スーパー地球プロジェクト! 地球大混合事変!! 作:グレン×グレン
とりあえず一章までは一日一話を成立させれるといいけど、さすがに無理があるよなぁ……。 週末まで凌げれば土日である程度は……!
【観束総二】
凄い勢いで青野さんが土下座した。
いや、本当に凄いな。飛び出して入ってきた二人の前にスケートみたいな動きで回り込みながら、こっちを向いて土下座してる。
相当鍛えてるな……いや、コレ、鍛えた影響が出てるのって大変だな。
「……えっと、ほんとゴメン、レイズ。ちょっとで出待ちしてただけだったんだけど、まさか気づかれてるなんて思わなくって」
「だから……やめようって言ったのに」
二回言われたな。
ま、まぁ色々あるよな。
それにツインテールの女性が悪く言われるのもあれだし、俺もちょっと助け舟を出すか。
「大丈夫です青野さん。こんなもの、俺の母さんとかに比べれば全く問題ないです!」
「お前のお袋が大丈夫なのか?」
「なんだろう。アザゼル先生を思い出しそう」
あれ? 暁さんと兵藤さんに遠い目をされたぞ。
「いや本当に申し訳ありません! ほら、サフィアも頭を下げろ。むしろ土下座案件! 攻撃されかけたんだからな!?」
青野さんがなんかごり押ししているけど、それは駄目だ!
「まってください青野さん! そこまでする必要ないです!」
「いや……明らかに戦闘開始寸前だったけど……?」
連れの女の人がそういうけど、それは黙ってられない。
「悪いことをしたのなら謝るのは当然ですけど、それでツインテールが床に無造作に投げ出される……そんなこと俺には耐えられません!」
「それはむしろ耐えられるようになった方がいいぞ?」
くそ! 真顔で言われた!!
なんでだ!? あのツインテール、割と真剣に整えられているんだぞ!?
あのツインテールが床に適当に投げ出されるなんて俺には耐えられない! いや本当に耐えられない!!
「そこを何とか! 俺を助けると思って!! 本当に、床に投げ出されると思うだけで胃が痛くなるから!!」
思わず頭を下げたけど、なんかひかれている気がする。
……いや、まぁ当然なのか……?
そういえば、俺がテイルレッドとして活動する前は、俺がこんなことを堂々と言ったら周りが全員引きそうだったなぁ。
「……あれ? 今思ったけど、世界ってこれが普通だったよな? ……俺の何が世界をあそこまでツインテールに染め上げた……?」
「……ツインテールで世界染め上げるってなんだよ?」
兵藤さんが唖然としているけど、なぜか兵藤さんにいろんな視線が突き刺さったな。
「イッセー君が言っていいこと?」
「イッセーどんがいうかい?」
「お前が言うなお前が」
「いや、さすがにそこまでの世界的影響力は与えてないはずですが?」
紫藤さんとデュリオさんとヘラクレスさんが口々に言って、青野さんが我に返ったようにツッコミを入れた。
「まぁおっぱいドラゴンは異形社会で世界的に流通してますけど、世界全土がおっぱい祭りになったりはしてないです……おっと、そのあたりの情報がまだ回ってなかったな」
あ、そっか。
俺のそのあたりの情報は、まだそこまで話してなかったな。青野さんたちだけだ。
っていうかおっぱいドラゴンって、またストレートな名前が出てるな。
なんだろうか。そういえば兵藤さんが胸でいろんなことしているって言ってたな……それか。
「……なんですか、そのお色気ありそうな名前は!」
「あ、残念だけど子供向け特撮番組だから。とりあえず落ち着いてくれ」
野原さんがなんかすごく食いついているけど、俺はあんまり食指が動かないな。
いや、ツインテール属性を極めすぎたあまり、それ以外の感情や情動がツインテールに呑まれた影響が残っているからだろうか。もうちょっと反応したほうがいいのかもしれない。
「えっと……とりあえず自己紹介していいかな?」
と、ツインテールの人が首をかしげてきた。
しまった。まだ見ぬツインテールを俺が忘れるなんて。それはそれとしてツインテールに失礼なことはできない……!
