輝利哉君のひ孫が大正時代にタイムスリップするお話   作:科学大好き人間

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しのぶさん視点です。ちょっとやりすぎたかなと後悔していますが、まあ直接的な描写もないのでいいやと思い投稿します。まさかこの話を土朝に投稿する羽目になるとは・・・



83話 彼のぬくもり

「漸く試作品が完成しましたね。流石珠世さんです。人間化薬と併せて老化薬、機能阻害薬に細胞破壊薬まで作ってしまわれるなんて。」

 

「いえ、これも全てしのぶさんのおかげです。特に薬の掛け合わせの発想と細工については私一人では思いつきもしませんでした。ありがとうございます。」

 

 

ここは産屋敷邸の一室を改装した研究室。私と珠世さんは対無惨用の薬が漸く形になったところで一息をついていた。

 

すると、扉を開けてお盆を持ったカナト君と愈史郎さんが入室する。

 

 

「二人ともお早うございます。紅茶入れたのでどうぞ飲んでください。しのぶさんの方には砂糖も入れておいたからね?」

 

「ありがとうございます。カナト君。」

 

「おい、稲葉、貴様さりげなく珠世様に近づくな! 珠世様の身の回りのお世話は俺の役目だ!」

 

「愈史郎。いいではありませんか。素直にカナトさんのご厚意に甘えることにしましょう。」

 

「うぐ・・・稲葉め・・・貴様、珠世様に何度も色目を使いおって・・・!」

 

「人聞きが悪いですよ、愈史郎さん。僕にはしのぶさんがいるから心配なさらないでと何度も伝えてるはずでしょうに・・・」

 

 

カナト君は他愛のないことだと思っているようだが、私も愈史郎さんと同意見だ。私という人がいながら、どうして彼は関わる女性全員にあのような素敵な笑顔を向けるのだろうか。

 

 

「・・・カナト君・・・それでも珠世さんに誤解を与えるようなことは謹んで頂きたいのですが・・・」

 

「ご、ごめん! 気を付けるからそんな顔しないで!?」

 

 

私が冷たい声を出すと彼は慌てる。私だって彼がそんなつもりはないであろうことは充分理解している。でも、でもなんかこう・・・凄くモヤモヤしてしまう。

 

なまじ三日三晩ぶっつけでの研究明けで現在寝不足気味のため、いつもよりも私の堪忍袋の緒は切れやすくなっている。

 

それに、彼とこうして会うのもかなりの時間が空いたため、今はカナト君の体温が恋しくてたまらない。

 

 

「しのぶさん。ひと段落ついたところなので、お休みになられては如何でしょうか? 相当お疲れの様子ですよ?」

 

 

私の考えが表情に出ていたのだろうか。珠世さんは焦ったように私に提案を持ち掛ける。

 

 

「はい。先に休ませていただきますね? 数時間程仮眠を取ったらまた作業に戻るので・・・」

 

「数時間と言わず、最低丸一日は休まれては如何でしょうか? 私は鬼なので大丈夫ですが、しのぶさんは生身の人間です。体調を崩されてはどうしようもありませんよ?」

 

 

珠世さんは心配そうに私を見つめてくる。カナト君も同様だ。私はその提案を飲むことにした。

 

 

「・・・はい。ではお言葉に甘えて・・・」

 

「しのぶさん。新しい蝶屋敷まで戻れそう? しんどかったら僕が背負って行くよ?」

 

「大丈夫です。それくらいどうってことは・・・」

 

 

私はそう言って退出しようとするが、何もないところで躓き、体勢を崩してしまう。咄嗟にカナト君が私のことを抱きかかえてくれる。

 

 

「いや、これは移動するのも厳しそうだね。今日は産屋敷邸の一室を借りよう。その方がしのぶさんの為になるよ。」

 

「でも・・・お風呂も入りたいし・・・お館様の屋敷に泊まるわけにも・・・」

 

「以前僕が蝶屋敷に移り住む前に使ってた部屋だってあるし、そこで今日は泊まればいいよ。

 僕があまねさんに相談すればお風呂だって借りれるし、その方が絶対いいはずだ。今はしのぶさん自身の身体のことを最優先にしよう?」

 

