前回、娘達とバースデー休暇を楽しみました。
今回、ビアとロカのバースデー休暇です。
今年こそ姫様方と銅鑼焼きを1から作ります。
今日はビアとロカがバースデー休暇。
ロカは推しの作家の新刊が入荷したからと図書館へ、ビアは姫様からのお誘いで朝食後、遊びに行った。
ビアはリッカも誘ったのだが…
「ロカねぇとビアねぇがおやすみなら、ママのおてつだいがんばるの!」
と意気込み、頑張って早起きしてお手伝いをしてくれている。
「ママできたよ!」
「は~い。じゃあ次はこの箱にこれを12枚ずつこうやって交互に入れられるかな?」
「うん!い~ち、に~ぃ…」
私が頼んだ作業をひとつひとつしっかりと熟すその姿がとても微笑ましくて、朝からみんなしてほっこりしている。
…20までは数えられるようになったのよね
「…ところで、昼食は本当にこれで行くのか?」
「えぇ、藍染様の許可はいただいたもの」
「…まぁ、我々は良くやっていますからね、説明役としても打って付けですし」
今日の昼食は、私達厨房組ではテスラやリッカの他、誰かが仲間入りする度にしている歓迎会での定番、手巻き寿司である。
因みに、包むご飯は酢飯が苦手な人の為に、大量に炊いたご飯の半分は白飯のまま、そして玄米の3種類を用意。
「できたよママ!…なにしてるの?」
「ご苦労様。ん~?手巻き寿司に絶対欠かせない海苔をね、食べやすくする為にこの道具で切れ目を入れているの。やってみる?」
「うん!」
「じゃあ使い方を教えるわね。先ずは此処に海苔を1、2、3…10枚置いたらこのハンドルを持って、こうやって下げてガチャンって音がしたらこっちのお皿に海苔を移して、また新しい海苔を10枚置いてハンドルを持ってガチャンを繰り返すの」
「10まいおいてガチャンする…わかった!」
「はい、じゃあこれはリッカの分ね。手を挟まないように注意してね」
「うん!い~ち、に~ぃ…」
包む具材だが、カノン達用の味付け無し(或いは薄味)のを用意する事以外は、完全にみんなにお任せした。
…さてさて、今回はどんな具になるかなぁ~
今からとても楽しみである。
そして昼食の時間。
「今日のお昼ご飯は手巻き寿司です」
「てまきずし?ってなに?」
「ビア、お手本見せて差し上げて?」
「あ、はい。先ずはお皿に海苔を1枚ザラザラしている方を上にして置いて、好きなご飯…今回は酢飯をこう…ちょっと広げて乗せます。そしてこの上に好きな具材…う~ん…中トロと大葉にしましょうか…これをこうやって乗せます。あ、胡麻も少し振って…で、後は海苔をこうクルッと巻いて、完成です!」
「「へぇ~!」」
「因みにご飯を乗せ過ぎると具材が上手く巻けなくなるので、ちょっと少ないかな?くらいがちょうど良いと思いますよ」
「ふむふむ」
「そうなんだ…」
「では皆様、お好きな具材を楽しんで下さい」
「「は~い!」」
「…よし!サーモンとパプリカのマリネにしよう!スタークは?」
「ん~…やっぱりトロは欠かせねぇよなぁ…ん?赤身に中トロ、大トロそれぞれ2皿あるけど色が違う?」
「此方のはタレに漬けてあるんです。マグロ本来の味とはひと味違って楽しめるかと」
「成程…良し、先ずは漬けてねぇ方からいくか」
