何故かメノリに成り代わりました。   作:如月雪見

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前回、テスラ、玉子焼きが作れるようになりました。

やっと厨房の担当者達との交流を始められました。


今回、厨房の現状を改めて知りました。

対策を考えて実践して行きましょう。

みんなでゼリーと塩むすびを作りましょう。



物凄く迷惑な怪我人が来ました。

大人しく寝てて下さい。



厨房のみんなの声→食事改善対策→料理教室(ゼリーと塩むすび編)と闖入者

 

 

 

ヒロさんのおかげで、厨房の破面達と会話が出来るようになり、全員の名前も覚える事が出来た。

警戒していたビアと、自分も遠巻きにされていたが故に思い違いをしていたロカも交えて、厨房の現状に至るまでを改めて教えて貰った。

 

…予想以上に、人間と変わらない普通の食事を求めている破面が多いね

 

ロカの言う通り、虚時代の食事で満足している人型から程遠い者もいるが、身体のサイズこそ人間よりずっと大きいだけの破面の中には、肉以外の食べ物も身体が欲しているのは解っていても、肝心の調理方法が解らず、藍染達のいない間にこっそりとロカ以外の食糧庫に入れる破面に頼み込んで、適当に生の野菜や果物を囓って誤魔化していた者達もいると言う。

美味しい、不味いなんて考える事もなく、とにかく身体が求めるがままに胃に入れていたらしい。

 

…大戦時の某帝国の民か何かですか?

 

しかも当初は料理が出来る東仙が彼等に教える予定だったのに藍染が、

「彼等は後で良い、この区域には入れないのだから。此方で用意した専用の破面にひと通り教えてやって欲しい。先ずは娘の生活をしっかり整えるのが第一だからね」

と主張して、姫様と奥方様専用の料理人の教育を東仙にさせた。

2年はかかったが無事に教育が終わったのだから、次こそはと思っていたが、当の東仙が本格的に多忙になり、教える時間が取れない代わりにとこのレシピ本を渡されて今に至ると言う。

 

ちなみに、藍染はありえないレベルのメシマズで、何を作っても必ず紫色のガスが発生するナニカが出来上がるらしい。

 

怖い物知らずの破面が好奇心に負けて、周囲が止めるのも聞かずにソレを食べて、そのまま昇天した事もあると言う。

 

…いや、間違ってはいないけどさ

…専用の破面って、そんなに人数いないでしょ?

…こっちに連れて来て一緒に教育すれば良かったんじゃないの?

…姫様が関わると視野が狭くなり過ぎじゃない?

…ってか、この状況を作り上げた張本人は何を作っても紫色のガスが発生するナニカしか作れないって何?

…本当にありえないし、意味が解らないわ

…しかも、専用の破面がいるのに私に作れって

…その人達の仕事横取りしてるよね?

…罪悪感半端ないんだけど!? 

 

愛娘命の藍染のやらかしの数々を聞いて、被害者である彼等に同情せざるを得なかった。

ちなみに、解任された元専用破面は、姫様のお気に入りだからと、区域内で異動になったらしい。

 

 

 

基礎知識の教本を大量生産して配ったら、ビアとロカ含めみんな渡したその場で熱心に読み始め、中には実物と比較したりして少しでも早く覚えようと努力してるのを見ていると、本当に学ぶ機会が無かったのが良く解る。

 

…やりたいのに出来ないもどかしさはみんな同じだったんだ

 

 

それに、東仙のレシピ本を改良して書き直して行くうちに、この本はジャンル毎に分けられる事も解った。

確かに最初の数十ページは初心者にはハードルが高い料理が多いけど、途中から妊婦向けの献立とか、簡単に出来る離乳食とか、幼児に食べさせたい料理とか、子どもと作るお菓子と料理とか…このレシピ本は東仙一家の食のアルバムだと気付いた。

 

…思い入れの深いモノばかりだろうな

…みんなとも共有したかったんだろうか

 

子どもと作るお菓子や料理の中から幾つか見繕って、藍染達が戻って来るまでに彼等の為の料理教室も計画中である。

ビア専用の料理道具が完成し、彼等にも個々人でマイ包丁を用意する手筈も整えた。

 

 

 

姫様方専用の料理とは別に、業務用の大型ミキサーやフードプロセッサーに、元からある野菜ジュースや牛乳、豆乳をベースに、分量通りの材料を混ぜて撹拌して作る野菜と果物のスムージーや改造ジュース、シェイクモドキを朝昼晩のいずれか或いは毎食にいつもの食事のお供に出して彼等の反応を見て貰った。

