ソードアート・オンライン~LuLuの物語~ 作:ウンニーニョ
短いですがどうぞ
浮遊城48層
リンダース《リズベット武具店》
店の2階にある生活スペースのリビング。
そこでセレスティアは朝食をとっている。そこにルルが起きてきた。
「……セレスティア、今日も早いな」
欠伸をし、頭を掻きながらルルが言う。
「まーね。この前休んでたから取り戻さないと。DDDはノルマ制だから」
口に朝食をリスのように貯めながらセレスティアが話す。
「あ、もういかないと!」
そう言ってセレスティアは出かけていった。
「大変よね。もうすぐ75層のボス戦だろうからノルマが上がったんだって」
リズがルルの前にコーヒーを置き、前の席へ座る。
「最後のクウォーターポイントだからな。過去のクウォーターポイントの二の舞にならないようにノルマをあげたんだろ」
「本格的なボス戦復帰なんだから無茶はしないでよね?」
ルルの言葉にリズは心配そうに話す。
「わかってるよ。元の世界でちゃんと会うんだろ?」
「当たり前じゃない。あ、でも向こうで会うにしても情報がないわよね。マナー違反だけど教えてくれる?」
「睦月、左部 睦月(さとり むつき)」
「睦月か……へへへ。睦月、私は篠崎 里香(しのざき りか)絶対探し出してよね?」
ルルとリズは名前を交換し、この日はリズのスキル上げに付き合うため、2人はフィールドに向かった。
☆★☆★
63層のフィールドに出たルルとリズはリズのレイピアの特訓をしていた。
ルルがモンスターのHPをそこそこ削るとリズにスイッチする。
今もリズのソードスキルがモンスターをポリゴンへと変えた。
「結構あたしもさまになってきたんじゃない?」
リズがレイピアを鞘に収めながら言う。
「油断は禁物だぞ? なれた時が危ないからな」
そう言ってルルはコツンとリズをこずく。
「わかってるわよ。でもレイピアに変えてからルルとの連携がしやすくなったし、順調なことには変わりないでしょ?」
そんな話をしながら2人が歩いていると林のほうからカサッと音がした。
ルルが刀に手を沿え、リズはレイピア、《キルシュブリューレ》を引き抜く。
薄い桃色に輝き、刀身がやや厚めに作られている細剣を林に向ける。
しかし、草むらのアイコンはクエストアイコンを表し、傷だらけの青年が姿を現した。
「助けてくれ、林を抜けた東の町を賊が…弟を……」
青年はそう話すとアイコンを金色に変えると事切れた。
「ねぇ、ルル、これってクエストよね?」
「あぁ、だけど情報リストに載ってないな。どうする? やるか?」
「当たり前じゃない! この人の願いを聞いてあげなくちゃ」
「だな」
2人はそう言って東の町を目指した。
☆★☆★
林を抜けた東の町、そこは、これまで何のクエストも無い平和な町だった。そうルルは記憶していた。
しかし、今の町はある家からは煙が上がり、ある家は崩れている。人の気配は無い。
「来てみたはいいものの、これからどうすればいいのかしら?」
リズが疑問を口にする。
「とりあえず瓦礫や無事な家を調べようぜ」
ルルがそういうと2手に別れ、町を探る。
結果、怪しいものが2つ奥の屋敷でルルが見つけた資料と地図。
あとはリズが瓦礫の下で下敷きになっているのを助けた少年だ。
少年は目を覚ますとこれまでに町で起こったことを話してくれた。
突如、賊が現れたかと思うと町を焼いた。
目的は町で実験的に作られていた鉱物。それを手引きしたのは鉱物を研究していた博士、少年の父の助手の男。
少年が言うには実験していた2つの鉱物の内1つを賊は手に入れるため実験場である山へ向かったのだそうだ。
ルルが見つけた地図がその場所なのだろう。
2人は少年と別れ、地図の場所を目指そうとするが少年がついていくと言い出し、3人で行く事になった。
実験場につくと悲鳴が聞こえてきた。
ルルとリズは反射的に走り出す。実験場の奥の施設の扉を開けると惨状が広がっていた。
賊は全員、四肢を切り離され死に絶えている。
部屋に立っているのは白衣の男が一人、しかし、目が普通ではない。白目の部分が黒く染まり瞳孔は獣のように裂けている。
