輝利哉君のひ孫が大正時代にタイムスリップするお話   作:科学大好き人間

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炭治郎君視点です。白峰がまた好き勝手言ってますが、そういうキャラです。予めご了承ください。


64話 無自覚

ーヒノカミ神楽 斜陽転身ー

 

 

 

ー氷の呼吸 壱ノ型 薄氷斬りー

 

 

 

 

 

 

 

白峰さんの猛攻を必死にさばく中、俺は攻めに転じようと宙に舞いながら一閃する。しかし甲高い音と共に木刀を打ち付けられ、そのまま吹き飛ばされる。

 

 

「っが!?」

 

「あー・・・一瞬入ってるっぽいんだけどな・・・なんというか・・・」

 

 

俺が地面で転がってる様子を、白峰さんは困ったような声で語り掛けてくる。

 

 

「断続的に透き通る世界に入れはするようなんだが・・・こうも途切れ途切れだと実戦では使えないかもな。」

 

「はい・・・どうすればいいのか自分でもわからないです・・・」

 

 

ここはカナトさんの住居の花屋敷の庭だ。傍に沢山の藤の花が咲き乱れ、まるでしのぶさんの実験室に居るかのような香りであたりが覆われている。

 

なぜここで俺の稽古を見てくれているかというと、白峰さんが蝶屋敷の女の子に片っ端から声を掛けるもんだから、しのぶさんが出禁にしたそうだ。

 

結果、カナトさんが融通を利かせてくれて、この場所を暫く貸してもらえることになった。

 

今カナトさんは生産拠点で仕事をしている。怪我は殆ど完治したものの、大事を取って戦闘が発生する任務は暫くお預けなのだそうだ。カナトさんは寧ろ生産に集中できるからと喜んではいたが。

 

 

「お前・・・物覚え悪いなぁ。伊黒や悲鳴嶼って人は十日かそこらで習得してたぞ?」

 

「二人は柱なので・・・」

 

「お前も先日柱になったんだろ? 俺の爺さんと同じ役職なんだろ? こんな体たらくでどうする?」

 

「すみません・・・」

 

 

白峰さんは、優秀な人にはめっぽう優しく好意的だが、無能な人にはとことん冷たい人だった。

 

伊黒さんなんてこの人のこと心底軽蔑するとまで面と向かって言ってたのに、白峰さんは寧ろ伊黒さんを気に入っているような様子だった。

 

悲鳴嶼さんに透き通る世界を教えて蝶屋敷に戻ってきた時もえらく上機嫌だった。きっと悲鳴嶼さんの腕っぷしに相当感激したのだろう。この人は強者全般に対して気に入る性格なのかもしれない。

 

 

「早く透き通る世界を習得してくれないと、他の柱のところに行けねぇだろうが。カナトや雁哉に頼まれてるから仕方なくお前の面倒を見てやってるんだぜ? もっと必死にやれよ。」

 

「すみません!! 本当に本気でやってるんです!! それでもなかなかコツが掴めなくて・・・」

 

 

俺は自分の要領の悪さに自己嫌悪する。雁哉さんも言ってたけど、どうして俺はこうも要領が悪いのだろうか。白峰さんは雁哉さんほど親切じゃないからか、丁寧にダメなところを指摘して直してくれるようなことはしてくれないし・・・

 

 

「はあ・・・もういい。お前に一週間も懸けた。ここらが潮時だろう。あいつらへの義理は充分果たしただろうしな。」

 

「そんな・・・待ってください!! 俺は強くならないといけないんです!! もっと強くなって無惨を倒せるぐらいには・・・」

 

「ああ? お前何勘違いしてやがる。一人だけで無惨と戦えるわけねぇだろうが。始まりの呼吸の剣士ですら倒せなかったんだぞ? アホ言ってんじゃねぇよ。」

 

「っ!!」

 

