スーパー地球プロジェクト! 地球大混合事変!! 作:グレン×グレン
あめ色になるまで炒めた玉ねぎは万能贖罪だと思う今日この頃、今日も今日とて新しい話を透過するぜー!
【青野レイズ】
とりあえず、暴化量産型グレンデルは片付いたな。
そして趨勢は大きく傾いている。
「いや~。一日に二度も禁手を使う羽目になるなんてね。……ま、使うからには遠慮なくいくけどね」
「上に上がってんなら容赦する理由もねえ! まとめて吹っ飛ばせ!!」
天使デュリオと暁の攻撃が、空を埋め尽くすように邪龍達に滅びをもたらしていく。
「そもそも動きが荒いし、性能もヴァーリ・ルシファーやサイラオーグ・バアルほどではないならやられる通りはないな」
「この程度でやられたら! アルティメギルの幹部達に流石に合わせる顔がねえよ!!」
アルティメットロイドの残りも、曹操やテイルレッドが倒していく。
そして、解除コードもまた後少しだ。
「野心・向上心・情熱……渇望」
震える声で、アスヤは最後のキーワードに紐づけた感情を語っていく。
「心を揺さぶり続ける、温かい何か……」
そこから流れる涙こそ、その感情の最も重い物だろう。
「あの懐かしいチーム……なんだったっけ、何て名前だっけ……?」
「「「「「「「アルファ3!!」」」」」」」
中野高校のチーム達が、一斉に答える。
「
「ぬぉおおおまずいまずいまずい!!」
ドグラ・マグラ首領が動揺するほどに、最後のピースも埋まった。
「解除コード「HELLOWORLD!」」
これが、この状況を解除する最大の切り札。
「解除コード入力! 「ハローワールド」ベータ洗脳解除!!」
城戸が素早く攻撃を回避しながら、解除コードを告げる。
よし、これで行けるか―
「まだだ、薫!」
「
皆本さんがまずいと反応し、薫がすぐに動きを止める。
まずい、まだ戦闘態勢すら解けていない。なんならエイトと千堂も動きが止まってない!?
「おかしい……ハローワールド……!」
「ハローワールドって言ってんだろうが!」
アユーシャ嬢と七々扇も解除コードを入力するが、動きが止まる気配がない。
おいおいどうした、どうなっている?
「うぉおおおお! ロマンが無くてよかったよ……気合と根性ぉおおおお!」
そしてドグラ・マグラが気合を入れてきやがったな!
ベータ洗脳が僅かにかかっているのか、アスヤが何も言えなくなっている。
まずいぞこれは。これどうするんだ?
やはりさっさと両手両足を砕いておくべきだったか。いや、千堂とアスヤの戦いを見る限りそれでも悪あがきができそうなのがまずい!
最悪泥をかぶる覚悟を今すぐした方が―
「……一文字足リテナイ!
―その瞬間、野原の声が飛ぶ。
……ロマンだな確かに……あ。
「ハローワールド!!」
いつの間にか後ろに回っていた宝星院が、アスヤの至近距離で大絶叫。
「……よし、解けた……!」
「とかれたぁああああああっ!?」
アスヤとドグラ・マグラ首領の正反対の声が、事態がひっくり返ったことを証明する。
「こういうもんはのぉ……一番おっきくはっきり近くで言えばどうとでもなるのよ!」
よし、となると後は二人にも至近距離から声を張り上げれば……いや。
「接近できるのかコレ!?」
「いや、よるしかない!」
皆本さんがその辺りを危険視するけど、赤龍帝は腹をくくっている。
「
と、赤龍帝がなんかおかしな様子になっている。
何がどうなったのかと思った時、俺の視界になんか妙なのがゴロゴロと出てきた。
……半裸のゴツイおっさんが、なんか周囲を数百人レベルで現れている。
え、これ何?
「先輩?」
「使ってねえよ!? 使うにしてもこんなのなわけないだろ!?」
「あれ、悠理ちゃん!?」
「待って薫ちゃん! ちょっとここでそう思うのやめて!?」
やれそうな人達が相方に疑われて全力で否定している。
え、でもこれ……なに?
