っぱインドだよ、最強はインド。あとヘラクレス! 作:ロストロギア
「貴方は死にました。
と、光り輝くなにかに言われたのが始まりだった。
生粋のオタクとは言わないが、それでもそう言った話が大好きな彼は大喜び。
転生特典に、『カルナやアルジュナ、アルケイデスみたいな強さ』と言ってしまった。それが地獄の始まりであると知らずに。
「解った。未熟な身なれど、憧れを抱いてくれた貴様に相応の力を授けると約束しよう」
「……………え?」
「私の宝具を使うのならば、シヴァ神に認められるだけの力をつけてください」
「……………えぇ?」
「過ぎたる力を求める愚か者よ。神に願う脆弱なる輩よ………いいだろう。死なぬその身を呪え」
「………………えぇぇっ」
そして始まる地獄の日々。魂が実体化したこの体は死が存在せず、両断されようが焼き尽くされようがすり潰されようが何度だって
特にアルケイデス先生が容赦ない。憎むべき神に形作られたというだけでも許せないのに、彼が神の特典で楽して強くなろうとしてたから………
最初の100年、1日平均100回死んでたのはあの人のせいだ。
500年立つ頃には死は2日に30回ほどになり、1000年経つと怪物退治もさせられ始めた。喰われて死にまくった。
2000年、怪物を倒し偉業を認められた。
3000年、1週間ぐらいは死ななくなってきた。
3001年、ギアが上がった。また1日1回は殺されるようになった。
■■■■■年。
最早数えるのも億劫になった悠久の時。殺し殺されるほどに実力が拮抗し始めた。ここ最近は強者と高め合いたい先生達のボーナスタイムだ絶対。
まあ、強くしてくれた恩があるから、別にいいけどね。
因みに鎧は貰えなかったけど、代わりに耳飾りを貰った。
炎は
今、この空間には誰も居ない。
彼の願いである『カルナやアルジュナ、アルケイデスみたいな強さ』を彼が習得しきったからだ。役目を終えた彼等は消えた。
全能なる神により力と記憶と意志を完全に再現されただけの人形。それでも、彼にとっては本物だった。
「人形遊びも一万年続ければ情も湧きますよねえ。作り直してあげましょうか?」
人の汎ゆる時代、国の美女を与えられると言われても、振り払ってでも手に入れたくなるほどの人外の美を持つ女神はクスクス笑いながら、彼の絆を人形遊びと言い切る。
「必要ない。どうせ、それは見た目だけだろ………先生達は俺の我儘が生んだ……これ以上、付き合わせるわけにはいかない」
「ぷっぷー、精神まで英雄にでもなったつもりですかあ? 力手に入れすぎて、大抵の世界で俺TUEEEEしか出来ないくせにい? 人間なんてどれだけ高潔にあろうと足掻いても、力にあっさり飲まれるんですよお」
自称小悪魔(神なのに)系ヒロインの女神はケラケラと嗤う。事実として、恩恵を与えられ堕ちていった人間を見続けたから。
今回はちょっと趣向を変えてみたけど、どうせ人間なんてものは代わりはしない、と超越者は見下す。
「そうだな。俺はきっと、この先対等の友を得ることはないのかもしれない。見下す気はなくても、周り全てを踏み潰さぬよう気を使う虫にしか見えなくなるかもしれない…………頑張ってみるよ、俺なりに」
「へえ、じゃあ100年経ってもその思いを維持できたら、ご褒美あげます。優しいでしょう? 惚れてもいいですよ」
「………………」
一万年も共にあり、手当てもしてくれる彼女にとっくに惚れているのだが…………でもご褒美でそういうの求めるのはよくないし、彼女はどうせ自分に惚れないだろうから、新しい恋探さなきゃな。
そして、転生した世界は日本だった。神も悪魔も居やしねえ。強いて言うなら吸血鬼が居るぐらいか。
手に入れた力は、何の意味もなさなかった。
田中浩二
神様に転生特典をもらった人。
神ちゃん
自称小悪魔系ヒロイン。実は寂しがりや