ソードアート・オンライン~LuLuの物語~   作:ウンニーニョ

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今回はオリジナルをがんばってみました。楽しんでみていただけたら幸いです


では、どうぞ


カロッサ山

浮遊城第5層(最前線第8層)

 

カロッサ山

第5層の迷宮区の東にそびえる巨大な岩山である。

そこに、一人の少女がいた。

 

「あーもぅ! いつになったら頂上につくのよ?」

 

肩と首の間くらいのショートカット、緑色の服にに鎧をまとった少女《リズベット》は一人文句をいいながらも山頂を目指し山道をあるいていた。

マージンギリギリのレベルではあったが、ここまでの戦闘でとくに危ないところも無かったため気がぬけていたのだろう。

目の前にポップした獣人型(トカゲ)のモンスターを倒した時に戦闘が終わったと思い込みメイスを担いで歩き始めてしまった。

 

カラリ

 

後で石の転がる音がした。

リズベットが振り向くとそこには先程と同型のモンスターが斧を振り上げている

 

「うそでしょ…」

 

リズベットは自分が油断したことを後悔する。

その時、モンスターが一旦停止したかと思うとポリゴンとなって霧散した。

 

「……へ?」

 

リズベットがあっけにとられていると、少し離れた山道から目つきの鋭い(ワルイ)黒と金のグラデーションカラーの髪の少年が声をかけてきた。

 

「敵が残っているのに武器をしまう奴がいるか?」

 

苦笑しながら声をかけてきた少年にたいしてリズベットはバツが悪そうに言い訳する。

 

「た、たまたま油断しただけよ、そぅ、たまたま」

 

「その油断で本当に死んじまうのがこのゲームだぞ?」

 

「そ、そうよね。ごめんなさい、それと、ありがとう」

 

素直に謝るリズベット。

さっきモンスターをポリゴンに変えたのはこの少年が放った投剣スキル《シングルシュート》だった。

この少年がいなければリズベットはこのゲームから、そして現実からも永久退場していたかもしれない。そお思うとリズベットは自然と感謝の言葉が出た。

 

「あたしの名前はリズベット《リズ》ってよんで。あなたは?」

 

「俺か? 俺はルル8層のじじいにここにレアアイテムがあるって聞いて来たんだ。あんたもそうなんだろ?」

 

2人は自己紹介をし、ルルの問いにリズが答える

 

「レアアイテムって言ってもここにあるのはレアインゴットよ? 最近では一番いい武器が作れるって言う。あんた、ちゃんと聞かずに来たんでしょ?」

 

「えっ、インゴットなのかよ? 確かに少し聞き流す感じで聞いてたけどさ、まじかよ……

じゃぁなんでリズはこんなところに来たんだよ?」

 

あんたからリズに急に変わったことにドキッとしつつリズは返事を返す。

 

「だって私は鍛冶屋だもの、一番いいインゴットで武器を作ってみたいじゃない?」

 

「へぇ、リズは鍛冶屋なのか」

 

「そうよ、リズベット武具店をどうぞよろしく」

 

「もう店まで持ってるのか? すごいじゃないか」

 

「うっ、まだ露店開いてるだけなんだけどね。ハハハハハ…

 でもいつか絶対にちゃんとした店をかまえるわよ」

 

「露店でもすごいじゃないか。決まった鍛冶屋もないし、また寄らせてもらうさ」

 

「まいどありー。それはそうとあんた、インゴット取りに行くの手伝ってくれない? 8層で聞いてきたってことはあんたもそこそこ強いんでしょ? お礼に手に入れたインゴットで武器作ってあげるから」

 

「んー。まぁ武器作ってくれるんならそれもいいか」

 

ルルはリズの言った<そこそこ強い>は気にせずにお互いに利益があるため受け入れる

 

こうして山でであった二人は協力して山を登り始めるのであった。

 

☆★☆★

 

山の山頂付近、山頂に近づくにつれて敵のポップが多くなる。

私だけでは無理だっただろう。

リズはそう思いながら目の前の光景に驚いて…いやもう慣れてしまったのか遠い眼で見ている。

あれからリズは一度も戦闘に参加していない。

ルルがひとりですべてモンスターをポリゴンへと変えてしまっているのだ。

リズはこれだけ強いプレイヤーを一人しか知らない。

自分の親友。

いや、それ以上に強いかもしれないと思わせる。

それもそのはずである。彼は攻略組のトッププレイヤー、しかもソロなのである。

 