「……まさか!」
その瞬間、テイルレッドが何かに気づいて喜びを見せる。
え、一体何が―
「『ハローワールドッ!!』」
―その瞬間、突如現れた二つの影が千堂とエイトに解除コードを叫び、素早く掴むとこちらまで飛んできた。
その恰好はテイルレッドに酷似した、黒いスーツを纏った少女及び、……銀色のロボット。
「待たせたなレッドよ! ライブの打ち合わせで巻き込まれたうえ、通信も繋がらなんだわ!!」
『ごめんなぁ? でもまぁ、おかげでいろんな方面と繋ぎ取れたから勘弁してな?』
「ブラック、シルバー! 無事だったのか!!」
テイルレッドの仲間のようで何より。
「紹介してほしいが、後にしよう。……とにもかくにも、ここで奴を捕らえるなり仕留めるなりすればこっちにとってかなり有利に働くしな」
とりあえずはそっちに集中するべく、俺はあえて声に出す。
情勢は一気にこっちに有利になった。なら、このまま一気に畳みかけるのが吉だ。
「どうするとーちゃん! ボーイからはこの戦力差の時は確実に
「くぅっ! シックボーイめ、教育者としての素質もあって何よりだよ!」
小鈴に指を突き付けられ、ドグラ・マグラ首領は中々に追い詰められた表情だった。
さもありなん。本命の相手にはバッサリ勧誘を断られ、望外の相手にも完全否定されて、たまたま来た候補にも相容れないと言われたわけだ。奴の勧誘は本日三連敗であり、メンタルにもそこそこ響いているだろう。
更に相応の奥の手であるベータ洗脳は解除コードが入手されたこともあり、どうとでもなること請け合い。更に奥の手だろうアルティロイドと邪龍の強化手段も、使った奴がもう全滅しているからあまり役に立っていない。
このまま一気に潰しに潰せば、それに越したことはない。
……だが、ドグラ・マグラ首領は小さく笑った。
「仕方がない。失った者は大きいけど、得た者もあるから帰ろっかな?」
その言葉に、俺は寒気を覚えて周囲を確認する。
何か欠けているものがないかと思った時、俺は気づいた。
「……野上はどこだ!?」
「……あれ? 葵!?」
薫も気づいたが、気づけば野上葵がいない。
そして気づけば、ドグラ・マグラは空間を歪めていた。
そこに映し出されるのは……憎悪の気配を見せて虚ろな表情になっている野上葵。
「葵ちゃん!?」
「貴様……何をした!」
「ふっふっふ。君達なら分かるんじゃないかい、皆本光一君に雲居悠理……いや、ミラージュ君の方がいいかな?」
雲井と皆本さんに応えるドグラ・マグラ首領の言葉に、違和感を覚える。
どういうことだ? あっち側に知られている、そんなものをあえて使っていると?
よく分からないが、皆本さんと雲居は明らかに顔色を変えている。
そして、薫に至っては奥歯をかみしめているほどだった。
「まさかギリアム!? でも、あいつは死んで……っ!」
「いや、よく分かんないけどありえるぞ薫さん」
赤龍帝が、否定しようとした薫に待ったをかける。
当然だろう。それに関しては俺達の方が理解しているからな。
「……さっき出てきた量産型グレンデル。オリジナルは大昔に滅びているはずなのに、つい最近俺達に襲い掛かってきたばかりなんだ。……禍の団と組んでるなら、復活させることはできる……!」
その言葉に、ドグラ・マグラ首領は満足そうに頷いた。
「その通り! 見どころのある人達を強化復活させることも、ベータ洗脳のようにいちいち命じることなく味方に付けることもできちゃう上、ベータ洗脳で速攻かけてからのコンボで忠実な手駒の大量確保も便利にできちゃいます♪ あ、メッセージを頼まれてたよ……「しつこい女は嫌われるって知ってるかい?」……だってさ」
「誤解されるようなこと言わないで! 私は初めて会った時から皆本一筋だもん! ね、光一?」
めちゃくちゃ動揺しているがそこでいいのか……いや、恋する乙女にとっては大事か。
「んなこと言ってる場合じゃないし、ここで名前を呼ぶなぁーっ! というより、それにしたってこの一瞬でなんて……!」
皆本さんが割って入るけど、気づけばテイルレッド達の顔色が悪くなっていた。
「……ドグラ・マグラ首領……おまえ、まさか……まさか!?」
「いい直感だね、テイルレッド。うん……その、ね?」
なんかドグラ・マグラ首領がすすけ始めたんだが―
「……あの子怖いね。ベータ洗脳を上乗せして一気に仕掛けたんだけど、もうベータ洗脳すら振り切って胸を滅ぼす憎悪と殺意の渦をまき散らして一瞬で他人まで巻き込んじゃうんだよ。ビーモスもびっくりだよね……」
―なんて?