「あの、大丈夫ですか……?」
「気にしない方がいいぞ紅葉山。あれは絶対にまともな神経の奴が到達してはいけない境地の悩みだから」
青野さんが紅葉山さんを止めているけど、そこまで言わないでくれ。
あのツインテールはかなりバランスがいいし、髪質もいい。総合力もすごいといっていいだろう。
年季、経験、そして修練。全てが高い水準のツインテールだ。テイルレッド人気で急激に増えたツインテールたちもいいものだけど、やはりここまで優れたツインテールは見ていてとても気分がいい。
ただ一点、どうしても気になることもあるけどな。
「とりあえず名乗るけど、レイズの同僚……っていうか最近チームを組んでるサフィア・ジュエリーズよ。所属はアースガルズになるわね」
「……
そう言って、小柄な人と一緒に挨拶をするサフィアさん。
……そのツインテールから、なんていうか闇というかへばりつく泥のようなものを感じるからな。
きっと、何か深い経験があるんだろう。そう思う。
それは俺達に、心を守る力を与えてくれた彼女みたいな、まだ軽いそれだった。
……自分の世界を守ることができなかったという、彼女のそれより軽いのは全く大したことじゃないことだからな。
【青野レイズ】
とりあえず、まだまだ時間をかかるみたいなので交流というか情報交換を一回やり直した。
それで知ったのは、エイト達や薫達の世界の特徴だ。
まずエイト達の世界だが、世界を事実上半ば支配下に置いている組織との暗闘を繰り広げている世界だ。
ドグラ・マグラ。確か「一度ですべて理解するのは正気じゃ無理」とか評され「読むと発狂する」なんて話になったほどの奇書がそんな名前だったな。
そんな名前を冠する組織。まともではないだろうと思ったけどその通りだった。
遺伝子調整されて人工的に生み出された存在達の集団で、人間を石のようにして殺す光線やら、人間を爆薬にかえる薬品やら、とんでもない科学技術をいくつも保有。構成員は世界各国の要となりえるところに潜り込んでいる。そしてその上で、さっき言った技術を意図的に使って犯罪を巻き起こしているとのことだ。
その目的は決定的な部分は知られていないが、世界を征服することではなく世界を混沌にすること。どうも首領は「未来は時間じゃない。締め上げればいくらでも早く来る」などと言っていたそうだ。
……中々とんでもない奴の様だ。おそらくクリストフに関わっていると考えるべきだろう。
そして薫達の世界だが、こっちは方向性としては暁達の世界に近いかもしれない。
大昔から超能力者がたまに生まれ出ている世界であり、超能力者という存在が国力にかかわることもある領域にある世界。震度のようなレベルわけがされ、薫達は日本に属する超度7の切り札といえるようなチームらしい。
だが超能力者はいまだに少数派で、高い超度の者達はごく僅か。必然として、人種差別問題といった物も発生している。
超能力者を排斥することを前提とする「普通の人々」なんてものが当たり前のようにいるそうだ。……というか、多分俺がこの事件の直後に出会った連中それだな。
さらに超能力者達だけで構成された反
そして黒い幽霊は利用していた超能力者によって半ば掌握。パンドラと共闘した薫たちだが、その超能力者が黒い幽霊のほとんどの資産を使い自分を贄として、悪意を振りまく意思の集合体が出てきてつい最近何とか撃退したばかり。
色々と酷い話もあったものだが、そういったゴタゴタを乗り越えて何とか頑張ろうとしていた直後だったらしい。
どの世界も色々と大変だということか。
……ただまぁ、そうなるとやっぱりというかなんというか……。
「……髪型って、凄いんだな……」
「いや、この場合性癖……性癖?」
何人かもの凄い勢いで戦慄している。
まぁ当然だろう。
おっぱいドラゴンによって嫌でも慣らされている俺でも、やはり衝撃はあったからな。当然の反応だろう。
さて、それはともかくだ。
「とりあえず、赤龍帝からすればまだよかったのでは? ある意味救いですよね、属性力って」
俺はその辺、話のムードを変える為にも聞いてみた。
ただ赤龍帝にはもの凄く戦慄を覚えていた。
「なんで!? ……いや、アザゼル先生が提唱する
なんか赤龍帝は反論しているけど、いやそんなことはないだろう。
「……あぁ~。そういや言ってたな……うん」
「……その、多分本当にその……ですね?」
暁と紅葉山が納得し、そして気を効かせて言葉を濁している。
だがここは言った方がいいような気がしないでもないんだが、うん。
「だって
「……そういえば、そうでしたね……」
はっきり言っておくべきだから言っておくと、赤龍帝も納得してくれたようだ。
「あ~……。駒王会談襲撃事件のアレかー。「宿命のライバルが才能皆無だから、両親殺して復讐のモチベーションつけてやる」って奴?」
「最終的に、本気の技を「胸を半減する技」扱いされてぶちのめされたんだっけ、白龍皇」
