」

 

----------------------------

 

中央区南部 クラナガンハイウェイ10号線( 南北線 ) 北行き

 

シエナは大量の尿サンプルを持ってセントラル分署に向かっていた

分署のラボでかなりの数の尿サンプルを分析して麻薬をしている人物が他にもいないかどうか

それを調べることが最優先事項である

 

「ラボで大量の尿サンプルを分析するのは苦労するわね」

 

軽く見ただけでも200ぐらいの尿サンプルがあるのだから

分析するだけでも膨大な時間が必要になってくることは間違いない

シエナも分析を手伝うことにしている。今回ばかりは人手がいることは間違いない

 

「久しぶりに忙しく分析作業を手伝わないといけないわね」

 

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中央パトロール本部庁舎 8階捜査部レイアウトルーム

 

潜入捜査官が殺された動機についてエルガたちは話し合いをしていた

その時エルガの携帯電話に着信が入ってきた

 

『ピーピーピー』

 

発信者は検死ラボからだった

 

「エルガだ」

 

『リエよ。あなたが担当している案件の遺体の検死をしたところ腸の中からメモリカードが出てきたわ』

 

その報告にエルガは少しの喜びを感じていた。

もしかしたらメモリカードに今回殺された動機につながる情報があるかもしれないからだ

 

「分析はできそうですか?」

 

死ぬ前に飲み込んだとなると胃酸で劣化しているかもしれないが予防策がとられていた

殺されることがわかっていたからこそ情報を隠していたのかもしれない

これは捜査に大きな動きになるとエルガは考えた

 

『胃酸で劣化しないようにフィルムに入れられていたから分析はできるはずよ』

 

「ではそれをマルチメディアラボに回してもらえますか?」

 

『わかったわ。すぐに手配をかけるから』

 

バレッツ・ハウンド連邦捜査官にも情報を共有するとそれは興味があるなと言ってきた

 

「ヴィータ。マルチメディアラボに向かうぞ」

 

3人はラボ棟2階にあるマルチメディアラボに向かった

そろってマルチメディアラボに到着すると今からラグナが分析を開始しようとしていた

 

「ラグナ。情報を引き出してくれよ」

 

ラグナは3人もラボに来たことに少し驚きの表情を浮かべながらもこの証拠の重要性を瞬時に理解した

 

「3人も来るとはよほど重要な証拠らしいな。努力してみる」

 

ラグナはメモリカードをカードリーダーに差し込んで情報を確認した

保存されていた情報にはHRの様々な闇取引情報や構成員に関する情報が詰まっていた

 

「これはすごいな」

 

エルガはもちろんだがバレッツも情報の内容に驚いていた

 

「こいつのコピーをもらえるか?」

 

バレッツの要請にエルガは当然必要だよなと回答した

ラグナにメモリカードに保存されているすべてのデータをコピーして別のメモリカードに保存した

それをすぐにバレッツに渡した。

 

「エルガ、これだけあればHRを一掃できそうだな」

 

バレッツの言葉にエルガも同意した

これだけの情報があればHRは確実につぶれることは間違いない

あとは犯人を見つけるだけだが捜査権を譲ろうかとエルガは提案した

これはこの市内だけでは済まない事件に発展することは間違いない

 

「良いのか?」

 

「俺はかまわない。もともと殺されたのはFBIの潜入捜査官だからな」

 

「感謝する」

 

合意をしたことで捜査権限移管の手続き書類を作成することにした

お互いがサインをするとあとの捜査はFBIに任せることにした

 

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