「本当に何やってんだぁあああああああああっ!?」
テイルレッドが思いっきり絶叫した。
もうもの凄く絶叫しているし絶望すらあふれているんだが。
え、なに? 俺も流石に追いついてないぞ?
「ブルーが……愛香がどれだけ自分の胸にコンプレックスを持ってると思ってやがる! 俺はあいつの胸への憎悪を文字通り身をもって知っている……いや、絶対に再現できてないレベルですら、信じられないぐらいに巨乳に対する殺意を持っているんだぞ! それを増幅させるなんて……三千世界を滅ぼす邪神にあいつを仕立て上げたっていうのか……許せねえ!!」
「あのブルーに……貧乳にそのようなことをしたのか!? 愚かな……奴の貧乳コンプレックスは、うかつにつつこうものなら人知を超えた暴力によって命も尊厳も砕かれるだろう禁断の領域。アルティメギルでもうかつにつつく者や逆に褒め称える者はいるが、その殆どが筆舌に尽くしがたい惨状に見舞われるというのに……! 狂っておる……っ!?」
『信じられんわぁ……。ブルーはホンマにそこ気にしてるんやで? それを使って悪事に使おうとか、めっちゃ酷いし絶対に自爆して自滅するフラグやわぁ……』
……胸が小さいことに対するコンプレックスは、かなり酷いことがあると知識としては知っている。
知っているが、おそらく味方にここまで言わせるほどとはな。
どういうレベルの貧乳コンプレックスだ。うかつに刺激するとこっちの命が吹き飛ばされそうなレベルなんだが。
「……なんてこった……っ!」
そして赤龍帝が崩れ落ちている。
その目からは涙がこぼれ落ちている。
というか、絶望している。
「ここまで……ここまでの怨念ができるほどの貧乳だって……? そんな、そんな悲劇が……更に悪の組織に利用されるなんて……絶望なんて生ぬるい……!?」
そこまで絶望しますか? いや、そういう人だったか!?
まぁそれはともかく、これどうしたものか……?
「……ちょうどよかったですね、ドグラ・マグラ。例の時間です」
と、そこで少し前に聞いた声が聞こえた。
「この声? さっきの人……?」
「さっきというと……ユーグリッド・ルキフグス!」
シャイと姫柊が反応するが、そういえばそうだ。
ユーグリッド・ルキフグス。禍の団の新たな幹部となっている男。
そいつが空間の歪みからひょこっと顔を出した瞬間、俺は反射で銃撃を叩き込んだ。
が、ユーグリッドはあっさりと魔力を振るってそれを弾き飛ばす。
「これは容赦がない……。ですが、魔王クラスのグレイフィアを姉に持つ以上、私も弱くはないのですよ?」
流石に抜き打ちでは無理か。
それに何の時間だ?
例のというからには、何かしら定期的にしなければならない……もしくは、せずにいるわけにはいかないといったタイプなんだろうが、なんだ?
と、そこでドグラ・マグラはにこりと笑った。
「じゃ、今回は彼らに出しちゃおう! こっちも結構やられまくってるから意趣返しにね?」
「それはいい。むしろ都合がいいでしょう」
と、ユーグリッドもなんか納得している。
「お乳で様変わりする今代の赤龍帝なら、データ検証にぴったりです。まだお乳で不可思議な現象を起こしていないのでしたら、貧乳の化身とぶつけて反応を見るとしましょう」
……あ、これヤバイ。
第二ラウンドだ。それも、かなり頭の痛い。
「じゃ、とりあえず溜まった分全部投入! ゆけ、暴走阻止用ガス抜き型ウツセミ「怨乳鬼」軍団!」
「ちょっと待ってそのネーミングセンスぎゃぁああああああ!?」
その瞬間、一斉に飛び掛かってきた人型のウツセミの軍勢に、赤龍帝がタコ殴りにされながら吹っ飛ばされていく。
一瞬で近くできた数は12体。その動きはさっきの量産型暴化グレンデルほどのスペックは感じないが、動きにキレがありすぎる!?
……あ、空間の歪みが消えていなくなってる!? やられた!?
「なんだあの卓越した武技は!? 闘戦勝仏殿の動きのキレを、サイラオーグ・バアル並みの若き肉体で振るっているかのようだ……!」
「……あれだけの研鑽を積んだ動き、獅子王機関の攻魔師でもそうは……っ!?」
曹操と姫柊がもの凄く戦慄している。いや、俺も目を見張るほどの卓越した動きではあるが!?
おそらく、戦闘になれば暴化状態の量産型グレンデルより遥かに倒しにくい難敵だ。性能を補って余りあるほどの技術を保有している……!