サフィアと海音が思い出してくれているけど、あれは本当に酷かった。
「いやなんでだよ!? 確かに属性力の話からすると納得だけど、何がどうなったら本気の技が胸を半減する技になるんだよ!!」
皆本さんがものすごくツッコミを入れてくるけど、それについては赤龍帝は悪くない。
「いえ、ヴァーリのバトルラーメン馬鹿の空間半減能力をそう説明したのは当時の堕天使の長です。まぁ奴の裏切りからくるコンボで片腕失ってますから意趣返し……いや、絶対素で言ったな」
思い出せば思い出すほど酷い映像だった。記録映像に残ってるのが酷い。
「あ~そういえば、ゼノヴィアやアーシアさんから聞いてたわ。イッセー君ってば、本当におっぱいで凄いことをするのよね」
天使イリナも納得しておられるようで何よりです。
「畜生! 悪いか! だって、だっておっぱいが半減だぞ!? 許されないよそんなの!!」
ドンドンと床を叩いて赤龍帝が落ち込むけど、観束はそっとその糧に手を置いた。
「いえ、ちょっと気持ちは分かります、兵藤さん」
「……そうなのか、観束……?」
なんか、通じ合ってないだろうか?
「人には理解されなくても、自分にとって大切なものってあるじゃないですか。俺はそういった、人に迷惑を掛けない範囲で大切に思う心っていうのが大切だと思うんです。そういった気持ちを失いかけたことがあるから、そういう意味でなら分かります」
「……そっか。そうだな、うん分かる」
なんか赤龍帝が納得していた。
「俺もアザゼル先生がノリで作ったUFOで、おっぱいを思う心を消し飛ばされたからな。俺自身はもうおかしくなってて自覚はなかったけど、皆とっても心配してたし俺自身思い出すだけで頭が痛くなるぜ」
いやとんでもない方向に発展してきた。
「何やってんのあの人!? すいません、うちの元ボスが重ね重ねすいません!!」
思わず土下座を考えるぐらいにはやらかしている。何やってんだあの阿呆総督!?
「あの時は大変だったわ。スケベじゃないイッセー君なんて、ご飯と具がないうな重だわ」
「……それ、ただのお椀ですよね?」
天使イリナはよく分からないボケをしないでください。位置取りが隣だった所為で紅葉山が困惑してツッコミに回ってますから。
「……へへ。でも、周りのそれに巻き込まれるのって大変だぜ? 俺、本当に周りの変な人に振り回されるからなぁ……!」
「それも分かります。……本当に……分かります……!」
そして観束がうつむき始めた。
「初めてテイルレッドになって、
……凄い方向になっていた気がする。
「死んだ父さんも死ぬまで中二病で、なんか「悪の幹部が光落ちするシチュエーション」?ってので男女がどっちの立ち位置かで別れそうになった時に俺ができて結婚まで持ち直したって言ったりしたなぁ。……なぁわかりますか? 「中学二年生の次期がお互いに一番よかった」的な理由で一人っ子なのに総二ってつけられたんだぜ、俺?」
うわぁ。
「結果的に一見すると普通になってるだけまだましじゃないか? いや、それを息子に堂々と語る神経はどうかと思うが」
ヤバイ、フォローしたかったけどフォローできない。
「……そして学生の頃からメテオとかアルティメットとかを暴走族みたいな当て字でつける気満々で、よりにもよって学校の理事長が後輩だったことを知ったりしたんですよ俺。……あの年季の入った磨き上げられた人生の結晶のようなツインテールを、一族代々受け継ぎツインテールを心から愛する男を婿として向ける一族だと聞かされた直後に……なんか間違いなく母さんらしい人について未練とか言ったり父さんと思われる人に対しての対抗意識とか言ってきたときに俺の気持ちが……! ツインテール関係をおっぱい関連に変換すれば、貴方ならわかるはずです!」
「……分かる、分かるぞ! そう変換するだけで手に取るように分かる!?」
分からないでください赤龍帝。周囲が明確に引いているから。
「そしてその少し後に、母さんから「後輩の女子を飼っていた」なんて脈絡がほとんどないことカミングアウトされた気持ちがわかりますか!? 「忠誠を誓った可愛いワンちゃん」だの「すごいドM」だの「だからケルベロス」って脈絡のなさすぎる流れで! しかも遺影をミキサーに欠けたくなるような痛々しい母さんと父さんの事情を聞かされた俺の気持ちが! タイミングからして間違いなく理事長だと悟った俺の冷や汗のウォータースライダーがわかりますか!?」
「そこは本当に分かりそうだ! 俺も大好きな先輩に頼まれて関係修復中にお父さんに届け物をした後、職場見学中にその人の同僚から毎夜毎夜SMプレイしてたって聞かされたから! しかも朱乃さんがドSな上アザゼル先生まで来てたから、実況生中継でムチ裁きを議論し合う三者面談が見せられたし! なんならそんな映像流しながら鉄球叩きつけられる特訓とかドリル付けられる改造やらされそうになったし!」
なんか本当に凄い事になっている!?
