【完結】転生したらアバンギャルド君だったのでリオ会長を救います 作:天神茶々
先生視点、リオ視点、次回に繋がるアバンギャルド君視点の順でお送りします。
それと、後日談なのに、初登場のとある人物がキャラ崩壊を起こしています。
世界を救う際の裏事情
「アバンギャルド君とケイが決闘したって聞いた時はすっごく驚いたけど、無事に終わったみたいで何よりだよ」
ミレニアム学園の敷地を、私はリオと2人で歩いていた。
これはただの散歩のようなもので、それでいて報告会も兼ねたものでもある。
ゲーム開発部の廃部の危機という、ちょっとした非日常から始まった物語。
だけど、いつの間にか世界を救っていたような、ある勇者たちのお話がどうなったのか。
そんなささやかな後日談を、私たちは語り合う。
彼女たちが守り切った、ミレニアムの平和な風景を見守りながら。
「ついに、完成した光の剣:スーパーノヴァ・改を試す時が来た!!」
「ふふっ、アリスちゃんがたくさんデータを集めてくれたからね」
「説明しましょう! 光の剣:スーパーノヴァ・改は、アリスちゃんの戦闘データを基に更なる効率的な運用を目指した後継機です! 最大出力が向上した他、小型化と撃った時の反動を抑えることにも成功していて、理論上、アリスちゃんの様なパワーがなくても、ヘイローを持つ生徒なら十分扱うことが出来るはずです!」
「というわけで、通りすがりのチーちゃんを連れてきたから、さっそく試してもらおうかな」
「ウタハ!? それにヒビキやコトリまで!? 私は何に巻き込まれかけてるの!?」
「ロマンを追求する旅にだよ。無限の彼方へ、さぁ行こう!!」
直後、自らのエネルギーに耐え切れなかった、光の剣:スーパーノヴァ・改が自爆を起こし、エンジニア部の3人とチヒロは、
おそらく、威力の増加と小型化を同時に行ったことによる、砲身の耐久力の低下が原因だろう。
まあ、当然の結果とは言えるが……。
「……平和な風景かと聞かれたら、それはどうかなって気持ちになるね」
「……? ミレニアムならいつもの光景よ?」
「……そっかぁ」
うん。ならヨシとしておこう。
全然良くない気もするが。
「それで、アリス達は今どんな感じ?」
「今まで通りというのが、一番適した表現かしら。
ゲーム開発部として、学生生活を楽しみながら。
たまに勇者部のお手伝いもしてもらっているわ。ケイと一緒にね」
「ケイもゲーム作ってるのは、意外かもしれない。
確か、全体の進行管理をやってるんだっけ?」
「そうね。特にモモイがよく怒られているのを見かけるわ。
でも、みんなとの仲は良さそうよ」
ケイがモモイに、締め切り間近になったシナリオを催促している姿を想像して、申し訳ないが少し笑いが込み上げてきてしまう。
最初は、あんなにラスボス感満載の敵だったのに、今では楽しくゲーム作りをやっていて。
いや、アバンギャルド君のおかげで(?)、そんなことはなかったかもしれない。
「……ところでさ、1つ気になってたことがあるんだけど、聞いても良い?」
ゲーム開発部も、ヴェリタスも、エンジニア部も、勇者部もいつも通り。
C&Cも、新たなトキというメンバーを加わって、元気に楽しくやっているらしい。
だからこそ、ふと、とある組織の今が気になった。
「えぇ。先生からの問いなら何でも答えるわ」
「リオって確か、セミナーって生徒会の会長だよね?
