スーパー地球プロジェクト! 地球大混合事変!! 作:グレン×グレン
【青山レイズ】
喫茶店から出て、俺はすぐさまげんなりとする。
……そこにはドラゴンの群れを率いる銀髪の男がいた、
確か、数日前の報告にあった、禍の団をまとめている奴の部下だったな。
「とりあえず、禍の団が今回の件に一枚噛んでいることはよく分かったよ」
「これはこれは。既にこちら側の方が接触しているとは思いませんでした」
微笑みすら浮かべているが、厄介な奴が嫌がった。
「待たせました! ってドラゴンの群れってファンタジーかよ!?」
「青野さん、もしかしてあそこの人達って……!」
変身を終えた観束と紅葉山-テイルレッドとシャイがすぐに出てくるが、まぁそうなるよな。
「奴はユーグリッド・ルキフグス。少し前に姿を現し、今の禍の団の幹部になっている男だ」
俺は軽く説明するが、非常に厄介だ。
ルキフグス。この名は三大勢力の悪魔にとって面倒の塊を言える。
元々魔王ルシファーの一族に使える一族で、それまでの戦争やかつての内乱でほぼ滅びたといえる。
ほぼだったのはグレイフィア・ルキフグスという生き残りがいるからで、彼女は今魔王ルシファーを襲名という形で引き継いだサーゼクス・ルシファーの配下であり、そして妻でもある。
ユーグリッド・ルキフグスはその弟だ。その為グレイフィア・ルキフグスには内通の疑いがかけられておりややこしいことになっている。
だがなんだ、あのドラゴンの群れは……!
「ドラゴンの群れとかふざけんな! っていうかなんだって? あいつがこの事件の黒幕だってか!?」
暁も警戒しながら出てくるが、ユーグリッドは面白そうな表情だ。
「おや、そこまで狙ったわけではありませんが中々の集まりですね」
聞き捨てならないことを言ったユーグリッドだが、こっちが聞くより早く楽しそうに話を続けてくる。
「日本のヒーローであるシャイに、かの第四真祖。こちら側の事情に詳しい方も手練れのようですし、これは思った以上に話が進みそうです」
そう言いながら指を鳴らすユーグリッド。
すると、若干コミカルな連中が周囲の道路を囲んでいる。
「アルティロイド! お前ら、アルティメギルとも関りがあるのか!」
テイルレッドが警戒するが、これが例の連中か。
アルティメギルっていうのはトップが失われたようだが、話によるとそれこそ数十億ものエレメリアンがいるらしい。統率は取れてないだろうが規模としてはまだまだ余裕があって当然だろう。
そしてユーグリッドも特に隠すことなく、あっさりと頷いている。
「ええ。残党……というよりははぐれ者の方々とは手を組んでおります。なにぶん我々、アルティメギルより悪辣な組織なもので」
そう言うユーグリッドは、ドラゴンの群れに手を広げて見せつける。
「こちらの邪龍達もその一環で作り出しました。まぁテストとしてその辺の野生動物を材料にしているこっぱなもので、在庫処分を兼ねた挨拶といったところです」
その発言で外道っぷりがよく分かる。
その手の手合いに慣れてないのだろう。テイルレッドもちょっと戦慄しているし、シャイも顔色が悪くなっている。
暁と姫柊は機嫌が悪くなっている止まりだが、それにしても外道っぷりが酷いな。
とりあえず、ここは年長者として動くべきだな。
「ユーグリッド・ルキフグス。つまり禍の団がアルティメギルの関係者を取り込んで、今回の事態を引き起こしたということか!」
念の為の確認だが、そう外れてはいないだろう。
実際、ユーグリットも特に否定する様子を見せていない。
「近いですね。厳密にはアルティメギル残党を含めた、複数の勢力の連合体です。まぁ、今の禍の団は二大幹部の片割れといったところですね」
そう言いながら、ユーグリッドは更に指を上に突き上げる。
するとそこの空が歪み、巨大な飛行船が姿を現した。
認識を阻害する魔法ではなく、科学的な光学迷彩か!?