「何よこれ……」
このゲームに無いはずの血が飛び散り鉄の匂いが充満した部屋。
リズが顔をしかめ、口をおさえる。
「なんだお前らは? そうか、お前らもこれを狙ってきたんだな。この石を!」
そう叫ぶ男の胸には石が埋め込まれている。その石が光りだすと、男の姿は見る見るうちに変わっていき、化け物に姿を変えた。
男はすでに人語を喋れておらず、2人を見据えると向かってきた。
ルルはリズを庇いながら戦った。
モンスターの強さはこの層よりも上、65層レベル。リズだと心もとない。
ソードスキルを使わず、攻撃の隙を与えず、そのまま押しきる。
モンスターはHPを0にするとポリゴンになって霧散し、胸の石が地面に転がった。
「つ、強かったわね……」
肩で息をしながらルルに話す。
「あぁ、この層のボスクラスより上の強さだっただろうな。だけどこのクエスト、みつけた資料では鉱石は2つなんだけどな」
「どっかで見落としてるのかな?」
その時、ドアから少年が歩いてきた。
「何があったの…これ…」
そう言うと少年は胸を押さえて苦しみ始める。
少年の胸には先ほどとは違う石が埋め込まれていた。石は鼓動するように光りだす。
その鼓動にあわせて床に転がっていた先ほどの石が光りだした。
少年は先ほどの男と同じように化け物に姿を変えると、リズとルルを飛び越え、石の元へとたどり着くと石を拾い上げ口に入れる。
すると変化が起きた。
さらに禍々しさを増し、2人に襲い掛かる。
「ちょっと、さっきより攻撃が重いんじゃない?」
リズが顔を歪めながら話す。
実際、2つの石を取り込んだモンスターは70層クラスの攻撃力を持っていた。
やはりルルはリズを守りながら戦う。
しかし2人のHPは削られ、徐々に減っていく。
「クソ、この連戦はきついな」
ただ幸いなのは回復結晶を大量に持ってきていたことだ。
ルルはタゲを取りリズを回復させ、庇いながら、確実にダメージを加えていく。
サイドステップから逆袈裟切り。そしてソードスキルを発動する
《剛魔掌》
左手の魔爪は紫の光を燈しモンスターを切り裂く
最後の一撃。それはリズによって放たれた。
細剣3連劇ソードスキル《ペネトレイト》
《キルシュブリューレ》がモンスターを貫き、モンスターは膝をつく。
モンスターは少年に姿を変え、ニッコリと笑うとポリゴンになって霧散する。
「これでほんとに終わったのよね?」
リズが床に座り込み、レイピアを支えにしながらたずねる。
「たぶんな。ストレージになんかアイテムないか?」
ルルの言葉にリズはアイテムストレージを探す
「あ、インゴットみたいね。擬似精霊の黒曜石」
「擬似精霊って、今の2体は精霊って感じじゃなかったけどな」
「たしかにね、だけど私も強くなったでしょ? 油断もしなかったし」
「だから油断は禁物だ」
ルルは苦笑しながらリズを小突く。
リズは両手で頭を押さえ「痛いな、もう」と2人はじゃれながら帰路についた。
☆★☆★
朝、セレスティアは朝食をとっていた。
そこにルルが起きてくる。
「……セレスティア、今日も早いな。」
欠伸をし、頭を掻きながらルルが言う。
「今日は攻略会議だから先に本部に集合なんだ」
口に朝食をリスのように貯めながらセレスティアが話す。
「あ、もういかなくちゃ!」
そう言ってセレスティアは出かけていった。
「お昼からなんでしょ? 攻略会議」
リズがルルの前にコーヒーを置き、前の席へ座る。
「ああ、気合入れていかないとな」
ルルはそう言いながら新聞を見る。
「キリトのヤツ、池の主を釣り上げて大騒ぎだったらしいぜ?」
新聞をリズに見えるように開く。
「仲良くやってんのね。あの夫婦。……攻略会議来るのかな?」
リズはユイとの出来事を思い出したのかすこし声のトーンが落ちる。
「さぁな。行ってみりゃわかるだろ」
ルルは新聞をたたみ、コーヒーを一口飲むとそう言いながらリズの頭をくしゃくしゃとなでた。
あとがき
というわけでオリジナル。
微妙ですかね?
コメント感想おまちしてます。