「海老とアボカドにマヨネーズ…」
「かけ過ぎんなよ」
「解ってる…モグモグ…ん、美味い」
「そりゃ良かったな…っと、良~し出来たぜプーロ。俺様特製丼だ」
「アンアン!アン!」
ヤミーが慣れた手付きで、少量の玄米を混ぜた白米に蒸した鶏のササミ、ツナ、キュウリ、トマトそして彼用にと用意して貰った錦糸卵に細かく切った海苔を乗せた器を目の前に置かれたクッカプーロは嬉しそうに食べ始めた。
「さて、俺は何にすっかなぁ~…お、ホタテもあんのか。じゃ先ずはそれに青ジソにゴマでいくか」
「クゥ~ン」
「あ~…ホタテは生しかねぇからまた今度な?」
「…アンッ」
そうやって、クッカプーロの様子を見ながら自分の分も作り始めた。
※サチさんの能力で、彼の食べる料理は全て味はそのまま巨大化する。
…ゴメンね、ホタテの量が少なくて。
…加熱用のは無かったらしいの
「だから、大トロにマヨネーズかけんなよ!しかもドッパリ!」
「見ている此方が胃もたれしそうですわ」
「あぁ!?そういうアンタこそイクラばっかり取りやがって!」
「あぁん!?良いだろ好きなんだから!」
「少しは姫様やハリベル様の分を考えろよ!」
「全くもぅ…ところでハリベル様、茹で豚に梅と青ジソを合わせて巻いてみましたの。如何でしょうか?」
「どれ…モグモグ…うん、さっぱりしてて美味しいな。私のはどうだ?」
「いただきます…もくもく…ツナマヨの程良い酸味にコーンの甘味とシャキシャキとした食感。そこに濃厚なチーズがコクを加えて…とても美味しいですわ」
「そうか…良かった」
「「スンスンてめぇ!」」
…相変わらずねぇあの4人は
…でも、大トロにマヨネーズたっぷりはちょっとどうかと思うの
…そしてイクラもそんなに量は無いから、他の人の事も考えて貰えると助かるわ、うん
「はい!とうさまのぶん!」
「ありがとう、みい…もぐもぐ…うん、とても美味しいよ」
「えへへ~」
…今の、ガリとワサビのみだったわよね
…辛いのが全くダメなサチさんにとっては最悪の組み合わせだろうけど、藍染は平気ってか、最高のタイミングで貰ったわね
…サチさんの渡した大トロの直後だもの
…ちょっとワサビが多い気がしたけど
それにしても…
「はい、シロちゃん」
「あ、あぁ…てか、自分でやるからお前も食べろよ雛森」
「は~い」
「はい、お祖父ちゃん。ササミと小松菜にこーんだっけ?それにワサビ醤油をかけてみたよ」
「ありがとう、カオリ…もぐもぐ…うん、ワサビが程良い刺激で美味しいよ」
「やった!私は何にしようかなぁ~」
「すみません、隊長。隊長に確認していただきたい書類を渡しに来ただけだったんですが…」
「構わないよ吉良君。食事は大勢で食べると楽しいからね」
上司である藍染に用事があった吉良イヅルと、同じく仕事で日番谷と祖父の東仙に歌匡さんからの頼まれ物を渡しに来たカオリちゃんは兎も角、どう見ても日番谷目当てで来た雛森に、何とも言えない目を向けながら藍染は応えた。
…休憩中とはいえ、大丈夫かしら?
…労働時間外ではあるけど、何だか最近は週1くらいの頻度で来てないかな?彼女
…上司の市丸は特に何も言わなそうだけど、そろそろ日番谷本人からお説教のひとつやふたつされるんじゃないかな?