 

結果、みんな味覚が発達して来たのか、苦手な食材が入っている時は微妙な反応で、中には残す者もいたが、大体コップ1杯なら殆どの破面が飲み切っている事が解った。

 

…当面は、このスムージーやジュースで栄養補給をして貰って、その間にみんなには料理の経験値を上げていって貰おう

 

3日も作っていれば、基本の分量と作り方をみんな覚えた。

ついでに、身体が全体的に引き締まった破面が増加した。

 

…食事改善の効果が出始めたのかな?

 

そうこうしているうちに、藍染達が戻って来るまであと2日になった。

前回参加した面子に、ネリエルと厨房のみんなも加えて大所帯での料理教室を開催した。

 

「今回は、午前と午後の二部構成で、午前はゼリーを、午後は塩むすびを作ります」

「「「「「「「はい!」」」」」」」

「ゼリーは冷やして固める時間が必要なので、午前中に作ってオヤツにします。塩むすびはご飯を希望する方が結構いる事が判明したので、食べやすさを考慮したらおむすびがイイかなと判断したのと、みんなに教えるついでに夕飯として作っちゃおうと思いまして」

「ゼリーは前に言ってた粉寒天とは違う、ゼラチン?を使うお菓子でしたよね、メノ姉様?」

「そうそう、よく覚えてたねビア」

「むふ〜」

得意気に胸を張るビアもカワイイ。

「で、ゼリーを作るのに絶対欠かせないのがこのゼラチンです。コレにも種類があるのですが、食糧庫には粉ゼラチンしか無かったので、コレを使います」

「…良く見ると、粉寒天とちょっと違うわね。どう使うのかしら?」

「コレ一袋につき、30mlの水でふやかして使います。この箱にも書いてありますが、一袋につき250〜300mlを固める事が出来ます。では、早速作ってみましょう」

 

まずは水にゼラチンを振り入れてふやかす。

「必ず、こうやって水の中に全体的に振りながら入れて下さいね。1箇所にザーッと入れたり、ゼラチンに水をかけるのはNGです。上手くふやかせなくなりますので。レシピにやったらどうなるか、こうして写真が載っていますので確認して下さいね」

 

ふやかしている間に、ジュースと甘み補強用の砂糖を混ぜて火にかける。

今回は林檎、オレンジ、葡萄、桃の4種類を用意して、食べたい味ごとにグループ分けをした。

「砂糖が溶けて湯気も立って来たところで温度計を確認して下さい。大体60℃を目安に火を止めて下さいね。ゼラチンは混ぜる溶液が冷たいと混ざりませんが、熱すぎてもダメです。沸騰させてしまったら、必ず冷ましてからゼラチンを混ぜて完全に溶かして下さい」

「「「今何度だ!?」」」

「「58…59…60!今だ!」」

「もう70℃だぞ!?」

「火、火を消せ!冷ますんだ!」

「落ち着いて下さい!焦って火傷は勿論、ゼリーが溢れたら元も子もないですから!」

「「「「「「「「はい!!」」」」」」」」

 

ゼリーオンリーと果物入りの2種類を作る為、水で濡らした容器の片方に、蜜柑と桃の缶詰と林檎と葡萄をカットしたのをそれぞれ入れてゼリー溶液を入れる。

「容器を水で濡らさないと、ゼリーが容器にくっついて外れくくなるので美味しくいただきたい方は濡らす事をオススメします」

「そんな事言われて濡らさないとか無いでしょ!?あっぶな!」

 

全員が入れ終わったところでそれぞれのグループごとに印を付けて貰い、粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やす。

「しっかり固まるには2〜3時間は冷やさないといけないので、この冷蔵庫はドアのメモにある通り、開けないようにお願いします」

「「「「「「「「「はい!!」」」」」」」」

 

後片付けを終えて一時解散、午後は姫様のオヤツの時間、3時から始めると連絡した。

 

戻る準備をしているシャウロンに、同じグループだったビアが昨夜のお礼を渡して貰うよう頼んでるのが確認出来た。

 

 

