輝利哉君のひ孫が大正時代にタイムスリップするお話   作:科学大好き人間

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弟のカナト君視点です。この話でカナト君はある決断を、最も親しい人と最も愛しい人に伝えます。筆者としてはいろいろ悩みましたが、後悔はありません。


62話 ずっと一緒

「そうか・・・柱の半数は今戦闘不能なのか・・・それと引き換えに追加で上弦を討伐したと・・・」

 

「そうだよ雁哉。少しずつだけどいい方向に向かってるよ?」

 

 

しのぶさんに頼んで、僕と雁哉の使うベッドを隣同士にしてもらった。これでお互い体が不自由でも話し合うことができるはずだ。

 

現在部屋にいるのは僕と雁哉の二人と意識のない宇随さんだけだ。これなら内緒話も好きなだけできる。

 

 

「しかし白峰の祖先は相当のろくでなしだな・・・俺たちの時代の先輩とは似ても似つかない・・・」

 

「まあお爺さんやお父さんが酷い目に遭ってるからね。少しひねくれちゃったのかも・・・」

 

「まあいい。それで・・・俺が受け持っていた遠距離支援部隊はうまく機能しているのか? 今は誰が管理しているんだ?」

 

「柱の救援要請の関係で悲鳴嶼さんが見てくれることが多いよ? 他にも隻腕だけど煉獄さんも良く部隊の人の面倒見てくれてるし、作戦立案にも乗り気で協力してくれているね。」

 

「そうか・・・煉獄が無事だったのは僥倖だ・・・あまり柱の引退者が出ると上弦を討伐しきった後が大変だからな・・・無惨までになるべく多くの柱をたどり着かせる必要が・・・」

 

「ねえ、雁哉・・・そのことなんだけど・・・」

 

 

僕は雁哉の言葉を遮って、以前輝哉さんから雁哉が今後何をしようとしているのかを聞いていることを伝えた。

 

 

「そうか・・・もう知ってるのか・・・」

 

「白峰さんも見つかって、透き通る世界が見える柱も増えるかもしれない。雁哉がそんな手を打たなくても平気なんじゃないかな? その手がうまくいく保証もないわけだし・・・」

 

「いや・・・どうだろうな・・・柱全員が透き通る世界を使いこなせるとも思えないし・・・それに・・・」

 

 

一度雁哉は言葉を切って僕の目を見る。

 

 

「何だか胸騒ぎがする・・・鬼側が何か大きな手を打ってくる気がするんだ・・・近いうちにな・・・」

 

「勘?」

 

「ああ、勘だ・・・」

 

「勘かぁ・・・雁哉の勘は嫌に当たるからなぁ・・・」

 

「ふっ・・・これでも未来の産屋敷当主だからな・・・」

 

 

僕がまいったなぁとため息をついてると、雁哉は対照的に笑っている。

 

 

「何が可笑しいの?」

 

「別に可笑しいわけじゃない・・・一度生死の境をさまよったせいか・・・かなり産屋敷の先見の明とも言うべき直感が磨かれたようでな・・・」

 

「・・・つまり・・・?」

 

「ああ・・・あと一年以内には決着がつく・・・そんな気がするんだ・・・」

 

 

雁哉の回答に僕は絶句する。それはすなわち、無惨との決戦も近いことを意味するからだ。

 

 

「勝てそう? 雁哉の直感はなんて言ってるの?」

 

「そうだな・・・現状五分五分だが・・・こちらが一切の妥協をせずすべての手を打ち尽くせれば・・・分はいいように感じる・・・」

 

「すべての・・・」

 

「ああ・・・だから俺は最後の決戦の時にはやるぞ・・・誰になんと言われようと・・・お前に止められようと・・・」

 

「・・・」

 

 

僕は雁哉の言葉に言い返すことができない。なぜなら雁哉の直感は恐らく正しいからだ。これで僕が下手に止めに入ったらどう転ぶかわからない・・・

 

 

「わかったよ・・・雁哉に死なれるよりはずっといいかな・・・僕はあくまでも静観だけしておくよ。」

 