「俺がお前らを鍛えてるのは、柱全体の戦力強化のためだ。雁哉はよく理解してるぜ。無惨とかいう化け物の殺し方を。朝日が昇るまで五つの脳と七つの心臓を破壊し続け、殺せなくても陽光の差す場所に縫い留め続ける。それくらいして初めて無惨は倒せるんだ。一人で倒すのではなく、総戦力で倒す。その考えがない奴にこれ以上教えても時間の無駄だ。がむしゃらに鍛えれば強くなれるとかそういう勘違いしてんじゃねぇよ。明確な目的意識を持って、それを達成するための具体的な方針と、そのための実践があって初めて強くなれんだよ。柱になったんならもっと頭を使え。わかったか?」

 

「・・・っ!! でも俺は・・・!!」

 

「わかった。お前が頑固な奴だってことはこの一週間でよくわかった。だからこれで最後にしてやる。」

 

 

そいう言うや否や、白峰さんは木刀を投げ捨てて腰の日輪刀を引き抜く。

 

 

「俺の今日の活動限界はあと5分足らずといったところか。残り時間でお前を本気で殺すつもりでやってやる。そうすれば上弦との模擬戦くらいにはなるだろう。死にたくなかったら今日ここで透き通る世界に入る方法を掴んで見せろ。」

 

「っ!! はっはい!!!」

 

 

俺も木刀をおいて腰の日輪刀を抜刀し構える。白峰さんの雰囲気が変わり、透き通る世界に入ったことが察せられた。

 

 

 

 

 

 

 

 

ー氷の呼吸 参ノ型 氷瀑・砕氷落としー

 

 

 

 

 

 

 

予備動作なんてない。一瞬で肉薄し、俺の頭上から五連撃が振り落とされる。

 

俺はこの一週間で自然と身についた嗅覚による動作予知のおかげで何とか後ろに下がり躱す。

 

 

「そうだ。目だけに頼るな。必要な感覚は全て活用しろ。」

 

 

 

 

 

ーヒノカミ神楽 烈日紅・・・

 

 

 

ー氷の呼吸 弐ノ型 氷輪回しー

 

 

 

 

 

俺は白峰さんの隙をついて斬りかかるが、間髪入れず予備動作なしでの回転による迎撃を受ける。この氷の呼吸の恐ろしさは、技の発動前に微塵も動作の起こりが見られないことだ。

 

俺は体を全力で硬直させて白峰さんの間合いに入らないよう踏ん張る。その結果、俺の胴体前の隊服がわずかに切り裂かれる程度で済んだ。

 

 

「そうだ。不要な感覚は閉じて削ぎ落せ。必要な感覚のみを研ぎ澄ませろ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

ー氷の呼吸 肆ノ型 氷塊・雪礫ー

 

 

 

ーヒノカミ神楽 灼骨炎陽ー

 

 

 

 

 

 

 

 

白峰さんの左右交互の八連撃を、俺は全神経を集中して迎撃し捌く。徐々に頭の中が澄んでいく。

 

 

「はっ! やればできるじゃねぇか! そのまま研ぎ澄ませ続けろ! じきに周囲が透明に見えるぞ!?」

 

 

白峰さんの言う通り、やがて透き通る世界が見え始める。白峰さんの予備動作のない動きも、血管の流れや筋肉の収縮の動きが見えるため対処可能になってきた。

 

そうして何合切り結んだか。気が付けば俺の体は沸き立つように熱くなり心拍が上がる。全身に凄まじい力がみなぎる。

 

 

「っ!! やっぱり上弦との戦いで痣を発現してたのか。道理で傷の回復速度が化け物じみてると思ったぜ。」

 

 

白峰さんの攻撃の鋭さがどんどん上がる。しかしそのおかげか、俺の感覚は研ぎ澄まされ続け、透き通る世界に入り続けることができた。

 

 

 

 

 

 

 

ー氷の呼吸 陸ノ型 銀世界・寒風吹雪ー

 

 

 

ーヒノカミ神楽 日暈の龍 頭舞いー

 

 

 

 

 

 

 

「っ! はっ! やるなぁお前!! 俺も負けてらんねぇなぁ!!!」

 

 

やがて俺の猛攻が白峰さんを凌ぐほどになると、白峰さんは後ろに下がる。俺は畳みかけるように突進し剣を振るう。

 

