Lupln the third × Lycoris Recoil 〜泥棒と彼岸花と謎の壺〜   作:VOSE

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Episode5〜軍配はどちらに?〜

…一方のルパンと千束の戦いは、かなり動きのある戦いとなっていた。

走っては隠れ、走っては隠れの繰り返しでお互いに一歩も譲らない攻防戦が続いていた。

 

「ひゅ〜、たまげたな…全然当たらねえや…」

「そっちこそ、なかなか腕前あるんじゃない?」

「そりゃどうも」

 

ルパンは走りながら千束の動きを深く観察していた。

 

(あの動き…まるで弾が見えてるかのように綺麗に避けてやがる…こいつはあのガーブの野郎と同じっつうことか?)

 

ルパンは仮説を立てながら千束との戦いを有利に進めるべく撃っていたが、かつてルパンを苦しめた敵と同じような力を持っている可能性が出てきていたために、少し冷や汗をかいていた。

 

(こりゃあれだな…また()()()()でやるしかなさそうだな)

 

ルパンはやり方を決めてふと、次元の方を見た。

次元はたきなとの銃撃戦で建物の影に隠れていた。

ルパンはそれを見て千束にバレないように茂みの中に隠れながら次元の近くへ寄った。

 

「…やぁ、次元」

「ルパン!お前、なんでここにいる!」

「いやぁ、ちいっとお前の力を借りたくてよ」

「力を借りたいだと?」

「あぁ…あの千束って子、どうやらガーブと同じ力を持ってそうでな…」

「ガーブか…懐かしいな…」

「それで…わかるだろ?」

「大体言いたいことはわかった」

「ほんじゃ、あとはいつもの手筈でな」

 

ルパンはそう言ってまた茂みの中に隠れた。

 

「さてと…こっからどうやって攻略しましょうかね…」

 

ルパンは茂みの中で、今後の作戦を立てるべく頭を働かせていた。

しかし…

ダンッ!

銃声とともにルパンの目の前を銃弾が飛んでいった。

 

「ありゃりゃ…もうバレたのね」

 

ルパンは銃弾がギリギリを過ぎていったことに危機感を覚え、すぐに移動を開始した。

 

「そんなところで何話してんの?」

「へっ、こっちだってただやられるわけには行かねえっつうの」

 

ルパンと千束の対決は一進一退と続いていき…

 

「…ちっ…あと一発しかねぇか」

「あちゃー…弾撃ちすぎたかなぁ」

 

お互いに残りの弾数が一つだけになってしまった。

 

(こりゃやるしかねぇか…)

 

ルパンは千束にバレないように次元に合図を送った。

そして次元からも合図が来た。

それを確認したルパンは徐に表に出た。

 

「よぉ!こちとらあと一発しか残ってねぇんだ!」

 

ルパンが大声で千束に話す様子を見たたきなは驚いた。

 

(ルパン!)

 

たきなはすぐにルパンに銃口を向けたが、すぐに銃声が聞こえて目の前を銃弾が横切った。

同じように隠れている次元の妨害である。

 

「へぇ、ルパン三世も弾切れなんだ。あいにくこっちもなんだよね」

 

千束も出て残りが一つしかないことをルパンに伝える。

 

「そうか…お互いに残りは一発…こりゃ面白えことになったな」

「そうだね」

「それじゃ、ここは一つ大きな賭けとしますか」

「賭け?」

「そう。ルールはたった一つ。お互い一発撃って当たったら負けだ」

「いいね。その提案乗った」

 

ルパンの提案に乗った千束は早速銃口をルパンに向けた。

対するルパンは銃口を下に向けて余裕の表情を見せ、ポケットからコインを取り出した。

 

「こいつでコイントスをする。コイツが地面に着いたらお互いに撃つ。それでいいな?」

「文句はないよ。それで勝ったら、石蒜壺を返してもらうからね」

「あぁ、男に二言はねぇ」

 

そしてルパンはコインを指で高々と弾き出した。

コインは舞い上がり、頂点に達したあと静かに落下していった。

そしてコインが2人の目線を通過したタイミングで、ルパンは銃口を上げた。

その先にいたのは千束ではなく…たきなであった。

千束はそれに早く気づき、銃口はルパンに向けつつたきなの方へ身体を向けた。

 

「たきな!」

 

そう叫びながら千束は走り出した。

そしてコインが地面についたと同時にルパンは発砲した。

 

「こんなの、撃ち落としてしまえば…!」

 

たきなは咄嗟の判断で銃を構えた。

しかし、次の瞬間であった。

ダンッ!

重く低い銃声がその場を鳴らした。

次元のマグナムの銃声である。

その次元のマグナムが向けていた銃口は、決して誰に向いているわけではなかった。

しかし、たきなは衝撃の光景を見ていた。

千束の右肩に銃弾が被弾したのである。

 

「くはっ!」

「千束!」

 

何が起こっているかわからなかったが、これまで超人的な力でどんな銃弾も躱すことができていた千束が撃たれたのである。

 

「くっ…くそっ…待て…」

 

ようやく睡眠ガスで眠らされていたフキが館内から現れた。

そしてフキは異様な光景を目の当たりにした。

 

「…ん?」

 

千束が倒れている…血を流しながら…

 

「ち、千束!?」

 

上手く動かせない身体を何とか動かして千束の元へ駆けつけた。

たきなも急いで千束の元へ駆け寄る。

 

「千束!」

「ど、どうなってやがる…あの千束が…『撃たれた』…!?」

 

驚いている2人をよそにルパンと次元は合流し、石蒜壺を回収した。

 

「…急所は外してるよな?」

「肩に当ててる。命は大丈夫だが、しばらくは動けないだろ」

「さすが次元。やっぱ世界一のガンマンだよ、お前は」

「うるせえ。さっさとずらかるぞ」

 

ルパンと次元はその場をあとにすべく踵を返したが…

 

「待て!」

 

たきながルパン達に向けて銃を構えた。

 

「…お前たちが…千束を…千束をぉぉぉ!」

 

冷静さを欠いていたたきなは2人に向けて引き金を引こうとしたが…

ダンッ!

と、再び重く低い銃声が聞こえた。

たきなの手からは銃が転げ落ちていた。

 

「やめとけ。冷静じゃない状態で撃つととんでもねぇことになるぞ」

 

次元が優しく、そして冷たくたきなに忠告した。

 

「そうそう。俺はもう弾はねぇが、次元はまだ弾があるからな。反撃されても知らねえぞ」

 

ルパンは相変わらずの不敵な笑顔を見せてその場にいた3人に言った。

 

「そんじゃ、約束は約束ってことで…こいつはいただいていくぜぇ、『リコリス』さんよ」

 

ルパンと次元はそう言って門を潜っていった。

 

「…私たちが…負けた…千束を…もってしても…」

 

たきなは絶望にひしがれてその場から崩れ落ちた。

この国立博物館での出来事は、DAにとって大きなダメージになったと引き換えに、DAのルパンに対する警戒度をさらに強めるきっかけとなったのだった…




いかがでしたでしょうか?
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では次回、お会いしましょう
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