「悪いな・・・」

 

「それともう一つ相談があるんだけどいいかな?」

 

「なんだ・・・?」

 

 

僕は雁哉に打ち明ける。無惨を無事討伐し終わった後どうするのか。どんな決断をしようと考えているのか。

 

 

「本気か・・・?」

 

「本気だよ。」

 

「・・・はあ・・・」

 

 

雁哉は困ったような呆れたような反応をする。でも僕は自分の意思を曲げるつもりはない。

 

 

「ふっ・・・これでお相子ってわけか・・・考えたな・・・」

 

「雁哉だってわがまま通そうとしてるんだから、僕だって認めてもらわないと不公平だよ?」

 

「そうか・・・しかし輝利哉曽爺様にはなんて言うか・・・困ったな・・・」

 

 

雁哉は苦笑いを浮かべている。珍しく僕が頑固に言い張っているからだろう。やがて観念したのか僕の目を見た。

 

 

「後悔しないか?」

 

「後悔なんてしないよ。絶対に。」

 

「ふっ・・・しのぶは幸せ者だな・・・お前にこんなに大事に想ってもらえてるんだから・・・」

 

 

暫くの間沈黙が続いた。

 

 

「わかった・・・無惨を倒した後、神仏とやらが俺たちをどうするのか一切想像がつかないが・・・選べるならお前の決めたとおりにしろ・・・兄貴としてお前の意思を尊重する・・・」

 

「っ! ありがとう!! 雁哉!!!」

 

「ふっ・・・まだどうなるかわからないんだから・・・ぬか喜びするなよ・・・」

 

「大丈夫!! 僕はもっと無惨討伐に貢献して、神様だろうが仏様だろうが僕の言うこと聞いてもらえるようにするから!!」

 

「ふふ・・・頼もしい限りだ・・・」

 

 

そうして雁哉は再び目を閉じて寝息を立て始めた。僕もやがて眠気に襲われ、そのまま意識を手放した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一週間後、炭治郎が目を覚ました。想像以上に早い回復にみんな驚いていた。僕は逆に心配だった。もしかして痣が発現したんじゃないかって・・・

 

けど、確かめる方法もないし、下手に発現を促したらそれこそ寿命を縮めることになる。僕は一抹の不安を胸に留めた。

 

 

「で? 俺はあの炭治郎が元気になったら稽古つけてやればいいんだな?」

 

「ああ・・・頼む白峰・・・あいつは多分無惨にとどめを刺す男だ・・・俺の直感がそう言ってる・・・」

 

「産屋敷の直感って奴か。一応念を押しておくが、あいつも透き通る世界が見えるようになったら金もらうぞ? 成果に対して報酬は支払われるべきだからな。」

 

「白峰さん、ご心配なさらず。もう輝哉さんには手紙を送って許可も頂きましたから。」

 

「助かるぜ。もうじき伊黒が習得できそうだからな。給金が支払われるのが待ち遠しいぜ。」

 

「ふっ・・・ちなみに俺はもう見えるから教えてもらわなくても結構だ・・・」

 

「みたいだな。気配でわかるぜ。あとは悲鳴嶼って奴か? あいつも盲目だし習得の可能性はかなり高そうだからな。俺もだいぶ体調良くなってきたし、炭治郎の前に一度会いに行ってみるわ。」

 

「頼む・・・あの人は鬼殺隊最強だから・・・透き通る世界が見えれば上弦に後れを取らないはずだ・・・」

 

「そうかい。そいつは楽しみだな。俺の散財生活のための礎になって頂くぜ。」

 

「あはは・・・白峰さんは本当にそればかりですね・・・」

 

 

そうして白峰さんは道場に向かった。伊黒さんに透き通る世界のコツを教えてくるそうだ。順調なようで良かった。

 

 

 

 

 

 

 

そしてさらに三日後、伊之助も目を覚ました。彼は毒が効きにくい体質で、薬も効きにくかったから心配してたが杞憂に終わったらしい。暫くしたら炭治郎よりも元気になってアオイちゃんのご飯を食べては体を鍛えている。そんな様子を見ているアオイちゃんの目がとても優しい感じがして、もしかしたら今後仲が深まるかもしれないとそんなことを思った。

