スーパー地球プロジェクト! 地球大混合事変!!   作:グレン×グレン

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 はいどうもー! 今日は執筆がはかどったグレン×グレンでっす!

 そういうわけで、主人公たちが頑張る本編です!


第一章11 ツムカリ三連

 中野高等学校を舞台とする、クリストフの襲撃に対する防衛戦。

 

 この状況はまごうことなく圧倒的不利な状況下だ。

 

 クリストフはこの事態を引き起こした黒幕であり、必然的にアドバンテージを取っている組織。ゆえに、この奇襲は圧倒的に優位性を持っている。

 

 何せ、巻き込まれた側はろくな対応が何一つできていないのだ。人工衛星すら混在している以上、通信網はろくに生かせない。

 

 中野高等学校の襲撃は、その混乱をついた初動の一つでもある。

 

 クリストフの中核を担う組織の片割れである、ドグラ・マグラ。

 

 世界を混沌に落とし、すごい未来を絞り出すことを目的とするこの組織は、やろうと思えば世界を即座に掌握可能なほどにあらゆる業界に構成員を忍ばせながら、あえて様々な勢力に抵抗させている。

 

 そして、その中でも大きな打撃を与えた組織。それこそが日本の秘匿された諜報機関。しかも、その訓練生ともいえる中野高校の生徒である。

 

 いくつもの大き目の作戦が打破されるさいに、高い確率でかかわっている少年。明石エイト。彼の影響を受けて離反した最新型のドグラシリーズもいるほどの事態。

 

 最高幹部の一人すら討たれたことで、ドグラ・マグラ首領は中野高校そのものを優先的に潰し、実験体として回収するべき存在とすらみなしてしまった。

 

 クリストフとして活動するにしても、その興味は変わらない。

 

 それどころか、強い狂気的な煩悩で、歴史上類を見ない領域に辿り着いた異世界の英雄たる兵藤一誠が合流してしまったのだ。これはもはや、ドグラ・マグラにとって最優先攻撃対象といえる。

 

 周辺の外周部に至るまで大量の戦力を配置して、面制圧の体勢すらとった状況下。圧倒的に有利といっても過言ではなく、まして戦闘ではなく説得こそが本命ゆえ、なおのこと十分すぎると判断していた。

 

 ゆえに、この状況下は本来撤退を視野に入れていいほどの状況だ。

 

 説得対象である兵藤一誠から完全に拒否されたうえ、想定外の増援が多数現れているこの状況。控えめに見積もっても作戦は失敗すると言っていい。

 

 それでも残って戦っているのは、投入した戦力の大半が十分すぎるほどに軽微である為、使い捨てても問題がないという点。加え、指揮官であるドグラ・マグラ自身が好奇心の塊と言っていいところも大きい。

 

 この状況すらひっくり返せるかもしれない存在がいるとするならば、是非見てみたい。

 

 ゆえに、権限の範囲内でギリギリの戦力を投入している。

 

 そのうち、切り札といえるのが暴化によって過剰強化された量産型グレンデル。

 

 この戦闘が終わればすぐにでも命が落とすような状態になっているが、それゆえにこの戦闘に限って言えばその基本性能は一対一でグレンデルも倒すの手間取るだろう。

 

 その切り札を三体も投入した以上、敵となる彼らに死者が出るぐらいは確実。そう、ドグラ・マグラは踏んでいた。

 

 ……ゆえに、この戦いにおいて聖典剣隊リマ分隊は、物語の主役に躍り出ることとなる。

 

 単独、かつ短時間で暴化量産型グレンデルを一対一の撃破を敢行する。そんな存在が、脅威にならないはずがない。

 

 

 

 

 

 

 

 

「旧人類の心の隙をつくがゆえに敬服すら生み、ゆえにこそドグラ・マグラの僕にとって困惑と関心を引く……」

 

「……ああ、もしかしてミュー1ね」

 

「O!!」

 

 ベータ洗脳の解除コードを聞き出す最中、その妨害を取る切り札といえる暴化量産型グレンデル。

 

 その一体の突撃を前に、サフィア・ジュエリーズは一呼吸を入れた。

 

 聖剣は右手に構えつつ、サフィアは軽くステップを踏み―

 