話は少しさかのぼる。

 

「しっかしあんた強いわね、私が手を出す暇もないじゃない」

 

ルルの強さにリズが呆れたように言う。

 

「まぁ8層の迷宮区に比べたらめちゃくちゃ弱いしな、ここの敵は」

 

ルルが当然というように言う

 

「え、あんた攻略組なの? そりゃ強いはずね、でも楽できていいわ。

 あとはあんたに任せるから」

 

「攻略組ってのが何なのかわかんないけど、また気を抜きすぎて死に掛けないようにしてくれよ」

 

「わ、わかってるわよ。こ、攻略組って言うのは最前線でボス攻略をしている人たちのことよ。本人たちは知らないのかな?」

 

リズは先程のことを持ち出され顔を真っ赤にしながら言う

 

「まぁ、知らないんじゃないか? お、また敵だ! 軽くひねってくる」

 

ルルは敵との間合いをつめ、切りかかるのだった。

 

 

そんなことを思い返していると、山頂にたどり着いた。

すると、急に地面が揺れ始める。

 

「な、何なの?」

 

「ボスのお出ましって事だろ」

 

リズの疑問にルルが答える。

そして、<ドゴン>という音と共に巨大な竜が地面から這い出して来た

 

「これはやり甲斐がありそうだな」

 

「ちょっと待って!」

 

ルルは出鼻を挫かれリズをジットリとにらみ付ける。

 

「あそこ見て、竜の背中、鉱山みたいになってるでしょ? 倒しちゃダメなのよ。足を止めて上って掘り返さないと」

 

ルルは倒せない(倒してはいけない)とわかると作戦を立てる。

右手を振りメニュー画面を開きながらリズに作戦を伝える。

 

「俺がまずリズをあそこの岩陰まで連れて行く。リズが隠れたら俺は奴のタゲをとって足を削る。奴がダウンしたら尻尾からリズが登ってインゴットをとってくれ」

 

「わかった」

 

ルルの作戦にリズが頷く

殺さない為に3層までの相棒《カロールシミター+8》に変更すると同時、竜は完全に地面から這い出て咆哮をあげた。

 

「いくぞ」

 

ルルの掛け声と共に2人は竜の後ろの岩陰へと走る。

竜がまだこちらに気がついていないことを確認すると、ルルはリズに指示を出し一人タゲをとる為、竜に向かって行く。

そのスピードを殺さない様に前足を袈裟切りに切り裂く

竜は足元のルルに気づくが、竜が行動する前にルルはバックステップし逆袈裟、水平切りと足へのダメージを蓄積させていく。

そして竜は攻撃の行動をとった。

攻撃を受けている前足を持ち上げ横なぎに振るう。

 

「危ない‼︎」

 

リズは叫ぶが最近開放されたクエストとはいえ所詮は5層、リズから見て早い一撃でも攻略組のルルからすれば遅すぎる。

ルルは反対側の前足に向けて飛び込むと一回転して足を切り裂く、そしてまた竜からの攻撃がくるまで足を削っていく。

何回か繰り返すと竜は悲鳴のような咆哮をあげ、地面にへたり込んでしまう。

 

「いまだ! リズ‼︎」

 

ルルの合図にコクンと頷き、リズは尻尾を登って背中へと到達する。

そこで持っている袋にインゴットを入れるため、ナイフでインゴットをはがし取りにかかる。

少し時間はかかったが3個は確保できた、しかしリズは欲を出して4つ目に取り掛かってしまう。

 

「リズもう時間が無い」

 

リズがルルの言葉に気づいた時には竜は立ち直り起き上がろうとしている

立ち上がった竜は背中に異物感を感じるのか犬のようにブルブルと体を振り回し落とそうとする

 

「キ、キャーー‼︎」

 

もちろんリズが踏みとどまれるはすも無く振り落とされる。

そこへ俊敏値を最大に活かし、飛び上がったルルが抱えあげるようにキャッチする。いわいるお姫様抱っこである。

そのまま、ほしいものは手に入れたとばかりに竜には目もくれず脱兎のごとく山を駆け下りる。

ポップするモンスターを一撃ほふり(左手でお姫様抱っこのまま右手で攻撃している)中腹まで降りてきたところでリズを下ろす。

リズはルルに真っ赤になった顔を見られまいと背中を向け照れ隠しとばかりに

 