 

ちなみに善逸は蝶屋敷に運び込まれたその日から意識はあったので、とっくのとうに治療を終えて任務に行ってもらってる。蝶屋敷に戻るたびに禰豆子ちゃんの箱に縋り付いて何だか泣いているが、僕は特に気にしないよう努めた。

 

僕も右の脇腹の骨が少しずつ治ってきているため、少しならしのぶさんの付き添いありで歩き回れるようになった。

 

そしてついに伊黒さんが透き通る世界の領域に足を踏み入れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

ー蛇ノ呼吸 壱ノ型 委蛇斬りー

 

 

ー氷の呼吸 壱ノ型 薄氷斬りー

 

 

 

 

 

 

 

道場で甲高い木刀の音が鳴り響く。どちらも鋭い一閃を打ち合い、すぐに後ろへ下がる。

 

 

 

 

 

 

 

ー蛇の呼吸 肆ノ型 頸蛇双生ー

 

 

ー氷の呼吸 肆ノ型 氷塊・雪礫ー

 

 

 

 

 

 

「ぐっ!!」

 

 

伊黒さんの二連撃の行き交う斬撃に対し、白峰さんは八連撃の左右交互の斬撃を繰り出す。伊黒さんは受けきれず退避する。

 

 

「終わりか?」

 

「まだだ!!」

 

 

 

 

 

 

 

ー蛇の呼吸 参ノ型 塒締めー

 

 

ー氷の呼吸 弐ノ型 氷輪回しー

 

 

 

 

 

 

伊黒さんの周囲を駆け回り放たれる幾多の斬撃を白峰さんは自身を独楽のように回して剣で捌いていく。

 

 

 

 

 

 

 

ー蛇ノ呼吸 弐ノ型 狭頭の毒牙ー

 

 

 

 

 

 

回転が終わった一瞬の隙をついて伊黒さんは背後の死角より剣を放つ。

 

 

 

 

 

 

ー氷の呼吸 参ノ型 氷瀑・砕氷落としー

 

 

 

 

 

「くっ!!!」

 

 

死角から滑り込んだ伊黒さんに白峰さんは体を翻し、叩き伏せるかのように上段から五連撃を打ち込む。伊黒さんは受けきれず木刀を手放してしまう。

 

 

「よし。ここまでだな。」

 

「はあ・・・はあ・・・」

 

 

伊黒さんはその場でしゃがんだまま息を切らしている。

 

 

「5分か・・・覚えたてにしてはかなり長かったと思うぜ。あとは集中力の問題だな。もう俺が教えなくても自力で持続時間延ばせるだろ?」

 

「当り前だ・・・これ以上お前から教わるなど屈辱でしかない・・・!」

 

「そうかい。じゃあ次は悲鳴嶼って人のところに行ってくるぜ。鬼殺隊最強らしいし、数日で覚えてくれれば炭治郎の復帰までには戻ってこられるだろうからな。」

 

「白峰さんありがとうございました。僕が確立した科学技術を基に、産屋敷関係者から事業を起こし始めた人が出たそうなので、目途が立てば成果報酬を払えると思います。」

 

「何年先の話だよ・・・まあいい。暫くは遊びを我慢して、鬼殺隊強化に注力するぜ。早速俺はその遠距離支援部隊とかいう奴らの宿舎に向かう。場所を教えてくれ。」

 

 

現在悲鳴嶼さんは部隊の宿舎に常駐していつでも救援に向かえるよう待機しているので、白峰さんに住所を教えてそのまま出発してもらった。

 

 

「伊黒さん。お疲れさまでした。これで蜜璃ちゃんの隣で戦い続けられると思いますよ?」

 

 

僕がそう言うと、伊黒さんはそっぽを向く。

 

 

「それでは足りんのだ。肩を並べるだけじゃなく、俺は甘露寺を守れる男になりたい・・・これからも鍛錬を妥協するつもりはない。」

 

 

するとしのぶさんが一歩前に出て伊黒さんに物申す。

 

 

「伊黒さん。その意気込みは大変結構なのですが、少しぐらい甘露寺さんの力を頼ってあげてくださいね?