だったら、一緒の組織にいるユウカやノアにも、どこかで手伝ってもらってたの?」
もう1人のメンバーである黒崎コユキは、勇者部設立の記者会見で見かけたが、この2人に関しては、どこかに活動の面影を見ることもなく。
だから、私の知らないところで裏方に回っていたのかな、最近元気にしているかな、くらいの温度感で質問をしたのだが。
「…………」
「…………リオ? どうして目を逸らしたりなんかしてるの?」
それはそれはとても気まずそうに、リオは重い表情で遠い空の向こうを見つめていた。
人はこれを、現実逃避のためにする行動と呼ぶ。
一体、リオとユウカたちの間に何があったのかと困惑していると、ふと、ポケットの中の携帯電話が鳴りだした。
「あー、リオ? 一旦電話に出ても良い?」
「え、えぇ。1時間ほど話してもらっても大丈夫よ」
「本当に何があったの……? はい、もしもし。シャーレの先生です」
あからさまに安堵するリオの姿に、更に困惑の気持ちが強くなる。
気まずい空気になっていた私たちを救ってくれた電話の主は、これはまたタイミングが良いのか悪いのか、ちょうど今話題に挙がっていた人物だった。
『もしもし先生! 私です、早瀬ユウカです!!』
「ユウカ久しぶり。ちゃんと元気にしてた?」
「――――!?」
『はい。おかげさまで……じゃなくて!!
今、そちらにリオ会長がいらっしゃるって本当ですか!!』
「え? まぁ一緒に居るけど――!?」
やけに焦った様子のユウカに一体何があったのかと。
隣にいるリオに視線を向けると、そこには衝撃の光景が広がっていた。
空を見ていたはずのリオの姿は忽然と消え去り、代わりに1体のAMASと、その上に1枚の書置きが残されていて。
いつの間に、リオはジャパニーズ忍者になっていたのだろうか。
「『人に会う約束があるので失礼します。探さないでください』だって」
『会長また逃げた!! あぁもう! とりあえず今からそっちに向かいますので、一緒にリオ会長を探してください!!』
「えぇ……? どういうこと……?」
怒涛の急展開についていけなくなっていると、携帯電話からもう1人、別の人物の声が聞こえてくる。
『先生お久しぶりです。私の事、覚えてますか?』
「ノア、君も久しぶり……それで、これってどういうことなの……?」
セミナーの書記である生塩ノアは、落ち着いて聞いてくださいねと前置きした上で、私に衝撃の真実を明かす。
『はい。それがですね……実は、リオ会長はセミナーに莫大な借金があるんです』
「……え? 借金って、あの借金?」
『それ以外の借金があるのかは分かりませんが、借りたお金があるという意味の借金です』
アビドスとカイザーとの出来事以来に聞いた単語の登場に、私はポカンと馬鹿みたいに口を開けて突っ立ってることしか出来なくなる。
つまり、ユウカは借金をしたリオを追うために、あんなに焦った声を出していたということ……?
『先生は、リオ会長が昔、独裁的な学校運営を行っていたことは知っていますか?』
「ヒマリから、昔のリオの話は何度か聞いたことがあるけれど……」
『何でも1人で行うことの多かった会長は、当時、世界を救うための資金を、ミレニアムの予算から横領して用意していました』
「お、横領!?」
『生徒会長としての権力を使えば、1番簡単に手を付けられて、隠蔽のしやすいお金ですから。
もちろん、改心された後は私たちにこのことを話してくれて、横領した分は返済すると約束してくれたのですが……いかんせん、その額が大きすぎて』
「ちなみに、どれくらいか聞いてみても……?」