「そいやぁっ!」

 

 ―突撃して殴り掛かってきた量産型グレンデルのそれを、蹴り上げる。

 

 そのままの蹴り上げでそれを成したサフィアは、その勢いに乗って一回転。

 

 その勢いもまま振り上げられた聖剣が、量産型グレンデルに深い裂傷を刻み込む。

 

 すぐに反撃を叩き込むグレンデルだが、サフィアの戦法は先ほどとさほど変わらない。

 

 蹴りで相手の攻撃を逸らし、その勢いに乗った聖剣で切り裂いてダメージを与える。言葉にすればそれだけのシンプルな対応だ。

 

 だが、量産型グレンデルには十分すぎる。

 

 半ば暴走に近い状態ゆえに、ただそれだけの繰り返しで十分。激高して更に攻撃が荒くなりスピードも上がっていくが、サフィアは一切タイミングをずらすことなく的確にそれを叩き込む。

 

 斬撃によって発生する切傷からは煙が立ち上り、それが邪な存在たる量産型グレンデルに特攻が入っていることを証明する。

 

 その聖剣は、聖なるオーラを強く立ち昇らせるだけでなく彼女の身に纏う様々な装備からも聖なる力を放っている。

 

 業を煮やしすぎた量産型グレンデルが口から火球まで吐いてくるが、それに対しサフィアが選んだ戦法はシンプル。

 

 聖剣を振るって強引に砕く。ただそれだけ。

 

 本来なら余波だけでも下手な人間は死ぬが、それに対してサフィアは簡単な魔法の防護加護だけで対応するという信じられない真似を行っている。

 

「流石に硬い……けど、この程度なら反応さえできればヌルゲーって奴?」

 

 そう言いながらサフィアは、懐から銃を抜き放つと、聖剣に滑らせる。

 

 その瞬間、銃から絶大な聖なるオーラが漏れ始める。

 

 この銃は、彼女達の世界における悪魔祓いの基本武装。光の弾丸を放つ祓魔銃。

 

 だが、その出力は今異常な域に到達していた。

 

 そしてそれを、サフィアは狙いをつけることなく引き金を引く。

 

 無造作と言っていい速度で放たれた一発は、しかしグレンデルの背中に叩き込まれる。

 

 聖剣の斬撃で深く切り裂かれたその場所に、何故か叩き込まれた。銃弾は内蔵にまで達して内部から邪龍を焼く。

 

 激痛と浄化により、量産型グレンデルは思わず絶叫を上げてのけぞる。

 

 そしてその瞬間、サフィアは一瞬でその眼前に現れた。

 

 動きが止まり、激痛で目が見えていても視界を認識していない。ゆえに量産型グレンデルにその攻撃を回避することはできない。

 

 そして一瞬。聖なる剣が眼球を突き破る、脳に達する。

 

 高出力の聖なるオーラが邪龍の頭部を焼き、一撃で絶命へと叩き込んだ。

 

 その光景を、自衛に徹していた皆本光一は見て目を見張る。

 

「……あれは、まさか……?」

 

 その言葉を意味をサフィアが理解するのは、まだ先の話となる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 同時タイミング。童門海香は邪龍を完全に翻弄していた。

 

 量産型グレンデルの周囲は霧に包まれ、位置を把握し切れていない。

 

 そして気づけば高圧で発射された水が叩き込まれ、体制が徹底的に崩れている。

 

 そして、そんな霧の中を海香は高速で移動していた。

 

 速いなどという次元ではない。文字通り目にもとまらぬ速さで四方八方を駆けだす海香をとらえることは、暴化状態のグレンデルでも簡単にできることではない。

 

 そこに霧による視界の悪化と、高圧水流の打撃による翻弄。はっきり言おう、量産型グレンデルはサンドバッグに成り下がっている。

 

 それでも圧倒的な耐久力と頑丈さが、量産型グレンデルを絶命に至らせない。

 

 この戦闘で寿命を統べて燃やされている暴化状態ゆえに、この戦闘において量産型グレンデルは圧倒的な頑丈さを保有する。

 

 それに対し、ちらりとサフィアによる蹂躙を見た海香は特に焦らない。

 