 甘露寺さんは確かに男の人に守ってもらえるとキュンとすると言っていましたが、一緒に戦うときに頼りにすることでも喜んでくれると思いますよ?

 少なくとも私は稲葉君に必要とされる時はとても嬉しく感じるものです。ゆめゆめ忘れることのないようにしてくださいね?」

 

「・・・そうか。わかった。」

 

 

やがて伊黒さんは道場をあとにした。

 

 

「どうしましたか? 稲葉君。」

 

 

僕はここ数日、しのぶさんにあることを伝えるタイミングを探していた。伝えるなら今だろうか・・・

 

 

「・・・僕がしのぶさんを頼りにすると嬉しいって言ってたから・・・それで・・・」

 

 

僕は何から言うべきか思案しそう呟いた。

 

 

「ああ、そうですね・・・でも本音ですよ///?」

 

 

しのぶさんは顔を赤らめて僕から目線をそらす。僕はそんなしのぶさんに近寄る。

 

 

「しのぶさん。」

 

「な・・・なんでしょうか///?」

 

 

僕が顔を近づけると、ますますしのぶさんは顔を赤らめる。僕はそんなしのぶさんを見つめる。

 

 

「童磨がしのぶさんの背中を切り裂いた時、しのぶさんは言ってくれたよね? 僕を愛しているって・・・」

 

「ふえっ///!? なんですか急に!!?? ・・・確かに言いましたけど・・・でもあの時はもう死ぬかもしれないと思ってそれで・・・///」

 

「僕はまだしのぶさんの想いに何も答えてなかったなって思ってさ・・・」

 

「へ///???」

 

 

真っ赤になって慌てているしのぶさんを僕は優しく抱きしめる。しのぶさんの体が一瞬跳ねて強張っているのがわかる。

 

 

「稲葉君・・・/// 一体何を・・・///」

 

「僕もしのぶさんを愛しているよ・・・言うのが遅くなってごめんね。」

 

「っ///!!」

 

 

再びしのぶさんの体が跳ねる。僕は少しだけ抱きしめる力を強める。

 

 

「僕は・・・これからもしのぶさんと一緒にいたい・・・たとえ痣の寿命で長く生きられなかったとしても・・・」

 

「稲葉君・・・」

 

 

しのぶさんは落ち着きを取り戻し、抱きしめ返してくれる。

 

 

「しのぶさんは・・・僕と一緒になって幸せになれるかな?」

 

「・・・もちろんですよ・・・むしろ離れ離れになったら幸せになんてなれないです・・・」

 

「そう・・・もし僕が何かしのぶさんに嘘をついているとしてもそう思ってくれるかな?」

 

「え・・・? どういうことですか?」

 

 

僕は抱きしめるのをやめて、しのぶさんの両肩を手を添えて、目を見つめる。

 

 

「以前・・・僕はしのぶさんにうっかりほんとのことを言ってしまったことがあるんだ・・・覚えてる?」

 

「・・・もしかして・・・あのことですか?」

 

 

やっぱりしのぶさんは不信に思っていたんだね。当たり前か。しのぶさんは聡い女性だから・・・

 

 

「うん・・・ずっと言うべきかどうか悩んでたんだけど言うね。冗談みたいに聞こえるかもしれないけど、ほんとのことなんだ。・・・僕はこの時代・・・大正時代よりもずっと先の未来から来た人間なんだ・・・なんでこの時代に飛ばされたのかまではわかっていないんだけど・・・ずっと黙っててごめんね?」

 

 

しのぶさんは目を見開いて黙っている。僕はバツが悪くて顔を背けようとすると、しのぶさんの手が僕の頬に触れる。

 

 

「やっぱり・・・あれは本当のことだったんですね? ずっと不思議だと思ってたんですよ? 稲葉君って凄く物知りですし、一体どこでそれを学んだんだろうって。

 それでいて抜けているところがあって、私たちと少し認識の齟齬があったりしていましたから・・・

 そういえば覚えていますか? 二人で浅草を歩き回った日のことを。稲葉君は焼失した雷門をずっと探していましたよね?