「・・・はい。わかりました。」

 

 

そう私が了承すると、カナト君はすぐに退出して、あまねさんに会いに行った。暫くすると、カナト君は笑顔で戻ってきた。

 

 

「部屋も空いてるし、すぐに休めるってさ。案内するね?」

 

 

早朝の朝日が昇り始めた時間帯の中、私はカナト君に手を引いてもらいながら、屋敷の中を進む。やがて、以前私が蝶屋敷で使っていた個室よりもやや広い部屋に辿り着いた。

 

 

「懐かしいなあ。あれからもう4年は経つのかあ。」

 

 

彼はそう呟き、部屋の真ん中にお布団を敷いてくれる。

 

 

「どうする? 先にお風呂かな? それとも先に眠る?」

 

「流石に汗を流したいのでお風呂を頂きたいです・・・それに・・・匂いとかも気になりますし・・・こんな状態でカナト君の傍にいたくないので・・・」

 

「しのぶさんからはいつもの藤の花と薬品の匂いしかしないよ? 汗の匂いなんて気にしなくても平気じゃないかな?」

 

「私が気にするんです。カナト君に少しでも体臭を不快に思われたら私一生立ち直れる気がしないです・・・」

 

「もう・・・僕はそんなこと思わないのに・・・でもしのぶさんが気にするならしょうがないね。じゃあその間僕はこの部屋に必要な物を用意しておくよ。

 戻ってきたらいつでも寝れるようにしとくね?」

 

「・・・・・・」

 

「・・・? どうしたの? しのぶさん?」

 

 

私はカナト君の袖を握る。

 

 

「・・・一緒に入りませんか?」

 

「え・・・? 一緒に・・・? お風呂に!?」

 

「・・・はい・・・凄く疲れてるので・・・もしかしたら溺れるかもしれないですし・・・」

 

「ああ・・・そっか。なら付き添いで一緒に入った方がいいのか。お世話してくれる女中さん呼んでこようか?」

 

 

なんでそこで別の人呼ぼうとするんだろう。私はカナト君とできるだけ長く近く一緒に居たいのに・・・ほんといけずな人・・・

 

 

「・・・カナト君がいいんです・・・他の人なんて嫌です・・・」

 

「そ、そっか・・・じゃあ付き添うね?」

 

 

そう言って、カナト君は着替えを一式持って、お風呂場まで私の手を引いて案内してくれる。

 

私たちはお風呂の前室で衣服を脱ぐ。勢いでカナト君を誘ってしまったけど、そういえばお互いの裸を見るのはこれが初めてな気がする。私は急に恥ずかしくなり全身から火が出そうになる。

 

気が付けば、カナト君も恥ずかしいのか、湯上り用の手拭いを腰巻にして背中を向けていた。

 

少し前であれば、私は真っ赤になってその場にうずくまってしまったと思う。けど、もう彼とは婚約もしてる訳だし、今後一緒にお風呂に入ることも増えるだろうと思い、私は必死に自分自身を落ち着かせる。

 

それに、今は彼と漸く過ごせるという安堵感の方が強かった。そう思っているうちに随分と気持ちが落ち着いたように思う。

 

 

「し、しのぶさん。せめて手拭いで前だけは隠してよ///」

 

 

そんな私と対照的に、徐々に彼の顔は朱色に染まっていった。まるで、日ごろの私と彼が入れ替わったみたい。その様子にちょっとだけ私は嬉しくなった。

 

 

「ふふっ、それじゃあ一緒に入りましょうか。」

 

 

私たちはお風呂場に入る。産屋敷邸のお風呂場はまるで旅館のお風呂みたいにとても広く綺麗だった。檜で囲われた湯舟からとてもいい香りがする。カナト君の家のお風呂とはまた違う、自然の香りがした。

 

 

「しのぶさん。かなり体調悪そうだけど、自分で体洗える? 大丈夫そう?」

 