世界を救う活動の裏で、そんな恐ろしいことが行われていたことに衝撃を受けつつ。
ほとんど興味本位の、怖いもの見たさでその質問を投げてみた。
『……総額(以下、コユキの債券発行が可愛く見える金額)です』
「えぇ!? (以下、アビドスの借金が霞んで見える金額)!?」
『はい。(以下、一ノ瀬アスナの幸運をフル活用しても稼げない金額)で、間違いないです。
先週が月1回の返済日だったのですが、アリスちゃんのためにいっぱい使ってしまったからか、まだこちらにお金が支払われてなくて……』
「確かに、お金のかかりそうなことばかりやってたけど……」
『世界を救うためには、どうしても莫大なお金がかかるんですね』
ノアの、悲しいぐらい世知辛い結論に、心の涙を流しながら。
「……無名の守護者と戦う前に、リオが謝らなくちゃいけないって言ってた人って、ユウカたちのことだったんだ」
アカネの爆弾と一緒に、ミレニアムの予算も盛大に爆破されていたらしいのだと、そんな辛い現実に合掌を送ることにした。
どうか、ユウカがいつか財政難に悩むことが無くなる日が来ますように。
『もう! 本当にどこに行ったんですか! リオ会長!!』
残念ながら、きっと、そんな日はいつまでも来ることがなさそうだった。
「……さすがに、ここまで逃げれば大丈夫かしら」
ユウカからの追求を華麗に回避し、呼び出された場所へと避難した私は、ひとまずの危機を乗り越えたことに安堵する。
ミレニアムは私の庭といっても過言ではない。
非常事態に備えて、セミナーの会長になった時に秘密裏に作った逃走用の通路を使ったので、ユウカに現在地がバレることはないだろう。
「まさに、計算通りかんぺき〜ということね」
なお、その逃走通路も、ミレニアムから横領した予算で建設した気がするが、勘違いだと思うことにしている。
何事も、気付かない方が良いことがたくさんある。
「さて、そろそろ行かないと……」
腕時計を見てみると、もう約束の時間がすぐそこに迫っている。
今から会う相手は、時間に遅れればとても嫌味っぽく追及されるので、正直遅刻は避けたいところ。
建物の中に入り、ロックのかかった扉を、事前に渡されていた手紙の中に入っていた、黒いカードをタッチして開錠する。
棟内には誰もおらず、私のヒールの音だけが、廊下に響いては消えていく。
ミレニアムの風景とは対照的な、氷のような静寂に支配された空間。
その1番奥へと進み、ポツンと1つだけ置かれた扉をガチャリと開けた。
「──ククッ、お待ちしておりましたよ」
「そう。私は出来るなら会いたくなかったけれど」
「奇遇ですね、私も同じ気持ちです」
それは、人間と呼ぶにはあまりにも歪な存在だった。
確かに、黒のスーツに身を包んだその姿は人型だ。
しかし、肌はその色の絵の具で塗り潰したかのように黒く。
ヒビ割れたような形の口と単眼からは、妖火のような白い光が漏れ出していて。
彼こそが、キヴォトスの裏で暗躍する秘密結社、ゲマトリアの1人である黒服。
悪い大人の多いキヴォトスの中でも、特に邪悪な存在である彼と、正面から対峙する。
「以前お会いしたのは……確かエデン条約の物語が終わった時でしたね」
「えぇ。あなたの仲間のベアトリーチェが、先生に敗れた直後だったかしら」
「その時から既に結論は出ていたというのに……あなたという人は、なかなか強情な方だ」
「まさか、強情なのはあなたの方でしょう?」
売り言葉に買い言葉。
互いに互いの意思を譲ることはなく、一触即発の空気の中、私たちは懐から何枚かの写真を取り出す。
「ですが、私の招待に応じていただいたということは」
「えぇ。あなたも結論が出たのでしょう?