「モキュモキュ…レタスとサーモンにチーズ、美味しいです」
「赤身の漬けにワサビを多めに…後はガリも乗せるか…うん、美味い」
「卵焼きにカニカマ、キュウリ、紅しょうがの代わりにガリを入れて…定番の太巻きを再現してみました」
「あら、原点に帰るのも良いわね」
「「「「「ナァ~オ!/キュ~ン/クォッ/シュ~」」」」」
「「「クァッ!/ギャゥ~/ギチギチギチッ!」」」
「はいはい、あなた達の分も出来たわよ。はい、召し上がれ」
「「「「「ナッ!/キャンッ/クォッ!/シュ~!」」」」」
「「「クァッ!/ギャッ!/キチキチッ!」」」
「さてと、リッカは何にする?」
「う~んとね、サンマのかばやきとタルタルソースにする~」
「あら、美味しそうな組み合わせね~。ママはどうしようかなぁ~?」
みんな思い思いの手巻き寿司を楽しんだ。
「お昼ご飯を堪能した後は…姫様とビア、リリネットそしてリッカがお待ちかねの銅鑼焼き作りを始めます!」
「「「わ~い!」」」
パチパチパチ…
「先ずは材料を量りましょう」
「は~い!」
今回の材料は卵、砂糖、蜂蜜の代わりにメロップ、牛乳そして
「姫様とリッカが大好きなホットケーキミックスです」
「「わ~い!」」
「お~!…あれ?これ何?…お酒の匂いがする?」
「それは、銅鑼焼き作りには絶対に欠かせないみりんです」
「「「みりん?」」」
「はい。では全部計量しましたので、混ぜていきましょう」
「「「「は(~)い!」」」」
ボウルに卵を割りほぐし、砂糖とメロップをしっかり混ぜて牛乳も混ぜ合わせる。
「此処にホットケーキミックスをダマにならないようにこの粉ふるいにかけながら入れます」
「お~!この変わったコップみたいなの、粉が飛び散らなくて良いね!」
「ですよね。ボクも良く使ってますよ」
「カシャカシャおもしろ~い!」
「きゃ~!」
「ってリッカ、ボウルの真ん中でやらないと!粉溢れちゃう!」
「う?…あ…ごめんなさい」
「次は気を付けようね?」
「うんっ」
慌ててボウルの真ん中になるようにリッカの両手をずらした。
…危ない危ない
…シートを下に敷いといて正解だったわ
「では、ホットケーキミックスが混ざったので、最後にみりんを入れて良く混ぜて…生地の完成です」
「「「お~!」」」
「では焼いていくのですが…ジャ~ン!」
「「「「わぁ~!かわいい!」」」」
「…熊に犬、猫に鳥…狐、ハート、クローバーそれにお花でしょうか…?こんなシリコン型、ありましたっけ?」
「姫様やリッカに楽しくお菓子作りをして貰いたいからね。特注で用意させたの。さて、どの型で焼きましょうか」
「ハートがいい!とうさまとかあさまにもつくるの!」
「え~っと…犬にしようかな」
「クマがいい!ママはトリさんね!」
「はいはい」
「じゃあボクは猫にしましょうか」
「では私は狐にしますね」
「焼き型が決まりましたね。では、この油をペーパーで内側に塗ります」
「「「はい(!)」」」
「よいしょ…これでいい?」
「はい、とても上手ですよ」
ホットプレートを180℃に温めて薄く油を塗って準備OK。
「では型をホットプレートに乗せて、生地を入れていきましょう」
「「「「はい!」」」」
「お玉1杯を型の真ん中にこう…入れて、型の淵まで行き渡るようにお玉で生地を少し押します。はい、型全体に行き渡りました」
「「「お~!」」」
「では皆さんもやってみましょう」
「「「「は~い!」」」」
「…よっと…ほっ…わ、とと」
「…あ、こぼれちゃった!メノリ~!」
「はいはい、大丈夫ですよ。慌てないで下さいね」
「みい様、リリさん、この紙コップに入れてから型に入れると溢れにくいですよ」
「ちょ、早く言ってよビア!」
「お玉でやるとどれだけ大変か、お解りいただけると思いまして、つい」
「「ぶ~ぶ~!」」
「まぁまぁ…あ、ほら、他のも入れていかないと、先に入れたのが焦げちゃいますよ?」
「「え!?きゃ~!」」