昨夜、朝食用の食材を取りに行ったら、イールフォルトとエドラドに会った。

目的は同じでシャウロンに渡されたメモ帳と入室許可証を見せて来た。

被ってる食材もあるからと手分けして食材を回収していた時、ちゃんと積んでいなかった巨大コンテナがちょうど真下にいたビアに向かって落ちて来て、すぐ側にいたイールフォルトが響転で回避、エドラドがコンテナを受け止めてくれたおかげで事なきを得た。

そのお礼がしたいと相談して来たので、上達して来た手作りのクッキーを提案、一部を手伝っただけで殆どビアが作ったモノだ。

本当は朝食の時に渡したかったが会えなかった為、料理教室の時に渡す事にして今に至る。

 

無事に渡せて満足気なビアも加わり、昼食の用意に取りかかった。

 

 

 

 

連絡した通り、3時から午後の部を開始した。

 

「では、ゼリーの試食をしましょう。各グループの代表の方は取りに来て下さい」

「「「「「「「はい!」」」」」」」

「待ってたわ!」

「どんな味なのかしら?」

「楽しみでヤンス!」

「うむ!」

「プルプルしてるな」

「ふむ…確かに寒天寄せとは違うな」

「みんな行き渡ったようなので、いただきます!」

「「「「「「「「いただきます!」」」」」」」」

「「「…何だこの食感は!?」」」

「「寒天寄せとは全然違うぞ!」」

「「「「うまっ!」」」」

「甘い…けど、不思議とスルッと食べられるな」

「閣下はどっちがお好みかしら?」

「甘くて美味しい〜!寒天寄せも美味しかったけど、これはこれで別の美味しさね!」

「うまうまでヤンス〜」

「次は別のジュースで作ってみましょう、ネリエル様」

「えぇ!」

「粉ゼラチンとジュースに砂糖でこんなに美味い菓子ができるとは…」

「あ、もうない…ねぇドルドーニ」

「やらんぞ!コレは吾輩のだ!!」

 

聞こえて来る声からして、概ね好評のようだ。

 

じっくり時間をかけて食べたゼリーの容器とスプーンを洗い、塩むすびの用意をする。

 

「では、ご飯を炊く準備、米研ぎから始めます」

「「「「「「コメトギ?」」」」」」

「ご飯を美味しく炊く為に欠かせないモノです。まずは計量しましょう」

 

使う炊飯器が全部業務用のだから、それの最大量を人数で分けた結果、人間サイズの破面には1人2合分ずつ、それ以上のサイズの破面には一升分ずつに分けて研いで貰う事にした。

 

米研ぎ用のボウルに計量した米を入れる。

次に米粒全体に行き渡るよう、水を一気に入れて手でサッとひと混ぜしたらすぐに水を捨てる。

「この水はお米の汚れを流す為なので、すぐに捨てないとお米が汚れを吸収してしまうので、注意して下さいね。そして、研いでいる間にもお米はどんどん水を吸収していくので、手早く、優しく研ぎましょう」

 

米粒にヒビが入ったり、割れたりしないよう、お米が浸るくらいの水の中で、指で優しくかき混ぜるように研いでいく。

「手の平で押すとお米にヒビが入ったり、割れてしまったりするので、こう、指で軽くかき混ぜるように研いで下さい。力は余り入れないよう意識して下さいね。水を入れ替えてコレを3回程繰り返します」

「「「「「「「「は、はい…」」」」」」」」

 

小さい米粒にびくびくこわごわしながら米研ぎをする彼等に少し苦笑しながらも最後の水替えをした。

「まだ水が白いと思いますが、コレはお米の栄養が入っているので、水がキレイになるまで取り替えるのは余りオススメ出来ません」

「「「「「「「はい!」」」」」」」」

東仙のレシピ本は相当昔のだから、ココはしっかり現代のやり方に変更させて貰った。

 

「…で、それぞれのテーブルにある炊飯器に研いだお米を全部入れて、お釜の内側にある白米の目盛りの1番上の線まで水を入れて下さい。今回はそれぞれの炊飯器いっぱいに炊くので1番上の目盛りですが、1合研いだら目盛りは1の所まで、2合の時は目盛りは2…と、何合研いだかで水を入れる目盛りも変わるので、炊く時はそれを忘れないで下さいね」

「「「「「「「「はい!」」」」」」」」

「では、お米にしっかり水を吸収させる為に30分〜1時間くらいおいておきます。この時間を取る事で、ご飯がふっくらと美味しく炊けますよ」

「「「「「「「「はい!」」」」」」」」

「ではこの時間で、以前から募っていたアンケートへの回答をしたいと思います」

 