「ふふっ。大丈夫じゃないって言ったら、カナト君が洗ってくれるんですか? 私の身体の隅々まで。」

 

「ちょっ!! それは流石に・・・/// 背中だけなら構わないけど・・・///」

 

「わかりました。なら背中だけお願いしますね?」

 

 

私は身体を洗い、背中だけカナト君にお願いする。背中にお湯をかけてもらえるのがとても心地良かった。

 

 

「ふふっ。こうやって尽くしてもらえるのも何だか嬉しいものですね? 心が満たされます。」

 

「そ、それならよかったよ・・・」

 

 

カナト君は少し動揺してるが、さっきよりは落ち着きを取り戻したようだ。少しだけ残念な気もする。

 

そして二人で湯舟に浸かる。私は彼の肩に身を寄せる。

 

 

「し、しのぶさん???」

 

「なんですか?」

 

「ち・・・近くない?」

 

「そうですね。でもいいじゃないですか? 夫婦になったらきっと毎日こんな感じだと思いますよ?」

 

「いや、流石に心臓が疲れるよこれ・・・///」

 

「ふふっ。ドキドキしてくれているんですね? 何だか嬉しいです。」

 

「いや・・・その・・・肌とか直接当たってるし・・・///」

 

「ふふっ、意識してくれるのは嬉しいですけど、私が気を失って溺れないようにちゃんと支えていてくださいね? その為に付き添ってくれているんでしょう?」

 

「うっ/// そうだけど///」

 

 

彼は既にのぼせたように真っ赤だった。何だかくすぐったい。もう少し元気だったら悪戯とかしてたかもしれない。私は彼の肩に頭を乗せて目を閉じる。暫くの間会話が途絶える。

 

 

「・・・しのぶさん・・・しのぶさん!? お風呂で眠っちゃだめだよ? 危ないよ?」

 

 

ふと彼の言葉で目を覚ます。一瞬のように感じられたが、全身のぼせ上がっていたので、相当長湯してたことがわかる。

 

 

「ありがとうございます。もう出ましょうか。カナト君、支えてもらえますか?」

 

「うん・・・でもどこを支えればいいの、これ///!?」

 

「もう、この際、触られても気にしないので持ちやすいところを支えてください。早く出ないと湯あたりしますよ?」

 

 

彼はわたわたしていたが、私が笑ってそう一蹴すると、彼は観念して私を湯舟から立ち上がらせてくれた。そうして私たちはお風呂をあがった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よし。じゃあしのぶさんが眠るまでは傍にいるね? お休み。」

 

 

部屋に戻り、私はお布団に入る。すると彼はそう言って、お布団の上から私をポンポンと優しく手を当てる。

 

 

「・・・・・・」

 

「・・・? どうしたの? 眠らないの?」

 

 

私はお布団で横になるものの、カナト君に視線を送り目で訴える。

 

 

「・・・添い寝してくれないんですか?」

 

「えっ!? う~ん。でも珠世さんの開発した薬の生産体制の準備があるからね。どうしようか・・・」

 

「・・・今日ぐらい・・・いいじゃないですか・・・私寂しいです・・・」

 

「うっ!! わ、わかった・・・生産員の人達には今日お休みをもらうって連絡しておくよ・・・ちょっと無線で伝えてくるから少しの間待っててね?」

 

 

私は頷きで了承する。彼は慌ててその場をあとにする。

 

なんだかんだ言って、私がお願いすると彼はそれに答えてくれる。わがままを言って申し訳ないと思うと同時にそれが堪らなく嬉しかったりする。

 

やがてカナト君は部屋に戻ってきた。彼は私のお布団に入って私のお腹をポンポンと手を当てる。

 

 

「お休み、しのぶさん。ちゃんと眠れたら、またおしゃべりに付き合ってあげるから、安心して眠ってよ。今日は丸一日傍にいるから。」

 

「はい・・・ありがとうございます///」

 

 

それから私は数分で意識を手放した。終始彼のぬくもりを感じられてとても心地が良かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目を覚ましたら夕方になっていた。カナト君は私の傍でずっと横になって寝顔を眺めていたようだった。