「分かってくれますか! そして夏が明けた後、一瞬の油断で二人が出会った時なんて大変だったんです! せめて理事長の娘に目隠しだけでもつけようとしたその瞬間、感動の境のノリで下着姿になって目を潤ませながら首輪を差し出して懐かしみながらつけてコースターでフリスビーを口でキャッチして当たり前のように息子の前で母さんが全裸命令してためらうことなく理事長は娘の前で下着まで投げ捨てるし! そのまま真顔でなんかいい話のつもりで頭が痛くなりそうなこと言ってきたもんだから、俺は目上の相手に対して心から怒鳴ったけどスルーされたし!!」
「なんかめっちゃ分かる! 俺も籠手に宿っている歴代の残留思念の方々、成仏するって時にいいこと一度も言ってくれなかったし! なんなら混ざりこんでた人まで似たようなこと言うし! 最近なんて伝説の龍王様に助けを求めたら使用済みパンツ要求して食べやがったもん! 思わず一発殴ったよ!!」
もう怒涛の勢いでカミングアウトしまくってるよ。
えっと、その……。
「我が
「あの、大丈夫ですか!?」
思わず土下座して紅葉山に思いっきり心配されてしまった。
「その、大丈夫なんでしょうか……そちらは」
「う~ん。でも話してみると面白い人たちよ? 仲が良いって良い事よね!」
姫柊は相手が悪い。天使イリナは天然ですからそういうところは到底通らないから。
「……中野の先生も変人が結構いるけど、まだましだったんだなぁ……」
「……まずい。こっちは通用しそうな人に何人か心当たりがいる……パンドラにも……!」
そしてエイトと皆本さんが遠い目になっているけど、比較対象がいるって大概ですよね?
【???】
『『友達になろう!!』』
「……ん~。なんか盗聴してみたけど、すっごい楽し気な会話をしているようだねぇ」
そんなことを、イヤホンをつけた少年が聞いていた。
その少年はかつ丼をパクパクと食べながら、ツインテールとおっぱいとパンツが乱舞する会話を聞いて朗らかに笑っている。
明らかに狂気を産みSAN値を削る内容だが、彼にとってはむしろ希望すら見えてくる内容だった。
「やっぱり、未来は人の心から生まれてくるんだろうね。エロスを排除したのは失敗だったかもしれないね。エロスは欠点にもなりえるけど、爆発力を産むってことを失念してたかもしれない」
そううんうんと頷いたうえで、少年は一歩を踏み出す。
「となると、そろそろ挨拶をした方がいいかもね。……おや?」
そうつぶやいたうえで、彼は懐から通信機器を取り出した。
「おっともうこんな時間か。こりゃ、先に様子を見た方がいいかもねぇ……?」
その表情に、無邪気な悪意が見えるのは当然だろう。
世界を悪意で包み込んだ組織の長が、悪でないわけがないのだから。
性癖一点特化の変態なので、それ以外は常識人だから常態が変人の相手をする羽目になる苦労人。そして赤い変身ヒーロー。
箇条書きマジックって、すごいね!!