「あー、せっかく後一個ゲットしたのに振り落とされた時にどっかいっちゃったわ」

 

「まぁいいじゃないか、何個かはゲットできたんだろ?」

 

苦笑しながらそんなことを言うルルに自分だけ恥ずかしがっているのがバカらしくなってきたリズはルルのスネをゲシっと一蹴りし「さっさと降りるわよ」と言って先に行ってしまう。

残されたルルは「何なんだよまったく」と後を追いかけるのだった。

 

 

☆★☆★

 

 

無事に町まで帰ってきた2人はリズがよく使っている工房に来ていた。

あたりに他のプレイヤーはおらず2人だけである。

 

「早速あんたの武器作っちゃうわ曲刀でいいのよね?」

 

「いや、刀をつくれるか?」

 

「刀? そんなの作ったこと無いわよ…えーっと、あっ」

 

リズはそんな疑問を口にしながら作る武器の項目を下へとスクロールしていく。すると最後に刀が追加されていた。

刀はエクストラスキル《刀》をを会得したプレイヤーが鍛冶職を持つプレイヤーに依頼して初めて追加される。ほかのエクストラスキルもいくつかを除いてそうなっている

 

閑話休題

 

「あったわ、刀! ……これを作ればいいの?」

 

「あぁ、この前スキルスロットに現れたスキルなんだけど刀が無くてな。たのめるか?」

 

「はじめて作るからね、気合入れて作るわよ。見てなさい!」

 

リズはそお言うと炉からインゴットを取り出し、真剣に叩きはじめる。

数十回たたき終わったところでインゴットは形を変え始める。

数秒間かけてインゴット《レイヴンマラカイト》は漆黒の刀へと姿を変えていった。

リズが漆黒の刀をタップする

 

「《ダークナイト・オブ・サイレンス》…うん、私が作った武器の中で一番のできだわ」

 

それを聞いたルルは漆黒の刀《ダークナイト・オブ・サイレンス》をゆっくりと手に取る

 

「これが刀か……かなりの業物だな。それに、手に良く馴染む」

 

2人は今日の出来事を思い出し、自然と笑みが浮かんでくる

 

「リズ、もう一つ頼んでもいいか?」

 

「はぁ、いいわよ。この際だから引き受けてあげるわ」

 

リズはしかたないなと、ため息をこぼしながらも快く引き受ける

 

「これの耐久値が回復できないか試してもらいたい」

 

ルルは右手を振り画面を操作する、するとルルの左腕が消え、リズの目の前に置かれた。

リズは「ひっ」と声をあげる

 

「実は俺の左腕は義手なんだ。このゲームがデスゲームにかわったあの時、俺の左腕も現実と同じ義手に変わった。このことを話すのはリズがはじめてなんだ、オフレコで頼む。耐久値が残り44%しかないだろ? 何とかならないかな?」

 

ルルは苦笑しながら腕のことを説明する

 

「オフレコなのはわかったけど、こんなの私も始めてみるし…まぁやってみるけど」

 

そう言いながらリズは義手をタップするそこには義手(耐久値44%)とだけ表示される

 

リズは鎧なんかと同じように耐久値の回復作業をおこなってみるが変化は無い

 

「ダメみたいね、NPCショップなんかで売っては……ないのよね?」

 

リズが言いかけたところでルルが首を振って否定する

 

「わかったわよ、私も何とかできないか調べてあげる。そのかわりあんたの武器や防具のメンテナンスは全部あたしにさせなさい。もちろんお金はいただくわよ」

 

「あぁ、よろしく頼む」

 

こうしてルルとリズは契約を交わし、リズベット武具店の常連となるのだった。

 

 





あとがき

ということでヒロイン、リズベットとの出会い。

オリジナルって言ったのにキリトの出会いとかぶる?

…気にしないでください笑

あと刀っていつから出てきたんでしょうね、てことで前回でお察しかとは思いますが主人公の武器、刀です、はい

                  みなさんがまた見てくださることを願ってお別れです、では
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