 

 

「あ、起きたかな? おにぎりあるけど食べる?」

 

 

そう言って彼は起き上がり、部屋の入口近くのお盆からお皿に乗ったおにぎりを運んできてくれる。

 

 

「お茶も入れるね? 少しだけ待ってて。」

 

 

彼は一度部屋を出て、やがてお茶を入れた急須を持ってきてくれる。

 

 

「はい。どうぞ。ゆっくり食べてね?」

 

「ありがとうございます。何から何まですみません。」

 

「今日はしのぶさんの為に丸一日空けてるわけだし気にしないでね? 他にも要望があったら気兼ねなく言ってよ。なんでもしてあげるから。」

 

「・・・なんでもですね・・・言質取りましたからね・・・」

 

「・・・え?・・・」

 

 

私がすかさずそう呟くと、彼は呆けたような顔をする。私はにこやかに笑みを浮かべる。

 

 

「いえ、気にしないでください。ひとまずあまね様にお礼を言いに行きたいです。付き添っていただけますか?」

 

「うん。もちろんだよ。」

 

 

私はおにぎりを食べ終わると、カナト君と一緒にそのまま部屋の外に出る。廊下を進み、やがてあまね様の私室に辿り着く。

 

 

「失礼します。蟲柱 胡蝶しのぶです。一宿一飯の御礼を申し上げに来ました。」

 

 

丁度あまね様が輝利哉君たちと過ごされていたようだった。あまね様は微笑みを返してくれる。

 

 

「いえ、お力になれたようで良かったです。体調は如何ですか?」

 

「はい。おかげ様でとてもいい目覚めです。これでまた薬の研究に没頭できそうです。」

 

「そうですか。ですがせめて今夜まではお休みなさってください。晩御飯の用意もしているので後ほど持って行かせますね。」

 

 

私は流石にと断りを入れそうになったがあまね様に手で制される。あまね様は笑みを浮かべていた。

 

 

「・・・それに、元花柱の胡蝶カナエ様からも頼まれているのです。貴方の力になってあげて欲しいと・・・」

 

「え・・・それはどういう・・・」

 

 

あまね様はカナト君に聞こえないよう私にだけ耳打ちする。

 

 

「ふえっ///!! 姉さんそんなお願いしてたんですか!!?? 流石にそこまでして頂かなくても・・・」

 

「いえ、私も今の貴方様のお気持ちはわかります。遠慮なさらないでください。私の方でちゃんと人払いもしておきますから。それとこれを・・・」

 

 

私はあまね様から中身が見えない包みを渡される。

 

 

「カナエ様から貴方にと。どうかお役立てください。」

 

「は・・・はい・・・何から何までありがとうございます・・・///」

 

 

私とあまね様のやり取りを見て、カナト君も輝利哉君たちも首を傾げていた。

 

 

「ねえ、しのぶさん。何の話してるの?」

 

「稲葉様。その質問は野暮というものですよ? 胡蝶様から切り出されるまではお待ちください。それが男性側の気遣いというものですよ?」

 

「そ、そうなんですね。わかりました。しのぶさんからその話が出るまではこれ以上の詮索は控えておきます。申し訳ありませんでした。」

 

「ふふっ。わかって頂ければよいのです。それではまもなく夕食の時間となります。食事は部屋まで運びますので、どうぞごゆっくりお過ごしください。」

 

 

それから私とカナト君は、元の部屋に戻り、体を休めつつとりとめもないお喋りをした。その何気ない日常の時間がとても贅沢に感じられた。

 

やがて部屋に運び込まれた夕食を頂き、就寝前にお風呂を頂き、必要なことを済ませてお布団を敷く。

 

 

「それじゃあ早いけどもう眠ろう。明日の朝からまたお仕事始まるからね。しのぶさんは充分に疲れを取ることができたかな?」

 

「はい。とても体が楽になりましたよ。これも全てカナト君が傍で尽くしてくれたおかげですね?」

 

「いや、あまね様のおかげだよ。お部屋も寝床もご飯もお風呂も全部用意してくれたんだからさ。まるで旅館にお泊りしたみたいだったね?」

 