「あれは愛香の動き……! まずい、イッセー何とか逃げるんだ!」
「ツインテイルズでも戦闘巧者としてはブルーがぶっちぎる! その技量をあそこまで再現するとは、リンクされているのか! 死んだぞあ奴!?」
テイルレッドとブラックがもの凄く戦慄している。そしてあそこまでってことは完全再現できてなくてあのレベルか。
テイルブルーは武神の末裔か何かか!? あと胸部がやけにまずいしいウツセミなんだが、妙なところで引っ張られてないだろうか!?
いや、そんなことを言ってる場合じゃない。
「なんで俺だけぇえええええっ!? いや、ものすっごく失礼だけどおっぱい大きい女の子たくさんいるよね!? 分散してぇええええええっ!?」
赤龍帝のご意見はごもっとも!
ただ、テイルレッドは心から違和感を覚えてないなアレ。
完全に納得している奴の雰囲気なんだが。正直この状況下をどれだけ納得できるんだと言いたい。
「多分
な、なるほど……ど?
「どういう次元だよ! 目の前にある実物無視して男を狙うってどんなレベルだよ!?」
皆本さんのツッコミが正論だが、相手がおっぱいドラゴンだとちょっと否定しきれない。
「いや、それだけではないだろう」
と、ゲオルグがちょっと呆れ気味に眼鏡を直しながら言い切った。
え、他にも何かあるというのか?
俺達の視線を一瞬集めながら、ゲオルグは言い切った。
「赤龍帝の籠手にはかつて男女問わない歴代赤龍帝の残留思念が存在し、それらが失われる直前にはリアス・グレモリーの乳をフェーズ3にして情勢をひっくり返す為にJカップとか言われているサイズがAAAカップぐらいになるまで減少させて力を供給されていたからな。その影響で奴の鎧の中に乳房の概念がこびりついていてもおかしくあるまい。確か歴代の女性最強は乳房も豊満だったはずだ」
「よく真面目に語れるな!? っていうか、何がどうなったら減るんだよ!?」
暁のツッコミが正論過ぎる。
「あれ? 前に生中継の記者会見見たけど……普通におっきくなかった?」
海香がふと気づいて首を傾げるが、天使イリナがちょっと苦笑いになっている。
「供給すれば供給するだけ減るけど、一日寝れば元に戻るのよ。一安心よね♪」
「余計に分かんねえよ!? なんで元に戻るんだ、しかも早すぎるだろ!?」
「超能力者より大概だな!? 物理法則を無視するにも限度があるだろ!?」
暁と皆本さんのツッコミがド正論過ぎる。
ただし、ゲオルグはすすけたような笑顔を浮かべていた。
何も知らん奴には分かるまいと言わんばかりの、苦労人の表情である。
「リアス・グレモリーの……スイッチ姫の乳房が絡んだ兵藤一誠に常識は通じんのだよ。そうでなくても理不尽じみた乳技を持っている上、絡んで意味不明な事態が起こればもはや情勢が彼らの側に揺らぐは確定している。堕天使前総督アザゼルが勝ち誇るほどの、リアス・グレモリー眷属が必勝パターンだからな」
もはや哀愁すら漂っている。
「あ~……。そういやゲオルグ、三回ぐらいやられてんなぁ……」
と、ヘラクレスがぽつりと呟いたが確かに。
「えっと、旧魔王派の大攻勢の時に洋服崩壊で要を壊されたケースに、京都のテロで前人未到くらったアレに、最後におっぱいエネルギー供給事変か。確かにボロッカスだな」
「あ~確かにねぇ? 上位神滅具を既に至らせるってのに、歴代最弱の通常神滅具にここまでやられるととか、プライドズタボロ案件か~」
俺が指折り数えて納得し、サフィアも同情の視線をちょっと向けてしまう。
テロやらかした連中が痛い目見るのは好都合だし自業自得だ。……まぁ、確かに三回もやられると相当メンタルに来るだろう。
せめてシリアスに倒してくれと、そう言いたくなる気持ちは分からんでもない。
いや本当に、乳龍帝おっぱいドラゴンって凄いな色々と―
「……大丈夫ですか兵藤さん! な、何とか……くぅっ!」
―シャイが何とか怨乳鬼を引きはがそうとして跳ね飛ばされたことで我に返った。
あ、今そんなことを考えている場合じゃないな……!?
絶チルをクロスさせるにあたり、ギリアムの能力は割とマジで多重クロスに向いていると思う今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。
さて、この調子で少しずつ書き進めていきたいぜー!