 あれって稲葉君の時代だと残っていたんですよね? だから目印がわりにしていたんですよね?」

 

「・・・うん。そうだよ。」

 

「ちなみに稲葉君は何年後の未来から来た人なんですか?」

 

「・・・100年後だね・・・」

 

「100年・・・ずっと先ですね・・・流石に私もそこまで息が続きそうもありません・・・」

 

 

僕らの間で沈黙が続く。やがてしのぶさんは口を開く。

 

 

「私は・・・それでも稲葉君と一緒に居たいです!・・・ダメですか?」

 

「ダメじゃないよ。」

 

「稲葉君は私と一緒にいて楽しいですか? 幸せを感じられますか?」

 

「もちろんだよ。」

 

「・・・・・・どうして今、本当のことを言おうと思ったんですか・・・?」

 

 

しのぶさんの声が震えている。頬に触れている指先も同様にだ。やがてしのぶさんの目が潤んでいく。やがて声を詰まらせながら言葉が絞り出される。

 

 

「稲葉君は・・・私と別れようとしているんですか・・・? 私を諦めさせるために・・・本当のことを・・・?」

 

 

僕ははっとした。そうか。不安にさせてしまったか。僕が本当のことを言ったのは、別れ話を切り出すためだと思わせてしまったのか。

 

 

「それは違うよ、しのぶさん。実は雁哉と話を付けたんだ。それについて今日言おうと思っただけなんだ。」

 

「雁哉君と? 一体何を?」

 

 

僕はしのぶさんの目を見つめてはっきりと言う。

 

 

「僕はこの時代に残るよ。例え無惨を討伐して、神様仏様が僕を現代に返してくれるとしても僕は帰らない。しのぶさんとずっと一緒にいたい。」

 

「稲葉君・・・」

 

「僕はしのぶさんが好きだ。一緒にいると心が安らぐ。お喋りしていると楽しいし胸がじんわりと暖かくなるんだ。死ぬまで離れたくない・・・」

 

「っ///!! ・・・稲葉君・・・///」

 

「こんな僕でもそばにいてもいいかな? しのぶさんは本当にこんな僕でも一緒にいてもいいって思える?」

 

「・・・もちろんですよ・・・何度も言わせないでください・・・離れ離れになったら幸せになんてなれないって・・・さっきから言ってるじゃないですかっ!」

 

「そう・・・か・・・」

 

 

僕はしのぶさんを再び抱きしめる。さっきよりも力を込めて。

 

 

「だったら僕は・・・これから先もしのぶさんを守るよ・・・ずっと一緒にいるために・・・! 無惨になんて殺させない・・・童磨にだって殺させない・・・! 約束するよ・・・!!」

 

「稲葉君・・・///  はいっ! 私も稲葉君を絶対に死なせません! 二人とも生き残って幸せに暮らしましょう?」

 

「うん・・・」

 

 

僕は自分の気持ちを全て受け止めてくれたしのぶさんが愛しくて堪らなかった。

 

いつまでそうしていたか・・・やがて外の日が下がり始めたのに気が付いて僕たちは入院の部屋に戻ることにした。

 

 

 

 

続く

 

 




当初はカナト君が未来の人間であることをしのぶさんに伝えるのは最終決戦直前になる予定でした。しかしそうなると、二人の仲がこれ以上進まないんですよね・・・。
カナト君が最後の別れを意識して距離を取り始めちゃうなと思い、最終的には日寄って断念しました。しのぶさんの幸せな様子をもっと書きたいという欲に負けてしまいました。中々初志貫徹って難しいものですね・・・。
もういっそ、二人にはとことん幸せになってもらおうと思います。本小説の結末にはさほど影響しないと思うので、ゴールに向けて引き続き頑張って書いて行こうと思います。
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