「ま、サフィアは邪龍には特に強い奴……だしね」

 

 自分も自分で、翻弄し切っているのは得物のおかげ。ゆえに文句は一切ない。

 

「旧人類の冷酷になり切れない(さが)に対する嘲笑!」

 

「イプシロン1!」

 

「R! 次はもう一つの退屈なほう!!」

 

「ベータ3!」

 

「L!」

 

「さっきから本当に酷くねぇか!?」

 

 そして、向こうが解除を進めている間に準備は完了した。

 

「チャージ……完了っと。じゃ、いこっか」

 

 そう呟き、彼女は手甲を具現化する。

 

 虎のような意匠を持つ、右腕に具現された鉄鋼は爪のような刃を伸ばしていた。

 

 そして左手に持つ聖剣と共に、海香は一気に量産型グレンデルの眼前へと躍り出る。

 

 振るわれる両手の斬撃は、先ほどまでとは一線を画す圧倒的速度に重さまで持った連撃。

 

 一気にサフィア以上の速度で切り刻む海香に対し、量産型グレンデルは両手を盾にしながらブレスを放つ構えを取る。

 

 本能的な反射のそれに気づき、海香は素早く後退。

 

 ―そして、両者の間に無数のリングが現れた。

 

「遅いよ……とどめ」

 

 その瞬間、一瞬でリングから砲撃が放たれる。

 

 その数、秒間数百発を超え千前後。

 

 一発一発の威力は先ほどの連撃には劣るが、その連撃でボロボロになっていた量産型グレンデルは、その波状攻撃で全身を穴だらけにして絶命する。

 

 それを確認しつつ周囲の警戒も欠かさなかったが、しかし顔色は青い。

 

「よし……ちょっと休憩しないと……全力出しすぎたし」

 

 荒い息を吐きながら、海香は小さくぼやく。

 

「……あれは、まさか……!?」

 

 その姿を見た雪菜が戦慄を覚えた理由を、彼女が知るのはまだ先の話だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして同じように、青野レイズも戦闘を優勢に進めていた。

 

 龍殺しの魔剣と高位の聖剣で敵を切り刻み、攻撃は的確に回避。

 

 それらを適切に繰り返し、二人ほど速攻や一気に押し切る体制は取らずとも、堅実かつ冷静に一手ずつ詰めていっている。

 

 もとより敵は、暴走状態。必然的に行動は荒く、複雑な戦術などの懸念はない。

 

 そしてベータ洗脳の解除コードこそが本命である以上、倒されないことこそが重要でもある。

 

 だが、それがある意味で仇となる。

 

「モキャキャキャキャー!」

 

「ガァアアアアアアアッ!」

 

 遅いかかるはアルティメットロイドと暴化邪龍。

 

 豪快さも速度もなかったがゆえに、他の敵が付け狙う余裕がそこにはあった。

 

「ちょ、あいつ大丈夫!?」

 

「ちっ! 助けた方がいいか?」

 

 邪龍達を聖なる龍で叩き潰しながら切り刻むジャンヌ・ダルクも、アルティロイド達を爆発エネルギーの雨あられ手蹂躙するヘラクレスも、それには警戒する。

 

 実際問題、暴化邪龍やアルティメットロイドは自分でも倒すのに時間は確実にかかるだろう敵。倒すだけなら確実にできるが、乱戦に持ち込まれると不覚を取るリスクはある。

 

 実際、自分達より一段上といえる曹操ですら即殺ができてないのがそれを証明している。

 

 現状味方であり敵の主力を相手にしている以上、倒されるとこちらの負担が爆増する。

 

 その観点から、援護を考慮するのは当然だろう。

 

「いや、その必要はない」

 

 だが、曹操はそれを否定する。

 

 アルティメットロイド一体に暴化邪龍二体の猛攻をかすらせることなく適切な距離で回避する彼は、同時にそれが見えていた。

 

「まだ余力が有り余っているよ彼は。余計なことをする必要はないだろう」

 

 その言葉の通り、レイズは既にそれを理解していた。

 

「……まぁいい。どうせ見せるなら派手に行くか」

 

 その瞬間、レイズは魔剣をあえて消す。

 