「とりあえず今回巻き込んだ世界の悪の組織と手を取り合った形ですね。もっとも、アマラリルクとやらは接触できませんでした。我が主も対を成す幹部も心が若いので行けると思ったのですがね」
「……貴方達は何が目的なんですか! 一体なんでこんなことを?」
シャイが問い質すように聞くが、ユーグリッドは微笑みで答える。
「そこまで語る気は今はありません。……が、私個人としては
そう告げたうえで、ユーグリッドは手を掲げる。
それに反応するように、邪龍達とアルティロイドが一斉に襲い掛かる体制になった。
……ここで仕掛けるということか!
「では挨拶を始めさせてもらいます。まぁ、頑張れば十分乗り切れるでしょうからさほど問題は―」
奴が言い切るより少し早かった。
「
なんか急に邪龍達が吹っ飛ばされた。
「うぉおおお! なんだこいつら!」
そして割って入った謎の集団が、アルティロイドを切り捨てていく。
そして同時に、ユーグリッドが紅のビームに包み込まれる。
……その光を俺は見たことがある。
基本は映像。だがそれが初めて放たれたところを俺は生中継で見た。
あれはクリムゾンブラスターと呼ばれる、我らが世界の英雄が持つ必殺技。
「いきなり人間界の街中で何してやがる、ユーグリッド・ルキフグス!!」
そう吠える紅の鎧の持ち主は、空を飛びながら宣言する。
「レイヴェルと小猫ちゃんとギャスパーの礼、ここで返してやろうか!?」
赤龍帝、兵藤一誠。
ここで来てくれるってのはありがたいな。
「赤龍帝の兵藤一誠殿とお見受けします!! とりあえず奴とドラゴンの群れと特撮戦闘員っぽい奴らは敵です! それ以外は味方もしくは中立とみなしてください!!」
俺は素早くそう告げるが、その時ユーグリッドが強引にビームを吹っ飛ばしたうえで俺達を見渡した。
「……役者が揃ってくれたようで何より。ではいい機会ですし、ちょっとした名乗りをさせてもらいましょうか」
そう面白そうに言うユーグリッドは、そして俺達全体を見回すとまずシャイに視線を向ける。
「心を力に変え、世界から戦争を消し去ったヒーロー達の後継者が一人、シャイ」
そして次に暁の方を見る。
「吸血鬼達の真祖が一つ、ありえざる第四の真祖を継いだ者、暁古城にその伴侶が一人たる姫柊雪菜嬢」
反論を出したい雰囲気の二人を無視し、次は割って入った集団に。
「日本を裏から守る諜報員育成機関、中野機関の若きエージェント諸君」
そして次はドラゴンを薙ぎ払った方向にいる、空に浮かぶ少女達を見据える。
「日本が誇る
そして今度は赤龍帝を振り返る。
「三大勢力が若き英雄。史上最弱にして史上最優の赤龍帝、おっぱいドラゴン兵藤一誠!」
最後に、俺の隣に立っているテイルレッドに視線を向ける。
「そして数多の平行世界から心の輝きを奪うアルティメギルを打倒した存在、究極を超えるツインテールの戦士、テイルレッド!」
俺達を見渡し、そしてユーグリッドは手を広げて宣言する。
「我々はこの事態を引き起こした元凶! 多地球同時侵略組織「クリストフ」! あなた達の、敵です!!」
今にして思えば、俺がこの場にいたことに運命すら覚えてしまうだろう。
いくつもの地球を同時に悪意で翻弄した組織、クリストフ。
その戦いには、俺にとっての因縁もいくつも混ざっていたんだからな……。
ちょっと短いですがキリもいいのでこれでプロローグは終わりです!
多重クロスの練習作として作っていますが、楽しめる作品にできたらと思っております! 感想・高評価・推薦などがもらえるよう頑張っていきまっす!