Lupln the third × Lycoris Recoil 〜泥棒と彼岸花と謎の壺〜   作:VOSE

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Episode15〜追ってくる者〜

「DA!?ということは…リコリスか!?」

 

ルパンの言葉に、次元が思わず声を上げた。

 

「あぁ。さっき言っただろ?撒いてくるのに大変だったって」

「もしかしてその相手って…」

「リコリス共だ。早速嗅ぎつけてきたから逃げてきたのよ」

「ったく…なんてことだ…」

 

次元はサイドミラーでその様子を確認しようとした…その時だ。

バン!と銃声が聞こえ、右のサイドミラーが弾け飛んだ。

 

「ちっ…もう来やがったか…」

 

次元はウィンドウを開けて顔を乗り出しながら銃を構えた。

一方、追ってくるリコリスたちは…

 

「見つけたぞ!逃すな!」

 

フキを隊長として、全員一斉にルパンたちを車を使って追っていた。

 

「あの車には裏切り者の千束とたきながいる!抹殺命令が下っているから手加減するなよ!」

「ラジャー!」

 

フキの掛け声と共に、車はさらに速度を上げる。

 

「ルパン!もっとスピード上げられないの!?」

「こいつぁそこまでの馬力はねぇよ!」

 

千束に唆されたルパンはアクセルを地に付けるまで踏むも、軍用バンでやってきたフキらリコリスたちに早くも追いつかれてしまった。

 

「ちっ…次元、行けるな?」

「当たり前だろ」

 

ルパンと次元はそれぞれ銃を取り出した。

 

「私たちもやるよ、たきな」

「わかりました」

 

千束とたきなも銃を取り出す。

 

「では拙者が一台、切らせてもらう」

 

五ェ門はサンルーフから飛び出し、後方にいたバン一台を斬鉄剣で切り捨てた。

次元とたきなで右側、ルパンと千束で左側からやってくるバンを撃ち始める。

しかし、やはり軍用の特別仕様なのか、銃撃では全く歯が立たなかった。

やがて、両側からバンをつけられてしまった。

 

「これはまずいねぇ…」

「これからどうするんですか?」

 

千束とたきなはいよいよまずいと感じたのか、少し祈り始めた。

バンのパワーウィンドウが開き始めた。

中ではリコリスたちが銃を構えていた。

 

「…3」

 

パワーウィンドウが半分まで下がる。

 

「…2」

 

いよいよパワーウィンドウが下がり切る。

 

「…1」

 

そして、リコリスたちが発砲しようとした…その時だ。

ルパンは急にブレーキをかけた。

リコリスたちは引き金から指を離す間も無く引いてしまい、お互いに銃を撃つ形になった。

そしてお互いに発砲しあった車はよろけ、そのまま壁に激突し爆発、炎上した。

 

「うおっほぉ!すごいすごい!」

「今の駆け引き、見事でした」

 

千束とたきなはルパンを褒める。

しかしルパンはまだ険しい顔を緩めなかった。

 

「いや…あと1台…」

 

ルパンはバックミラーでその車を確認した。

後ろに一台、すごい勢いで迫る一台の車…

その車から乗り出すように身体を出す1人のリコリス…フキだ。

 

「フキ!?」

「どうやらこのリコリス達を仕切ってるようですね」

「しかもおっかねぇものまで出しやがって…」

 

車から乗り出しているフキの手には、ロケットランチャーがあった。

 

「今回特別に許可をもらったんだ…ここで仕留める!」

 

いつにも増して血気盛んなフキに、流石の千束とたきなも…

 

「おぉ、やる気だねぇ、フキ」

「こんな感じでしたっけ…」

 

と、少し引き気味だった。

一方のルパンは…

 

「…ふぅ…ちょぉっと遊んでやるか」

 

少しニヤリと笑いながらつぶやいた。

そしてルパンは急遽、車の方向を180度変え、ミッションをいじってバック走行し始めた。

 

「きゃあっ!」

 

突然の方向転換に千束とたきなは悲鳴をあげる。

 

「おい、ルパン!何をする気だ!」

「もう一回、リコリスと遊びたくてよ!」

 

ルパンはそう言いながらバックで走りながら銃を撃ち始める。

せっかくのロケットランチャーを用意していたフキは、突然の銃撃にすぐに中に入り、代わりにフキも銃で対応した。

お互いに一歩も引かない、車を使った銃撃戦だったが、やがてフキが乗ってる車で異変が起きる。

パンクしないはずのタイヤがパンクし始めたのだ。

 

「んなっ!?」

「へっ、こいつぁ俺の勝ちだ」

 

フキの乗る車は次第にコントロールを失い、壁に激突し炎上した。

ルパンは車を元に戻す。

 

「ふぅ…これで日本での心残りはないかな」

「どうだかな…」

 

ルパンと次元はひと段落した後、お互いにタバコを手に取り、口に咥えた。

そして次元がライターでタバコに火をつけると、ルパンは口に咥えたタバコをそのまま次元に向ける。

次元は何も言わずにルパンのタバコに火をつける。

 

「…やはり、ただの利害だけの関係じゃなさそうですね」

「やっぱりそう思う?お互い信頼し合ってるよね」

 

千束とたきなはルパンと次元にバレないようにこっそりと話す。

そこへ…

 

「…ルパンと次元は利害関係だけでコンビを組んでいるだけだ」

 

間に挟まれている五ェ門が会話に加わった。

 

「しかし、あやつらは某より長い間苦楽を共にしている。それ故に、あやつらは利害関係を超えたもので繋がっているものよ」

「利害関係を超えた…?」

「某もルパンとは長い付き合いになるが、それでも次元は某より強い何かで繋がっているということだ」

 

五ェ門の話を聞いた2人は、前を見るルパンと次元を羨ましそうに眺めたのだった…

 

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「…そうか…日本から脱したのか…」

 

DA本部で秘書から報告を受ける楠木…

その様子は、心配というより安堵した様子だった。

 

「しかし…本当によかったのですか?あの2人をわざわざ脱退という名目まで使わせてルパン達について行かせて…」

「そうでもしないと上も騙せないだろう?それにこの話を知ってるのはこの場にいる私達と数名だけだ」

「敵を欺くためならまず味方から…ですか…」

 

秘書はほぅとため息をついた。

 

「今回我々が相手しているのは、それだけのことをやらなきゃいけない相手ってことだ」

「そうですね…なんせ相手は…」

 

秘書はそう言うと、一つのファイルをバインダーから出して広げた。

そのファイルに付いている写真には、明らかに欧米の風貌をした男が写っている。

 

「…千束まで動くのは少し誤算だったが、逆にいい効果をもたらしてくれそうだ」

 

楠木はそう言って、空に浮かぶ月を眺めたのだった…

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