 

 

 

 

 

 

ーヒノカミ神楽 円舞ー

 

 

 

ー氷の呼吸 伍ノ型 大氷活断・御神渡りー

 

 

 

 

 

 

 

突如凄まじい轟音と甲高い金属音が鳴り響く。俺はすかさず下がり、自身の日輪刀を見て驚愕する。

 

 

「っ!! 折れてるっ!!??」

 

「あ、悪い。つい本気で迎撃しちまった・・・」

 

「あああああ!!! 日輪刀を折ってしまったぁあああ!!! 鋼鐵塚さんに怒られるっ!!! いや下手すると殺されるっ!!!!!」

 

「・・・そいつは済まなかった・・・」

 

 

俺が地面に崩れ落ち、うなだれていると、白峰さんから本気で申し訳なさそうな謝罪の声が聞こえた。

 

 

「あ・・・謝らないでください・・・俺が未熟なのが悪いんです・・・」

 

「いや・・・俺も必死になりすぎた。本当に申し訳ない。」

 

 

俺が涙を押さえられないまま頑張って笑って答えると、白峰さんはバツの悪そうな様子で俺に声を掛ける。

 

 

「悪い。詫びに俺の日輪刀やるよ。暫く代わりにしろ。」

 

「いえ、せっかくなので刀鍛冶の里に行ってきますよ・・・雁哉さんも新しい日輪刀の依頼結果がどうなったか確認で向かうそうなので・・・」

 

「そうか・・・」

 

 

俺はそう言うも立ち直れずその場で手を着いて立ち上がれずにいた。そんな俺の様子を見守る白峰さん。一体どれくらいの時間が経っただろうか・・・

 

 

「あれ? 二人ともどうしたの? 何かトラブルでもあった?」

 

「とら・・・? まあいい。それよりカナト。丁度いいところに来た。俺の代わりに炭治郎を立ち直らせてやってくれ。」

 

「?」

 

 

やがて俺はカナトさんに引きずられ、縁側に腰を下ろした。

 

 

「じゃじゃ~ん。チョコレートアイスクリームだよ~。美味しいよ~?」

 

「ちょこれいと? それって高級品なんじゃ・・・」

 

「最近森永と明治の製菓会社がチョコレートの製造体制を整えてきてるから、産屋敷家の伝手で原料を分けてもらったんだぁ。

 今回は特別に炭治郎君に食べさせてあげるよ。本当はしのぶさんにあげるつもりだったけど内緒だよ?」

 

「カナト、産屋敷家になんでも用立ててもらってんなら、お前嘸かし金貯まってるだろ。少し貸せよ。」

 

「う~ん。蝶屋敷の女の子たちに金輪際手を出さないなら少しぐらいはお小遣いあげてもいいですけど・・・」

 

「・・・わかった。今後は他の隊士に声かけるぜ。」

 

「できれば女性隊士に片っ端から声かけるのやめてほしいんですけど・・・」

 

「じゃあ隊士以外にしとくぜ。それなら問題ねぇだろ?」

 

「・・・この前宇随さんの奥さんたちにも声かけてましたよね? ああいうのもやめてもらえませんか?」

 

「わかってねぇな、カナトは。人妻の魅力が。」

 

「あのさ、せめて下の子がいないところでそういう話はしてくださいよ。教育に悪いから。」

 

「はいはい。猥談ならガキ共がいないときにするか。」

 

「あのさ、僕がいつ貴方の猥談に付き合いましたか? 言いがかりは止してほしいです。」

 

 

カナトさんが白峰さんをあしらってる最中、俺は差し出されたちょこれいとあいすくりーむなるものを口に運んだ。

 

 

「っ!! 美味しい!!」

 

「ほんと? なら良かった~。しのぶさんも喜んでくれるかなぁ。」

 

「はい!! きっと喜んでくれますよ!! これカナヲにも食べさせたいんですけど、いいですか!?」

 

「うん。いいよ。もともと蝶屋敷のみんなには一人残らず振舞うつもりだったから構わないよ? 気に入ってもらえたようで良かった。」

 