この数日、どんな些細な事でも構わないから、疑問とか解らない事、苦手な事等をアンケートとして集めてみたら、結構な量が投函された。

内容ごとに分類する作業は中々大変だった。

 

…まぁ、大半が実技関係だったから良かったけど

…子どもの「なんで?どうして?」みたいな質問が無かったのは本当に助かったよ

…あったら多分詰んでた

 

みんなで共用している包丁の手入れ(主に包丁砥ぎ)が上手く出来ないとか、滑りやすい芋の皮の剥き方とか、野菜を均一に切るコツとかその他色々を様々な角度からモニターで見て貰いながら実践して、その都度注意点や私なりのやりやすい方法を伝授していくうちにあっと言う間に1時間が過ぎた。

 

「では、1時間経ったのでお塩をレシピの量通りに入れて良くかき混ぜて溶かして下さい。溶けたらお米を均して炊飯ムラが出来ないように整えて下さい。そうしたら炊飯器の炊飯と書かれているボタンを押して下さい。後は炊けるのを待つだけです」

「「「「「「「「はい!」」」」」」」」

 

手に塩を付けながら握る方法もあるけど、ソレだと味が均一にならないから、炊飯の段階で味付けする事にした。

 

「さて、ご飯が炊けるまで残りのアンケートの回答をしましょうか」

 

残りの回答を可能な限り実演で見せて、その一部をみんなで実習したりしていればあっと言う間に炊飯が終わった。

 

ピー!

 

「炊けましたね。あ、開けないで下さい!このまま10分蒸らします。それでようやく塩むすび用のご飯の完成です」

「「「「「「「は、はい!」」」」」」」

「「「す、すみません!」」」

「開けたくなるのは良く解ります。ですがあと10分の我慢ですよ」

「「「「「「「「はい!」」」」」」」」

 

蒸らしが終わって、ご飯をほぐす。

「こうして、4〜6等分くらいになるようにしゃもじを入れて、お釜に沿ってご飯を持ち上げて…こう、そっとほぐして下さい。せっかくのご飯の粒が潰れないように一気に混ぜないように心掛けて下さいね」

「「「「「「「「…は、はい」」」」」」」」」

等分した部分ごとにそれぞれがほぐしていく。

 

「良し、時間通り…さぁ、夕飯分も兼ねての塩むすびを作りますよ!」

「「「「「「「「はい!!!」」」」」」」」

「今回は基本の三角形を握ります。まずは水で両手を濡らしてこの白布巾にポンポンと余分な水分を落とします。しゃもじで手の平にご飯をお好みで乗せて、しゃもじを持っていた手を軽く曲げてこうやって…大体3回くらい軽くキュッキュと握っては回し、握っては回しを繰り返して…はい、塩むすびの完成です」

「「「「「「「「ほぉ…」」」」」」」」

 

手本を見せた後、事前に決めておいたいつもの肉、魚を焼く係、野菜ジュースやスムージー係、塩むすび係に分かれて貰い、どんどん作ってはやって来た破面達に渡して行く。

途中で交代して全員が塩むすびを握れるように調整しておいた。

 

「ネリエルさん達は必要な分を握ったら、それで今日の料理教室は終了になりますから」

「解ったわ」

「ふむ」

「閣下、海苔がお好きだから…巻いちゃってもイイかしら?」

「それはお好みなので自由にどうぞ」

「ありがとう!えっと…1番形のキレイな…うん、コレとコレにしましょう!」

いそいそとシャルさんは別の容器にバラガン用のを詰めて、残りはもうひとつの大きなのに入れて、冷めないうちにと足早に戻って行った。

 

私達も、姫様方用のおかずと塩むすびを用意して給仕係に持って行って貰った。

ヒロさん達洗い場組が抜けたので、塩むすびの手伝いに入って早々、食堂がざわついた。

 

…何?

 

「メノリ、ビアちゃん、ロカちゃんもそのまま隠れていて」

「え?」

「どうしてですか?」

「ネリエル様?」

 

険しい表情のネリエル、チルッチ、ドルドーニが出入り口を睨み付けている。

「イイから、隠れてなさい。めんどくさいのが来たから」

「此処での争いは全て厳罰対象になるんだがねぇ…」

 

ゾクッ…

…な、何か今悪寒が

 

「おいおい、寝てなくて良いのかよ?ノイトラ」

「けっ、糞猫にンな事言われるまでもねぇよ。テメェに用はねぇ、用があんのは…出て来いやメノリ!!」

 

…今の声はグリムジョーとノイトラ?