 同時にアルティメットロイドの攻撃に対し、軽く飛び跳ねたレイズはそれを利用して高く飛び上がる。

 

 それによって暴化邪龍の上に飛び上がった彼の左腕には、多数の散弾銃が接続されていた。

 

 総数五丁の散弾銃から、スラッグ弾が連射される。

 

 そう、連射。一丁一丁から秒間9発。更にそれらすべてが龍殺しの魔弾と化して、暴化邪龍を打ち据える。

 

 弾丸は全て、貫通せず内部で変形して更なる破壊を生み出す殺す為の魔弾。その一秒間の斉射により、暴化邪龍は45の致命傷を負って絶命。

 

 そしてその瞬間、聖剣は紐のように伸びて死体に絡みついた。

 

 瞬間、レイズはそれを引っ張って一気に加速。それによりアルティメットロイドの不意を突く。

 

「潰れろ!」

 

 間に合っているガードごと、剣に戻った一撃が割断となってアルティメットロイドを両断する。

 

 そこに襲い掛かるは量産型グレンデル。

 

 流石にこいつは危険と判断したレイズは、その瞬間目にも止まらぬ速度でそれを回避。

 

 素早くその方向に振り返ったグレンデルのブレスは、しかし捉えたはずのレイズが幻のように掻き消えたことで意味がなくなる。

 

 そしてその姿を探したグレンデルの後ろに、レイズは姿を現した。

 

「どうやら時間をかけるのは悪手だな」

 

 そう呟くレイズに反応した量産型グレンデルは、しかし動きが一瞬封じられる。

 

 その周囲にて輝くは、聖別が施された銀の護符。

 

 教会製のそれによって発生する結界は、しかしありえないほどの拘束力を発揮する。

 

「当惑・厄介・理解不能で恐怖や怒りまで生まれ、かすかな好感がどこかに生まれる!」

 

「デルタ3!」

 

「D!」

 

 その言葉は、大詰めになっていることを悟らせる。

 

 ゆえに短期決戦は必須。その判断の元、レイズは魔剣を創造する。

 

 それはJ字型、下部にスリットのある、少し前にも作っていた魔剣。

 

 これこそが、青野レイズの最強の手札。この聖剣を振るう為の奥の手。

 

「理性があるなら死後誇れ。この各勢力合同開発型聖剣ツムカリシリーズの更なる派生技を―」

 

 そして可変した聖剣が魔剣に装填され、そのオーラはあり得ない程に増幅される。

 

 そしてありえないことはもう一つ。

 

 その剣は、聖と魔を融合させていた。

 

「マガツツムカリの一撃を使わせたことをな!!」

 

 その一瞬で、量産型グレンデルは一刀両断されて左右に倒れる。

 

 崩れ落ちる魔剣を意に介さず、レイズは振り返りながら魔の武装を構える。

 

 それは、左腕にケーブルのようなもので繋がった肩掛け式のカノン砲。

 

 そして放たれた魔弾は龍殺しの散弾。後ろから迫りくる邪龍数体を一撃で粉砕する火力を発揮する。

 

「もう一つ。この神器併用型人工神器のテスターを、ただの言い出しっぺだけで務められると思うなよ?」

 

 この瞬間、戦闘の趨勢は確実に傾いた。

 

 すなわち、敵の切り札たる量産型暴化グレンデルの壊滅。

 

 その最後の一体を前に、時間こそかけれどレイズは止めを刺しきる。

 

 戦慄すべきは、彼がいまだ準神滅具を使っていないというその一点。

 

 聖典剣隊、最強にして対神の精鋭たるリマ分隊。その筆頭にして黒一点は、その本領を明かさないことで凄まじさを証明する。

 

 

 

 

 

 

 これが、聖典剣隊最強部隊。神すら屠れる可能性を持つ、聖剣と準神滅具を併せ持つトップチーム。

 

 サフィア・ジュエリーズ

 

 童門海香

 

 青野レイズ。

 

 最新強大たる新型聖剣「ツムカリシリーズ」の担い手達である。

 




 この三人は多重クロス作品におけるオリジナルキャラクターポジションであることから、いろんな要素をクロスオーバーさせることを前提としております。

 そういう意味ではまだまだ底上げされるので、そういう点もお楽しみに!!
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