「カナト。俺の分はないのか? できれば酒も用意してもらえると・・・」

 

「お酒はないです。アイスだけで満足してください。」

 

「ち・・・ワインでもあれば最高なんだがな。まあ仕方ねぇか・・・」

 

「文句あるなら食べないでくださいよ・・・作り甲斐がないなぁ・・・」

 

 

そうしてカナトさんは赤いお茶を出してくれる。

 

 

「これは何のお茶ですか?」

 

「ん? 紅茶だよ? 前まではイギリスやアメリカに輸出されていたらしいんだけど、最近国内でも普及が目覚ましくてね。隣町で買ってきたんだ。口に合うかな?」

 

「はい! 緑茶とは違ったすっきりした味わいですね! 洋菓子にとても合いそうです!」

 

「そっか。また淹れてあげるよ。一応白峰さんにも入れたんでお酒の代わりに飲んでください。」

 

「まあ、悪くねぇな。今日はこいつで我慢してやるか。」

 

「はあ・・・まったく貴方という人は・・・そんな風だと将来奥さんもらった時に愛想尽かされますよ?」

 

「抱いてやればどんな女も大人しくなるだろうぜ。今までそうしてきたし基本それで丸く収まったからな。」

 

「最っっっ低ですね、白峰さん。そんなんだからしのぶさんはじめ、蝶屋敷の女の子たちから嫌われるんですよ。」

 

「別に他の男の手あかが着いた女なんざ興味ないね。まあ欲求不満な人妻も悪くねぇが・・・」

 

「だ・か・ら!! 下の子の前でそういう話はやめてくださいって!! 教育に悪い!!」

 

 

白峰さんの品性の欠片もない発言にカナトさんもとうとうしびれを切らせたそうでその場で立ち上がる。俺は喧嘩になるのではないかと思い、慌てて仲裁に入る。

 

 

「カナトさん落ち着いて!! 白峰さんもそういう下品な話をするのは感心しませんよ? もう少し慎みを持たれた方が・・・」

 

「お前に指図される義理はねぇな。とりあえず今日で俺はここを発つぜ。他の柱にも透き通る世界の入り方教えねぇといけないからな。」

 

「・・・わかりました。炭治郎の稽古ありがとうございました。そこだけは感謝しています。発言内容は感心しませんけど・・・」

 

「逆にお前らみたいに女に奥手だと他の野郎に取られんぜ? 特に炭治郎はカナヲとかいう女にさっさと唾つけといた方がいい。お前がヘタレじゃなければだがな。」

 

「っ!? どうしてそこでカナヲが出てくるんですか!? 貴方には強くしてもらって感謝してますが、それとこれとは話が別です!!」

 

「あー・・・そうかそうか。お前無自覚なのか。とんだお子様だな。買いかぶって悪かったよ。じゃあ今後も仲良くカナヲとおままごとでもしてろ。じゃあな。」

 

 

そう言って、白峰さんは花屋敷を去っていった。稽古をつけてくれた恩は感じているが、俺はあの人の不誠実な態度は好きになれなかった。

 

 

「ふう・・・厄介な人だね彼は・・・まああの人のおかげで着々と柱の戦力は増強されているんだけど・・・」

 

「でも俺あの人嫌いです。カナトさんの前でしのぶさんのこと平気で馬鹿にしますし、カナヲやアオイさんにも手を出そうとしますし、どうかしてますよ・・・」

 

「・・・ねえ、炭治郎。一つ聞きたいことがあるんだけど・・・」

 

「?」

 

 

俺が悪態をついていると、カナトさんが俺に向き直る。

 

 

「炭治郎は・・・カナヲちゃんのことどう思っているの?」

 

「え!? カナヲですか・・・? そうですね・・・少し気にかかるというか、放っておけないというか、目が離せない子って感じですかね?