決着をつけましょうか。この長く続いた因縁に」
自分よりも背の高い、異形の男が放つプレッシャーに怯むことなく。
私は、
「――ククッ、キヴォトスにおける、最も尊い『英雄』の神秘の持ち主は、シャーレの先生です。異論は認めません」
「――いいえ。アバンギャルド君以外にあり得ない」
「せっかく、あなたが先生と邂逅するタイミングまで待ったというのに。
あの尊さに直接触れて、なおそのことが分からないなんて……」
「それはこっちのセリフよ。
どうせ、私の気づかない内に直接観察してたのでしょう?」
そう。これこそが、私と黒服が永遠に分かり合えない議題。
すなわち、キヴォトスにおける最大最高の英雄とは誰か。
そんなもの、アバンギャルド君以外にあり得ないと言うのに、どうして黒服はそれを理解できないのだろうか。
「ならばこちらの、先生が聖園ミカを、ユスティナ生徒会の脅威から守る写真を見ても同じことを言えますか!?」
「なら、こっちはアバンギャルド君がケセドを倒した時の写真よ!!」
「あなただって、先生ほどの人物に『私のお姫様に何をするの!?』と言われれば、イチコロに決まっています……!!」
「アバンギャルド君からは、それ以上の言葉を何度も貰ったわ……!!」
つまり、アバンギャルド君の方が上。
すなわち、アバンギャルド君こそがキヴォトス最大の英雄である。
あまりにも当然の事実を勝ち誇っていると、私たちの舌戦を見守っていた人たちの声が聞こえてきた。
「……失礼、マエストロ。あれは何なのでしょうか?」
「……ゴルコンダ、あれは推し活と言うらしい」
「そういうこった!!」
マエストロ、ゴルコンダ、デカルコマニー。
黒服と同じく、ゲマトリアに属する悪い大人が一堂に会する。
いや、正確にはベアトリーチェという女性メンバーもいるのだが、彼女は現在療養中とのこと。
そんな彼らとの接点が生まれたのは、果たしていつ頃だっただろうか。
少なくとも、アバンギャルド君を作った後だったのは覚えている。
確か、黒服が私の前に突如として姿を現し、あなたの作ったロボットに込められた神秘が気になるとか何とか言い出して。
だったら、ちゃんとアバンギャルド君が最高の英雄だと認めてもらわなければ困る。
「それと、マエストロ。
私にとってアバンギャルド君は共に戦う仲間であり、推しというものではないわ。
どこかの、一方的にストーカーしているだけの黒服とは違ってね」
「それを言ったら戦争でしょう――!?」
「黒服、今は諦めるといい。
少なくとも、応援したい者の近くにいるという点で、この場で彼女に勝てる者はいないのだから」
「――――ふっ」
「……マエストロに免じて、今の挑発は許すことにします」
「えぇ。思う存分、
敗北への悔しさを、隠すつもりさえない黒服の表情に愉悦を覚えながら。
私たちは、今日この場に集まった、おまけの理由へと話題を変える。
これから先へと進むための、とある認識のすり合わせ。
本題? もちろん、アバンギャルド君が最高の英雄だと認めさせることだけれど。
「少しも寂しくはありませんが、しばらくお会いできないと思うと、何だか込み上がってくるものがありますね」
「えぇ。これから、
「その力を掌握しようとしたベアトリーチェによって呼び出された、色彩の襲来によって。
ククッ、あなたがベアトリーチェの失態を見逃せと交渉を持ち掛けてきた時は、さすがに心底驚かされました」
我々に、一度殺されかけろと脅してきた人間は初めてですと、黒服は邪悪な笑みを浮かべながら、明日の天気を話すかのように言葉を紡ぐ。
マエストロも、ゴルコンダも、デカルコマニーも焦った様子などは見られない。
ベアトリーチェを見逃すということは、すなわち。
ゲマトリアという組織の失態を見過ごすということであり、その後、自分たちが色彩に殺されかける未来を選ぶのとほぼ同義だというのに。
「えぇ。ですが、このキヴォトスという実験場が無くなってしまうのは惜しい。
我々の命か、実験の存続か。
この2つを天秤にかけられたのなら、どちらを選ぶべきかは決まり切っています」
黒服の言葉を、残りのゲマトリアたちも無言で肯定する。
その気持ちだけは、私にも理解できた。
なぜなら科学者にとって、人生をかけて解き明かしたいと願う研究は、自らの命よりも優先されるものだから。
「それだけ、キヴォトスという場所には価値がある。
あなたが手に入れた、名も無き神々の王女……出来ることなら、私が確保したかったものです」
「そういえば、聞こうと思っていたのだけれど。
いっそ不自然なくらいに何も痕跡を残さないやり方は、あなたの悪い癖よ」
「ククッ――ですが、名も無き神々の王女が心を開くきっかけにはなったでしょう?