「ホットプレートはもうひとつありますし、此方はこれで蓋をして蒸し焼きにしますね」
「さ、流石はメノリとロカだね。いつの間にかホットプレートが鳥と狐で埋まってる…」
「此方を5~6分程蒸し焼きにしている間に、この紙コップに生地を移して其方のホットプレートで焼いていきましょうか」
「「うん!」」
透明ガラスの蓋越しに中を確認して、生地が少し膨らんで、表面にブツブツと穴が開いて来たところで蓋を取り、型ごと生地をひっくり返して、型の淵の数ヶ所をスプーンで軽くつついたり、押したりして生地をホットプレートに落として、再び蓋をして3分程蒸し焼きにする。
「ひっくり返す時はシリコン型も生地もとても熱くなっていますので、手で触らないで必ずこのスプーンで軽くつついたり、押したりしてストンと落として下さいね」
「「「はい(うん)!」」」
「リッカはママとやろうね?」
「うん!」
焼けたら型ごとケーキクーラーに乗せて、完全に冷ましてから型を外す。
「焼き立てはとても柔らかくて崩れやすいので、必ず冷ましてから外して下さいね」
「「「は~い!」」」
その後、予備の型も全部使って銅鑼焼きの生地を焼いた。
「では、いよいよ仕上げのあんこを挟みましょう。やり方は覚えていますか?」
「「「は~い!」」」
「きれいにやけてるほうが下で、おさらにおいて、スプーンであんこをすくって、どらやきにのせて、ちょっとひろげてたいらにして、もういちまいのきれいにやけてるほうを上にしてのせてかんせい!」
「はい、大正解です」
パチパチパチ…
「えへへ~」
「では、皆さんも好きなあんこを挟みましょう」
「「「「は~い!」」」」
こうしておやつの時間よりも少し遅くなったものの、姫様とビア主体の銅鑼焼き作りは無事終了、みんなで美味しくいただいた。
「どう?とうさま、かあさま」
「とても美味しいよ、みい」
「えぇ、本当に」
「やったぁ!またつくってあげるね!」
「そうかい?それは楽しみだ」
「うふふ~」
「…メノリさん、ロカさん。みいが我が侭言ったり、勝手な事とかしませんでしたか?(コソッ)」
「全然。とても真剣に、私達の言う事をしっかり聞いて、みんなと協力し合ってお作りになられていましたよ」
「えぇ」
「…なら、良かった」
…他人に我が子を任せざるを得ない時の母親としては、その辺、気になるものよね
…姫様に何かあったら、藍染が黙ってないし
…こっちも冗談抜きで命懸けだからね
おやつタイムも無事に終了して、厨房へと戻った。
夕食を食べた後、早起きの代償としてリッカは直ぐに夢の世界に旅立った。
「すやぁ…すぴょすぴょ…すぅ…」
「…やっぱりね」
「今日は1日中、ずっと頑張ってたからな」
「これではお風呂は無理ですね」
「そうね。取り敢えず部屋に寝かせて来るわ」
「私達も今日はこれで部屋に戻りますので、リッカは私達が連れて行きますよ」
「え、でも」
「こんばんは~」
「え?市丸様に乱菊さん?…如何なさいました?」
「いやぁ~、明後日の誕生日会の事なんやけどなぁ」
「はい」
「凄く凄くすっっごぉ~く残念なんだけど…」
「…残念?」
「中止になった事を伝えに来たんよ」
「…はい?」
…え、何で?
…何があったの?
折角のロカとビアのバースデー休暇だからと、姫様方と昼食もご一緒しようと画策したのは良いのですが…
「メニューはどうしよう?」となりまして…
おやつが銅鑼焼きなので、リッカも楽しめるパーティーメニューの定番のひとつ、手巻き寿司にしました。
そしていざ昼食になった途端、何故か日番谷の隣を陣取る雛森が脳内に。
急遽、この場に居ても違和感の無さそうな吉良とカオリちゃんを追加しました。
そして銅鑼焼き作りはホットケーキミックスを使ってのお手軽版を。
通常のと差を付ける為に、様々な形のシリコン製の焼き型を用意しました。
いずれも姫様方が楽しんでくれたので満足です。
次回は市丸家の双子、シン君とリンちゃんのお誕生日会なのですが…トラブルが発生したようです。