…私!?何で私なの!?

…私には何も用なんてないのに!

 

「今何時だと思ってるのよ」

「厨房が今どれだけ忙しいか、見て解らないのかね?」

「料理長のメノリがアンタに構ってるヒマなんてあるワケないじゃない。バカなの?」

「うるせぇ!!さっさと出て来い!!この糞猫にドーピングなんざしやがって!!」

 

…は?ドーピング??何の事???

 

「…何を言ってるの?」

「…マジで頭大丈夫?」

「…昼間の戦闘の後遺症でも残っているのでは無いかね?」

「テメェ等にも用はねぇんだよ!!良いからとっとと出て来いっつってんだろうが!!」

 

…って、言われて出て行く訳無いでしょ

…心当たり全っ然、無いし

 

厨房のみんなとの情報共有とかやる事いっぱいで忙しくて、グリムジョーよりも何かと厨房に来るシャウロンとの遭遇率の方が高かったくらいだ。

そのシャウロンに何かをお裾分けとかもしていない。

 

…本当に何言ってるのか全然解らない

…早く帰ってくれないかなぁ

 

「…はっ、好きなだけ吠えてな。テメェが俺に負けたのは、テメェよりも俺が強くなったから。それ以外何がある?ねぇだろ?そう言う事だ」

「テメェ…!!」

「本当は此処まで来るのもキツかったんじゃねぇのか?足が震えてるぜ?8番さんよぉ?」

「…殺す!」

「いい加減にしなさい!!」

ゴッ!!

「ガハッ…」

ドサッ

「ナイスボディーブロー、ネリエル」

「…うむ、完全に落ちているな…医療班、運んでくれたまえ」

「「「はっ…」」」

そっと覗いたら、全身ほぼ包帯男と化しているノイトラが担架で運ばれて行くのが見えた。

 

…凄い大怪我

…さっきの会話が本当ならグリムジョーはノイトラに勝ったって事?

…あ、グリムジョーもノイトラ程じゃないけどあちこちに包帯してる

…何があったんだろう?

 

その後、シャウロンからグリムジョーが遂に【刃】に入る資格を得たとかなり嬉しそうに教えてくれた。

【刃】とは、原作の【十刃】の事で、この虚夜宮を物理的に護る戦士達を示すらしい。

資格内容は、現役の【刃】の誰かに3回勝つ事。

但し、1人に3回勝っても余り意味が無いので、最低2人に勝つのが暗黙の条件で、グリムジョーはアーロニーロ、チルッチ、そしてノイトラに勝ったらしい。

全て他の【刃】達が見届人となった上での戦闘で、である。

 

「正式な任命は藍染様方がお戻りになられてからだが…メノリ、すまないが何か祝いに相応しい料理に心当たりはないだろうか?」

「え?えっと…」

 

 

 

 

…一般論からお寿司って言いたいけど

…グリムジョーはお酢嫌いなんだよね

…あの匂いがダメだってシャウロンも言ってたし

…えーっと、グリムジョーが好きな食べ物でお祝いに相応しいモノ

…あ、鯛飯はどうだろう?

…土鍋で炊いたら見栄えもイイし、十分ご馳走にもなる筈

…それ以外だと何だろう?うーん?

…ご飯はそのままですき焼きやしゃぶしゃぶ?

…味付きの汁で煮ただけとか思われる?

…しゃぶしゃぶに至ってはタレがある以外は、今までと同じただ茹でただけにしか見えかねないよね

…洋食ではどうだろう?

…海鮮たっぷりのピラフとか?それともドリア?

…あ、意外と野菜もちゃんと食べるって言ってたな

…なら大きいカボチャをくり抜いて容器にして鶏肉のシチューとご飯入れてチーズいっぱいのドリアとか?

…インパクトあってただ焼いただけじゃないしイケるかも?

…東仙のレシピ本にあるかなぁ?

 

 

 

 

 

 

 





中々筆が進まず、話が纏まらずで苦戦しました。

頭の中に色々な光景が浮かんでは消え、浮かんでは消えを繰り返した所為で混乱が生じたのが原因かと。



次回は藍染達が戻って来ます。
予想外の土産付きで…
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