「なるほど。旅館にお泊りですか。確かにそうですね。」

 

 

そうして彼はお布団に入り、隣を手でポンポンと叩き、私を招く仕草をする。

 

私は一度どうしようかと逡巡したが、ここまで来て思い悩むべきではないと腹を決めて、彼の隣で居住まいを正し、正座する。

 

 

「ん? 寝ないの? しのぶさん?」

 

 

私は膝の上で両拳を握る。思えばあの日からお預けをされてもう一か月半程経つ。カナヲじゃないけど、よくこれだけ我慢できたものだと我ながら思う。

 

私は彼の目を見つめ、頬に手を伸ばす。キョトンとする彼の唇に自身のそれを重ねる。

 

 

「っ///!? しのぶさん///!!??」

 

「求婚して頂いたあの日から・・・ずっと待ち続けていたんですよ? カナト君、全然その気になってくれないですし・・・」

 

 

私は潤んだ瞳で彼を見つめ、再度口付けする。自身の息がわずかに乱れているのを感じる。

 

 

「カナト君は・・・やっぱりまだ怖いですか? 女性とそういうことするのが・・・」

 

「え・・・」

 

「以前打ち明けてくれたじゃないですか。年上の女性に無理やり迫られたことがあるって・・・」

 

「し・・・しのぶさん・・・」

 

「今の私だってもう我慢の限界なんです。ずっとこうしたかったんですよ? 

 求婚されたあの日、あなたは私の気持ちをこれでもかと昂らせるようなことばかり言ってきて・・・そのせいで今日まで気持ちを抑えるのが本当に大変だったんですから・・・

 でもカナト君が嫌がるなら無理強いはできませんし・・・」

 

 

彼は漸く事態が呑み込めたのか茹でだこのように真っ赤になる。でも、青ざめてる訳じゃないから、彼だって少しくらいそういう願望があるんじゃないかと私は自身に言い聞かせる。

 

 

「カナト君・・・私はあなたが好きです。とっても大好き・・・愛しています。カナト君はどうでしょうか?」

 

「え・・・///」

 

「カナト君は私のことを愛してくれていますか///?」

 

「う・・・勿論だよ///」

 

「ふふっ。嬉しいです///。カナト君は私とじゃ嫌ですか///?」

 

「えっ///!? それは・・・///」

 

「・・・もし・・・本当に嫌なら今言ってほしいんです・・・そうすればまだ・・・おさまりがつきますから・・・」

 

 

私はその言葉を漏らしたあと後悔した。ここまで来て断られたら、もう流石に苦しくて耐えられない気がする。私は不安げにカナト君の目を見る。

 

彼は真っ赤になりながら少しの間目を逸らして口元を隠していた。彼にしては珍しい仕草だ。やがて彼から小さなつぶやきが聞こえる。

 

 

「・・・しのぶさんなら・・・きっと大丈夫だと思う・・・///」

 

「えっ・・・」

 

「うん・・・しのぶさんなら平気かな・・・きっと怖くないよ・・・でも襲われるような感じだとトラウマがぶり返すかも・・・そうじゃなければ・・・いいよ?」

 

「~~~!! カナト君っ///!!!」

 

「わっ!! ちょっ!!??」

 

 

私は彼に抱き着いてそのまま押し倒してしまった。もう気持ちを抑えなくていいんだ。そう思ったら無性に嬉しくて・・・

 

今まで抑えて来た感情が決壊した私はもはや我慢などできるはずもなく、そのまま彼と肌を重ねた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうしてどれくらいの時間を彼とそうして過ごしただろう。いつの間にかお互いに眠っていて、目を覚ますと朝になっていた。地肌から伝わる彼のぬくもりがひたすら心地よかった。

 

 

 

 

 

 

 

続く

 

 




告知です。次回で柱稽古編(???)は終わりです。
そして最終章は週一更新になります。更新速度はかなり下がりますが、それでも映画までには完結させる予定なので、引き続き読んで下さると嬉しいです。
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