 段々俺や蝶屋敷の人達意外とも話せるようになってきていますけど、一人にしてると不安というか・・・俺が傍で支えてあげたくなるというか・・・その・・・説明が難しいですね・・・」

 

「・・・そう・・・」

 

「?」

 

 

カナトさんは何が気になっているんだろう? 質問の意図がうまくわからなかった。どこか困惑している匂いもするし・・・

 

 

「ねえ、炭治郎・・・数日後には刀鍛冶の里に行くんだよね?」

 

「え? あ、はい。白峰さんとの稽古で日輪刀を折ってしまったので、なるべく早めに行こうかと思っています。それが何か?」

 

「・・・」

 

「?」

 

「僕からのお願いなんだけど・・・里へ向かう前にカナヲちゃんに会いに行ってあげてくれないか? 今週ずっと炭治郎に会えなくてカナヲちゃん寂しそうだったから・・・」

 

「そ・・・そうだったんですね・・・俺、稽古に集中しすぎて気が回りませんでした。この後会いに行きますよ。」

 

「ありがとう。それと・・・悔いが残らないよう良く話をしてきてほしい・・・今後何が起こるかわからないから・・・」

 

「え・・・ど・・・どういう意味ですか・・・?」

 

 

カナトさんの発言に俺は思わず聞き返す。何か良くないことが今後起きるのだろうか・・・

 

 

「雁哉がさ・・・あと一年以内に無惨と決着がつくって言ってたんだ・・・ただの勘なんだけど・・・産屋敷家の直感は馬鹿にできないからさ・・・」

 

「っ!! あと一年!? そんなに早くにですか!?」

 

「うん・・・だからもし・・・炭治郎がカナヲちゃんに伝えておきたいことがあったら言い残すことなく全て話をし尽くしてほしい・・・今後何が起こるかわからないから・・・」

 

「は・・・はい、わかりました・・・じゃあ早速蝶屋敷に行ってきます! それと・・・」

 

 

今度は俺が気になっていることをカナトさんに伝えた。

 

 

「カナトさんも、しのぶさんとできるだけ一緒に居てあげてほしいです! しのぶさん、カナトさんと一緒にいる時、本当に幸せそうな匂いがしてますから!

 もし今後良くないことが起こるなら・・・悔いの残らないようにしてほしいんです・・・約束してもらえますか?」

 

「炭治郎・・・わかったよ。約束する。できうる限り、しのぶさんと過ごす時間を大切にするよ。でも勘違いしないでね? 僕らは絶対生き残るつもりで戦うから。炭治郎もそのつもりで今後戦ってほしい。約束できる?」

 

「っ! はいっ!! 約束します!! 俺は絶対生き残って、禰豆子を人間に戻します!! そしてカナヲのことも・・・ん?」

 

 

あれ・・・俺は今何を言おうとしたんだ? 一瞬自分でも理解しきれない感情が昂った気がした。

 

 

「ふふ、なら僕も安心してられるよ。今後もカナヲちゃんのことをよろしくね? 君になら、僕もしのぶさんもカナエさんも安心してカナヲちゃんのことを任せられると思うから・・・」

 

「はっはい!! 任せてください!! ・・・ん??」

 

 

俺はカナトさんが何を言おうとしているのかよくわからなかったが、そのまま手を振って蝶屋敷に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蝶屋敷に向かう途中、心なしかいつもよりも心拍が速くなり、体温も僅かに高くなった気がしたが、俺は気にせず先を急いだ。

 

 

 

 

続く

 

 




炭治郎君も無自覚ながら気持ちはすくすく成長してるみたいです。蝶屋敷に向かった炭治郎君は果たして自身の気持ちを自覚することができるのでしょうか!? 次回をお楽しみに。
ちなみにチョコレートの大量生産は大正時代から始まったそうです。鬼滅の時系列よりは遅そうだったので本文のような記述にしました。加えて明治初期まで高級品だった紅茶も明治後期になると欧州向けの輸出品として日本でも生産が進み、大正時代にもなると喫茶店等で気軽に飲めるくらいに普及したそうです。カナト君が炭治郎君に飲ませたのはこの和紅茶を想定しています。食文化だけで見れば、タイムスリップものの中では比較的大正時代は当たりかもしれませんね。
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