むしろ、感謝の1つや2つ、してほしいものですが」
これで、わざわざ嫌いな相手に会いに行った、些細な用事は全て終わった。
残すところは、アバンギャルド君を英雄と認めさせることだけだ。
「それにしても、改めてキヴォトスという箱舟は興味深い」
「……どういう意味?」
「以前、あなたも言っていたではないですか。
ベアトリーチェを事前に処理して、
それは、アバンギャルド君とトキのアビ・エシュフの未来予測が、私たちの解明した事実を基に導いた結論。
「アビドスの問題を解決しなければ、先生は新たなエデン条約を成立させることが出来なかった」
「……名も無き神々の王女を味方につけなければ、色彩を倒す術はなく」
「色彩を乗り越えなければ、セトの憤怒による滅びは必定」
「そして、キヴォトスに迫りくる全ての滅亡を乗り越えなければ、最後の厄災には打ち勝てない」
それは、ゲマトリアの面々も納得した、この世界の絶対の法則。
キヴォトスはまるで、滅ぶために生まれたかのように、ありとあらゆる災いが発生する。
かつて、ヒマリやチヒロと作った並行世界の観測装置は、そのほとんどが
「けれど、先生だけはその全てに関わり、その全てを防ぐことが出来る。
終わるためにだけに紡がれた物語を、希望の物語へと変化させられる。
そのような人物を、英雄と呼ばずして何と呼ぶのです?」
だから、最高の英雄は先生と認めろと、黒服が言外に促す。
確かに、調べて判明した先生の実績は凄かったし、実際に会ったときは噂に違わぬ人物なのだと理解もした。
けれど、ここだけは譲れない。
「そのために、私は勇者部を設立したの」
「――ほう?」
「確かに今の私は、デカグラマトンの対処で精一杯になっている。
だから、ゲヘナが隠している遺産や、百鬼夜行の怪談話なんかには間に合わないでしょう」
キヴォトスに襲来する厄災は、きっと他にも山のようにあるのだろう。
残念ながら、私たちはその全てに手を伸ばすことは出来ないのかもしれない。
「だけどいつか、より大きな力を動かせるようになって、世界の果てにさえ届かせてみせる。
私の願いは、キヴォトス中の全ての人が笑える世界を作ることなのだから」
「――夢物語ですね」
「勇者ってそんなものでしょう? でも、アバンギャルド君にはそれが出来る。
いずれ必ずそうなるのだから、アバンギャルド君は最高の英雄なの」
よし。これで黒服も、アバンギャルド君を最高の英雄だと認めてくれるだろう。
確かな手ごたえを感じ、全ての要件を終わらせた以上、もうこれ以上滞在する理由はない。
ゲマトリアたちに背を向けて、私は最善の未来を手に入れるために歩き出す。
「――調月リオさん」
「――まだ、何かあるの?」
途中で呼びかけられたが、振り返ることはしなかった。
もう、彼らゲマトリアのことを振り返る時は、未来永劫訪れないだろうから。
「……ゲマトリアは、あなたのことを気まぐれに見てますよ」
「……ストーカーの被害届を、ヴァルキューレにでも出そうかしら」
ククッと愉しそうに嗤う黒服の声を最後に。
私とゲマトリアの秘密裏の交流は、完全な終わりを迎えるのであった。
「――悪いな先生。ちょっとお時間貰うぜ」
さて、そんな借金騒動から数日後。
とある理由により先生を呼びだした俺は、柴大将に無理を言って貸し切りにしてもらった、柴関ラーメンの屋台で、密会を行っていた。
「『男子会』だっけ? 確かに、周りが女の子ばっかりだと、男の居場所って狭く感じるよね」
「そうなんだよ。特に俺なんか、リオとトキの3人で、毎日共同生活みたいなもんだったから余計にな」
「何それ、男の子だったら一度は夢見るような生活」
「ははっ! それだよそれ。先生と、そういう滅多に話せない話をしたかったんだよ!」
聖人君主なシャーレの先生の、意外な本音を聞けたところで、早速本題に入る。
それはつまり、男のロマンを追い求めるこの質問を
「――先生、あんたはどんな女が
次回、最終回!!